大垣市移住ガイド:水・歴史・子育て環境が揃う岐阜県No.1の住みよいまち
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「岐阜県大垣市」をご紹介します。
大垣市は、東洋経済新報社「住みよさランキング2023」で、岐阜県内1位に輝いたまち。その人気の理由は大きく分けて、“環境”と”利便性”にあります。
環境面では、市内に多くの川が流れ、美しい風景とおいしい湧き水に恵まれています。また、大垣城をはじめ歴史的な名所や史跡が数多く、情緒あるまち並みの中でゆったりとした暮らしが叶うところも魅力です。
利便性の面では、大垣市は交通の要所として、近隣の名古屋をはじめ各地へアクセスが良いところが特徴。勤務先やレジャーの選択肢が多彩です。育児支援や教育制度が充実度も高く、特に子育て世帯の方から注目を集めています。
そんな“知れば知るほど暮らしたいまち”大垣市について、移住を検討するために役立つ情報をたっぷりとお届けします。
大垣市移住の魅力:3つの特徴
地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には大垣市がおすすめです。
- 川や湧き水、噴水など、水のある美しい風景を見ると心がなごむ
- おいしい水、きれいな水を利用できるまちで暮らしたい
- 育児支援や教育体制など、子育て環境の充実度を重視している
- 歴史・文化的なものが好き。情緒あるまち並みの散策や、名所・史跡めぐりを楽しみたい
- ゆったりとした環境に暮らしたいけれど、生活の便利さもある程度は欲しい
なぜこのような方に大垣市が向いているのか、その理由を踏まえつつ、大垣市の暮らしの特徴を紹介していきます。
特徴1:「水の都」大垣市の美しい風景と豊かな水資源
大垣市は「水の都」と呼ばれるほど“水”との関わりが深いまち。周りを川に囲まれた地形に位置する大垣市には多くの一級河川があり、地下水も豊富で、あちこちで湧き水が出ています。
市内の家庭の水道水は、この良質な水が利用されているためおいしいと評判です。また農業用水や工業用水など、市民の暮らしをあらゆる面で支えています。
湧き水は汲んで持ち帰ることもでき、地域の人達の暮らしの一部になっています。湧き水で淹れたおいしいコーヒーが評判のカフェもありますよ。
水のある美しい風景も魅力的です。水辺のゆったりとした雰囲気には、心がなごむという方も多いのはないでしょうか。噴水やせせらぎのある公園も多数。ちなみに、災害時には飲用水としても利用することができます。
最近では、水を身近に感じられる「かわまちテラス」が開催されています。水門川のほとりにある「丸の内公園」を中心としたウォーカブルなイベントとして、その心地よさを楽しみに訪れる人々でにぎわっています。
▲「かわまちテラス」春の開催では、川辺から眺める桜を多くの方が楽しんだ
▲マーケットやキッチンカーの出店も多数。夕暮れ時のライトアップも“映える”美しさ
特徴2:子育て世帯に優しい環境と充実の教育制度
▲毎週金曜日に丸の内公園で行われる「まるのうちテラス」では、キッチンカーの出店のほか、子どもたちが遊べるスペースも。ファミリーでたっぷり遊べる
大垣市は「子育て日本一のまち」を目指し、子育て世帯に対するさまざまなサポートを行っています。
医療費の自己負担が無料となる助成制度の対象を<18歳まで>拡充したのも、県内では大垣市が初めてでした。
また、小学校6年生以下のお子様と一緒に保護者の方が市内の路線バスを利用した際、運賃が無料になる「親子バス利用支援事業」も実施されています。
そのほか、子育て世帯が買い物をしたり遊びに行ったりする場所が充実していることや、特色ある教育体制も注目を集めています。以下に、その一例をご紹介します。
子育て世帯向けの充実した生活・遊び環境
大垣市内には3つの大きなショッピングモール、救急救命センターを備えた市民病院、多数の公園などがあり、子育て世帯にとって暮らしやすい環境です。
公園の噴水やせせらぎでは、子ども達のにぎやかな声があふれます。子ども達の心の中には、ごく自然に、水とともにあるふるさとの風景が刻まれていくでしょう。
市内でもっとも歴史の古い「大垣公園」では、子どもたちが好奇心のままに自由に遊べる「プレーパーク」を実施。「プレーリーダー」と呼ばれる指導員が子どもを見守り、遊びも教えてくれます。
さまざまな体験や交流を通して、子ども達の主体性やコミュニケーション能力を育む、貴重な機会となっています。
未来を見据えた特色ある教育体制
教育面では、大垣に誇りと愛着を持ち、大垣の素晴らしさを語ることができる子どもたちを育む「ふるさと大垣科」があり、特色ある取り組みを実施。
ICT環境も早くから整備され、英語教育にも注力するなど、未来を担う人材を育てる教育が行われています。
一方、市内の上石津地域では、2024年4月に小学校から中学校までの義務教育を一貫して行う義務教育学校の開校が予定されています。
大垣市の飛び地に位置する上石津地域は、周囲を山々に囲まれた地域です。豊かな自然の中、周囲の人々と深い関係を築きながらのびのび子育てをしたいという方には、ピッタリかもしれません。
特徴3:歴史と現代が共存する文化豊かなまち
▲全国的にも珍しい4層4階の天守をもち、優美な城として名高い大垣城。「続日本100名城」にも選定されている
大垣市は、俳人・松尾芭蕉が「奥の細道」の旅を終えた場所と言われています。また天下分け目、関ケ原の戦いで石田三成の本拠地となった大垣城があるなど、歴史文化の豊かなまち。
歴史が好きな方にとっては、日々市内を歩いているだけでも、ワクワクする発見がたくさんありそうです。週末には、気軽に名所や史跡をめぐることもできるでしょう。
▲水門川沿いの「船町港跡」。松尾芭蕉は、大垣を離れる際、谷木因ら親しい友人たちと離れることを惜しんだ俳句を詠み「奥の細道」の結びとした
▲水門川を下るレジャー「たらい舟」は、関ケ原の合戦後の籠城時、山田去曆の娘がたらいに乗って逃げのびたという言い伝えにちなむ
大垣市では、松尾芭蕉にちなんだ催しや、歴史あるお祭りなどが行われています。
また、マーケット&イベント「まちなかスクエアガーデン」では大垣城のすぐ隣の大垣公園が会場になっていたりと、歴史と現在が隣り合い、その中で暮らしていることをしみじみと実感することができます。
▲毎月第一日曜日に開催される「まちなかスクエアガーデン」
▲「まちなかスクエアガーデン」では、ヨガやSUP体験など、体を動かして楽しめるイベントも行われる
大垣市の暮らし:基本情報とデータ
▲大垣市は、住みよさランキングにて岐阜県内1位。全国でも高い順位をキープし、住みよい地方都市として支持を得ている
ここでは、移住を検討するうえで重要となる、大垣市の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。
気候 | 1月:平均気温4.7°C 8月:平均気温28.1°C ※参考:気象庁ホームページ |
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人口 | 人口:158,318 人 世帯数:69,351 世帯 (2023年10月31日現在) |
近隣都市 | 【岐阜県】 岐阜市、羽島市、瑞穂市、安八郡安八町、神戸町、輪之内町、不破郡垂井町、関ケ原町、揖斐郡池田町、養老郡養老町 【滋賀県】 米原市、犬上郡多賀町 【三重県】 いなべ市 |
公共交通 | 【鉄道】 JR東海、養老鉄道、樽見鉄道 【路線バス】 名阪近鉄バス、岐阜バス、大垣市コミュニティバス |
大都市へのアクセス | 名古屋へ:電車で約30分 東京へ:新幹線+電車で約2時間10分 |
病院 | 診療所109、病院8、歯科98 |
学校 | 小学校22、中学校11、特別支援学校2、高校12(うち定時制2、通信制2) |
行事・イベント | 芭蕉祭、大垣まつり、岐阜新聞大垣花火大会、水都まつり、十万石まつり、中山道赤坂宿まつり |
名産・特産 | 飛騨牛、米、日本酒、柿ようかん、水まんじゅう |
大垣市は、全国的にも珍しい、二重飛び地のまちです。市街地のある大垣地域のほか、東側には歴史的な名所の多い墨俣地域、南西には自然豊かな里山の上石津地域が位置します。
▲上石津地域の「多良峡森林公園」は、壮大な自然の中にある。夏の水遊び、秋の紅葉など、四季折々の自然とレジャーが盛りだくさん
岐阜県というと、冬場に雪が多いイメージがあるかもしれませんが、大垣市では東京とそれほど変わりません。山間部では雪かきが必要になるところもありますが、市街地では年に2~3回雪が積もる程度です。
古くから、東西を結ぶ交通の要所として栄えてきた大垣市。鉄道が多く敷かれていることに加え、道路網も充実しているので、各地への移動がスムーズです。
特に、近隣の大都市・名古屋へは電車で30分と、生活圏内です。こういった交通事情も、大垣市の“住みよさ”の大切な要素となっています。市内でも、バスの本数が多いため移動は便利ですが、車があればいっそう行動の幅が広がるでしょう。
歴史の古い大垣市には、四季折々に、伝統的なお祭りや地域色豊かなイベントがあります。お祭りごとの好きな方には、楽しみの尽きない環境と言えそうです。
▲ユネスコ無形文化遺産にも登録されている「大垣まつり」の車山行事
▲地域の人々でにぎわう盆踊り
良質な水が豊富に湧き出る大垣市には、その“水”を活かした名産品も多くあります。名産品は、ブランド米「レンゲハツシモ」や日本酒、名菓「水まんじゅう」など。大垣市に暮らしたら、日々の食も大きな楽しみの1つになりそうです。
仕事事情:製造業とIT産業を中心に求人が豊富
大垣市では、製造業とIT産業が盛んです。市内には製造業の事業所が多数。市の北東部には、IT関連企業などが集まる「ソフトピアジャパン」が整備され、中部圏におけるIT拠点として成長を続けています。
こういったこともあり、大垣市では求人が多く、就職・転職のために移住して来られる方も多いそうです。2023年12月現在、大手求人情報サイトで大垣市の正社員求人を検索すると、約4,300件と豊富な数の求人がヒットしました。
参考:正社員求人情報の一例
一方で上石津地域では、里山の自然環境に惹かれて移住し、農業とそれ以外の仕事やライフワークを組み合わせる“半農半X”を選ばれる方もいます。
時代の先端をゆく分野での仕事と、自分らしいライフスタイルを大切にした働き方。大垣市ではそのどちらも探すことができます。
住まい探し:子育て世帯向け支援制度と物件情報
2023年12月現在、大手住宅情報サイトで大垣市の賃貸物件を検索すると、約1,900件がヒットしました。
参考:賃貸物件情報の一例
大垣市には空き家バンクもあり、上石津地域の物件が多く紹介されています。上石津地域は、里山でのゆったりとしたスローライフが叶い、かつ市街地までも30分ほどで出られる点が人気です。
参考:空き家バンク登録物件一覧
住まいに関する支援としては以下のようなものがあります。「子育て日本一」を掲げる大垣市らしく、子育て世帯の方への支援が充実しています。
子育て世代等住宅取得支援事業 | 大垣市内に新築住宅を取得した方のうち<中学生以下の子(妊娠中を含む)がいる方>または<夫婦どちらか一方が40歳未満の世帯>に、住宅取得費用の利子の一部を助成 助成内容:各年度の利子支払額(上限10万円)を、年1回助成(最大30万円) |
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子育て世代等中古住宅取得リフォーム支援事業 | 大垣市内に新たに中古住宅を取得する方のうち<中学生以下の子(妊娠中を含む)がいる方>または<夫婦どちらか一方が40歳未満の世帯>に、リフォームにかかる費用の一部を補助 補助額:リフォーム費用の3分の1(上限30万円) |
子育て世代近居支援事業 | 市外に住む方のうち<中学生以下の子(妊娠中を含む)がいる方>が、親世帯の住む市内に転入する場合、その転居費用の一部を補助 補助額:引っ越し費用の5分の3(上限6万円) |
詳細:移住定住促進事業
大垣市移住者の声:暮らしやすさと魅力
ここでは、実際に移住して大垣市に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。
- 「水の都」ならではの、水のある風景や美しいスポットに心が和む
- 生活は便利で自然も近い。ほどよく田舎・ほどよく都会で暮らしやすいまち
- 育児支援が充実しているうえに、家族で楽しめる施設やイベントなども多い。子育てにはピッタリだと思う
- 地域の人がみんなフレンドリー。外からやってくる人に寛容な雰囲気があって、移住後すぐに溶け込むことができた
- 城下町文化が感じられるまち並みが残っていて、何気ない散策が楽しい
美しい水と歴史文化に囲まれ、生活の利便性も高い大垣市。その“ちょうど良さ”の中で、肩の力を抜いて心地よく暮らしている方が多いようです。
また「まちの人がフレンドリーで親しみやすい」という声も多数見られました。これは、交通の要所として、いろいろな人や文化を受け入れてきた大垣市だからこその特徴かもしれません。
大垣市への移住:具体的な準備と支援制度
大垣市では、移住を検討している方に向けた「オンライン移住相談」を実施しています。
子育てや住まいなど、相談したい分野を事前に伝えておくことで、各担当者と話ができることが大きなメリットです。また、空き家のオンライン内覧もできるなど充実したサポート内容なので、ぜひ利用してみてください。
詳細:オンライン移住相談
実際に大垣市を訪れ、住居や仕事を探す活動などを行う子育て世帯の方には、以下のような支援制度もあります。
子育て世代等移住定住活動費支援事業 | 県外居住で大垣市への移住を検討している<中学生以下の子(妊娠中を含む)がいる方>または<夫婦どちらか一方が40歳未満の世帯>へ、移住定住活動費を補助 ※活動前に事前申請が必要 対象経費:大垣市までの交通費、レンタカー代金、宿泊費 補助金額:対象費用の2分の1(上限6万円) |
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大垣市移住に関する問い合わせ先
担当課 | 企画部 都市プロモーション室 |
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住所 | 岐阜県大垣市丸の内2-29 |
電話番号 | 0584-47-7681 |
対応時間 | 8:30~17:15(土・日・祝日と年末年始を除く) |
公式サイト | https://www.ogakikurashi.com/ |