山口県阿武町での移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説

この記事では、地方への移住を検討している人に向けて、山口県阿武町(あぶちょう)の特徴や生活情報をご紹介します。

阿武町は山口県北部に位置する、自然豊かな地域です。そんな阿武町は、人口が約3,000人の小さな町ですが、若い世代の移住者も少なくありません

過疎化や少子高齢化が進行する中、阿武町は未来を見据えたまちづくりとして、若者から高齢者まですべての世代が暮らしやすい町を目指しています。

今だけではなく未来も安心して暮らせるよう、先を見据えた施策を掲げているのが阿武町です。のどかなだけではない、住む人たちのエネルギーを感じる阿武町での暮らしを始めてみませんか?

阿武町役場まちづくり推進課の桂大郎さん

山口県阿武町の暮らし、3つの特徴

山口県阿武町の暮らしの特徴

阿武町は『夢と笑顔あふれる、「豊かで住みよい文化の町」』をかかげています。そんな阿武町は、20代〜30代に選ばれる町を目指しており、若い世代には嬉しい取り組みを行なっています。

ここからは、自然が豊かで近年若者からも注目されている、阿武町の特長について見ていきましょう。

特長1:育児サポートが充実し、のびのび子育てできる

阿武町の海で遊ぶ家族
▲子どもが喜ぶ環境が整った阿武町。育児サポート制度も充実

阿武町は子育てにおけるサポートが充実しており、全国でも有数の子育て支援制度を展開していることが大きな魅力です。実際に、移住を決めた方の多くが小さい子どもを連れている家族とのことです。

特に大きなものでは、以下の4つです。

 ①保育料が完全無償
 ②小・中学校の給食費が完全無償
 ③0歳から高校3年生まで(*1)の医療費無料(所得制限なし)
 ④出産祝い金として最大100万円を交付(*2)

(*1)18歳到達後の最初の3月31日まで
(*2)第1子:20万円/第2子:30万円/第3子:50万円/第4子以上:100万円

保育料については、国の政策で年少から年長までが無償ですが、阿武町では3歳未満児についても無償です。しかも、保育園で子どもが食べる副食費(おかず代)無償。阿武町が子育て世帯を前向きにサポートしていることがよくわかります。

また、子育て世代包括支援センター「おひさま」では、妊娠から育児まで幅広く相談ができます。

子どもの一時預かりなども保育園で実施しているため、移住後の慣れない環境での子育てをサポートしてくれますよ。阿武町では、育児の悩みを一人で抱え込まずに済むような環境が整っています。

阿武町は海や山など、子どもが自由に楽しめる環境が広がっており、山間部では冬には雪が積もり雪合戦やかまくら作りなどで楽しめます。「子どもには自然に触れながらのびのびと育ってほしい」と思っている保護者の方に特におすすめの町です。

移住はライフスタイルを大きく変える人生のターニングポイントです。手厚いサポートが準備されている阿武町は、子どもと安心して生活するための基盤が整っているといえるでしょう。

特長2:スローライフを叶える、海と山の町

森の中で自然を楽しんでいる男女

阿武町は日本海に面しています。潮風を感じられる町でありながら、町の面積のうち約85%を山林が占めている緑豊かな町でもあります。

田舎への移住と聞いてイメージするのは、青い海でしょうか?それとも、緑の山々でしょうか?阿武町であれば、そのどちらも揃っています。家を出ればすぐ目の前には青い海が広がり、振り返れば山があり、田んぼが広がるという、まさに日本の原風景のような景観も広がっているんです。

阿武町を上から見下ろした写真
▲集落のすぐそばに海と山があることがよくわかります。

阿武町の海の風景
▲岩の間を抜けると真っ青な海が広がります

阿武町の公式Instagramでは、豊かな自然やその中でイキイキと暮らす人たちの生活を発信しています。阿武町に興味がある人は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

>>山口県阿武町(あぶちょう)公式Instagramアカウント

特長3:自然が近いから、釣りやキャンプなどアウトドアがし放題!

阿武町のアクティビティを楽しむ若者
▲海も山もあり、アウトドアには絶好の環境

阿武町は海も山もすぐそばにあるため、釣りやキャンプ、サイクリングなどさまざまなアクティビティが気軽に楽しめます。

阿武町の海には多くの魚がいることも有名で、釣り好きからも人気のスポットです。アオリイカやアジ・キス・カレイなど、さまざまな魚介類が釣れるそうですよ。

阿武町の海で釣りを楽しむカップル
▲堤防はアジやアオリイカが釣れる人気スポット!どんな魚が釣れるかワクワクしますね

特に町内にある「道の駅阿武町」には「ABUキャンプフィールド」というキャンプ場が隣接しているため、すぐに、そして気軽にキャンプができます。近年のキャンプブームによって、他県からも若者が訪れることが多いようです。体験プログラムもあり、手ぶらキャンププランや各種アウトドアギアのレンタルも充実していますが、阿武町民であれば割引価格で利用可能です。

阿武町のキャンプ場で火起こしを楽しむ男女
▲自然にあるもので火起こし体験

阿武町の道の駅でキャンプを楽しむ男女
▲自然の中で親しい人と食べる食事は格別!

その他、道の駅内のレストラン・カフェでもおいしい食事ができます。

阿武町の道の駅で食べられる食事
▲豊かな自然の中でアウトドアグルメを楽しめる

温泉施設もあり、日本海を見下ろしながらパノラマビューの絶景の中で温泉とサウナを楽しめます。温泉は地下1,000mから組み上げる天然温泉で、阿武町民であれば入浴料も割引価格で利用可能です。

阿武町の暮らしに関する情報

日本海に夕日が沈んでいく美しい光景

ここでは、阿武町への移住を考えた場合に必要となる、生活に関する情報をご紹介します。まずは、阿武町の主な情報をまとめた表をご覧ください。

人口 3,055人(2020国勢調査)
世帯数 1,365世帯(2020国勢調査)
気候 年間平均気温15.8℃。
8月平均気温は最も高く25.9℃
1月平均気温は最も低く4.3℃。
年間を通して湿度が高い。
-2℃未満または32℃を超えることはめったにない。
病院 3院
学校 高校:1校
中学校:1校
小学校:2校
交通

・車(道路)
国道191号線(北浦街道)
国道315号線

・鉄道
JR山陰本線
西日本旅客鉄道

・バス
防長交通バス
町営バス(運賃は100〜300円)

・ふくすけ便(デマンド交通)
・なごやか便(デマンド交通)
・ふれあい便(デマンド交通)

近隣都市 萩市(車で20分)
名産品

本マグロ、サザエ・アワビなどの水産物
キウイフルーツやスイカ、梨などの農産物
無角和牛

大都市へのアクセス 山口市(車で1時間10分)
下関市(車で1時間45分)
大阪(電車で4時間40分)
東京(山口宇部空港まで車で1時間半、山口宇部〜羽田1時間35分)

阿武町は車があった方が便利な地域ですが、交通手段もほどよく整っています。鉄道や町営バスのほか、誰でも利用できるデマンド交通があり、町内を運行しています。

デマンド交通は300円〜700円で利用でき、自宅前や買い物施設前など好きな場所で降りられるため、移住後で車を準備するまでの期間に活用できそうです。

仕事情報:転職するなら近隣の市・町も視野に入れて検討を

夕暮れの海に向かってジャンプする若者たち

田舎への移住を考えたときに、まず浮かぶ不安は仕事・雇用の問題ですよね。

ハローワークで阿武町の求人情報を調べてみたところ、町内の求人件数は50件以下と少なめでした。特産品である魚介類に関わる仕事や、アウトドア関連の仕事が多いようです。

一方、通勤30分圏内の萩市には1,000件以上の求人があるため、転職する際には萩市まで候補に入れて探すとよいでしょう。

阿武町は若者世代の定住のために雇用の創出に力を入れており、新卒就業する方等を対象に最大15万円を支給する「就業支度金」があります。通勤可能な町外の職場への就職も対象なので、ぜひチェックしてみましょう。

>>就業支度金の詳細はこちら

農業や漁業を始める人へのサポート

阿武町で農業や漁業を始める場合、次のようなサポートが受けられます。

  • 県や国の助成金や融資についての相談
  • 必要となる研修の相談

>>就農支援についての詳細はこちら

住まい情報:空き家バンクには500万円以下の物件多数!

阿武町での住まい探しには、空き家バンクの活用がおすすめです。

空き家バンクを見てみたところ、250万円~500万円で購入できる物件が多く見られました。例えば、2023年6月現在では、庭や土間がある家が500万円、玄関を開けたら目の前に海が広がる家が360万円、黒瓦の風格がある民家が200万円で売り出されています。

登録されている物件はタイミングによって変わるため、詳しくは実際に検索してみてください。

なお、空き家バンクの公式サイトには、家や地域にまつわるエピソードも掲載されています。ぜひ参考にしてくださいね。

>>空き家バンク検索はこちらから

空き家を購入しリフォームする場合、最大100万円の補助あり

空き家バンクに登録された物件を購入し、リフォームを行った場合には補助金がもらえます。

なお、条件がありますので事前にご相談下さい。

最大月2万円の家賃補助金がもらえる

UIターン者を対象にした家賃補助の制度です。月2万円を上限に、2年間のサポートが受けられます。

>>住宅補助制度の詳細はこちら

阿武町に移住した人の体験談や感想

山口県阿武町の移住者の声

ここでは、実際に阿武町に移住した人たちの声をご紹介します。阿武町への移住を検討している人は、先輩たちの声をぜひ参考にしてくださいね。

  • 移住支援が充実しています。町の分譲宅地に新築を建てたら町から230万円ほど補助金が出たので助かりました。
  • 田舎暮らしは、不自由なこと・不便なことも多いですが、子どもたちを育てるにはとても良かったと思います。
  • 阿武町に住んでから、漁師さんがかっこよく見えます。
  • 役場の担当の方の対応がとても良かったので、不安はありませんでした。
  • 海がきれいで山もあって、小中高と学校もそろっている。それで移住を決めました。
  • 移住してきて、人生で初めてかまくらを作りました(笑)
  • 海がきれいで、子どもが遊ぶところもいっぱいあるのが魅力です。

移住者の中には、海をはじめとする自然の美しさに感激する意見が多く見られました。特にのびのびと子育てできることを喜ぶ声が多いことがよくわかります。

移住者向けの支援制度

ここでは、阿武町の移住に役立つ制度やお問い合わせ先をご紹介します。

阿武町は移住者へ向けた「定住奨励金」が充実しており、農業支援やIターン支援以外にもさまざまなサポート制度があるため、移住を検討する際はぜひ参考にしてくださいね。

UIターン者を対象に最大50万円の交付金あり

阿武町には「Uターン奨励金」「Iターン奨励金」があり、Uターン・Iターンを検討している町外出身者の移住を歓迎しています。

      • 単身世帯:10万円
      • 家族世帯:20万円

さらに家族世帯の場合、中学生以下1人につき10万円が加算されます。(上限30万円)

>>Uターン奨励金・Iターン奨励金の詳細はこちら

移住後に結婚すると10万円の結婚祝い金

白無垢の姿で阿武町の街中を歩く女性

移住後に結婚をして阿武町で暮らす場合、結婚祝い金として10万円が支給されます。新生活の準備資金として活用できるため、ぜひ申請しましょう。

>>結婚祝い金の詳細はこちら

阿武町への移住に関する問い合わせ

阿武町暮らし支援センター shiBano
▲「阿武町暮らし支援センター shiBano」は入りやすい雰囲気で安心感がある

阿武町での暮らしに興味が出てきたら、まずは「阿武町暮らし支援センター shiBano」に問い合わせてみましょう。

「阿武町暮らし支援センター shiBano」では、阿武町での住まいや仕事の相談ができます。新しい生活のための玄関口としての役割を担っており、移住者や定住者の心強いサポートになってくれますよ。

町民の憩いの場でもあり、阿武町で暮らしている人々も訪れるため、リアルな生活の声を聞けるのも魅力です。

名前 阿武町暮らし支援センター shiBano
ホームページ https://abu-shibano.info/
営業日 午前9時~午後5時
火・木・日のみ営業
住所 山口県阿武郡阿武町奈古2700-1
最寄り駅 JR奈古駅
電話番号 08388-2-3388
メールアドレス shibano3388@gmail.com

阿武町の移住相談窓口

阿武町の移住相談を担当する桂さん
▲阿武町の移住相談を担当する桂さん

移住に関する質問や相談先は下記の通りです。些細なことでも、気になったらまずは相談してみましょう。

担当課 阿武町役場まちづくり推進課
住所 〒759-3622
山口県阿武郡阿武町大字奈古2636番地
電話番号 08388-2-3111 
FAX 08388-2-2090
メール machisui01@town.abu.lg.jp
開庁時間 午前8時30分〜午後5時15分
(土曜、日曜、祝日および年末年始を除く)
公式サイト http://www.town.abu.lg.jp/
公式Facebook https://www.facebook.com/abutown/
公式Instagram https://www.instagram.com/abutown_official/