長崎県壱岐市への移住!島暮らしの魅力と仕事・住まい・支援制度を徹底解説
この記事では移住を考えている人に向けて、長崎県壱岐市(いきし)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
長崎県壱岐市は、九州北部の玄界灘沖、福岡県と対馬の中間地点に位置している温暖な島です。美しいエメラルドグリーンの海や、大自然で育つ新鮮な魚介類や壱岐牛などが有名です。
また神社や古墳など貴重な史跡が点在し、島全体がパワースポットとも言われています。
今回は、壱岐市役所政策企画課の新原さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。
壱岐市の3つの魅力:豊かな自然と食文化、歴史ある島の暮らし
壱岐市は壱岐本島と23の島からなり、離島ならではの豊かな自然を満喫することができます。観光地としても有名で美しい海やグルメ、パワースポットなどを目当てに多くの観光客が訪れます。
また、島ではありますがアクセスは良好です。東京からは博多港まで飛行機や地下鉄を乗り継ぎ、高速船に乗ると6時間ほどで到着することができます。
そして移住者には、自然の中での子育てを理由に子ども連れで島に帰ってくる方や、都市部で働いていて田舎で落ち着きたい方が多いです。
そんな壱岐市での暮らしは、次のような方に適しています。
- 新鮮な海の幸など美味しい食べ物を楽しみたい
- 歴史的文化を感じたい
- 休日も観光やアクティビティで楽しみたい
上記のような方に適している理由を、壱岐市に見られる3つの特徴から解説します。
特徴1:新鮮な魚介と名産品が豊富な壱岐市のグルメ
▲壱岐市獲れた海産物であるムラサキウニ
壱岐市の大きな魅力の一つは、その雄大な自然から獲れる海産物やその土地ならではの特産物です。
年間を通して多彩な海鮮が楽しめる壱岐では、ブリやヒラマサ、サザエなど多くの海鮮類を楽しむことができます。
そしてなんといってもプリっとした食感と、濃厚な甘みが特徴のウニが有名で、濃厚な風味と口どけは一度食べたら忘れられない味わいです。
▲壱岐剣と言われる噛むほどに広がるほのかな甘みが特徴のケンサキイカ
また壱岐は、日本有数のケンサキイカの産地。”壱岐剣(いきつるぎ)”とは、その壱岐の豊かな海で育った、胴長35センチ以上のケンサキイカで、手釣りで漁獲されたものから傷がない物だけを選別しているそう。壱岐ならではのこだわりが感じられますね。
▲幻の銘牛”壱岐牛”
壱岐のグルメは、海鮮だけではありません。年間900頭ほどしか出荷されない”幻の銘牛”とも呼ばれる壱岐牛もおすすめです。
壱岐牛は、海からのミネラル分をたっぷりと含み、程よい脂身と柔らかい肉質が特徴で、島内の飲食店で楽しむことができます。ステーキや焼き肉では素材のうまみを、ハンバーグやハンバーガーなら手頃な値段で壱岐牛を堪能できます。
▲特産物である壱岐で仕込まれる麦焼酎
また、壱岐で仕込まれる麦焼酎は長崎を代表するものとなっています。なんと麦焼酎は壱岐が発祥の地とされ、400年以上の伝統の技を継承する7つの蔵元が自慢の味を提供しています。
また伝統的な麦焼酎だけでなく、日本酒やリキュール、クラフトベールなどのお酒も展開しています。焼酎が苦手な方もお酒を楽しむことができるでしょう。
特徴2:歴史的遺産が点在する「島全体が古代の博物館」
▲「一支国(いきこく)」の王都に特定された遺跡「原の辻遺跡」
かつて壱岐島は、弥生時代に「一支国(いきこく)」と呼ばれ、中国の歴史書『魏志』倭人伝にも登場する重要なクニであり、歴史的価値が非常に高い島です。
そんな壱岐島には、神社庁に登録されている神社だけでも150社の神社があったりと、現代の暮らしに歴史的文化が馴染んでいます。ここでしか味わえない歴史が生み出す豊かな世界を味わうことができ、その歴史で溢れた壱岐島はまさに「島全体が古代の博物館」となっています。
▲島全体に歴史が残る「しまごと博物館」の拠点である一支国博物館
上記の一支国博物館では、そんな壱岐島の歴史に触れることができ、島内に点在する遺跡や古墳から出土した貴重な実物資料を約2000点展示しています。またビューシアターや巨大ジオラマ、発掘の模擬体験などがあり、楽しく歴史を学ぶことができます。
特徴3:美しい自然と観光スポットに恵まれた緑豊かな島
▲美しいエメラルドグリーンの海が特徴の辰ノ島
壱岐には多くの観光地やおすすめスポットがあり魅力の一つとなっています。筒城浜やにしき浜など壱岐の海は他と比べ透明度が違い、マリンスポーツも充実しています。夏場に海で遊びたい人には非常におすすめです。
辰ノ島は無人島です。船の上から辰ノ島の絶景スポットをめぐり、実際に上陸することができるので、ダイナミックな大自然の景観を堪能できます。
こうした絶景スポットが身近にあり、気軽に遊びに行ける点は、移住した際に嬉しいですよね。
▲海に浮かぶ美しい島々の風景を眺めながら温泉に入れる湯本温泉
また壱岐は温泉も有名で源泉の数は13箇所もあり、国民宿舎から旅館、湯治温泉など、14軒の多彩な温泉施設が揃っています。日々の疲れを癒せたり、観光の帰りに寄ることができるのは魅力的ですね。
▲大自然とふれあい、イルカと過ごす「壱岐イルカパーク&リゾート」マリンアクティビティやチャンプ、釣りなどを楽しむことができる。
また上記の観光地以外にも
- イルカを間近で見ることのできる壱岐イルカパーク&リゾート
- 壱岐を代表する景勝地の猿岩や鬼の足跡
など多くの観光スポットがあります。観光地でのスローライフを期待している人にはピッタリですね。
壱岐市での暮らし:気候・医療・教育・交通の実態
気候 | 8月平均気温:26.3℃ 1月平均気温:6.2℃ ※参考:気象庁(芦辺地点) |
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人口 | 人口:24,582人 世帯:11,456世帯 (令和5年3月末現在) |
病院 | 病院・クリニック:20件 歯科:8件 |
学校 | 保育施設:24所(公立幼稚園8カ所、公立認可保育所4カ所、公立認定こども園1ヵ所、公立へき地保育所6カ所のほか、私立の認可保育所、小規模保育所などもある) 小学校:18校 中学校:4校 高等学校:2校 |
交通 | 【福岡方面からのアクセス】 ・東京から福岡空港へ ・・・・・・・・・ 約1時間45分 ・大阪から福岡空港へ ・・・・・・・・・ 約1時間10分 ▼ ・福岡空港からJR博多駅へ ・・・・ 地下鉄で約6分 ▼ ・JR博多駅から博多港へ ・・・・・・ 路線バスで約22分 ▼ ・博多港から壱岐島へ フェリー 郷ノ浦港 約2時間20分 芦辺港 約2時間10分 高速船 郷ノ浦港 約1時間10分 芦辺港 約1時間5分 【長崎方面からのアクセス】 ・長崎駅前バスセンターから高速バスで長崎空港へ 出島道路経由 ・・・・約44分 浦上経由. ・・・・・・・約58分 ▼ ・長崎空港から壱岐空港へ ・・・・・・・・・・ 約30分 【佐賀方面からのアクセス】 ・西唐津駅前から路線バスで 唐津東港へ(唐津フェリーターミナル下車) ▼ ・唐津東港から印通寺港へ ・・・・ 約1時間40分 |
近隣都市 | 長崎県、佐賀県、福岡県 |
気候に関しては、対馬暖流の影響を受けるため、風が吹くため夏は涼しくなる傾向にあります。しかし、冬はその影響で寒くなります。雪が積もる心配は無いようです。
壱岐市には、スーパーや産直市場、コンビニ、ドラッグストアがあり、普段の生活には困りません。また新鮮な魚介類を低価格で購入することができます。
島には鉄道が通っていませんが、車をお持ちでしたら30分程度あれば行きたい場所に移動することができます。
病院はそれぞれの町にありますが、大きい病院はありません。そのため緊急の場合は、ドクターヘリを使って本土に搬送されます。出産ができるような病院もありますが、切迫など緊急性を要する場合もやはり本土に行く必要があります。
離島のため娯楽が少ないですが、イベントが多くあります。川内優輝さんがゲストランナーとして参加した新春マラソンやウルトラマラソンなどのスポーツイベントが多く、また花火大会なども開催しています。
子育て支援:充実した制度で「子育てを楽しむ」環境
壱岐市では「子育てを楽しむ」をコンセプトに、子育て世帯への支援があります。
出産祝い金 | 第2子は10万円、第3子以降は20万円を出産祝い金として支給。 【対象者】市内に住所を有し、3年以上在住する意思のある者が第2子以降を出産した場合。 |
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出産・子育て応援事業 | ①妊娠届出時に面談を受けた妊婦を対象に出産応援ギフトを給付。 (妊婦1人に対し5万円) ②赤ちゃん訪問後に子育て応援ギフトを給付。 (子ども1人に対し5万円を給付) ③生まれてきてくれて“ありがとう”事業 (3万円相当の記念品をプレゼント) |
福祉医療費 | 乳幼児、高校生までのこども、ひとり親世帯等が医療費(保険診療分)を支払ったとき、基準額を超えた部分を助成。 月の医療機関毎(入院、通院別)に、1回800円、月上限1,600円を超える部分(調剤は全額対象)。 ※3歳未満は自己負担分無料 |
妊娠期から子育て期の相談 | 不妊治療に関することや妊娠中の生活について、子どもの発育・発達で気になることなど、子どもに関する相談ができる。 保健師や助産師、栄養士などの専門職が相談に応じてくれる。 |
公式:移住サイトいきしま暮らし>子育てを楽しむ
公式:壱岐市子育て支援
また壱岐市では「壱岐子どもセンター」を拠点に子育て支援を展開しています。講座などで子育てを応援してくれるほか、子育てに関する相談ができます。具体的な内容は以下の通りです。
①子育て親子の交流の場づくり:子育てルームを交流の場として解放
②子育て応援講座:子育てに関する座談会や親子で遊べる広場の設置
③絵本や玩具の貸し出し:貸し出しのほか壱岐こどもセンターのスタッフを派遣
子育て中のお母さん、お父さんの情報交換やふれあいの場としても、これらの支援を積極的に活用しましょう。そして、小さい島なので1回顔を合わせれば、友達のような感じで接してくれる方が多いです。移住する際に心配になる、地域コミュニティーとの交流を気軽に行うことができる点は、非常に魅力的ですよね。
仕事事情:多様な求人と充実した就農支援制度
大手求人情報サイトで壱岐市の求人を調べたところ、約400件がヒットしました。(2023年6月現在)
※求人情報の一例
仕事探しでは、公式移住サイトや公式ホームページに載っている「ハローワーク求人情報」もぜひ利用してください。
公式:移住サイトいきしまぐらし>仕事を探す
公式:ハローワーク求人情報
また、壱岐市内で就職活動などを行う際の、交通費や宿泊費が助成される制度もありますので、こちらも活用してください。
壱岐市UIターン促進短期滞在費補助金 | 市内への移住を目的に市内で住居及び仕事を探し、又は暮らしを体験する等の活動に対し、予算の範囲内において滞在費の一部を補助 |
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島外通勤・通学者交通費助成 | 福岡市など島外への通勤・通学にかかる船舶代等(壱岐市発着の船舶及び飛行機)の交通費を助成 |
壱岐市では、農家や漁業などの一次産業がメインになっており、その方向けの支援が充実しています。就農に興味のある人はぜひ活用してください。
漁業就業者実践研修 | ・漁家子弟の新卒者・Uターン者・離職者で50歳未満の人を対象に、無収入や低収入の技術取得期間における生活費として月額15万円、最長で2年間補助 ・新規就業者を対象に、無収入や低収入の技術取得期間における生活費として月額15万円を最長で2年間助成 |
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新規就農者支援事業 | 45歳未満の新規就農者に月5万〜10万円の支援。 |
上記以外にも支援制度は多くありますので、詳細は公式サイトを参照してください。
住まい探し:充実した住宅取得支援と空き家バンク制度
大手住まい情報サイトで壱岐市の賃貸物件を調べましたが、件数は少ないようです。地元の不動産会社にも確認した方がよいでしょう。
※賃貸物件の一例
公式移住ホームページで物件を紹介しているので、こちらでも探すことができます。
▼住宅取得に関する支援
転入前3年以上市外に居住していた方で、今後5年以上定住できる方 | ・新築住宅取得(土地の購入を含む)費用の1/10を補助(250万円以内) ・中古住宅取得(土地の購入を含む)費用の1/5を補助(100万円以内) |
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▼移住費用に関する支援
荷物運搬料及び交通費 | 引越し費用の2/3を補助(20万円以内) |
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▼空き家の改修補助
市の空き家バンク制度に登録されている売買及び賃貸物件 | ・「中古住宅改修」改修・家財道具の撤去費用の1/2を補助(100万円以内) ・中古住宅取得との併用は可。但し、上限100万円 ※子育て世帯については、中学生以下の子ども1人あたり20万円を加算(但し、加算上限100万円) |
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壱岐市移住者の声:実際の暮らしと感想を紹介
次に、壱岐市に移住した方の感想をご紹介します。
- 海に囲まれて、海の幸がとにかく美味しい。またブランド牛もあったり、食べ物には困らない
- 自然も豊かすぎるくらいあって、空気が美味しい
- 島なだけあって、みんな親切ですぐ顔馴染みになれる
- 信号も少なく島のどこに行くのも車で30分見ておけば行ける
- 福岡にも高速船で1時間で行けるので便利
アクセスの良さや自然に囲まれた住環境を挙げる方が多いようです。地域の人との温かな交流も好印象のようですね。
また公式サイトには夢やこだわりを持って移住し、実際に達成した方の体験談が数多く記載されています。ぜひ参考にしてみてください。
壱岐市への移住ステップ:体験プランと相談窓口
壱岐市は、UIターンを促進するため、市内への移住を目的に市内で住居及び仕事を探し、又は暮らしを体験する等の活動に対し、予算の範囲内において滞在費の一部を補助する制度があります。この制度を使って旅行気分で一度下見に行ってみるのがいいでしょう。
※壱岐市UIターン促進短期滞在費補助金
また、壱岐市に実際に行った際の情報収集手段として、特に地域の人が集まる民宿や食堂などでは多くの情報を得ることができます。
壱岐市移住相談窓口:詳細な問い合わせ先情報
担当課 | 壱岐市政策企画課 |
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住所 | 〒811-5192 長崎県壱岐市郷ノ浦町本村触562 |
電話番号 | 0920-48-1134 |
対応時間 | お電話でのお問い合わせ 月~金曜日/8:30~17:15 |
公式サイト | 【壱岐市役所公式サイト】 https://www.city.iki.nagasaki.jp/index.html 【壱岐市移住・定住ポータルサイト】 https://ikishimagurashi.jp/ |