【南さつま市への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報|鹿児島県|縁結び大学
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「鹿児島県南さつま市」での暮らしについてご紹介します。
南さつま市は、鹿児島県本土の西南端に位置する人口約32,000人のまちです。周囲を野間岳や金峰山などの山々に囲まれているほか、美しいリアス式海岸や日本三大砂丘のひとつである「吹上浜(ふきあげはま)」も有しており、自然の景観やアウトドアアクティビティ、海の幸・山の幸を身近に楽しめます。
さらに注目したいのが、子育て支援やシニア支援、住宅支援など、各種支援制度の充実度が県内トップクラスであること。「さまざまなサポートを得られるため暮らしやすい!」と評判で、特に若いご夫婦や子育てファミリーなどから人気を集めています。
今回は南さつま市役所の総合政策課主任・羽生さんにお話を伺いながら、南さつま市での暮らしや移住に関するお役立ち情報をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
南さつま市での暮らしとは?主な4つの特徴に注目
北は鹿児島市と日置市、東は枕崎市と南九州市に隣接し、南側・西側は東シナ海に面する南さつま市。産業としては漁業が活発であるほか、豚や牛などの畜産業、豊かな資源を活かした観光業なども盛んです。
市内には道路交通網が整っていることから交通の便に優れており、たとえば県庁所在地である鹿児島市の市街地へは約60分でアクセスできます。田舎ならではの自然環境を満喫しつつ、都市部の利便性も手軽に味わえる魅力的なまちです。
そんな南さつま市での暮らしは、以下のような方に向いています。
- 自然や食に魅力のある場所へ移住したい方
- 田舎暮らしに憧れるけれど、都会にもアクセスしやすいロケーションを望む方
- 各種支援制度が整っている土地を希望する方
- 「子育てのしやすさ」を重視して移住先を選びたい方
なぜ上記のような方におすすめなのか、ここからは南さつま市での暮らしにおける主な魅力について詳しく解説していきます。
特徴1:豊かな自然が身近にある
南さつま市においてまず注目したい点が、自然環境が魅力的であることです。
海岸線の北西部には日本三大砂丘のひとつである「吹上浜」が広がり、白砂と黒松が織りなす白砂青松(はくしゃせいしょう)の絶景を堪能できます。例年5月には「吹上浜砂の祭典」が開催され、最大8m級の砂像が100基以上並ぶダイナミックな光景を楽しめますよ。
▲例年ゴールデンウイークに開催される「吹上浜砂の祭典」は、県内・県外問わず多くの観光客が訪れる人気のイベントです
また、南西部に続くリアス式海岸の景色も格別です。たとえば坊津(ぼうのつ)地区には映画『007』のロケ地になった秋目の港や、名勝「坊津」として国の文化財に指定されている景勝地「双剣石(そうけんせき)」といった有名スポットが点在しています。
▲天へ向かって剣のようにそびえ立つ2つの岩「双剣石」は、歌川広重が浮世絵の画題に選んだ風景としても有名です
砂浜地帯ではSUPやカイトボードなどのマリンスポーツ、海岸沿いではダイビングや魚釣りを楽しむ方が多くみられます。自然のアクティビティを手軽に楽しめることが決め手となり、南さつま市へ移住された方もたくさんいらっしゃいますよ。
▲砂浜エリアではSUPやカヌーなどのマリンアクティビティを楽しめるほか、夏には透明度の高い美しい海での海水浴を満喫できます
▲南さつま市の海岸にはダイビングスポットも多く、美しいサンゴ礁や色鮮やかな熱帯魚などを鑑賞できます
さらに、南さつま市では「サイクルシティ」として自転車を活用したまちづくりが盛んに行われており、サイクリングを通して風光明媚な景色を堪能できますよ。たとえば自転車走行者専用の橋「サンセットブリッジ」や廃線路を活用した「りんりんロード」などがあるほか、自転車の大会やイベントも多数開催されています。
▲サイクリングを手軽に楽しめる環境が整っており、風光明媚な街並みや絶景を巡る健康的な休日を過ごせます
▲市内のサイクリングロードには桜の名所もたくさんあり、サイクリングをしながらお花見を楽しむ方も多々みられます
特徴2:食べ物が美味しい
海岸線や山並みといった変化に富んだ風土、さらには温暖な気候にも恵まれた南さつま市は、海の幸・山の幸の宝庫です。海の幸としては双剣鯖(そうけんさば)やたかえびが有名であり、農作物としては加世田のかぼちゃや加世田砂丘らっきょう、みかん、きんかんなどが盛んにつくられています。
また南さつま市は、鹿児島県における2大杜氏集団発祥の地としても知られており、市内には酒蔵がたくさん点在していますよ。美味しい食べ物に美味しいお酒と、日々の食事がより一層楽しみになることでしょう。
特徴3:都市部へのアクセスがしやすい
南さつま市は県庁所在地の鹿児島市に隣接しており、南さつま市の市街地(加世田地区)から鹿児島市まで車で60分ほどです。また、鹿児島市の「鹿児島中央駅」から新幹線を利用すれば福岡へ、さらには「鹿児島空港」から飛行機を利用すれば大阪・東京方面へもアクセスできるなど、各地の都市部へ比較的手軽に足を運べます。
普段は雄大な自然の中で生活しながら、休日には鹿児島の中心地までショッピングに出向くなど、自然と都会のレジャーを両方楽しめる環境です。
なお、各種交通手段における南さつま市へのアクセスについては以下をご確認ください。
飛行機を利用する場合 | 鹿児島空港発着の空港バスで約70分 |
---|---|
車を利用する場合 | 鹿児島から約60分 伊集院から約50分 指宿から約90分 知覧から約25分 枕崎から約35分 薩摩川内から約70分 |
高速道路を利用する場合 | 指宿スカイライン谷山ICから約35分 南九州自動車道市来ICから約50分 |
バスを利用する場合 | 「鹿児島中央駅」から約85分 「伊集院駅」から約60分 |
※縁結び大学独自調べ(2023年2月)
特徴4:各種支援制度が充実している
日々の暮らしをサポートしてくれる支援制度が手厚いことも、南さつま市におけるおすすめポイントです。
特に注目したいのが、子育て世帯への支援・助成制度が充実していること。主に以下のような支援制度が設けられており、経済的・精神的にゆとりを持って子育てに臨めます。
- 医療費助成:高校生までの医療費を全額助成
- 学校給食費の無償化:小中学校の給食費無料
- 保育料助成:国が提供する3歳からの助成制度に加えて、独自に0歳〜2歳の保育料を半額助成
- 誕生お祝金:第1子、第2子5万円、第3子以降10万円
など
※支援制度は令和5年2月現在の内容です。
また、南さつま市ではシニア世代を対象とした支援制度も豊富です。具体的な事業内容は以下をご確認ください。
- 「乗らんなぁ、タクシー」助成事業:65歳以上で運転免許証を持っていない方を対象に、300円×30枚のタクシーチケットを支給
- 伸ばせ健康寿命よか湯だな事業:65歳以上の方を対象に、温泉施設やスポーツジムなどの利用時において1回につき220円を助成(36枚つづりの温泉等入浴券を交付)
- はり・きゅう等施術料助成:70歳以上の方や65歳以上の身体障害者障害程度等級表の1級・2級・3級に該当する方、国民年金法施行令別表に該当する障害のある方を対象に、はり・きゅう等の施術料を1回につき1,000円助成(40枚つづりの施術受診券を交付)
- 長寿祝金:その年の1月1日から12月31日までの間に98歳になる方へ30,000円、市内最高齢の男女に10万円(1回限り)を支給
など
▲地下1,300メートルから湧き出る海浜温泉「かせだ海浜温泉ゆうらく」の利用料金が、助成制度を利用すれば170円になります(通常の大人料金は390円)
南さつま市は、子どももシニア世代も暮らしやすいまちです。助成制度の多さに魅力を感じて、鹿児島市といった近隣の都市部から移住される方もいらっしゃいますよ。
南さつま市の暮らしに関する情報
続いては、気候や病院、学校、交通など、南さつま市での暮らしに関連するお役立ち情報をまとめました。
気候 | 2月:平均気温8.3°C 8月:平均気温27.9°C ※参考:気象庁ホームページ |
---|---|
人口 | 約32,000人(2022年1月末日時点) |
病院 |
病院・クリニック:42か所 |
学校 | 保育施設:16か所 小学校:11校 中学校:4校 義務教育学校:1校 高等学校:3校 |
文化・芸術 | 主なイベント:唐カラ船まつり、野間神社例祭、金峰夏祭、金峰山神社大祭 など |
食べ物 | かぼちゃ、らっきょう、きんかん、双剣鯖、たかえび など |
交通 | 【空港】 最寄り空港:霧島市の「鹿児島空港」 【鉄道】 なし 【バス】 鹿児島交通、南さつま市コミュニティバス |
娯楽 | 有名スポット:竹田神社、宮ノ山遺跡、万世特攻平和祈念館、かせだ海浜温泉ゆうらく、吹上浜海浜公園 など |
近隣都市 | 鹿児島市 枕崎市 日置市 南九州市 |
南さつま市の中心部にはスーパーやドラッグストアなどが多数点在しており、日常的な買い物に困ることはありません。車で60分ほどの鹿児島市へ出向けば、家具や家電などの大きな買い物も存分に楽しめます。
市内・市外への移動時には路線バスやコミュニティバスも利用できますが、車があるほうが圧倒的に便利です。もしも車を所有していない場合は、移住を機にマイカーの取得を検討するとよいでしょう。
仕事情報:求人は十分にあり、漁業・農業関連の就業支援も豊富
大手の求人サイトで南さつま市における「正社員の求人数」を検索してみると、約850件がヒットしました。また、車で30分圏内の近隣都市も含めて探せば約1,100件の求人が公開されており、ジャンルにこだわらなければ選択肢は十分にある印象です。
参考:求人情報の一例(南さつま市内)
参考:求人情報の一例(南さつま市から10km圏内)
なお、南さつま市には漁業・農業関連の支援制度が設けられているため、移住を機にチャレンジするのもおすすめですよ。各種支援制度の内容については以下をご確認ください。
- キバレ 海の担い手支援事業:漁業への新規就業者に対し、月額125,000円×12ヶ月分の就業支援補助金を交付
- 新規就農者就農研修支援事業:南さつま市内で就農するために、南さつま市農業公社を介して、受け入れ先の先進農家で実践研修を受けようとする方を対象に、月額125,000円×12ヶ月分の手当てを支給(夫婦で研修を受ける場合は187,500円)
- 新規就農者等支援事業:新規就農者等(農業後継者・新規就農者)を支援する目的で、農業経営に必要な資本装備に係る経費の一部を補助(事業費の1/2以内、限度額100万円) など
ちなみに、南さつま市で勤務する正社員の世帯年収相場は「約370万円」です。好待遇の求人をお探しの場合は、相場を視野に入れながら探してみるとよいでしょう。
※参考:年収相場の一例
住まい情報:「空き家バンク」がおすすめ!家を建てる方も多い
南さつま市で住まいを探す際は、「空き家バンク」を活用するとよいでしょう。以下のページに物件情報が掲載されているため、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
また、南さつま市には住宅支援も豊富に揃っていることから、助成制度を活用して戸建て住宅を建てる方も多い印象です。「移住を機にマイホームを建てたい」とお考えの方は、ぜひ以下の概要をご確認ください。
- マイホーム取得補助金:南さつま市内に住宅を取得して定住する方を対象に補助金を交付(移住者の場合:40万円、指定区域に住宅を取得した場合:40万円、南さつま市内の建築業者と新築工事請負契約を締結した場合:40万円、市の指定する土地を購入し住宅を新築した場合:40万円、上限160万円)
- 住宅リフォーム補助金:補助対象工事費の10%を補助(上限30万円) など
南さつま市は比較的地価が安く、助成制度も充実しているため「マイホームを手に入れやすい」と評判です。
南さつま市へ移住した方の体験談
ここでは、実際に南さつま市へ移住した方の体験談をご紹介します。
- 家族で海へ遊びに行ったり、サイクリングをしながら景勝地を巡ったりと、田舎ならではの穏やかな暮らしを楽しめることに大満足
- 日常の買い物は市内で事足りるし、車を20分~1時間ほど走らせれば大きな買い物も楽しめて便利
- 山も海も綺麗で、お肉やお魚、野菜など食べ物すべてが美味しい!
- 子育て支援が手厚いため、ゆとりを持って育児ができて助かっている
南さつま市へ移住した方の多くが、自然や食が魅力的であることを高く評価しています。また、鹿児島市などの都市部にアクセスしやすい点や、子育て支援や住宅支援といった各種支援制度が充実している点についても満足の声が多くみられました。
そのため、南さつま市は田舎暮らしを満喫しつつ都会の魅力も手軽に味わいたい方や、支援制度が整備されているまちで暮らしたい方などにおすすめです。
南さつま市への移住ステップ
南さつま市への移住に興味をお持ちの方は、以下のステップを参考に計画を進めてみてください。
ステップ1:移住について具体的に相談する
まずは、南さつま市への移住について相談することから始めるとよいでしょう。窓口は南さつま市役所の総合政策課まちづくり推進係で、電話や対面はもちろん、以下の「お問い合わせフォーム」からもコンタクトを取ることが可能です。
ステップ2:現地に足を運んでみる
南さつま市の風土がご自身に合っているかどうかを知るために、一度は現地へ足を運んでみることをおすすめします。エリアによって雰囲気や利便性が異なるため、「住むとしたらどのエリアが良さそうか」を視野に入れながらじっくりと散策してみてください。
南さつま市への移住に関するお問い合わせ
住所 | 〒897-8501 鹿児島県南さつま市加世田川畑2648番地 |
---|---|
電話番号 | 0993-76-1507 |
対応時間 | 平日8:30~17:15 |
公式サイト | https://www.city.minamisatsuma.lg.jp/emigration/ |