大分県豊後大野市への移住!自然豊かな暮らしと充実の子育て支援
この記事では移住を考えている人に向けて、大分県豊後大野市(ぶんごおおのし)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
豊後大野市は大分県の南部に位置し、県で3番目に広い市です。一級河川である大野川が市の中央を流れ、周囲を山々に囲まれた自然豊かな地域です。
今回は、移住コーディネーターの神志那さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについて詳しくお聞きしました。
豊後大野市の魅力:移住前に知っておきたい3つの特徴
豊後大野市は、豊かな自然環境が高く評価されているまちです。そんな豊後大野市での暮らしは、次のような方に特におすすめです。
- アウトドアが好きで、子どもと一緒に自然を楽しみたい
- 豊かな自然に囲まれた環境で生活したい
- 充実した子育て支援のあるまちに住みたい
これらの方に豊後大野市が適している理由を、このまちに見られる3つの特徴から詳しく解説していきます。
特徴1:充実のアウトドア・アクティビティとサウナのまち
▲アウトドア・サウナ。スタッフが案内してくれるので、初心者でも安心して楽しむことができる
豊後大野市は「日本ジオパーク」と「ユネスコエコパーク」の両方に認定されています。これは、9万年前に起きた阿蘇火山の巨大噴火が生み出した滝や渓谷などの美しい景観と、豊かな生態系が高く評価されたためです。
この自然環境を活かし、豊後大野市ではアウトドア・アクティビティが充実しています。トレッキング、渓流下りやラフティング、川釣りなどの川遊び、キャンプ、サイクリングなど、様々な活動が楽しめます。
さらに、豊後大野市は全国で初めて「サウナのまち」を宣言しました。大自然を活かした、緑豊かな環境で楽しむアウトドア・サウナを特色としています。
サウナでゆっくり体を温めた後は、近くを流れる清流や、全国でここにしかない鍾乳洞の水に浸かってクールダウンできるのが特徴です。
水着着用で利用するため、家族や友人と一緒に気軽に楽しめます。移住後は、大自然の中で「ととのう」体験を日常的に楽しむことができるでしょう。
特徴2:ジオパークとエコパークに認定された豊かな自然環境
豊後大野市は「日本ジオパーク」と「ユネスコエコパーク」に認定されており、起伏に富んだ複雑な地形を持つ自然豊かなまちです。一級河川・大野川には200以上の支流があり、この豊かな水利を活かして県内屈指の畑作地帯となっています。肥沃な大地により、豊後大野市は「大分の野菜畑」とも呼ばれています。
「これぞ豊後大野市!」と言える名所が「原尻の滝(はらじりのたき)」です。田園風景の中に突如現れるこの名瀑は、滝の前にかかる吊り橋から正面の眺めを楽しめます。また、散歩道からは滝つぼを見下ろすことができます。迫力ある眺めをぜひ一度体験してみてください。
▲原尻の滝は日本の滝100選に選ばれている
特徴3:手厚い子育て支援と郷土愛を育む特色ある教育
▲「郷土学」の中核と言えるジオパーク学習
豊後大野市では子育て支援に力を入れています。子どもの医療費は0歳から中学生まで無料となっています。さらに、1歳未満のお子さんの保護者に対して、出生時または市外からの転入時に「ぶんごおおの子育て応援券」を交付しています。金額は第1子が2万円、第2子が3万円、第3子が4万円、第4子以降が5万円となっており、子育て世帯の経済的負担軽減に貢献しています。
また、豊後大野市は特色ある学校づくりにも注力しています。地元の食材を活用した地産地消にこだわった給食を提供するとともに、郷土愛を育むため「郷土学」に取り組んでいます。その一環として、全ての小中学校でジオパーク学習をカリキュラムに組み込んでいます。豊かな自然の中でのびのびと学びながら、自分の住む豊後大野市の魅力を発見できる環境は、子どもたちの情操教育にも良い影響を与えると考えられています。
豊後大野市での生活:移住後の暮らしに関する具体的情報
ここからは、豊後大野市の暮らしに関する情報をご紹介します。
気候 | 8月平均気温:26.4℃ 1月平均気温:4.5℃ ※参考:気象庁 |
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人口 | 人口:約33,000人 世帯:約15,700戸 (令和5年7月31日現在) |
病院 | 病院・クリニック:20件 歯科:17件 (令和5年8月現在) |
学校 | 保育施設:15施設 幼稚園:4園 小学校:11校 中学校:7校 高等学校:1校 (令和5年8月現在) |
交通 | 【電車】 JR豊肥本線:犬飼駅、菅尾駅、三重町駅、豊後清川駅、緒方駅、朝地駅 (三重町駅からJR大分駅まで約40分) 【バス】 大野竹田バス 豊後大野市コミュニティバス 【車】 大分米良I.C.まで約30分 |
近隣都市 | 大分市、臼杵市、佐伯市、竹田市 |
豊後大野市にはJRの駅が市内に6つありますが、運行本数が少ないため、車があった方が何かと便利です。市内は渋滞が少なく、運転しやすい環境です。高齢などの理由で車の運転が難しい場合はコミュニティバスを利用することができます。
豊後大野市の中心部である三重町(みえまち)には大型スーパーマーケットがあり、医療機関も充実しています(産婦人科を除く)。そのため、日常生活のほとんどは市内で済ませることができます。大規模な買い物や娯楽を楽しむ際には、多くの住民が大分市に出かける傾向があります。
市内の各エリアには特色があります。三重町は市役所がある市の中心市街地です。大野町(おおのまち)は農業が盛んな地域です。緒方町(おがたまち)は田園風景が広がり、日本の滝百選に選ばれた原尻の滝の前には水車があるなど、景観の良さが特徴で、移住を検討している方々から人気のあるエリアです。
犬飼町・千歳町(いぬかいまち・ちとせまち)は大分市に近く、通勤に便利な立地です。朝地町は県内有数の紅葉の名所として知られ、オルレ(トレッキング)のコースも整備されています。
子どもの遊び場:大原総合運動公園とアウトドア施設が充実
子どもの遊び場については、大原(おおはる)総合運動公園がおすすめです。大きな滑り台などの大型複合遊具が設置されており、子どもたちが思い切り遊べる環境が整っています。また、駐車場も十分に確保されているので、車でのアクセスも便利です。
奥岳川(おくだけがわ)の下流にある「ロッジきよかわ」は、ツリーハウスやログハウスなどを備えた宿泊施設です。日帰りでテントサウナやカヌー、川釣りなどのアウトドア体験ができるので、週末の家族でのお出かけにぴったりです。自然を満喫しながら、楽しい思い出を作ることができます。
山間の静かなキャンプ場「ふるさと体験村」には、珍しい竪穴式住居の宿泊施設があります。川から水を引き込んでプールにしている河川プールや流しソーメン、アユのつかみ取り大会、餅つき大会など、子どもが喜ぶアクティビティがたくさん用意されています。
また、市内には「放課後児童クラブ」が13カ所あります。さらに、各小学校区において子どもたちの安心・安全な居場所を設けるため「放課後チャレンジ教室」を行っています。これらの施設では、陶器や竹とんぼ作り、ペンケース制作、岩石標本づくりなど、さまざまな体験活動を提供しています。共働き世帯にとって、子どもの放課後の過ごし方を安心して任せられる大変ありがたい制度です。
仕事事情:豊富な求人と手厚い新規就農支援
▲「豊後大野インキュベーションファーム」では夏秋ピーマンの栽培を学び、新規就農を目指すことができる
大手求人情報サイトで豊後大野市の求人を調べたところ、約500件ヒットしました(令和5年8月現在)。
※求人情報の一例
さらに、通勤時間30分圏内の25km以内で検索すると、約2,100件ヒットしました(令和5年8月現在)。
※求人情報の一例
大分県では、県内への移住者で福祉・医療分野への就職を目指す人を対象に、資格取得を支援する制度を設けています。この制度では、移住や転職についてもアドバイザーが丁寧にサポートしてくれます。福祉・医療分野での就職を検討している人は、ぜひこの制度を活用しましょう。
公式:おおいた暮らしの第一歩「福祉・医療スキルアップ移住推進事業」
豊後大野市は「大分の野菜畑」とも呼ばれる農業の盛んな地域です。特に「夏秋(かしゅう)ピーマン」は西日本でも有数の生産地として知られています。新規就農を目指す人向けに、「豊後大野インキュベーションファーム」では夏秋ピーマンの栽培を手厚く指導しています。農業での新規就農に興味がある方は、下記リンクから詳細をご確認ください。
公式:豊後大野市「新規就農!豊後大野市インキュベーションファーム」
住まい情報:空き家バンクと充実の改修補助金制度
大手住まい情報サイトで豊後大野市の賃貸物件を調べたところ、約30件ヒットしました。賃貸物件には民間のもののほか、市営・県営住宅もあります。
※賃貸物件の一例
豊後大野市では空き家バンクが利用できますが、需要に対して登録物件が少ない状況です。定期的にチェックすることをおすすめします。また、多くの物件で改修が必要なため、以下の支援制度を活用することをお勧めします。
空き家利活用補助金 | ・空き家バンクに登録されている空き家への入居に際し必要となる購入・改修に要する経費の1/2を補助。 ・空き家購入:上限50万円 ・空き家購入と改修:上限80万円 ・空き家賃借と改修:上限40万円 ※同一世帯内に義務教育終了前の子どもがいる場合は20万円の加算 ※購入金額200万円未満、または改修工事金額50万円未満は補助対象外 |
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空き家家財道具等処分補助金 | 家財道具等の処分・搬出に要する経費の1/2。上限10万円 |
公式:大分県豊後大野市移住定住ポータルサイト「空き家利活用補助金」
公式:大分県豊後大野市移住定住ポータルサイト「空き家家財道具等処分補助金」
豊後大野市移住者の声:実際の暮らしぶりと感想を紹介
次に、豊後大野市に移住した方々の感想をご紹介します。
- 熊本地震の際に被害が少なかったことと、大きな河川があるものの水害も少ないため、安全性を考慮して移住を決めた。
- ツーリングが趣味で、自然豊かな環境に惹かれて移住を選択した。
- 地域の人々が優しく、相談に乗ってくれる。また、近所付き合いが程よく、快適な生活を送っている。
▲豊後大野市では定期的に移住者交流会を開催している
豊後大野市への移住ステップ:相談窓口から支援制度まで
▲移住コーディネーターによる移住相談は随時実施している
豊後大野市への移住の目的が明確になり、情報収集が済んだら、実際に下見に行くことをおすすめします。特に5月と10月が見頃で、5月は田植えシーズン、10月は稲の収穫シーズンとなり、豊かな田園風景を楽しむことができます。
豊後大野市には専用のお試し住宅はありませんが、緒方町にある「関係人口交流拠点施設cocomio」というゲストハウスが豊後大野暮らしを体験したい方に適しています。このゲストハウスにはカフェやワークスペースも併設されており、短期滞在しながら仕事をする、いわゆるワーケーションにも利用できます。
具体的な移住計画を立てる際は、まず豊後大野市の移住相談窓口に問い合わせることをお勧めします。専門のスタッフが詳しい情報や助言を提供してくれます。
豊後大野市移住相談窓口:問い合わせ先と利用可能な支援
移住相談窓口 | 豊後大野市役所 まちづくり推進課 |
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住所 | 〒879-7198 大分県豊後大野市三重町市場1200番地 |
電話番号 | 0974-22-1004(直通) |
公式サイト | 大分県豊後大野市移住定住ポータルサイト |