富山県高岡市での移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「富山県高岡市」での暮らしについてご紹介します。

富山県の北西部に位置する高岡市は、県庁所在地の富山市に次いで人口が多い都市エリアです。一方で市内北西部には山間地域も多く、北東部は富山湾に接しているなど自然豊かな環境も兼ね備えていることから、「不便のない田舎暮らしが叶う場所」として近年人気を集めています。

子育て環境が整っていることも魅力のひとつで、特に公立・私立を合わせて数多くの教育機関が点在している点は子育てファミリーにとって見逃せないポイント。支援制度も充実しており、手厚いサポートを受けながらゆとりある子育てライフを目指せますよ

今回はそんな高岡市で暮らす魅力や移住に関する情報について、高岡市未来政策部企画課の辻さんに伺った内容をもとに詳しくご紹介します。

高岡市未来政策部企画課の辻さん

高岡市で暮らす魅力とは?主な4つの特徴をチェック

高岡市の暮らしの特徴

高岡市は、本州のほぼ中央、日本海に面した富山県の北西部に位置します。水深1,000mを超える富山湾、さらには3,000m級の山々が連なる立山連峰を望む、水と緑に恵まれた穏やかなエリアです。

豊かな自然を身近に感じられる一方で、「利便性の高い暮らし」を叶えられることも魅力のひとつ。市内には交通網が整っているほか、大規模なショッピング施設も立地しており、各地へのアクセスや日常の買い物などをスムーズに行えます。

そんな高岡市での暮らしをおすすめしたいのは、以下のような方です。

  • 自然環境のよい場所で、のびのびと子育てを楽しみたい
  • 休日にアウトドアレジャーなどの趣味をとことん満喫したい
  • 田舎暮らしをしたいが、交通アクセスが便利なところがよい

なぜ上記のような方に向いているのか、ここでは高岡市の暮らしにおける主な特徴を4つご紹介します。

特徴1:子育てしやすい環境が整っている

高岡市内を散歩する親子

高岡市には子育てしやすい環境が整っており、近年は若い子育て世代の移住希望者がぐんと増えてきています。

まず注目したい点が、子育てに関する支援が充実していること。以下のような制度が設けられており、出産から大学までさまざまなサポートを受けることが可能です。

  • 「とやまっ子子育て応援券」:3歳未満の子どもを持つ家庭に、各種子育てサービス料金の支払いに利用可能な「応援券」を支給(第1子10,000円分・第2子20,000円分・第3子以降30,000円分)
  • 奨学金制度:「高岡市荻布奨学金」「高岡市人づくり奨学資金」「たかおか留学奨学資金」
  • 高岡市学生寮:東京都小金井市に高岡市出身者のための学生寮あり(首都圏での学生生活に便利)

また、高岡市では妊娠に関する支援も豊富です。保険診療外の特定不妊治療費や男性の不妊治療費は1回あたり75,000円まで助成してもらえる(※1)ほか、不育症の治療費として1年度につき30万円まで助成を受けられます。
(※1)回数制限あり

>>高岡市の妊娠や子育て等に関する支援制度はこちら

さらにおすすめしたい理由は、学校の数が多いことから通学の便がよい点です。特に高校の学校数が11校と人口に比べて多いことから幅広い選択肢があり、大学も2校存在します。

教育面における魅力としては、高岡市の伝統芸能やものづくりの文化を学校教育カリキュラムに取り入れていること。具体的には「ものづくり・デザイン科」の授業において、工房で働いている方の指導を受けながら作品を制作するなかで、高岡市に古くから伝わる伝統技術の魅力に触れられます。

>>高岡市の「ものづくり・デザイン科」について詳しくはこちら

特徴2:水や海産物が美味しい

美味しい水や海産物を手軽に味わえることも、高岡市で暮らす魅力のひとつです。

高岡市は水資源に恵まれており、「水道水が美味しい」と評判を呼んでいます。実際に水道水を詰めたペットボトル「高岡の水」が販売されており、2017年にはモンドセレクションにおいて3年連続金賞受賞(※1)を達成しました。
(※1)参考:高岡市移住促進サイト

また、富山湾に面していることから新鮮な海産物を手に入れやすく、かまぼこや昆布締めなどの食品加工業が盛んで、直売所や道の駅などで気軽に購入できます。また、県内産の白エビやホタルイカ、寒ブリなどを提供するレストラン、料亭なども多く、海鮮グルメが好きな方は日々の食事がさらに楽しみになるでしょう。

特徴3:自然と遊ぶ、歴史に触れる。観光資源が豊富な町

高岡市には観光資源が豊富で、休日のレジャーをとことん満喫したい方にもぴったりな町です。

特に海を望む絶景スポットが多く、なかでも『日本の渚百選』のひとつにも選ばれた「⾬晴(あまはらし)海岸」(※1)が有名です。天候が良ければ雄大な立山連峰を眺められるほか、釣りも楽しめますよ。
(※1)参考:日本の渚百選

⾬晴海岸の風景
▲初日の出の絶景スポットとしても知られる「⾬晴海岸」

歴史的建造物も多数点在しており、たとえば⽇本三⼤仏の「⾼岡⼤仏」や勝興寺、瑞龍寺などが挙げられます。また、昔ながらの町並みが広がる「金屋町」も有名で、鋳物の製作体験ができる工房や錫アクセサリー作りを行えるショップなどで高岡の伝統工芸を楽しむことも可能です。

⾼岡⼤仏と周辺の風景
▲歌人の与謝野晶子が『鎌倉大仏より一段と美男』と称したことで有名な「⾼岡⼤仏」

勝興寺の外観
▲令和4年10月に国宝指定の答申を受けた「勝興寺」

さらに祭礼行事も多く、なかでも高岡市の伝統工芸技術の装飾がほどこされた絢爛豪華な御車山(みくるまやま)が市内を巡る「高岡御車山祭」は例年大いに盛り上がります。

特徴4:交通網が整備されている

北陸新幹線やローカル線、路⾯電⾞など、さまざまな列車が走っていることも高岡市における大きな特徴です。また、道路のインフラについても不便を感じられず、車での移動もしやすいエリアです。

なお、高岡市から主要都市へのアクセスについては以下を参考にしてください。

富山市までの所要時間 車で約30分
東京までの所要時間 新幹線で最速2時間20分(新高岡駅ー東京駅)

飛行機で1時間ほど(富山きときと空港ー羽田空港)
大阪までの所要時間 新幹線で最速約3時間(新高岡駅ー大阪駅)

※縁結び大学独自調べ(2022年10月)

高岡市の暮らしに関する情報(気候や病院、学校など)

続いては、気候や病院、学校など、高岡市での生活に関連する情報をご紹介します。
気候 ・年間平均気温:13.7度
※年間で気温が最も低くなるのは2月で、最低気温は−1.2度
※年間で気温が最も高くなるのは8月で、最高気温は30.4度

・豪雪地帯に指定されている
人口 約166,000人
病院 ・高岡市急患医療センター
・高岡市保健センター
・高岡市福岡保健センター
・高岡市民病院
・厚生連高岡病院
・済生会高岡病院
・JCHO高岡ふしき病院 など多数あり
学校 幼稚園3園・小学校23校・中学校11校・高校10校
※認定こども園や保育所も多数あり
文化・芸術 ・「瑞龍寺」の仏殿や法堂、山門が国宝に指定されているほか、総門や禅堂、大茶堂、高廊下などは重要文化財に指定されている
・「勝興寺」や「気多神社」などにも多数の重要文化財あり
・「高岡御車山祭」は全国でも珍しく、重要有形民俗文化財と重要無形民俗文化財両方に指定されている
食べ物 ⽩エビ・ホタルイカ・寒ぶり・鮎・たけのこ・栗・かまぼこ など
交通 【鉄道】
・JR西日本:3路線9駅
・JR貨物:1路線2駅
・あいの風とやま鉄道:1路線4駅
・万葉線:2路線17駅

【バス】
路線バス:加越能バス・富山地方鉄道・高岡市コミュニティバス・市公営バス・海王交通・射水市コミュニティバス
高速バス:加越能バス・西武バス・岐阜乗合自動車・西日本JRバス・JR東海バス・イルカ交通

【道路】
高速道路:北陸自動車道・能越自動車道
一般国道:国道8号・156号・160号・415号
県道:15線あり
娯楽 有名スポット:高岡大仏・瑞龍寺・高岡御車山会館・高岡古城公園など多数あり
近隣都市 富山県:氷見(ひみ)市・砺波(となみ)市・小矢部(おやべ)市・射水(いみず)市
石川県:河北郡津幡町・羽咋郡宝達志水町

※縁結び大学独自調べ(2022年10月)

高岡市での暮らしにおいて特筆すべき不便な点は見当たらず、大自然に囲まれた環境で利便性の良い生活を送れます。主要駅である「高岡駅」駅前には駅ビルやスーパー、ドラッグストア、コンビニなどが多く点在しており、多彩なショップが軒を連ねる大型ショッピングモールもあるため、買い物に困ることはありません

医療機関にも恵まれており、平日の夜間や休日の急患にも対応している「高岡市急患医療センター」もあります。かかりつけに利用しやすいクリニックも多く、病院探しもスムーズに行えるでしょう。

一方で、日本海側特有の気候であることから豪雪地帯に指定されており、冬になると雪が積もる恐れがある点に注意が必要です。道路には融雪装置があり、早朝の道路除雪もありますが、雪に慣れていない方が高岡市に移住する場合は、あらかじめ除雪のノウハウについて学んでおくことをおすすめします。

仕事情報:豊富な選択肢あり

大手の求人サイトで高岡市内、および高岡市から30分圏内で通える射水市での「正社員の求人数」を検索したところ、以下のような結果となりました。

▼大手サイトで「正社員の求人数」を検索した結果

高岡市 7,484件
射水市 3,844件

※縁結び大学独自調べ(2022年10月)

業種としては医薬品や金属機械、化学、繊維、ITなど種類が多く、多彩な選択肢から求人を見つけられるでしょう。なかには伝統工芸に関わる仕事に携わるなど、移住を機に高岡市ならではの仕事に従事する方も少なくありません。

ちなみに高岡市では移住希望者を対象とした「オーダーメイド企業見学会inたかおか」と題したサービスを実施しており、高岡市内に事業所を有する企業での見学を行えます。窓口(高岡企業人材確保推進協議会)に希望時期や参加人数、業種などを伝えると見学プランを立ててくれるので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

>>「オーダーメイド企業見学会inたかおか」について詳しくはこちら

なお、高岡市内の正社員における世帯年収の相場は約530万円で、全国平均(約500万円)よりも上回っている水準です。ぜひ年収相場も参考にしながら、希望条件に合う求人を探してみてください。
※縁結び大学独自調べ(2022年10月)

住まい情報:賃貸物件以外に「空き家バンク」や「市営住宅」もあり

大手賃貸サイトで高岡市の賃貸物件を検索してみたところ、1,000件程度の物件がヒットしました。特に高岡駅周辺に、賃貸マンションやアパートが多く点在している印象です。

なお、高岡市内で物件を探す際には「空き家バンク」や「市営住宅」をチェックしてみるのもよいでしょう。たとえば「空き家バンク」には70件程度が登録されており、80~2,300万円と幅広い価格帯で売買されています。
※縁結び大学独自調べ(2022年10月)

それぞれ利用条件や空き状況が異なるため、興味のある方はぜひ詳細をチェックしてみてください。

>>高岡市の「空き家バンク」の最新情報をチェック

>>高岡市の「市営住宅」の最新情報をチェック

ちなみに、高岡市では以下の移住者向け住宅支援を行っており、条件が合えばお得にマイホームを手に入れられます。住宅の購入を検討している方は、事前に細かな条件や支援内容をチェックしたうえで購入計画を進めてみてください。

たかおか暮らし支援事業 一戸建て住宅の新築や建売住宅、あるいは中古住宅・中古マンションを購入し、居住した人への補助制度
定住促進住宅団地の土地取得支援 高岡市が指定する定住促進住宅団地の土地購入の一部を助成する制度

>>高岡市の住宅支援について詳しくはこちら

高岡市に移住した方の体験談

高岡市へ移住した人たちの声

ここでは、高岡市に移住した方の声をいくつかご紹介します。

  • 自然に囲まれたゆったりとした雰囲気と、地域の方の温かな人柄によってリラックスした日々を過ごせる。
  • 大好きな鋳物の仕事に就けて大満足。休日に自然や歴史のレジャーを満喫できることもうれしい。
  • 子育て支援が充実しているので、精神的にゆとりを持って子育てに臨めるようになった。
  • 高岡市の歴史や伝統にふれられる学校カリキュラムが魅力的で、子どもたちは「学校の授業がおもしろい!」と楽しそうに過ごしている。

高岡市は雄大な自然や風情ある町並みが広がっており、ゆったりと穏やかに暮らしたい方にとって非常に住みやすいエリアだといえます。充実の子育てサポートや高岡市ならではの教育カリキュラムも魅力的なので、支援を受けながらゆとりある子育てを目指したい方にもおすすめです。

高岡市での暮らしの始め方【2STEP】

高岡市での暮らしに興味のある方は、ぜひ以下のステップに沿って移住計画を進めていくとよいでしょう。

STEP1:移住に関する情報収集を行う

まずは、情報収集を行うことから始めてみてください。「高岡市移住促進サイト」内に高岡市の暮らしに関する情報がたくさん掲載されているほか、「富山くらし・しごと支援センター」にて電話または対面で相談をすることも可能です。

>>「高岡市移住促進サイト」で高岡市の情報をチェック

>>「富山くらし・しごと支援センター」に移住相談を行う

情報収集を行う際は、高岡市が移住者に向けて実施している支援金制度「高岡市移住支援金」についてもチェックしてみるとよいでしょう。条件がマッチすれば、単身で移住の場合は60万円、2人以上の世帯で移住の場合は100万円、さらに18歳未満の世帯員1人につき30万円の支援金を受け取れます。

>>「高岡市移住支援金」について詳しくはこちら

STEP2:移住体験を行う

さまのこハウスの外観

高岡市での暮らしをより明確にイメージしたい場合は、移住体験をしてみてはいかがでしょうか。市内には古民家を活用した移住体験施設「さまのこハウス」や、町屋体験ができるゲストハウス「ほんまちの家」があり、特に「さまのこハウス」は年間宿泊200人、日帰り利用150人を誇る大人気スポットです。

現地での暮らしを体験することで、高岡市が自分のライフスタイルにマッチするのかを判断しやすくなるでしょう。

>>移住体験施設「さまのこハウス」について詳しくはこちら

>>町屋体験ができるゲストハウス「ほんまちの家」について詳しくはこちら

高岡市への移住に関するお問い合わせ

担当課 高岡市役所 未来政策部 企画課 広域連携推進室
住所 〒933-0057
富山県高岡市広小路7-50
電話番号 0766-20-1101
対応時間 月曜日~金曜日
8:30~17:15
公式サイト https://takaokalife.jp/