伊平屋村への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「沖縄県伊平屋村(いへやそん)」での暮らしや移住情報をご紹介します。
沖縄県の最北端に位置する伊平屋村は、沖縄本島北部にある今帰仁村運天港からフェリーで約1時間20分の場所に浮かぶ離島村です。県内屈指の美しい海をはじめとする豊かな自然が身近にあり、マリンスポーツ好きの方や自然に囲まれた田舎暮らしを望む方などにおすすめの移住先ですよ。
さらに注目したい点が、村独自の定住支援が充実していること。特に「出産祝金」や「子育て応援給付金」「入学祝金」といった子育て支援制度が手厚く整備されており、ゆとりある子育てライフを送りたい方にもぴったりな場所です。
今回は伊平屋村の企画財政課にお勤めの上原さんにお話を伺いながら、伊平屋村での暮らし・仕事・住居・支援内容などを詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
伊平屋村の暮らしとは?主な3つの特徴をご紹介
伊平屋村は「伊平屋島」と「野甫島」の2つの島からなる村で、田名・前泊・我喜屋・島尻・野甫の5つのエリアに分かれています。主要産業は水産業や農業ですが、近年は村の自然や歴史文化を活かした体験型観光振興にも尽力しており、今後の発展も非常に楽しみなむらです。
そんな伊平屋村には、次のような特徴があります。
- 沖縄らしい自然の魅力を存分に堪能できる
- 定住支援がずらり。経済的・精神的にゆとりを持って暮らせる
- みんな仲良し!人付き合いをとことん楽しめる
具体的にどのような魅力があるのか、以下で詳しく見ていきましょう。
特徴1:沖縄らしい自然の魅力を存分に堪能できる
伊平屋村では、離島村ならではの大自然を日々の暮らしのなかで存分に堪能できます。
特におすすめしたい魅力が、「伊平屋ブルー」と呼ばれる美しい海が身近にあること。密集したサンゴ群落が数多く残る“サンゴの楽園”でもあり、ダイビングではサンゴ礁やそこに生息するたくさんの生き物たちを観賞できます。
▲伊平屋島と野甫島では、ビーチから泳いですぐに美しいサンゴ礁の群生に出会えます
伊平屋村は沖縄本島に比べると観光客が少ないため、プライベートビーチのような感覚でたっぷりと海水浴やマリンスポーツを満喫できます。
また、夜に満天の星を楽しめることもおすすめポイントです。集落から離れると街灯がほとんどなく、真っ暗闇のなかでキラキラと輝く星空の光景は何度眺めても感動する絶景ですよ。
▲伊平屋島や野甫島では日常的に満天の星空を楽しめることから、“星降る島”と称されています
特徴2:定住支援がずらり。経済的・精神的にゆとりを持って暮らせる
手厚い定住支援制度が整備されていることも、伊平屋村で暮らすメリットのひとつです。ここでは、主な支援制度の概要をいくつかご紹介します。
暮らしの支援
沖縄県離島住民運賃割引カード | 村民のフェリー往復運賃の補助 |
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新築住宅祝金 | 村に転入して1年以上生活し、新築住宅を建てた方を対象に50万円を支給 |
結婚祝金 | 村に転入して1年以上生活し、結婚した方を対象に5万円を支給 |
子育て支援
出産祝金 | 村に転入して1年以上生活し、出産した方を対象に祝金を支給(第1子:10万円、第2子以降:20万円) |
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出産・子育て応援給付金 | 妊娠8か月頃および出産後に各5万円を支給 |
入学祝金 | 村に転入して1年以上生活する方の子どもを対象に、小学校入学時に5万円、中学校入学時に7万円、高校入学時に10万円を支給 |
教育支援
児童生徒島外派遣等支援事業 | 島外で実施する教育活動およびスポーツ活動へ派遣する児童・生徒の費用を予算の範囲内で助成 |
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海外短期留学派遣事業 | 希望する村内中学生および村内の中学校を卒業した高校生から選抜し、夏休み期間中米国等への短期留学に要する費用を予算の範囲内で助成 |
ESLキャンプ派遣事業(令和6年度4月~) | 希望する村内小学生を選抜し、夏休み期間中島外で実施されるESLキャンプへ派遣する費用の一部を予算の範囲内で助成 |
▲「ESLキャンプ」では、専門講師による講座や課外活動を通じて英語力や自主性向上を目指せます
伊平屋村ではさまざまな支援事業を展開しております。気になることがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
特徴3:みんな仲良し!人付き合いをとことん楽しめる
伊平屋村は小さなコミュニティという特徴から、人と人のつながりが深いことも大きな特徴です。
たとえば台風後の清掃を近所の方同士で助け合いながら行ったり、伝統行事や地域活動の際は村全体で協力し合いながら全力で楽しんだり。人付き合いが好きな方、助け合いの文化に魅力を感じる方におすすめのむらです。
村民はみんな仲が良く、むら全体がアットホームな雰囲気です。子どもたちは「今日は○○ちゃんの家に集合!」などと待ち合わせをして集まって、学年や性別を問わずのびのびと遊んでいます。
伊平屋村の暮らしに関する情報
続いては、気候や病院、学校、交通など、伊平屋村での暮らしに関連するお役立ち情報をまとめました。
気候 | 1月:平均気温17.3℃ 8月:平均気温29.1℃ ※参考:気象庁ホームページ(伊平屋村には観測地点がないため、近隣の那覇市のデータを参照) |
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人口 | 1,190人(令和6年1月1日時点) |
病院・クリニック | 2院 |
学校 | 保育施設:1園 小学校:2校 中学校:2校 |
名所・観光 | 田名のクバ山、虎頭岩、クマヤ洞窟、念頭平松、屋蔵墓、野甫島など多数 |
行事・イベント | ウンジャミ(海神祭)、シヌグ行事、八月遊び(豊年祭)、いへやてるしのまつり、伊平屋ムーンライトマラソンなど |
交通 | 【船舶】 伊平屋村営フェリー(フェリーいへやⅢ) 【道路】 沖縄県道179号田名野甫線 【バス】 伊平屋村コミュニティバス |
近隣市町村 | 伊是名村 |
伊平屋村内に商業施設は少ないですが、日々のお買い物に困ることはありません。具体的にはJAおきなわが運営する「ハイサイスーパー」や個人商店、共同売店等で食品や日用品を購入できます。
公式:JAハイサイスーパー
ただし、食品・日用品以外のお買い物については1日2便運航のフェリーで沖縄本島へ出向く必要がある点に注意しましょう。ネットショッピングを利用する方もたくさんみられ、場合によっては配送時の離島料金がかからないケースもあります。
なお、伊平屋村にある医療施設は診療所と歯科診療所の2か所のみとなっており、大きな病院や産婦人科等に通いたい場合も沖縄本島へのアクセスが必要です。
伊平屋村には高校がありません。沖縄本島に家を借りて住む、あるいは親戚の家にお世話になるなど、親離れをして通うケースが多くみられます。
仕事情報:求人サイトだけでなく役場に相談すると見つかりやすい
大手求人サイトで伊平屋村内における正社員の求人を検索してみると、ヒットしたのは数件のみでした。
参考:伊平屋村における正社員求人の一例
求人サイトで公開されている案件は少ないものの、伊平屋村では全体的に人手不足が続いています。役場からご紹介できる求人もいくつかあるため、まずはぜひ役場へお気軽にご相談ください。
ちなみに、伊平屋村における世帯年収の相場は364万円です。前職の年収によっては「転職して年収が下がった」と感じる場合もあるかもしれませんが、上記の年収程度のお給料であれば伊平屋村での暮らしを問題なく満喫できるでしょう。
参考:伊平屋村における世帯年収相場の一例
住まい情報:まずは「定住促進住宅」への移住がおすすめ
一般的な不動産情報サイトには、伊平屋村の物件は賃貸・売買ともにほとんど掲載されておりません。移住者の方は村営の「定住促進住宅」に移住するケースが多いため、ぜひそちらの情報をチェックして住まいを確保するとよいでしょう。
伊平屋村への移住ステップ
伊平屋村への移住に興味をお持ちの方は、まずは下記の移住・定住担当窓口に相談することをおすすめします。また、観光も兼ねて伊平屋村に数日間滞在し、むらの雰囲気や交通・生活事情などを直接確認できると、ご自身に適した移住先かどうかを見極めやすくなります。
伊平屋村には“民族学の宝庫”と称されるほど多彩な伝統行事が残っているので、お祭りやイベントの日程に合わせてお越しいただくのもおすすめです。地域の方のアットホームな雰囲気も肌で感じていただけると思いますよ。ぜひお気軽に遊びに来てくださいね。
公式:いへやの伝統行事
▲夏の風物詩である「いへやてるしのまつり」では、夜に大規模な花火大会も開催されて大いに盛り上がります
▲運動好きな方におすすめしたい「伊平屋ムーンライトマラソン」。夕暮れから夜にかけて行われるため、暑さに弱い方や紫外線が気になる方も参加しやすいです
伊平屋村への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 伊平屋村役場 企画財政課 |
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住所 | 〒905-0793 沖縄県伊平屋村字我喜屋251番地 |
電話番号 | 0980-46-2005 |
対応時間 | 平日8:30~17:15 |
公式サイト | ▼公式サイト https://www.vill.iheya.okinawa.jp/ ▼沖縄県公式移住応援サイト「伊平屋村」 https://okinawa-iju.jp/city/iheyason/ |