【矢巾町への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報|岩手県|縁結び大学
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「岩手県紫波郡矢巾町(しわぐんやはばちょう)」での暮らしについてご紹介します。
矢巾町は、岩手県の中心部に位置する人口約26,000人のまちです(2024年7月時点)。豊かな自然と田園に恵まれたのどかなエリアでありながらも交通の利便性に優れており、『ちょうどいい田舎暮らし』が叶います。
そんな住み心地の良さが注目され、近年は盛岡市のベッドタウンとして宅地化が進むなど移住先として大人気。子育て支援が充実していたり、最先端の教育を取り入れたりと子育て・教育環境も魅力的であることから、子育て世帯の移住者も増えてきています。
今回は矢巾町役場・企画財政課にお勤めの工藤さんにお話を伺いながら、矢巾町での暮らしや移住に関するお役立ち情報をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
矢巾町での暮らしとは?主な5つの特徴をチェック
西部には標高848mの南昌山(なんしょうざん)がそびえ立ち、東側には穏やかな北上川が流れる矢巾町。中央の平坦地にはのどかな田園風景が広がる農村部と生活に便利な都市部が調和した、さまざまなライフスタイルを楽しめるまちです。
音楽や祭事といった芸術文化を大切にしているほか、子育てや健康づくりのサポートに力を入れている側面もあります。近年におけるベッドタウンの開発によって年々人口が増えてきており、今後もさらなる増加が見込まれる人気のエリアです。
そんな矢巾町での暮らしは、以下のような方に向いています。
- 都会と田舎のいいとこどりができるような、住みやすい場所へ移住したい方
- 芸術文化に興味がある方
- 子育てや教育、福祉面に魅力があるエリアを探している方
なぜ上記のような方におすすめなのか、ここからは矢巾町での暮らしにおける主な特徴を5つご紹介します。
特徴1:自然と利便性のバランスが良い
矢巾町には、自然を身近に感じられるスポットが多く点在しています。
たとえば矢巾町のシンボルである「南昌山」は、自然と触れ合える憩いの場として親しまれています。家族向けのハイキングコースや上級者向けの前倉コースが整備されているほか、『青龍大権現がすむ山』として山頂に雨乞い信仰の獅子頭が奉納されていることでも有名です。
また、県林業技術センターの東側にある「煙山ひまわりパーク」も人気のスポットです。旧煙山苗畑地内に約3ヘクタールにわたってひまわりが植えられており、南昌山×ひまわり畑の絶景を堪能できます。
▲フォトスポットも設置されており、毎年多くの観光客が訪れて写真撮影を楽しんでいます
そういった自然あふれるロケーションである一方で、まちの中心部では市街地開発が進んでいます。食料品や日用品といった買い物は町内で事足りるほか、隣接している盛岡市には大規模なショッピングモールもあり、衣料品や電化製品等の非日常的な買い物にも困りません。
このように自然と利便性のバランスに優れたエリアであることから、「田舎すぎず、利便性にも優れた場所に移住したい」とお考えの方にぴったりなまちです。
特徴2:芸術文化が深く根付いている
芸術文化を身近に楽しめることも、矢巾町の暮らしにおける大きな特徴です。
矢巾町は『音楽のまち やはば』を宣言しており、地域や学校においてさまざまな音楽活動を実施しています。町内には合唱が強い不来方(こずかた)高校をはじめ、音響設備が充実している音楽専用ホールも完備しており、音楽に触れる機会が手軽に手に入ります。
また、矢巾町では古くから伝わる祭事も多く、地域が一丸となって準備を進めます。約400年前から受け継がれている「スミつけ祭り」もそのひとつで、積み上げられた杉の枝木に点火し、その燃えさしの炭を手につけて参加者同士炭を顔に付け合いながらその年の無病息災を祈願するイベントです。
芸術文化を大切にしている点を気に入って、矢巾町に移住された方も多くいらっしゃいますよ。
特徴3:交通アクセスが便利
矢巾町は自然あふれるのどかなエリアでありながら、交通の利便性にも恵まれています。
県庁所在地である盛岡市へは電車で10~15分程度、車なら30分程度で行けるほか、空港のある花巻までも車で30分ほどです。町内だけでなく町外にも通勤・通学しやすく、飛行機も利用しやすいことから二拠点生活にも向いています。
なお、各地からのアクセスについては以下をご確認ください。
【電車でのアクセス】
東京駅→盛岡駅→矢幅駅 | 約2時間45分 |
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仙台駅→盛岡駅→矢幅駅 | 約1時間10分 |
※縁結び大学独自調べ(2024年7月)
【高速道路でのアクセス】
青森IC→矢巾SIC | 約2時間00分 |
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仙台IC→矢巾SIC | 約1時間55分 |
浦和IC→矢巾SIC | 約5時間25分 |
※縁結び大学独自調べ(2024年7月)
【飛行機でのアクセス(花巻空港まで)】
札幌→花巻 | 約55分 |
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名古屋→花巻 | 約1時間10分 |
大阪→花巻 | 約1時間20分 |
神戸→花巻 | 約1時間25分 |
福岡→花巻 | 約1時間55分 |
※縁結び大学独自調べ(2024年7月)
特徴4:子育て・教育環境が魅力的
子育てしやすい環境が整備されていることも、矢巾町の大きな特徴です。町内に保育施設の数が多いほか、子育て支援の場も充実しており、周囲からのサポートを受けながら子育てと向き合えます。
たとえば矢幅駅前に位置するやはぱーく(矢巾町活動交流センター)の3階には、矢巾町子育て世代活動支援センター「どんぐりっこ」があります。木の遊具が揃う大人気のスポットで、親子で参加できる教室や、子どもの一時預かりなども実施されていますよ。
▲「どんぐりっこ」には小学校入学前までの子どもが集い、ママ・パパ同士の交流も盛んに行われています
▲遊び場は木の温もりに囲まれており、子どもと一緒にリラックスした時間を過ごせます
▲小さな木の玉が敷き詰められたプールもあり、「触り心地が良い!」と大人気です
また、魅力的な子育て支援も揃っていることから、「ゆとりを持って子育てできる」と評判です。具体的な子育て支援の内容については以下をご確認ください。
- 矢巾町すこやか出産・子育て応援事業:妊娠届出時の面談後、妊婦1人あたり5万円を給付。さらに出生届出後の面談後、子ども1人あたり5万円を給付
- 子ども医療費助成:高校生までの子ども(18歳到達年度末まで)を対象に、1医療機関1ヶ月あたり、保険診療にかかる一部負担金が自己負担額を越える分について助成
- ひとり親家庭医療費助成:18歳の年度末までの児童を扶養しているひとり親家庭を対象に、1医療機関1ヶ月あたり、保険診療にかかる一部負担金が自己負担額を越える分について助成 など
また、矢巾町は充実した教育環境を提供することにも尽力しています。
特に注目したい点が、国が掲げる「GIGAスクール構想」の実現を町全体で目指していること。授業内に多く盛り込まれたプログラミング学習によって、子どもたちのICT活用能力が着実に高まってきています。
また、町内だけで教育を完結させられるようにと、保育園から大学までが揃っていることも魅力のひとつです。子育てや教育面にも魅力あふれる矢巾町なら、きっと親子ともにのびのびとした日々を過ごせることでしょう。
特徴5:健康維持に力を入れている
矢巾町は『健康日本一』を目指すまちでもあり、健康維持に役立つ施設やサポートも充実しています。
特に注目したいのが、矢幅駅近くにあるフィットネスジム「ウェルベース矢巾」です。岩手医科大学と連携しており、専門家からのアドバイスや指導によって健康の維持・増進を目指せます。
医学的エビデンスに基づいたオーダーメイドの運動プログラムを作成してもらえる、大人気のフィットネスジムです。
施設内の運動データはもちろん、普段の活動量や体組成データなどを定期的にレポートしてもらえるので、モチベーションをキープしやすいですよ。こうした本格的な施設が身近にある矢巾町なら、ヘルスケアを意識した健康的な毎日を送れそうですね。
矢巾町の暮らしに関する情報
続いては、気候や病院、学校、交通など、矢巾町での暮らしに関するお役立ち情報をまとめました。
気候 | 1月:平均気温-1.6°C 8月:平均気温23.5°C ※参考:気象庁ホームページ |
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人口 | 約26,000人(2024年7月時点) |
病院 | 32施設 |
学校 | 大学・短大:2校 高等学校:1校 中学校:2校 小学校:4校 保育所:4施設 認定こども園:5施設 小規模保育事業所:4施設 |
文化・芸術 | 祭事:矢巾町徳丹城春まつり、矢巾町夏まつり、矢巾町秋まつり、スミつけ祭り |
食べ物 | 原木しいたけ、りんご、米、みそ、山ぶどう、やはばおでん、ズッキーニなど |
交通 | 鉄道:東北本線「矢幅駅」 バス:岩手県交通矢巾営業所、紫波営業所、矢巾町市街地循環バス 高速バス:岩手県北バス MEX八戸線、秋北バス みちのく号 道路:東北自動車道、国道4号 |
娯楽 | 有名スポット:徳丹城跡(国の史跡)、幣懸の滝、矢巾温泉 など |
近隣都市 | 盛岡市、紫波郡紫波町、岩手郡雫石町 |
矢巾町の気候は内陸型で、年間の平均気温は約10℃。夏でも比較的涼しく、冬は寒いものの積雪が少ないことから、年間を通じて過ごしやすい土地です。
町内には病院やクリニックが多く、全科目をカバーできる医療が揃っています。さらに2019年には岩手医科大学が盛岡中心部から矢巾町へ移転したことで、世界トップレベルの医療環境が整っていることも注目したいポイントです。
交通面においては車があると便利ですが、町のちょうど中心部に矢幅駅があり、多くの通勤や通学の方が、駅から電車や路線バスを利用しています。公共交通機関では、岩手県交通の路線バスのほか、新宿・川崎方面に行くことが出来る岩手県北バスのMEX八戸線などがあります。
ちなみに、コミュニティバスとして、矢幅駅周辺を走る市街地循環バス「やはばす」と、自宅近くの乗降場所から目的地近くの乗降場所までを運行する予約型の乗合バス「のりあい号」を町で運行しています。
▲矢幅駅から岩手医科大学方面に向かう「医大循環線」と駅の周辺を走る「駅周辺循環線」の2つの路線を走行する「やはばす」
仕事情報:近隣を含めると比較的見つけやすい
大手の求人サイトで矢巾町における「正社員の求人数」を検索してみたところ、約740件がヒットしました。また、車で30分圏内の紫波郡紫波町や盛岡市、岩手郡雫石町を含めると約3,400件の求人があり、ジャンルを限定せずに探せば比較的仕事を見つけやすい印象です。
参考:求人情報の一例(矢巾町内)
参考:求人情報の一例(矢巾町から10km圏内)
なお、矢巾町では起業支援を実施しています。「移住を機に起業したい」とお考えの方は、ぜひ以下の支援制度をチェックしてみてください。
【矢巾町創業支援事業補助金】
町内で起業する矢巾町在住者を対象に、事務所等を賃借した場合の家賃の2分の1以内(上限月額4万円)、あるいは土地を借用して事務所または店舗を建設した場合にかかる地代の2分の1以内(上限月額6万円)を補助する制度
ちなみに、矢巾町で勤務する正社員の世帯年収相場は約498万円です。「なるべく高待遇の求人を見つけたい」とお考えの方は、相場と照らし合わせながら求人探しを行ってみるとよいでしょう。
※参考:年収相場の一例
住まい情報:矢幅駅を中心として多くの賃貸物件あり
大手の賃貸情報サイトで矢巾町における賃貸物件を探してみたところ、100件程度の物件情報が見つかりました。1LDKや2LDKの間取りが多く、家賃は6~8万円程度が相場です。
※参考:矢巾町における賃貸物件の一例
矢巾町は盛岡市のベッドタウンとしてまち開発が進んでいるため、賃貸物件は比較的見つけやすい印象です。特に矢幅駅周辺は多くの選択肢があるため、「住まいが見つからずにスムーズな移住ができない」などと困ることはないでしょう。
矢巾町への移住ステップ
矢巾町への移住を本格的に検討している方は、以下のステップに沿って計画を進めてみてください。
【ステップ1】移住について相談する
まずは、矢巾町の移住担当窓口に相談することから始めましょう。矢巾町役場の企画財政課が移住に関する窓口となっており、電話(019-697-2111)やメールで相談できます。
>>矢巾町役場・企画財政課へのメールでのお問い合わせはこちら
【ステップ2】移住時に利用可能な支援制度をチェック
次に、矢巾町への移住時に利用可能な支援制度について把握しておきましょう。具体的な内容は以下をご確認ください。
- 矢巾町移住支援補助金制度:東京圏から町内に移住した方に、世帯の場合100万円、単身の場合60万円の移住支援補助金を交付
【ステップ3】現地に足を運んでみる
矢巾町での暮らしが自身に合っているかどうかを確認するために、一度現地へ足を運んでみることも大切です。住みたいエリアの周辺を散策したり、市街地の利便性を確認したりする中で、リアルな暮らしが自然と見えてきます。
矢巾町を訪れた際は、まずは矢幅駅構内にある矢巾町まちづくりステーション「ハバターク」に向かってみてください。施設内には町移住コーディネーターが常駐しており、矢巾町に関する情報を効率的にゲットできますよ。
▲「ハバターク」は平日9:00から18:00までオープンしています
▲無料で利用可能なコワーキングスペースを完備しているほか、移住コーディネーターも常駐しています
▲矢巾町に関する情報であふれており、気になること・知りたいことを手軽に確認できます
矢巾町への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 矢巾町役場 企画財政課 |
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住所 | 〒028-3692 岩手県紫波郡矢巾町大字南矢幅第13地割123番地 |
電話番号 | 019-697-2111 |
対応時間 | 平日8:30~17:15 |
公式サイト | ▼いわて暮らし移住定住ポータルサイト内にある「矢巾町」のページ https://iju.pref.iwate.jp/team/yahaba/ |