大分県竹田市への移住!温泉と湧水の魅力あふれる暮らしを徹底解説

この記事では、地方への移住を検討している人に向けて「大分県竹田市(たけたし)」の暮らしの魅力や支援制度を紹介しています。

竹田市は自然に恵まれており、さまざまな泉質・景観の温泉を巡ることができます。また、ほとんどの家庭で、水道水として湧水を利用できる点も特筆すべき魅力です。

さらに、2023年から、暮らしから仕事までを支援する移住施策「社会人インターンシップ」をスタートするなど、移住や子育てに関する独自の支援にも力を入れています。

今回は、竹田市役所で移住支援を担当する重石さんに、まちの特徴や移住に関するサポート制度について詳しくお話を伺いました。移住を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

本日お話を伺った方
竹田市役所の移住支援担当 重石和紀さん

竹田市役所 総合政策課
まちづくり推進係 主査

重石 和紀さん

大分県竹田市の魅力:移住者を惹きつける3つの特徴

大分県竹田市の暮らしの特徴

竹田市へ移住する際に注目すべき特徴として、以下の点が挙げられます。

  • 日常生活で豊富な湧水を利用できる
  • 市内に複数の温泉があり、温泉巡りを楽しめる
  • 移住者向けの「社会人インターンシップ」制度で仕事探しをサポート
  • 保育料無料や待機児童ゼロなど、子育て世帯に優しい環境

これらの特徴について、順に詳しく見ていきましょう。

家庭で楽しむ湧水と市内温泉巡り:竹田市ならではの水の恵み

大分県竹田市にある河宇田湧水

竹田市は豊かな水と温泉に恵まれた土地です。この恵まれた自然環境が、多くの人にとって移住の決め手となっているようです。

水道水から湧水が出るように管理している地域が多く、ほとんどの家庭で湧水を利用できる状況です。生活に欠かせない水の質が高いことは、日常生活の質を向上させる大きな利点といえるでしょう。

また、竹田市には温泉が豊富にあり、竹田・久住・長湯・荻の4つのエリアでそれぞれ特色のある泉質を楽しめます。料金も500円程度と手頃で、市内だけで様々な温泉巡りができることは大きな魅力です。

くじゅう連山や四季折々の絶景を眺めながら、あるいは川のせせらぎを聞きながら入浴できる温泉や、高濃度炭酸泉など、個性豊かな温泉が揃っています。ぜひ自分好みのお気に入りスポットを見つけてみてください。

参考:竹田市観光ツーリズム協会(温泉入浴施設リスト)

竹田市にある炭酸泉が特徴の長湯温泉
▲炭酸泉が豊富な長湯温泉など、魅力的な温泉がたくさん

「社会人インターンシップ」:竹田市独自の移住者支援プログラム

竹田市の移住施策「社会人インターンシップ」のイメージ

竹田市は2023年から、暮らしから仕事までを総合的に支援する移住施策「社会人インターンシップ」をスタートしました。

この新しいインターンシップは、「しごと型」と「地域体験型」の2種類があり、これらを自由に組み合わせて2泊3日以上の期間で体験できます。

「しごと型」では、市内の10社(2023年11月時点)が特色あるプログラムを用意しています。仕事を体験しながら社員と交流を深め、相性が良ければそのまま就職につながる可能性もあります。

一方の「地域体験型」では、地域の人々や先輩移住者との交流、空き家の内見などを通じて、生活面での親和性を事前に確認できます。

このプログラムは生活と仕事の両面から竹田市を体験できるため、特に現地での就職を考えている方におすすめです。

詳細については、下記の公式サイトをご覧ください。

公式:竹田市移住定住サイト「プラスbuild」(インターンシップについて)

竹田市役所の移住支援担当 重石和紀さん
重石さん

例えば、1日目と2日目で二つの事業者さんのインターンシップを受けて、3日目は空き家バンクの物件を見に行くといった使い方が可能です。

子育て世帯に優しい環境:保育料無料と充実した遊び場

トランポリンなどの大型遊具がある竹田市の「竹の子ひろば」

竹田市では、充実した子育て支援制度を整備しています。

2023年4月からは、認可保育施設の保育料が完全無償化されました。待機児童もいないため、出産後の働き方について具体的な計画を立てやすい環境です。

さらに、緊急時の子育て支援に対応する「ファミリー・サポート・センター」、保護者同士の情報交換の場となる「子育てひろば」、経済的負担を軽減する「子育て用品・リユース(再活用)事業」などの支援も受けられます。

これらを含む詳細な支援情報については、竹田市の公式サイトでご確認いただけます。

公式:竹田市(子育て支援)

教育面では、少人数制による個別対応が特徴です。例えば、中学生のキャリア教育の一環として、航空会社による「航空教室」を開催するなど、特色ある取り組みを積極的に進めています。

子育て世帯に嬉しい点として、トランポリンなどの大型遊具を備えた「竹の子ひろば」や、湧水と自然の川が一体となった「中島公園河川プール」など、充実した子どもの遊び場があることも挙げられます。

竹田市役所の移住支援担当 重石和紀さん
重石さん

私自身、子どもを自然の中で育てたいという思いもあってUターンを経験しています。

竹田市の中島公園河川プールで遊ぶ子どもたち
▲中島公園河川プールは、川や湧水が豊富な竹田市ならではの遊び場

竹田市の多彩な生活圏:エリアごとの特色と暮らしの違い

岡城跡から見た風景
▲小高い位置にある岡城跡から見た竹田市の風景

竹田市は、2005年に四つの市町が合併してできた経緯があり、各エリアがそれぞれ独自の特色を持っています。

例えば竹田町には、観光名所である岡城跡を中心とする歴史ある城下町が広がっています。その城下町に隣接する玉来地域は、スーパーやコンビニが揃っており、日常生活に便利なエリアとなっています。

また、荻地域は農業が盛んで、特にハウス栽培によるトマトやピーマンの生産が盛んです。竹田市の農業生産額が大分県内で1位を誇ることもあり、移住者の中には新たに農業を始める人も多く見られます。

さらに、阿蘇くじゅう国立公園の絶景を望む久住地域や、炭酸泉が人気の温泉観光地として知られる直入地域など、それぞれ魅力的な特徴を持つ地域が広がっています。

竹田市での暮らし:仕事・住まい・交通

竹田市から見た久住高原
▲久住高原に広がる緑のパノラマ

それでは次に、竹田市の暮らしに関するデータを見てみましょう。

気候 1月:平均気温3.9℃
8月:平均気温25.7℃
※参考:気象庁
人口 約20,000人
(令和5年4月30日時点)
病院 病院:3、診療所:18、歯科:7
学校 保育所:6、認定こども園:2、幼稚園:3、小学校:11、中学校:4、高校:3、特別支援学校:1
交通

【鉄道】
JR豊肥本線「豊後竹田駅」「玉来駅」「豊後荻駅」

【バス】
竹田市コミュニティバス、特急バス「やまびこ号」

アクセス

【公共交通】
JR「大分駅」から「豊後竹田駅」まで約1時間

【車】
大分自動車道「大分IC」から竹田市内中心部まで約1時間

近隣都市 豊後大野市、熊本県阿蘇市、高森町、産山村、宮崎県高千穂町

竹田市では、主な交通手段は自家用車です。近年は新たな広域道路の整備により交通の利便性が向上し、大分市まで約1時間、阿蘇市まで約30分でアクセスできるようになりました。

鉄道は本数が限られていますが、JR豊肥本線を利用すれば大分市まで約1時間でアクセス可能です。

日用品の買い物は市内で完結でき、総合病院のある豊後大野市へも車で15分程度で行くことができるので、日常生活に大きな不便を感じることはありません。

さらに、市立のこども診療所も設置されており、子育て世帯から好評を得ています。

竹田市の仕事事情:充実のインターンシップと就農支援、リモートワークの可能性

大手の求人情報サイトで竹田市の正社員求人を検索したところ、約600件が見つかりました。また、車で約30分程度の通勤圏(25キロ圏内)まで広げると、約2,000件の求人情報がありました(2023年11月時点)
※参考:求人情報の一例(竹田市のみ
※参考:求人情報の一例(竹田市から25キロ圏内

竹田市内の求人としては、医療や介護、電気や建設関係、また椎茸の生産などがあります。仕事を探す場合は、竹田市の特徴的な取り組みである「社会人インターンシップ」の利用もおすすめです。このプログラムでは、実際の職場体験を通じて、地域の仕事や暮らしを体験できます。

公式:(竹田市移住定住サイト「プラスbuild」インターンシップについて)

また、農業が盛んな竹田市では、新規就農を志す人に向けて「竹田市ファーマーズスクール」を開設しています。

2年間、座学と実習を積み重ねながら3年目の独立を目指すプログラムとなっており、「夏秋トマト」「ミニトマト」「夏秋ピーマン」の3品目について学ぶことができます。

農地や住宅の斡旋も含めて、手厚い支援を受けられるので、就農に興味のある人はぜひ活用してみてください。就農後の経営面でのサポートも充実しています。

公式:竹田市ファーマーズスクール

このほか、リモートワークやサテライトオフィスに適した施設もあります。自然豊かな環境で働きたい方や、新しい働き方を探している方は、下記サイトをご覧ください。

参考:THE 3RD PLACE TAKETA

竹田市の住まい探し:人気の空き家バンクと賢い住居選びのコツ

大手住宅情報サイトで竹田市の賃貸物件を探したところ、約20件が見つかりました(2023年11月時点)
※参考:物件情報の一例

重石さんによると、空き家バンクを活用する移住者が多いそうです。実際に確認してみると、登録物件数が多く、交渉中の物件も目立ちました。

公式:竹田市移住定住サイト「プラスbuild」(家をさがす)

また、購入した空き家を改修する際には、最大100万円(補助率2分の1)の「空き家改修事業補助金」を活用できます。詳細については下記の公式サイトをご確認ください。

なお、現在は補助金を受けるための条件が一部変更され、移住してから3年以内まで申請が可能となっています。これにより、移住後しばらく様子を見てから改修を決断することができます。

公式:竹田市移住定住サイト「プラスbuild」(空き家バンク利用方法)

竹田市役所の移住支援担当 重石和紀さん
重石さん

ミスマッチを防ぐためにも、まずは賃貸に住んで、地域になじんでから物件を購入していただくことをおすすめしています。これにより、地域の特性や生活環境をよく理解した上で、より適切な物件選びができます。

竹田市移住者の声:実際の暮らしと感想を紹介

大分県竹田市の移住者の声

それでは次に、実際に竹田市へ移住した人の体験談や口コミを見てみましょう。

  • 湧水が豊富で日当たりも良い環境に惹かれました。
  • 豊かな自然の中でのびのびと子育てができており、家族と過ごす時間も増えました。
  • 九州のほぼ中央に位置しているので、他県への旅行や遊びに出かけやすいです。
  • 生活のしやすさや環境など、様々な面で「ほどよい場所」だと感じています。
  • 炭酸泉に毎日入れる贅沢な生活を楽しんでいます。
  • 美しいトマトに感動し、新たに農業を始めることを決意しました。
  • 川遊びなどのアウトドア活動やサウナを楽しみながら、リモートワークをしています。

竹田市へ移住したきっかけとしては、豊かな湧水や温泉、自然や農業に惹かれたケースが多いようです。

自然豊かな環境で子育てをしながら、充実した生活を送っている人が多い印象です。

竹田市への移住ステップ:支援制度の活用から相談窓口まで

竹田市庁舎の外観

竹田市の特徴や移住者の声を知って、移住に興味を持った方も多いのではないでしょうか。ここでは、竹田市への移住を後押しする支援制度をご紹介します。

まず活用したいのが、先ほどご紹介した「社会人インターンシップ」です。この制度は、暮らしから仕事まで幅広くサポートしてくれます。以下では、それ以外の制度や施設について解説していきます。

公式:竹田市移住定住サイト「プラスbuild」(インターンシップについて)

「城下町交流館 集」:移住検討者のためのリアルな情報収集スポット

竹田市にある城下町交流館「集」

竹田市の中心地である城下町エリアには、市民や移住に関心のある人が集まる「城下町交流館 集(しゅう)」があります。

この施設には地域おこし協力隊のスタッフが常駐しており、移住希望者に対して実際の体験に基づいたアドバイスを提供しています。移住に関する具体的な相談にも対応しているため、竹田市への移住を考えている方にとって貴重な情報源となっています。

公式Facebook:城下町交流館「集」

「お試し暮らし短期滞在費助成事業」:竹田市の暮らしを体験する機会

竹田市では、移住を検討している方向けに、1泊あたり3,000円(最大2泊まで)の「お試し暮らし短期滞在費助成事業」を実施しています。この助成を利用すると、宿泊費用を抑えながら現地の雰囲気を体験できます。

この制度を活用して、実際に竹田市を訪れ、街並みや生活環境を見て回ることで、より具体的な移住のイメージを描くことができるでしょう。

詳細情報:竹田市移住定住サイト「プラスbuild」(空き家バンク利用方法)

竹田市移住相談窓口:問い合わせ先とオンライン相談の案内

竹田市役所で移住を担当する重石さん
▲インタビューに応じてくださった竹田市役所の重石さん

竹田市への移住をお考えの方は、竹田市移住定住支援センターにご相談ください。対面での相談はもちろん、オンラインでの相談にも対応しておりますので、遠方の方も気軽にお問い合わせいただけます。

公式:竹田市移住定住サイト「プラスbuild」(オンライン相談)

担当 竹田市総合政策課(竹田市移住定住支援センター)
住所 〒878-8555
大分県竹田市大字会々1650番地
電話番号 0974-63-4801
公式サイト https://www.city.taketa.oita.jp/index.html