宮崎県串間市で暮らす良さとは?移住のための仕事・住居・支援情報|縁結び大学
この記事では、地方への移住を検討している方のために、宮崎県串間市(くしまし)の魅力を紹介していきます。
串間市は、宮崎県の最南端に位置する人口約15,000人のまちです。降雪もなく、温暖な気候と太平洋に面した美しい自然が特徴で、子育て支援をはじめ就農支援、漁業支援など、移住者への支援も行っています。
このような特徴を持つ串間市での暮らしや、移住に関する支援内容など、移住ラボの方に伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。
宮崎県串間市の暮らし、3つの特徴
温暖な気候に恵まれ、一年中過ごしやすい地域である串間市。市の東側、太平洋を臨む海沿いは日南海岸国定公園に指定されています。特に市内から車で30分ほどの都井岬には、野生の馬である岬馬の繁殖地である扇山などをはじめ、豊かな自然に恵まれた観光スポットが点在しています。
その他にも、無人島の幸島には海の水を活用して暮らす野生の猿が生息し、沖合には九州最大規模のサンゴの群生地があるなど、特色ある豊かな自然に囲まれています。
そんな串間市への移住は、次のような方におすすめです。
- 豊かな自然の中でのびのびとした暮らしをしたい方
- 子育てに関する行政の支援をしっかりと活用したい方
- 移住と共に起業や事業承継等、新たなことに挑戦したい方
ではここから、串間市の魅力や特色について掘り下げていきたいと思います。
特徴1:市内から海までは車で約10分。気軽にマリンスポーツも楽しめる
市の南東には美しい太平洋が広がり、市内から近い弓田浜海岸や長浜海岸には車で10分足らずで行くことができますよ。
海水浴を楽しむならば、同じく車で10分程度で行くことのできる高松海水浴場はいかがでしょうか。高松漁港の防波堤に囲まれているため、波の穏やかなスポットで、子どもと一緒に楽しむこともできます。
サーフィンを楽しむならば、全国的にも有名な「恋ヶ浦サーフポイント」がおすすめ。こちらは市内から車で30分かからずに行くことができます。サーフィンだけでなくSUPも楽しむことができ、透明な海の美しさにほっと一息つけそうですね。
▲潮風を感じながら美しい海を眼下にサイクリングを楽しむのもいいですね
都会で暮らしていると、「ちょっと海に行こうかな」なんて気軽なことはなかなかできませんが、串間市の暮らしの傍には常に南国の海があります。平日は仕事に勤しみ、休日にマリンスポーツを手軽に楽しむことができる生活に憧れている方にとって、串間市はぴったりの移住地であると言えるでしょう。
特徴2:子育て支援の体制が整っている
「家族で串間市への移住を考えている」「もうすぐ子どもが生まれる」という方、朗報です。串間市では出産・育児をサポートするために各種支援制度を整備しています。
- 中学卒業までの子どもの医療費(保険適用分)を助成
- 第3子以降の保育料の無料化(所得制限なし)
- 市内すべての保育施設にて⼀時預かりを実施
- 子育て支援センターを市内に2か所設置し、一時預かりなどを行っている
加えて、令和4年11月時点で串間市の待機児童は0人なので、都会のように「保育園に入れるだろうか」というような心配をする必要もありません。
知り合いがいない地域に引っ越し、新たな生活を始めるのは勇気がいるもの。そんな時に、精神面でもサポートしてくれる風土があるのはありがたいですね。
特徴3:町を盛り上げてくれる人大歓迎。各種起業支援あり
▲毎月第3日曜開催の"よかむん朝市"では出店者を募集中です。
串間市への移住者の特徴として、起業される方が多いそうです。その理由としては、市として「町に活力を与えてくれる人を応援したい!」という思いが強く、創業支援事業や農林水産業への新規就業者育成事業など起業に役立つ支援制度を設けているからです。
詳しくは、串間市公式サイト内移住定住支援の「就労支援」をご覧ください。
また市としては高齢化が進んでおり、事業承継を希望される人も増えているそうで、事業承継やM&Aに必要な経費を補助する「経営バトンタッチ推進事業」も実施しています。気になる方は、まずは事前相談から初めてみてはいかがでしょうか。
串間市の暮らしに関する情報
▲都井岬には約100頭の野生の馬が生息している
ここからは串間市での生活に関する情報を、データとともに紹介します。
気候 | ・夏の平均気温(8月):27.4℃ ・冬の平均気温(1月):7.8℃ ・年間平均気温は17.7℃。冬場も雪が降ることがない温暖な気候 |
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人口 | 約15,300人(約6,900世帯)※令和6年5月1日時点 |
病院 | クリニック含め、市内には12の医療機関がある。総合病院は「串間市民病院」と「県南病院」の2院でいずれも町の中心部にある |
学校 | 法人保育所8園、認定保育園4園、小学校9校、中学校1校、高等学校1校 |
自然 | ・都井岬ソテツ自生地:ソテツが自生する北限地として国の特別天然記念物に指定されている。約3,000本が自生する様子からは南国を感じることができる ・幸島猿生息地:本土から約150mの沖合に位置する周囲約3.5kmの小島に約1,000頭の日本猿が生息している。海水で芋を洗うなどの行動を取ることから「文化猿」ともされている ・岬馬およびその繁殖地:都井岬の丘稜地帶に約100頭の野生馬が生息している。「岬馬」と呼ばれる馬は外来種と交配することなく自然繁殖し、日本在来馬の一系として現在もその姿を残している |
文化 | ・御崎神社(みさきじんじゃ):縁結びと航海安全の神様を祀る、都井岬の最先端に位置する神社。社殿の創建は約1,300年前といわれている ・都井岬灯台:九州で唯一参観可能な灯台。都井岬の標高240mの断崖上に位置し、太平洋の眺望を楽しむことができる。参観料は中学生以上は300円、小学生以下は無料 ・旧吉松家住宅:近代和風建築として100年以上前に建築された住宅。吉松家は串間の政治・経済の発展に大きく貢献した家柄であり、その家屋からも威風堂々とした風情を味わうことができる。国指定重要文化財とされている |
食べ物 | 完熟きんかん、甘藷(かんしょ:さつまいも)、宮崎完熟マンゴー、日向夏、スィートコーン、ごぼう、オクラ、宮崎牛、ぶり、トビウオ料理、伊勢海老会席、焼酎 |
交通 | ・飛行機:最寄りの空港は宮崎空港もしくは鹿児島空港 ・鉄道:九州旅客鉄道(JR九州)日南線 ・バス:宮崎交通、串間市コミュニティバス「よかバス」 ・道路:東九州自動車道のルート上に位置するが、高速道路はない。2022年10月に日南市から串間市を経由し鹿児島県志布志市につながる油津・夏井道路のうち、日南区間の6.4kmと串間区間の9.7kmの着工式が行われたばかり |
近隣都市 | 日南市、都城市、鹿児島県志布志市 |
大都市へのアクセス | 【県内】 ・宮崎市内へは車で約1時間30分、都城市へは車で約1時間で行くことができる 【県外】 ・宮崎空港へは車の場合約1時間15分、電車とバスで約2時間30分で行くことができる ・宮崎空港から飛行機で東京へは105分、名古屋までは70分、大阪までは60分で行くことができる ・市内から車で約20分の志布志港から出ているカーフェリーで、大阪まで行くことも可能(所要時間は約15時間) |
串間市は南国の地域ならではの気候であり、一般的な季節の巡りとは少し時期が異なります。春は2月中旬ぐらいから始まり、夏が一番長く5月中旬から11月上旬まで続きます。その反面、秋は短く11月〜12月上旬までで、そこから束の間の冬がやってきます。暖かな気候が長く続くのは、寒がりの方には嬉しいですね。
中心市街地には、市役所、スーパー、病院、コンビニ、保育園~高校までの教育施設といった主要な施設が集まっているため、用事は一度に済ませることができます。大きな買い物をしたい場合は、宮崎市や都城市に行くことが多いようです。車で1時間~1時間30分ほどで行けるため、週末に少し足をのばす人もいるようですよ。
市内にはコミュニティバス等も走ってはいますが、車があった方が時間に縛られることなく移動ができるので、ぐっと利便性は高まります。
買い物終わりに海を横目で見ながら家に帰る、なんて生活も、串間市では簡単に実現することができます。
【仕事】就業は市内が多い。自分に合った職を探そう
大手求人サイトで「串間市×正社員」で検索したところ、約1,100件の求人情報が見つかりました。車で30分以内の通勤圏(串間市から15km以内)まで範囲を広げて検索すると、結果は約1,500件となりました。
※縁結び大学独自調べ(2022年11月現在)
起業される方の多い串間市ではありますが、働きに出る⼈も様々な職種に就業されています。職種としては工場、建築・土木からSEまで幅広い求人があるので、件数は多くありませんが、自分にあった職を探すことができそうですね。
串間市に立地している企業としては、システム関連、被服製法業、農業、製造などがあります。こちらもチェックしてみてください。
>>串間市の立地企業
【住まい】空き家バンクを活用し、持ち家を持つことも可能
大手賃貸サイトで串間市の物件を探したところ、賃貸が可能なアパート・マンションは約20件でした。
移住者は賃貸よりも空き家バンクを活用して、持ち家を持つ人が多い傾向にあるようです。空き家バンクには約10件の物件が登録されており、価格は購入の場合150万円から、賃貸の場合は約3万円からとなっています。広さはいずれも3K以上なので、家族で引っ越す場合にも十分な広さの物件を確保することができそうですね。
※縁結び大学独自調べ(2022年11月現在)
宮崎県串間市に暮らす先輩移住者の声
ここでは、串間市への移住を決めた先輩移住者の声をいくつか紹介します。
- 近所の人たちと家族のような付き合いができる魅力がある地域
- 旅人や外国人観光客も多いため、地域内外の面白い人と出会えることが多い
- 串間市に縁もゆかりもなく外からやってきた人にも力を貸してくれる、温かな方々が集まっている
- 都会に住んでいた時にはできなかった畑作業やDIYにも挑戦しており、生きる力がアップしたように感じている
都会から移り住んできたことで気づいた「人と人が繋がることで感じる生活の豊かさ」。地域での生活は都会よりも、人と人との距離が近く、顔の見える関係性ができることが多いからこそ、人々の優しさ、温かさに気づくことができるのではないでしょうか。
串間市への移住ステップ
▲2024年7月1日、串間市移住ラボ「KUSHIMA」がOPEN
どの地域に移住するにしても、まずは情報収集から始めるのが鉄則です。串間市には移住サイト「くしまくる?」があり、くしまでの暮らしに関する情報や、空き家バンク、市内の企業に関することなどを掲載しています。
また、常に開催されているわけではありませんが、「移住相談会」や「オンラインイベント」も開催予定です。移住サイトをチェックして、タイミングがあえば参加してみるのもよいのではないでしょうか。
お試し滞在で串間市の暮らしを体感する
串間市に行ってみたくなったら、実際に滞在をしてみましょう。串間市ではお試し滞在に対して助成を行っています。
※助成を活用する場合、事前の移住相談が必要
項目 | 内容 |
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宿泊費 | ・市内の宿泊施設に2泊以上宿泊した場合、宿泊費を補助 ・1/2補助(3,000円上限/1泊) |
レンタカー | ・宿泊費助成対象者が借りるレンタカー代のうち、宿泊費助成対象日について助成 ・1/2補助(3,000円上限/24時間) |
助成を活用する場合は、串間市役所の総合政策課の人口対策係(TEL:0987-55-1153)に相談してみてくださいね。
串間市への移住に関するお問い合わせ
串間市に興味を持った方は、串間市移住Lab(ラボ)に問い合わせてみてくださいね。移住について、熱く親身に、相談にのってくれますよ。
担当 | 串間市移住Lab(ラボ) |
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住所 | 〒888-0001 串間市西方5550 串間市役所2階 総合政策課内 |
電話番号 | 070-6427-8952 |
受付時間/定休日 | 受付時間:9:00〜16:00 定休日:土日祝及び年末年始 |
公式サイト | https://www.city.kushima.lg.jp/ijyuteijyu/news/2024/07/post-10.html |