白石市への移住!温泉と城下町の魅力あふれる宮城の街
宮城県の南部に位置し、江戸時代に白石城の城下町として繁栄した白石市(しろいしし)は、落ち着いた美しい町並みと、数多くの名所や史跡を有するまちです。
また、蔵王連峰と白石川が織りなす心を洗われるような景色や、市内3か所の温泉も大きな魅力。「都会の喧騒を離れ、心と体をリフレッシュさせるような生活をしたい」という方にはピッタリと言えるでしょう。
この記事では、地方移住を検討している方に向け、白石市の暮らしや移住に関する情報を詳しくお伝えします。
歴史と自然が調和する宮城県白石市の魅力
移住を検討している方の中でも、特に白石市がおすすめなのはこんな方です。
- 歴史や文化に興味があり、日常の散策を楽しみたい
- 大自然や温泉が身近にある場所で、ゆったりとした気分で暮らしたい
- 移住をしても市内に閉じこもるのではなく、近隣の都市にも気軽に出かけたい
ここでは、おすすめする理由とあわせ、白石市の特徴を解説していきます。
特徴1:歴史が息づく城下町の風情ある街並み
▲白石城で開催される鬼小十郎まつり
白石市中心にそびえる白石城は、戦国時代に数度城主が替わったのち、江戸時代には伊達家重臣・片倉氏の居城でした。1874年に取り壊されたものの、120年の時を経て1995年に復元。全国的にも珍しい、木造の復元建築物です。
城下町であった市内には掘割や水路、商家の蔵が点在しています。江戸時代のおもかげ残る町並みのなか、歴史上の人物やできごとが残した史跡を日常的に目にすることができるのは、得がたい暮らしではないでしょうか。特別な歴史ファンでなくても、日々散策に出かけたくなりそうです。
特徴2:雄大な自然と3つの温泉地で心身をリフレッシュ
南蔵王のふもとに位置する白石市では、四季折々に豊かな自然が楽しめます。春は桜や水芭蕉、夏は不忘山の緑、秋には碧玉渓の紅葉、冬は雪景色や白鳥の飛来など、その楽しみはさまざまです。
また白石市には、3つの温泉地もあります。
- 美しい建築物と“傷を癒す”との声も聞かれる薬湯を堪能できる「鎌先温泉」
- 渓谷にひっそりとたたずむ、肌にも体にも優しいといわれる単純泉の「小原温泉」
- およそ1,200年前に弘法大師が訪れたという言い伝えも残る、幻の秘湯「白石湯沢温泉」
それぞれの個性を楽しむことができ、「白石の観光に温泉は欠かせない」と言われるほど。
こんなまちで日々を暮らしたら、いつの間にか心身が整っていきそうですね。
特徴3:新幹線駅があり、主要都市へのアクセス抜群
JR東北新幹線「白石蔵王駅」を有し東京駅から2時間弱であることに加え、市内には在来線の駅が4つ。都心からの移住であれば「友達や家族が遊びに来やすい」というのは、大きなメリットではないでしょうか。
さらに、仙台市・福島市・山形市の中間に位置する白石市は、交通の要所として古くから交通網が整備されてきました。白石市内から仙台や福島へは45〜60分ほどとアクセスがしやすいほか、市内南北には国道4号、東西には国道113号が走り、ちょっと遠くへのお買い物やお出かけも便利です。
白石市の暮らしに関する具体的データ
ここでは、白石市に実際に“暮らす”ことを検討するなら知っておきたい情報をご紹介します。
【気候・人口】夏は涼しく、多世代が暮らす街
気候 | 年間平均気温は12.1度 最も暑くなる8月の平均気温は23.7度と涼しく、最も寒い1月は1.2度 12月~3月にかけては、10cm程度の積雪がある |
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人口 | 32,161人(推計人口、2022年7月末日時点) 20代半ば〜40代半ばが少なく、70代以降が多い |
主な交通手段 | 鉄道(JR東日本東北新幹線、東北本線) バス(ミヤコーバス、白石市民バス「きゃっするくん」、七ヶ宿町町営バス) 車(東北自動車道) |
近隣都市 | 宮城県 ○角田市 ○刈田郡:七ヶ宿町、蔵王町 ○伊具郡:丸森町 福島県 ○福島市 ○伊達郡:国見町、桑折町 など |
医療 | 公立刈田綜合病院、大泉記念病院など |
学校 | 県立高校2、市立中学校4、市立小学校9、分校5(うち4は休校)、特別支援学校 |
年間を通して気温は低めの白石市。夏の平均気温も23.7度と他の地域と比べてかなり低いので、快適に過ごしやすいです。暑さが苦手な人にとっては嬉しいポイントですね。冬場の積雪は平均10cm程度と、東北の中では雪の少ない地域ですが、スノータイヤなどの準備は必要になります。
大学進学や就職のタイミングで他地域に出る人も多いためか、20代半ば~40代の人口が少なめですが、近年ではUターンや移住者など、白石市の暮らしやすさに惹かれる人たちも増えてきているようです。
医療機関は2か所の総合病院をはじめ、市内に一般診療所が25か所(歯科含む)あります(2022年1月時点)。
【住まい】家賃相場と住宅支援制度
白石市内の賃貸物件(アパート・マンション)は、2022年9月現在、ホームズで約40件ヒットします。家賃相場は宮城県内の平均よりやや安く、おおまかには下記のとおりです。
- 1K〜1DK:4万円弱
- 1LDK~2DK:4.5万円ほど
- 2LDK~3DK:5万円ほど
※2022年9月縁結び大学調べ
白石市の住宅に関する補助金制度
白石市には、次のような補助金制度があります。賃貸住宅に入居する場合の補助は新婚家庭に限られますが、住宅購入の場合は移住者を対象に幅広く条件が設けられています。条件に当てはまればぜひ利用したいですね。
制度名 | 対象者 | 補助内容 |
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白石市新婚家庭家賃補助金 | 初年度の申込日または市内の民間住宅に入居した日現在で、婚姻届を提出し、かつ同居してから1年以内の方(夫婦とも満40歳未満) | 月額5,000円×24か月 |
白石市定住者補助金 | 宮城県白石市内に転入し、新築住宅もしくは中古住宅を取得した方 | ○基本補助額:30万円 新築住宅もしくは中古住宅を取得した場合 ○上乗せ補助額:20万円 宮城県白石市内の建設関連業者を利用し住宅を取得した場合 |
【仕事】製造業中心、周辺地域への通勤も可能
Indeedで「正社員」×「白石市」を検索すると、約8,000件がヒット。製造業やメーカーなどのお仕事が多く、特に東北自動車道白石ICや白石蔵王駅の周辺に、電子機械製造、食品加工業などの会社が集まっています。また、リゾートホテル・旅館でのフロントやサービススタッフのお仕事も多いようです。
交通アクセスの便利な白石市では、近隣の角田市や、福島県福島市、伊達市などにも1時間以内で通うことができます。これらのエリアにもそれぞれ、白石市と同じくらいかそれ以上の求人数があるので、「仕事がなくて困る」ということはなさそうです。
ちなみに、白石市の平均年収は450万円程度です。宮城県平均が480万円ほどなので多少下回りますが、家賃の安さなどで十分にカバーできていると言えるでしょう。
【子育て】充実した支援制度と子育て応援住宅
白石市では、以下のような子育て家庭への支援・助成があります。標準的な支援がひととおり揃っているという印象です。
- 出産祝い金:10,000円(第3子以降20,000円)
- すくすくベビー券(育児用品助成):4,000円
- 医療費の助成制度:中学3年生まで保険診療による自己負担なし
- その他補助金:遠距離通学をする小・中学生の保護者を対象にした補助金(要件あり)
また白石市では、保育園・幼稚園一覧、公園・子育て支援施設、各種手当や助成など、子育てに役立つ情報がギュッとつまったハンドブック「子育てホッとマップ」を作成しています。情報が1か所にまとまっているのは使いやすくて嬉しいですね。
市内の飲食店やスーパーで配布されているほか、白石市の公式サイトでも閲覧することができます。
家賃格安の「子育て応援住宅」で、のびのび安心な子育てを
白石市には、子育て家族が安心してのびのびと暮らせることを目指して設けられた集合住宅「東大畑住宅」があります。
3DK、専有面積50㎡超で、家賃は30,500円~36,500円/月と格安。何かとお金のかかる子育て家庭にとっては助かるところです。また、同じように子どものいる家庭がたくさん入居しているので、友達づくりや情報交換などもできそうですね。
この住宅を退去後、3年以内に白石市内に住宅を取得・定住した場合には、補助金も支給されます。
【食文化】清流が育む米・酒と郷土料理「温麺」
蔵王連峰の伏流水で育まれた白石の農作物は、どれも新鮮でおいしいのが自慢です。中でも「白石産ササニシキ」や地酒の味わいには“水の恵み”を実感し、都会との違いに驚くかもしれません。
白石を代表する郷土料理は「温麺(うーめん)」。昔、白石川の水を利用した水車の石臼挽きの粉屋が発達したことと、気候の温暖な乾燥の地で、温麺の原料となる小麦粉が豊富なことから生まれた料理です。油を一切使わず、小麦粉と塩水のみで作られ、優しい味わいで栄養たっぷり。400年以上にわたって愛され続けています。
市内には温麺のお店もたくさんあるので、ぜひお気に入りを見つけてくださいね。
【レジャー】季節を通じて楽しめる自然体験スポット
自然豊かな白石では、なんといってもアウトドアの遊びがおすすめです。同じ場所でも季節ごとに異なった表情が楽しめるので、何度でも訪れたくなりそう。ご紹介するどの施設も白石ICから車で30分以内と、気軽に出かけることができます。
グリーンパーク不忘
グリーンパーク不忘は、毎年多くの登山客が訪れる「不忘山」のふもと、南蔵王国定公園内に位置するアウトドア施設です。標高600mほどのところにあり、真夏でも涼しい風がそよぎ気持ちよく過ごせます。現代の猛暑で、全国的に夏場は屋外へ出にくい中、快適に思いっきり遊べるなんて素敵ですよね。
パーク内には釣り堀をはじめ、キャンプ場、アスレチックなどさまざまな設備があります。また夏には流しそうめん、冬には餅つきや雪遊びなど、季節をいっぱいに感じる遊び方もできます。
みやぎ蔵王白石スキー場
みやぎ蔵王白石スキー場は、天然のパウダースノーと、初心者から上級者まで楽しめる、バラエティに富んだコースが魅力のスキー場。天気の良い日には太平洋も一望できる眺めの良さです。ソリ遊びや雪遊び専用のキッズパークもあり、お子さんのスキー場デビューにもピッタリです。
宮城蔵王キツネ村
宮城蔵王キツネ村は、珍しい種類のキツネをたくさん見ることのできる、国内でも珍しいキツネの飼育施設です。毎年春に生まれる子ぎつねを抱っこできたり、餌付けができるなど、キツネとふれあうことができます。他にも、ミニホースやヤギ、ウサギにも会えますよ。
【イベント】歴史と伝統を感じる地域の祭り
恒例行事にも歴史と伝統が色濃い、白石市。大切に受け継がれてきたことが感じられるイベントは、地域のつながりを感じられるとともに「次の世代にも伝えたい」としみじみと思わせてくれます。
鬼小十郎まつり
鬼小十郎まつりは、大坂夏の陣で活躍し「鬼小十郎」の名を馳せた、二代目小十郎重長の活躍を再現するイベント。毎年10月に開催され、全国から集まった戦国歴史好きでにぎわいます。歴史の町らしさのあふれる、白石市の秋の名物です。
弥治郎こけし初挽き
こけしの初挽きは、白石市の伝統工芸品である「弥治郎こけし」にちなんで開催される、新年の恒例行事です。「こけし神社」とも呼ばれる惟喬神社(これたかじんじゃ)で行われ、地域の人々が集まり白石市ならではの新年を祝います。
隣接する「弥治郎こけし村」では、温麺やつきたてのお餅が振る舞われます。
移住前に体験!お試し住宅と移住サポート制度
ここでは、移住前に利用すると便利な2つの支援サービスを紹介します。移住体験は、移住後の生活をリアルに味わえるため、移住前後のズレを解消する良い機会だと思います。
また、サポート窓口「109-one(トークワン)」は白石市への移住を検討する人にとって、とても頼れる存在です。どちらもあわせて利用すると良いでしょう。
移住体験住宅:市街地と里山の2タイプを用意
お試し住宅は、一時的に白石市に滞在し(3~10日間)、移住相談や日常生活を体験を通して本格的な移住を検討するための制度です。気候や、買い物などの生活環境、通勤・通学の便など移住後の生活をリアルにイメージするのに役立つでしょう。見聞きしていた情報とのギャップを発見することもあるかもしれません。
体験移住ができるロケーションとして、城下町の風情が漂いつつ、買い物なども便利な市街地「白石地区」と、白石駅から車で20分ほどの自然豊かな里山「小原地区」の2か所が用意されています。
▲白石地区の移住体験住宅(1LDK)
▲白石地区の移住体験住宅(4LK)
まずは、どのエリアに住む可能性が高そうかをライフスタイルや移住の目的に合わせて検討し、そこから移住体験を申込すると精度高く移住後の暮らしがイメージできそうです。
白石市移住交流サポートセンター「109-one(トークワン)」
109-oneは、白石市を訪れる「きっかけづくり」から「暮らす」「働く」「交流する」など、さまざまな活動の拠点とするべく開設されました。センター内には、市内外の人々の交流を目的とするフリースペースや会議室があり、受付・相談室では移住に関する相談に乗ってもらえます。
▲白石市移住交流サポートセンター「109-one(トークワン)」の外観
運営を行っているのは、UIJターン者である移住交流コーディネーター。実際に白石市に移住をしてきたメンバーもいたりと、地域の中と外、両方の視点を持った頼りになる存在です。
移住について知りたいことや気になっていることは、気軽に相談してみてください。
移住交流サポートセンター「109-one(トークワン)」について、詳しくはこちら
白石市への移住に関する問い合わせ先一覧
センター | 白石市移住交流サポートセンター 109-one 〒989-0253 宮城県白石市字東小路109-1 電話番号 / 0224-26-6201 開館時間 / 10:00〜17:00 休館日 / 火曜日、水曜日、年末年始(12月28日~1月4日) 公式サイト |
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担当課 | 白石市役所(まちづくり推進課) 〒989-0292 宮城県白石市大手町1番1号 電話番号 / 0224-22-1327 公式サイト |