【鹿児島県曽於市への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報
この記事では、地方移住を検討している人に向けて、鹿児島県曽於市(そおし)の魅力をまとめました。
鹿児島県の東部に位置する曽於市は、畜産や畑作の農業が盛んな市で和牛をはじめとしたおいしい食に溢れています。
霧島市・鹿屋市まで車で約30分という利便性に加えて手厚い住宅購入支援もあるため、生活拠点として一軒家を構える移住者も少なくありません。
今回は取材した内容をもとに、曽於市の特徴や住まい・仕事・子育てなど移住に役立つ情報をお伝えします。
曽於市の3つの特徴
曽於市は市街地を中心に病院や商業施設などがそろっているため、生活に不便がありません。一方で自然もあり豊かな食や野外アクティビティを楽しめるバランスの良いまちです。
魅力たっぷりの曽於市ですが、特に押さえておきたい特徴は以下3つです。
それぞれについて詳しく紹介します。
特徴1:アウトドアから有名和牛まで五感で自然を楽しめる
▲落差12mのダイナミックな「桐原の滝」。曽於八景の一つとして知られている
曽於市は末吉町・大隅町・財部町の3町が合併してできたまちで、郊外には自然アクティビティを堪能できるスポットが多く存在します。
雄大な森をそのまま活用したアウトドアパーク「フォレストアドベンチャー」は、国内最大級の46ものアクティビティがそろい、ファミリーで楽しめるスポットとして人気です。
▲フォレストアドベンチャーは観光客にも大人気。移住ツアーでも体験可能
夏になると「清流の森大川原峡キャンプ場」で川遊びも楽しめます。その他、パワースポットで知られる全長約210mの「溝ノ口洞穴」やウォーキングコースのある「悠久の森」、ひまわり畑など大人が楽しめるスポットも満載です。
▲飯野集落にあるひまわり畑。7月中旬から数万本のひまわりが見頃を迎える
また、曽於市は面積の約22%を耕地が占める農業のまちで、豊かな食も魅力です。
和牛生産全国トップクラスを誇る鹿児島県内でも、曽於市は特に有名な和牛産地で「第12回全国和牛能力共進会」では全9部門のうち6部門で1位(農林水産大臣賞)を獲得しました。
▲きめ細やかで柔らかな肉質の曽於産和牛。その味わいは全国でもトップクラス
▲全国の農業高校が競う「全国和牛甲子園」。2024年には曽於高校が最優秀枝肉賞を獲得!
他にも、かごしま黒豚やゆず・すいか・お茶など多彩な味覚を味わえます。
▲曽於市の特産品「弥五郎すいか」の糖度は11度以上。強い甘みが口の中で広がる
都会では体験できない自然の恵みを、五感でふんだんに感じましょう。
かごしま黒豚などの畜産物から新鮮野菜まで、地産食材が安くておいしいと移住者から好評です。
特徴2:近隣都市30分圏内。都城志布志道路開通でさらに便利に!
近隣都市へ車で30分程度でアクセスできる利便性の良さも曽於市の魅力です。
鹿児島市に次いで人口の多い霧島市と鹿屋市に隣接しているため、交通インフラが便利でショッピングや観光に気軽に足を運べます。
また、霧島市には国内線17路線と国際線4路線を持つ「鹿児島空港」があり、帰省しやすい点も移住者には嬉しいポイントでしょう。
さらに、2024年度内には「都城志布志道路」が全線開通予定です。都城市を起点に曽於市経由で志布志市に至る約44Kmの無料地域高規格道路で、開通すると宮崎県への移動時間が短縮できます。
移住にあたり利便性も考慮したい方におすすめのまちと言えるでしょう。
特徴3:マイホームの夢実現。最大100万円の住宅取得祝金あり
曽於市は豊かな自然・食や近隣へのアクセスの利便性など、生活圏としての魅力が詰まっているため一軒家を構えて定住する方も珍しくありません。
加えて近隣都市と比較して土地価格が安い点も、定住の地として曽於市が選ばれる理由と言えるでしょう。
▼土地価格相場 坪単価(2023年)
曽於市 | 2.6万円/坪 |
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鹿屋市 | 4.1万円/坪 |
※参考:曽於市 土地価格相場 最新データ 2023年|アセットロケット 不動産価格相場
さらに、曽於市では住宅購入または新築した方を対象に、市商工会が発行する商品券と現金で住宅取得祝金を給付しています。
住宅取得祝金制度 | 住宅新築・購入時に祝い金を給付 ・基本額:30万円 ・転入加算:50万円 ・子ども加算:1人10万円、2人以降20万円 |
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18歳以下の子どもがいる転入者は最大で100万円の祝い金を給付できるとあり、ファミリー層を中心に幅広い年代の移住者に利用されています。
「地方移住を機に一軒家を持ちたい」「庭付きの家でのびのび子どもを育てたい」「家庭菜園を楽しみたい」など、理想のライフスタイルを叶えられるでしょう。
曽於市の暮らしに関する情報
ここでは曽於市の基本情報と、子育て・仕事・住まいなどの暮らしに役立つ情報を紹介します。
気候 | 1月平均気温:5.4℃ 8月平均気温:26.0 ℃ ※参考:気象庁 |
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人口 | 人口 :32,869人 世帯数:17,280世帯 (2024年2月1日時点) |
特産品 | ・牛(ブランド:曽於さくら牛) ・豚(ブランド:やごろう豚) ・薩摩黒鴨鍋 ・柚子 ・弥五郎すいか ・お茶 ・白菜 など |
医療機関 | 32院(うち、病院7院) |
保育施設 | ・子ども園:13園 ・保育園:3園 |
学校 | ・小学校:18校 ・中学校:3校 ・高校:1校 |
交通 | 【電車】 ・JR日豊本線 「財部駅」「北俣駅」「大隅大川原駅」 【バス】 ・曽於市思いやりバス ・路線バス(宮崎交通・高崎観光バス・鹿児島交通) 【車】 ・東九州自動車道 「末吉財部IC」「曽於弥五郎IC」 |
近隣都市 | 霧島市、鹿屋市、志布志市、宮崎県都城市 |
※2024年2月時点
市内にはスーパー、ホームセンターなどが点在しているため、生活に不便がありません。
医療機関はクリニックの他に、末吉町には24時間患者の受け入れを行う「松岡救急クリニック分院」があり、緊急時や夜間外来にも対応しています。
【子育て】市独自の出産祝金など、地域全体で子育てを支援
曾於市では下記のような支援制度を設けて、子育て世帯をサポートしています。
出産祝金支給制度 | 第3子以上を出産した場合に支給 ・支給額:10万円(第1子・第2子は5万円) |
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子ども医療費助成制度 | 高校卒業まで保険証適用の医療費一部を助成 |
6か月・1歳児相談 | 身体計測、母の血圧測定、離乳食試食 など |
その他、妊婦を対象とした無料の歯周病健診「健口ママ歯科健診」や各種不妊治療費の助成など、妊娠期から長期的なサポートを受けられます。
末吉町・大隅町・財部町の各エリアにある子育て支援センターでは、手遊びや絵本の読み聞かせ、おもちゃ作りなどが体験可能です。
また、曽於市は地域全体で子どもたちを見守る温かい文化が根付いている点も魅力です。
自治会の子供会では、清掃活動の他に公民館で交流会を実施するなど、安心して暮らせるまち作りに取り組んでいます。
2024年度にはファミリーサポートセンターが開設予定です。子育てを支援してほしい保護者と子育てを応援したい地域の方をマッチングして、共働き世帯や保護者の負担を軽減します。
【仕事】市内は畜産・農業も盛ん。車で約15分の都城市も通勤圏
曽於市へ移住する方の仕事選びは、主に市内の企業への就職か就農に分かれます。近隣都市へ通勤する方も多く、中でも車で約15分の都城市が人気です。
▼大手求人サイトに掲載されている正社員数
曽於市 | 約250件 ※求人一例 |
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都城市 | 約150件 ※求人一例 |
※縁結び大学調べ(2024年2月時点)
冷涼温暖多雨な気候で農業に適している曽於市は、就農目的で来る移住者も珍しくありません。補助金制度や農業講座など就農支援にも注力しています。
新規就農者補助金 | 就農2年以内の方を対象に2年間補助金を交付 ・対象年齢:18歳~55歳 ・給付金:5万円~15万円/月 |
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農業の基礎を学びたい方は、職業訓練学校「たからべ森の学校」の農業人材育成科コースなどを利用しましょう。
その他会社員と農家のダブルワークをする移住者もいるように、ライフスタイルに合った働き方がしやすいまちです。
【住まい】新築購入者が多い。市営住宅は各地区に点在
曽於市の移住者は、住宅取得祝金制度を利用して新築を購入する方が多い傾向です。
中古物件の購入は空き家バンクの利用が便利で、財部町を中心に約10件(2024年2月時点)の登録があります。趣のある平屋から部屋数の多いファミリー向けまで多種多様です。
公式:曽於市「空き家バンク」
賃貸物件は民間の賃貸物件数十件に加え、エリアごとに公営住宅が設けられています。
▼大手不動産サイトに掲載されている賃貸物件数
アパート | 約20件 ※物件一例 |
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戸建て | 約10件 ※物件一例 |
※縁結び大学調べ(2024年2月時点)
市営住宅の月額家賃はどの地区も3DKで15,600円~21,000円台程度です。民間の賃貸物件より安く住めるため、住まいの費用を抑えたい場合は公営住宅も検討してみましょう。
公式:曽於市「公営営住宅」
曽於市へ移住した人の体験談
ここでは、曽於市へ移住した方のリアルな声を一部紹介します。実際に住んでわかる市の魅力を知りましょう。
- 自然が豊かで食べ物がおいしいです。新鮮な食材が手に入るので野菜好きにはたまりません。
- 生活に必要な物はそろっていながら静かな環境で過ごしやすいです。子どもたちが元気に騒いでも気にする必要がありません。
- 地域の方に農業に興味があると話したら「家の畑使う?」と誘ってもらいました。オープンな雰囲気で優しい方ばかりです。
曽於市は農業が盛んなまちとして、食のおいしさや農業の始めやすさに魅力を感じる声が聞かれました。また、地域の方々の人柄の良さに魅力を感じている方も少なくありません。
食や自然の魅力はもちろん、移住者を歓迎してくれるまちの雰囲気が居心地の良さにつながっていると感じました。
移住体験ツアーの参加者からも、地域の方がフレンドリーという感想をいただきます。地域の子どもたちが話しかけてくれて、仲良くなっている姿が微笑ましいとおっしゃっていました。
曽於市への移住前に利用したいサポート
最後に曽於市への移住を検討中の方に向けて、「移住体験オーダーメイドツアー」と移住相談窓口を紹介します。移住前に疑問や不安を解消して理想の移住生活を実現しましょう。
移住体験オーダーメイドツアー
▲オーダーメイドツアーはファミリーの参加も多い
曽於市では、日程や内容が自由に決められる「移住体験オーダーメイドツアー」を実施しています。
気になる内容をピンポイントで見学・体験できるとあり好評です。土・日曜対応も可能で、曽於市までの交通費・宿泊費がすべて無料なため、時間や予算が取りづらい方も気軽に申し込めます。
▼過去の「移住体験オーダーメイドツアー」一例
- 自然体験ができる曽於市内のスポットを紹介
- 子育て支援施設の見学・子育て世帯との意見交流会
- ショッピングストアの買い物・飲食店の紹介
- 家庭菜園のレッスン・農家との意見交流会
▲子どもたちが存分に楽しめるフォレストアドベンチャーも体験可能
▲しいたけ原木の駒打ちなど、しいたけの栽培が盛んな曽於市ならではの珍しい体験もできる
▲市内にはグランピング施設もあり、アウトドアで曽於市の自然を満喫する参加者も多い
自然体験から子育て支援施設の案内、地域の方との意見交流会まで、一人ひとりの要望に合った内容で対応してもらえます。
移住体験中は職員のサポートもあるため、気になる点があればその場で聞くことも可能です。
参加条件や申し込みの流れは下記よりご確認ください。
公式:曽於市「移住体験オーダーメイドツアー」
曽於市への移住に関するお問い合わせ
▲鹿児島県曽於市のマスコットキャラクター「そお星人」がお出迎え。東京・大阪などの移住フェアにも参加している
担当課 | 企画政策課 |
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住所 | 〒899-8692 鹿児島県曽於市末吉町ニ之方1980 |
電話番号 | 0986-76-8802(直通) |
対応時間 | 8:30〜17:00 ※土・日曜、祝日、年末年始除く |
公式サイト | https://www.city.soo.kagoshima.jp/ |