栃木県高根沢町への移住のすすめ!仕事・住居・支援情報を徹底解説
この記事では、関東圏での移住を検討している人に向けて、栃木県高根沢町(たかねざわまち)の暮らしに役立つ情報をご紹介します。
高根沢町は栃木県の中心都市である宇都宮市の隣にあり、ベッドタウンとして機能していることから、若い世代が多く暮らしているまちです。
また、子育て世帯が暮らしやすい町づくりに力を入れている地域でもあり、支援制度や遊び場も充実しています。
今回は高根沢町企画課の菅谷さんと田代さんにインタビュー取材させていただいた内容をもとに、高根沢町の特徴や魅力についてお伝えしていきます。
高根沢町の3つの魅力:自然・食・子育て環境
高根沢町は、栃木県の中央東部に位置するまちです。西側には一級河川の鬼怒川が流れ、町内には昔ながらの住宅が立ち並んでいます。住宅地から少し離れると自然が広がり、高い建物がないので空をより近くに感じることができます。
そんな高根沢町での暮らしは、移住先に次のような条件を求めている人におすすめです。
- 自然に囲まれながら、快適に生活したい
- 食べ物がおいしい土地で、日々の食事を楽しみたい
- 緑の多い場所で、子どもをのびのびと育てたい
ここからは、上記の条件に当てはまる人になぜ高根沢町がおすすめなのかについて、町の魅力とあわせて解説していきます。
魅力1:東京へのアクセスの良さと自然豊かな環境の共存
高根沢町は、自然に囲まれながらも、快適に生活できるエリアです。
JR線など交通手段も整備され、宇都宮駅までは電車で約10分、東京駅まで新幹線で約1時間で移動できます。
アクセスの良さから通学や通勤の範囲も広く、町役場の職員さんのお話では新幹線で東京まで通勤している方もいらっしゃるそうです。
そんな交通アクセスが良い高根沢町には、「自然を吸い込む、街の音(ね)が聴こえる」という「タグライン」があります。
単なるロゴではなく、高根沢町の根源的な魅力を表現したフレーズで、県内外に高根沢町の魅力を広くPRする目的で作られました。
このように自然が多く、都心に程よく近い高根沢町なら、のんびりとした環境で快適に生活できると言えるでしょう。
公式:高根沢町プロモーションサイト(高根沢町タグラインについて)
魅力2:高品質な農産物と皇室御用達の宮内庁御料牧場
高根沢町は農作物が育ちやすい土壌を持つ地域で、米や野菜などの品質に定評があります。
その評判は県内にとどまらず、平成から令和に変わる際に行われた「大嘗祭(だいじょうさい)(※)」では、高根沢町で作られた米「とちぎの星」が東日本代表として献上されました。
(※)皇位継承の際に行われる、一世に一度の重要な皇室儀式
参考:とちぎの星公式サイト
▲「大嘗祭」に使う新米「とちぎの星」を収穫する『悠紀斎田抜穂の儀』の様子
また、高根沢町には皇室の食料を生産している「御料牧場」があります。皇室の方が召し上がる野菜や農産物を作っている牧場で、「皇室の台所」とも呼ばれているそうです。
参考:宮内庁(御料牧場について)
▲広大な敷地で、動物たちものびのび生活している
そんな高根沢町で作られた米や野菜は、地元の人も道の駅や直売所で購入できるそうなので、移住すれば地元の食材を使った美味しい食事を毎日楽しむことができます。
スクロールで直売所で販売している農産物の写真が見られます→
高根沢町の農産物は地元の方にも人気で、開店前から行列ができることもあります。
高根沢町自慢の4種ご当地グルメ:地元食材の魅力を堪能
高根沢町には、地元の米や農産物を使って作られた町公認のご当地グルメがあります。
現在は以下の4品目が「高根沢ローカルグルメ」として認定されています。
- 高根沢ちゃんぽん
- 高根沢焼ちゃんぽん
- 高根沢お米スイーツ・パン
- 高根沢ジェラート
高根沢ローカルグルメは町内の飲食店や道の駅で楽しめるので、近くにお立ち寄りの際は高根沢町の食材を味わってみてはいかがでしょうか。
公式:高根沢町プロモーションサイト(高根沢ローカルグルメについて)
▲高根沢ちゃんぽんの緑色のスープには、地元で採れた小松菜ペーストが使われている
魅力3:充実した子育て支援と教育環境
子育てしやすい環境づくりに力を入れている高根沢町では、町役場の職員と町民の距離が近く、困りごとがあれば気軽に相談できる環境が整っています。
教育面では、年に1回トップアスリートや著名人を招いて特別授業を行ったり、小学校からALT(外国語指導助手)の教員を配置したりと、子どもたちの将来に役立つカリキュラムや施策を導入しているそうです。
ここからは、そんな高根沢町の「子育て支援」の内容と「子どもとのお出かけスポット」についてご紹介します。
子育て世帯を応援:充実した経済的支援制度
高根沢町には、次のような子育て支援制度があります。
- 出産・子育て応援金
- 給食費・副食費の一部減免
- こども医療費助成
- ひとり親家庭医療費助成
- 児童手当
- 児童扶養手当
- 遺児手当
まず注目したいのは、「出産・子育て応援金」です。子育て世帯が安心して出産・子育てができる環境を整備するために給付される手当で、給付金額は以下の通りです。
- 妊娠:5万円
- 出産:5万円
対象は2023年1月以降に妊娠届・出生届を出した家庭で、出産後だけではなく、妊娠中にも給付されるので、出産前の物品購入に充てられます。出産前後は出費がかさむ家庭も多いので、子育て世帯にはありがたい制度なのではないでしょうか。
ほかにも、小中学校の給食費や幼稚園保育園の副食費を減免する施策や18歳以下の子どもの医療費が無料になる「こども医療費助成」など、子育てをするうえで削りたくても削れない部分の支出をサポートしてくれる制度も充実しています。
高根沢町の子育て支援の詳細について気になる方は、以下の公式サイトをご確認ください。
公式:高根沢町役場(子育ての手当について)
公式:高根沢町役場(小中学生のための経済支援について)
現在は栃木県内の市町はすべて18歳以下の子どもへの医療費助成を行っていますが、高根沢町は県内でも早い段階で導入していました。
家族で楽しめる多彩な遊び場:0歳から利用可能な施設も
高根沢町には、子どもと一緒にお出かけできる遊び場が充実しています。
特に人気が高いのは県が運営する「鬼怒(きぬ)グリーンパーク」で、高根沢町の西側に流れる鬼怒川の河川敷エリアにあります。
小さい子どもでも遊べるアスレチックをはじめ、20種類以上の遊具がある水上アスレチックは子どもたちに大人気で、週末は親子連れで賑わっているとのこと。春は菜の花、秋はコスモスが一面を覆う花畑もあるので、ぶらっと立ち寄ってお散歩する人も多いそうです。
公式:鬼怒グリーンパーク
▲鬼怒グリーンパークの水上アスレチックでは、普段できない遊びが体験できる
ほかにも、室内アスレチックが楽しめる児童館「きのこのもり」や、0歳から未就学児向けのイベントなどが開催される児童館「みんなのひろば」など、生活エリア内で子どもたちが楽しめるスポットがあちこちにあります。
▲「きのこのもり」には室内に大きなアスレチックがあり、雨の日でも楽しめる
もう少し詳しい情報が知りたい方は、以下の公式サイトから高根沢町が発行している「パパママ応援BOOK」をチェックしてみてください。
公式:高根沢町役場(パパママ応援BOOK)
高根沢町の生活環境:気候・医療・教育・交通の詳細
それでは、高根沢町の暮らしに関するデータを見ていきましょう。
気候 | 1月:平均気温2.8℃ 8月:平均気温26.0℃ ※参考:気象庁ホームページ (高根沢町に観測地点がないため、近隣の宇都宮市のデータを掲載) |
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人口 | 28,915人 (2023年11月1日時点) |
病院 | 病院:2、診療所:12、歯科:14 |
学校 | 保育園(認可保育施設のみ):10、幼稚園:1 小学校:6、中学校:2、高等学校:1 |
交通 | ・鉄道:JR東日本(宇都宮線、鳥山線) ・デマンド交通システム「たんたん号」 |
近隣都市 | 宇都宮市、さくら市、那須烏山市、芳賀郡市貝町、芳賀郡芳賀町 |
※人口以外の数字は2023年12月時点のものです
高根沢町にはコンビニが多く、駅の周辺エリアにはスーパーも4つあるので、日常生活に必要な買い物は町内で完結できます。
とはいえ、大きな買い物やショッピングモールは隣町まで足を運ぶ必要があるので、駅前エリアを除いては自家用車があった方が便利です。
病院や診療所などの医療機関は充実しているものの、産科はありません。
妊娠中は近隣の宇都宮市やさくら市まで行く必要がありますが、JRを利用すれば宇都宮市まで10分ほどでアクセスできます。
自家用車以外の移動手段で注目したいのは、高根沢町独自のデマンド交通システム「たんたん号(※1)」です。
事前登録・予約すれば、1回100円で利用者の希望場所に来てもらうことができ、行きたい場所まで送り届けてもらえます(※2)。
乗合運行で細かな時間指定はできませんが、時間に余裕のある日に活用すれば地域の方と交流する場所にもなるのではないでしょうか。
(※1)公式:高根沢町役場(たんたん号について)
(※2)運行区間は、高根沢町内全域、黒須病院(さくら市)、藤井脳神経外科病院(宇都宮市)
▲子どもと一緒に「たんたん号」で出かけるのも楽しそう
レジャースポット:道の駅併設のグランピング施設でアウトドア体験
▲高根沢町の魅力が体感できる道の駅併設のグランピング施設
「道の駅たかねざわ 元気あっぷむら」には、手軽にアウトドア体験ができるグランピング施設が併設されています。2020年の開設当初は、道の駅に併設する日本初のグランピング施設として、多くのメディアにも取り上げられました。
グランピング施設は道の駅内の親水公園に位置し、アメリカ・フォレストリバー社のトレーラーハウスに宿泊できます。
地元の旬の食材を使ったアメリカンスタイルのバーベキューが楽しめるので、「高根沢町の自然や地元食材を満喫したい人」や「高根沢町への移住を検討している人」にはぴったりの場所です。
時期によっては、果物の収穫体験もできるそうなので、地元の人でも楽しめる場所になっています。
仕事:リモートワーク対応と地元企業の求人情報
高根沢町の正社員求人を大手の求人情報サイトで検索したところ、約1,000件の求人が見つかりました。
また、車で30分程度の通勤圏(25km圏内)まで範囲を広げると、59,000件の求人情報がありました(2023年12月時点)。
※参考:求人情報の一例(高根沢町のみ)
※参考:求人情報の一例(高根沢町から25km圏内)
町役場の職員さんのお話では、宇都宮の工業団地をはじめ、高根沢町内の工業団地や研究開発型団地「情報の森とちぎ(※)」で勤めている人も多いそうです。
(※)参考:情報の森とちぎ
ほかにも、移住前のお仕事をリモートワークで継続している方や、移住をきっかけに起業される方など、高根沢町では自分に合ったスタイルで働ける環境が整っています。
栃木県の就職支援:高根沢町企業も対象のマッチング事業
栃木県では「とちぎWORKWORK(わくわく)就職促進プロジェクト事業」の一環として、東京圏からの移住・定住を促進するための「栃木県マッチング支援事業」が実施されています。
栃木県が県内への就職希望者と中小企業をつなぐ橋渡し役を担ってくれるので、東京圏からの移住を検討している人にとっては嬉しいサポートなのではないでしょうか。
県運営の就職支援サイト「WORKWORKとちぎ」では、高根沢町や近隣都市の求人も掲載されていますので、高根沢町で仕事を探す際は活用してみてください。
参考:栃木県庁公式サイト
公式:WORKWORKとちぎ
住居:豊富な賃貸物件と空き家バンクの情報
高根沢町は若者世代が多く暮らすエリアであることから、人口あたりの賃貸物件は県内トップクラス(※)です。
(※)参考:栃木県の市町村別人口一覧、栃木県内の賃貸物件数の一例
大手住宅情報サイトで賃貸物件を検索したところ、約550件の物件が見つかりました(2023年12月時点)。家賃相場は5.7万円となっています。
参考:賃貸物件情報の一例
また町役場の職員さんのお話によると、高根沢町の空き家バンクは「先祖代々の土地を大事にする町民が多く、新たな物件は出にくい」とのこと。2023年12月現在も空き家バンクの登録はありませんが、気になる方は以下の公式サイトをご確認ください。
公式:高根沢町役場(高根沢町空き家バンク)
移住者の声:高根沢町での暮らしの実際
高根沢町の魅力や暮らしについてご紹介しましたが、やはり気になるのは移住者の口コミなのではないでしょうか。ここでは、実際に高根沢町に移住した方の声をご紹介します。
- 自然が豊かで、のびのびと生活できる
- 農産物の品質が良いので、地元の野菜を活かしたメニュー開発ができる
町役場の職員さんのお話では、高根沢町は東京圏からの移住者が多く、リモートワークをしている方からは「(東京と比べて)家が広くて快適」や「自然に囲まれた場所で、仕事ができて嬉しい」などの声もあるとのこと。
また2つ目の口コミにもあるように、高根沢町は美味しい食材が豊富な場所なので、これから飲食店をはじめようと思っている方にも、おすすめできるエリアと言えるでしょう。
高根沢町の移住支援:制度と相談窓口の案内
最後に、高根沢町への移住に興味を持った方に向けて、知って得する制度やサポートについてご紹介します。
東京圏からの移住者向け:高根沢町の支援金制度
高根沢町の「移住支援事業」では、東京圏から高根沢町へ移住・就職された方を対象に移住支援金を支給しています。
対象者は以下の通りで、世帯移住の場合は100万円、単身移住でも60万円が給付されます。
- 移住支援金の対象となる求人情報の企業等に就職し、高根沢町に移住した方
- テレワークにより、移住前の業務を継続しながら高根沢町に移住した方
- 高根沢町に移住し、起業・創業した方
さらに、2023年4月1日以降に移住された世帯には、18歳未満の世帯員1人につき100万円加算もあるので、転入先で必要な制服や学用品の購入をはじめ、子育てに必要不可欠な出費にも充てられるのではないでしょうか。
ほかにも、移住支援金の支給には対象要件もクリアする必要があるので、気になる方は公式サイトで詳細をご確認ください。
公式:高根沢町役場(移住支援制度について)
公式:栃木県庁(移住支援事業について)
創業支援施設:「クリエイターズ・デパートメント」の利用案内
高根沢町には、お試し創業ができる施設「THE CREATORS DEPARTMENT(クリエイターズ・デパートメント)」があります。
好立地でオシャレな外観の施設を月額1万円ほどで利用できるので、「高根沢町で新しいことにチャレンジしたいけど、うまくできるか心配…」という人には特におすすめです。
クリエイターズ・デパートメントがあるのは、高根沢町の町民が利用するJR宝積寺(ほうしゃくじ)駅前周辺エリア。
宝積寺駅は新国立競技場を設計した隈研吾氏がデザインした駅舎で、特徴的なデザインを目当てに各地から建築好きの方も訪れるそうです。
▲天井が特徴的なデザインでオシャレ
▲宝積寺駅の東口にある「ちょっ蔵広場」も隈研吾氏のデザイン。この広場の隣にクリエイターズ・デパートメントがある
そんなアートな雰囲気が漂うエリアに構えるクリエイターズ・デパートメントには、お試し創業で使えるログハウスが5棟あります。
最大2年貸し出し可能で、入居者の方はハンドメイド雑貨の販売や絵画・イラストの展示、プログラミング教室など、創業に向けて活動されているそうです。
創業支援だけではなく、高根沢町への移住や定住に関する相談にも乗ってもらえるので、気になる方は公式サイトをチェックしてみてください。
公式:高根沢町役場(クリエイターズ・デパートメントについて)
参考:クリエイターズ・デパートメント公式Facebook
スクロールでクリエイターズ・デパートメントの写真が見られます→
移住相談窓口:高根沢町役場企画課の連絡先
高根沢町への移住については、町役場の企画課までお問い合わせください。
担当課 | 企画課 |
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