岩手県盛岡市への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学

この記事では移住を考えている人に向けて、岩手県盛岡市(もりおかし)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。

盛岡市は岩手県の中部に位置し、400年を越える歴史を持つ城下町です。北東北の中心都市でありながら情緒あふれるまち並みが残っており、ニューヨーク・タイムズ紙の「2023年に行くべき52か所」にも選出されています。

今回は、盛岡市移住コーディネーターの太田さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。

本日お話を伺った方
盛岡市移住コーディネーターの太田さん

盛岡市移住コーディネーター

太田 貴之さん

盛岡市の特徴を3つご紹介

岩手県盛岡市暮らしの特徴

盛岡三大麺(わんこそば・盛岡冷麺・盛岡じゃじゃ麺)で有名な盛岡市は、日本酒や地ビール、野菜や三陸の魚介類など、美味しい食べ物に恵まれています。また、自然豊かでまちには緑があふれ、市内中心部でも湧き水を飲むことができます。

そんな盛岡市には次のような特徴があります。

これらの特徴について、詳しく紹介します。

特徴1:NYタイムズ紙「2023年に行くべき52カ所」に選出

盛岡市の岩手銀行
▲岩手銀行赤レンガ館

盛岡市は、2023年1月にアメリカの「ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)」の中で、「2023年に行くべき52カ所」に選出されました。推薦したライターは盛岡市を「隠された宝石」と表現し、魅力を伝えていました。

選出のポイントは、「豊かで活気のある、創造的な生活ができるコミュニティがある」という点です。若い世代がユニークなお店を営業するなど、次世代へのバトンがさまざまな場所で引き継がれ、まちには未来志向のエネルギーにあふれているといいます。

また、自然や文化との向き合い方も選出のポイント。まちに流れる3本の川が普段の生活に潤いをもたらし、西洋と東洋の建築が融合した大正時代のモダンな建物、古く情緒のある洋館などがまち並みを彩っている点に魅了されるとのことです。

市民の憩う「盛岡城跡公園(もりおかじょうあとこうえん)」や岩手銀行赤レンガ館、中津川(なかつがわ)など訪れてみたいスポットは盛りだくさんです。移住したら、まち歩きで忙しくなりそうですね。

盛岡市の中津川でアユ釣りをする人々
▲中津川でアユ釣りをする人々

盛岡市の上の橋擬宝珠
▲上の橋擬宝珠

特徴2:まちがコンパクトで歩いて楽しむことができる

盛岡市街地

盛岡市では、「歩いて楽しむまち盛岡」として、まちの歴史や文化といった魅力や豊かな食文化などを磨き上げることに取り組んできました。

公式:盛岡市「歩いて楽しむ文化の街盛岡(魅力満載マガジン)」

実際、盛岡市は非常にコンパクトなまちで、中心地から約1〜2kmの徒歩圏で主な観光地や官庁を回ることができますし、スーパーやドラッグストアなどの買い出しや医療機関の受診なども便利です。

中心部に住めば、バスや電車など交通機関が充実しているので、車は必須ではありません。アクティビティや旅行を楽しみたいという人は、車の所有を検討するとよいでしょう。

また、盛岡市では近年マンションの建設が増加中で、雪下ろしの心配がない住環境が増えています。特に年配の人には安心ですね。

盛岡市の開運橋
▲開運橋付近から見る岩手山

特徴3:カフェ文化が根付き、個性的な喫茶店が多い

盛岡市のカフェ

北東北の中心都市として、古くからハイカラなまちとして栄えてきた盛岡は、カフェ文化が根付いています。昭和レトロな雰囲気の喫茶店や、SNSでパフェが話題になったティーハウス、ジャズ喫茶などバラエティも豊富。まちを歩いていると思いがけない出会いがあります。

「もりおか啄木・賢治青春館」に併設された「喫茶あこがれ」は石川啄木の処女詩集にちなんで名付けられた喫茶コーナーで、銀行の営業室だった一部分を活用しています。重要文化財の中でゆったりしたひとときを過ごすことができそうです。

移住したらお気に入りの一軒を見つけたいものですね。

盛岡市のカフェ

盛岡市の暮らしに関する情報

ここからは、盛岡市の暮らしに関する情報をご紹介します。

気候 1月平均気温-1.6℃
8月平均気温23.5℃
※参考:気象庁
人口 人口:約280,000人
世帯:約138,000戸
(2024年1月末日時点)
病院 病院・クリニック:252件
歯科:189件
(20242月時点)
学校 保育施設:106所
幼稚園:13園
小学校:47校
中学校:24校
高等学校:17校
専修学校・大学・短大・専門学校:30校
(2024年2月時点)
交通 【電車】
JR東北新幹線:盛岡駅(東京まで約2時間10分、仙台まで約40分)
JR東北本線:岩手飯岡駅、仙北町駅、盛岡駅
JR田沢湖線:前潟駅、盛岡駅
JR山田線:盛岡駅、上盛岡駅、山岸駅、上米内駅
JR花輪線:好摩駅
いわて銀河鉄道線:盛岡駅、青山駅、厨川駅、(滝沢市)、渋民駅、好摩駅

【バス】
岩手県交通
岩手県北バス
JRバス東北
その他、高速バスあり

【車】
東北自動車道:盛岡南IC、盛岡IC
盛岡秋田道路
宮古盛岡横断道路
近隣都市 花巻市、八幡平市、宮古市、滝沢市

盛岡市は夏は風があって過ごしやすいですが、冬は寒さが厳しいです。住まい探しの際は、水道管凍結防止の「水抜き」を自分で行う必要があるかどうか確認するようにしましょう。降雪量は少なめで、例年ですと10〜20cm程度です。

盛岡市は交通機関が充実しており、バスの路線も多いです。車はなくても大丈夫ですが、半数以上の世帯が車を持っているとのことです。冬季は道路の凍結もありますし、車を持つかどうかはライフスタイルに合わせて検討しましょう。

盛岡市では、百貨店や大型ショッピングセンター、スーパーやドラッグストア、医療機関などが揃っているので、市外に出なくても暮らしていくことができます。

【子育て】子育て中のお母さんが孤立しないようサポート

盛岡市では子育て支援に力を入れています。「もりおか子育て応援パスポート(通称もりパス)」を市内の協賛企業・店舗などに提示すると、ミルクのお湯の提供やオムツ替えの場所の提供などさまざまなサービスを受けることができます。

「もりおか子育て応援プラザma*mall(マモール)」は、お母さんが一時的に子どもと離れひとりの時間を持てるリラックスルームの提供や子育てイベントの開催を通して、子育て世帯をサポートしています。他にも、児童センターで子育てサロンを開催するなど、子育て中のお母さんが孤立しないようさまざまな事業に取り組んでいます。

盛岡市には公園が多く、子どもの遊び場が多い点も嬉しいですね。

公式:盛岡市「公園お散歩マップtoco toco」(PDFファイルが開きます)

【仕事】岩手県限定のお仕事マッチングサイトへの登録をおすすめ

大手求人情報サイトで盛岡市の求人を調べたところ、約6,100件ヒットしました(2024年2月時点)
※求人情報の一例

車での通勤時間30分圏内である25km以内で検索すると、約7,800件ヒットしました(2024年2月時点)。近隣地域も含めて探すと、希望の仕事が見つかりやすそうですね。
※求人情報の一例

岩手県限定のお仕事マッチングサイト「シゴトバ クラシバ いわて」への登録もおすすめです。盛岡市内に限定すると、約2,600件ヒットし、そのうち半数以上が正社員としての募集です(2024年2月時点)

公式:「シゴトバ クラシバ いわて」

また、移住者の中にはテレワークで働く人も多いようです。シェアオフィスなどもあるので、働きやすそうですね。

盛岡市では、東京圏から盛岡市に移住して就業または起業した人などに、移住支援金を支給しています。テレワークで働く人も対象です。該当する人は活用してください。

盛岡市移住支援金 東京圏から盛岡市に移住して就業または起業した人などに、世帯100万円(18歳未満の子一人につき100万円を加算)、単身60万円を支給

公式:盛岡市「盛岡市移住支援金」

【住まい】初めは除雪の必要のないマンションがおすすめ

大手住まい情報サイトで盛岡市の賃貸物件を調べたところ、約1,440件ヒットしました(2024年2月時点)
※賃貸物件の一例

移住した方は最初は賃貸物件に住み、その後、好きなエリアに一戸建てを購入することが多いようです。特に、雪に慣れていない人には、まずは除雪の必要のないマンションがおすすめです。

盛岡市では、空き家バンク制度が利用できるので、こちらもチェックしてみてください。空き家の購入や改修には、条件を満たした場合に補助金が支給されます。

公式:盛岡市「空き家等バンク制度」
公式:盛岡市「盛岡市空き家等購入費補助金」
公式:盛岡市「盛岡市空き家等改修事業補助金」

盛岡市に移住した人の声・感想

岩手県盛岡市移住者の声

次に、盛岡市に移住した方の感想をご紹介します。

  • 何を食べても美味しいし、四季を感じられる生活を送れている
  • 東京にいた頃よりも手取り収入は減ったが、金銭的にゆとりがある
  • Uターンなので、家族が近くにおり、安心。イライラすることが減った
  • ここ数年で国道沿いを中心に店舗やクリニックが増え、より便利になった
  • 必要なものはほとんど徒歩圏で揃い、自然にも恵まれていて暮らしやすい

盛岡市では移住者交流会も開催されています。移住したら積極的に参加したいですね。

盛岡市へ移住するために利用したい窓口・支援

移住相談窓口「盛岡という星で BASE STATION」では、電話やオンライン、面談を通して移住に関する相談を受け付けています。暮らしや子育ての情報提供など移住コーディネーターがサポートしてくれます。ぜひ一度相談してみてください。また、首都圏でも移住イベントを頻繁に開催していますので、参加してみてください。

盛岡市の移住相談窓口「盛岡という星で BASE STATION」
▲移住相談窓口「盛岡という星で BASE STATION」

盛岡市には盛岡を応援したい人のためのファンクラブサービスがあり、移住前から盛岡に関わることができます。「MORIOKA CONNECTION ID(盛岡コネクションID/略称:MCID)」は、イベントに参加したりお店を利用したりすることでポイントが貯まり、ポイント数に応じて楽しい特典をもらうことができるサービス。東京・銀座のアンテナショップなどでもポイントが貯まるのが嬉しいですね。

公式:「MORIOKA CONNECTION ID」

情報収集が済んだら、いよいよ下見です。下見の時期はいつでも構いませんが、移住後のギャップを未然に防ぐため、盛岡の寒さを一度体験してみることをおすすめします。移住体験ツアーやまち歩きが開催されていますので、参加してまちの雰囲気を味わってみるのもよいでしょう。

公式:盛岡市「移住体験ツアー・まち歩き」

盛岡市では移住を検討している人を対象に、お試し移住体験事業を実施しています。市内の5LDKの一軒家を1週間〜3週間借りることができます。基本的な家具や備品は揃っているため、気軽に盛岡暮らしを体験できます。仕事探しや住まい探しの拠点として活用しましょう。

公式:盛岡市「盛岡市お試し移住体験事業」

盛岡市のお試し移住体験住宅
▲お試し移住体験で借りられる住宅

盛岡市の移住者交流会の様子
▲移住者交流会の様子

盛岡市への移住に関するお問い合わせ

移住相談窓口 「盛岡という星で BASE STATION」
住所 〒020-0024
岩手県盛岡市菜園一丁目8-15
パルクアベニュー・カワトク キューブ2(ローマ数字)地下1階
電話 019-681-0515
公式サイト 盛岡市移住・定住情報サイト「盛岡という星で」公式ウェブサイト