鏡野町で暮らす魅力は?移住のための仕事・住まい・育児情報

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「岡山県苫田郡鏡野町(かがみのちょう)」をご紹介します。

鏡野町は岡山県の北部にあり、山に囲まれた町内を清流・吉井川が流れる、自然の美しい町です。キャンプやトレッキングなどのアクティビティを楽しむことができ、ゆったりと過ごすことのできる温泉も数多くある、魅力的な環境が特徴です。

また、子育て支援が充実している、仕事や住まいに関しての補助金が交付されるなど、生活に関する各種支援も充実しています。

そんな鏡野町の暮らしについて、特徴や生活情報などを詳しく解説していきます。

岡山県鏡野町役場まちづくり課・山下直人さん

岡山県鏡野町の暮らしの、3つの特徴

岡山県鏡野町の暮らしの特徴

移住を検討している方の中でも、特に次のような方には鏡野町がピッタリだと言えます。

  • 海よりも山が好き。キャンプやウィンタースポーツなどが趣味
  • 温泉が好きで毎日でも入りたい
  • 助成面でも地域のつながりの面でも、支援の充実した環境で子育てしたい

どうしてこのような人にオススメなのかが分かる、鏡野町の特徴を3つご紹介します。

特徴1:子育てするなら鏡野町で!充実した子育て支援

「子育て支援を目的に移住してきた」という方もいるほど、鏡野町の支援の充実度は際立っています。

まず、町内には保育園が4園(1園休園)、認定こども園が2園、幼稚園が1園、放課後児童クラブがあり、病児・病後児保育、ファミリー・サポート・センター事業が実施されていることも共稼ぎの夫婦にとっては大きな安心材料ではないでしょうか。

子育て支援センター「すまいる」では、親子の遊び場、保護者同士の交流の場の他、子育て相談、子育て情報の提供もしています。子育ての仲間づくりに利用してみてはいかがですか。また、建設中の多目的公園は、ユニバーサルデザインを取り入れた遊具を設置し、誰もが楽しく遊べる公園です。

>>「子どもの居場所づくり」への支援について詳しくはこちら

子育てに関する助成制度

助成面でも、鏡野町では満18歳(達した年の年度末)まで医療費の給付が受けられるという特徴があります。病気やけがで病院を受診したとき、自己負担分の補助が受けられるのは、保護者の方にとっては安心できる制度です。

ほかにも一般的な児童手当が支給されるうえ、下記のようにきめ細やかな制度が子育て家庭をサポートします。

チャイルドシート(ジュニアシート)購入補助金 6歳未満の乳幼児が使用するチャイルドシート(ジュニアシート)を購入した場合に、金額の2分の1を補助(上限2万円)
おむつ購入費の助成 出生月の翌月から1歳に達する誕生月の月末まで、おむつ(布・紙両方可)の購入に要した費用を助成(上限4,000円/月)
おむつ用ゴミ袋の支給 乳児1人につき50枚支給(1回限り)

おむつ購入費助成やおむつ用ゴミ袋支給はユニークですし、かゆいところに手が届くような制度ですね。

また、子育て家庭へのサポートとして、町の発達支援コーディネーターや理学療法士が支援の必要なお子さんの心や体の発達を支援する制度もあります。

特徴2:キャンプもスキーも!山や渓谷のアクティビティが年中楽しめる

奥津渓の紅葉
▲県の内外から観光客が訪れる「奥津渓」。地元ガイドと歩く「紅葉ウォーク」も人気

鏡野町は山に囲まれた自然の豊かな町です。

紅葉の名所として知られる国指定の名勝地「奥津渓」や、流れ落ちる水を裏側から見ることのできる「岩井滝」、渓流釣りも楽しめる「白賀渓谷」など、まさに大自然が遊び場になります。

キャンプやトレッキングなどさまざまなアクティビティを満喫でき、都心から遊びに来た家族や友達も連れて行ってあげたくなるような場所がたくさんあるんです。


恩原高原スキー場
▲恩原高原スキー場は、雄大な眺めと「天然雪のみ」のゲレンデが自慢

冬には雪が多く、一面の銀世界とともに、ウィンタースポーツも楽しめます。

鳥取県との県境に位置する恩原高原スキー場には、初心者から上級者までさまざまな方に向けた、多彩なコースが用意されています。そり専用のキッズパークがあるというのも、小さい子どものいるご家族には嬉しいところですね。

鏡野町のアクティビティは、その魅力に惹かれて移住を決める方もいるほどの充実ぶりです。

特徴3:魅力的な多数の温泉。町指定の温泉は入浴料半額

のとろ温泉
▲「のとろ温泉 天空の湯」はその名の通り、岡山県下の温泉で最も標高の高いところにあり、絶景が眺められる

鏡野町には、多数の温泉施設があります。

標高700mという高地に位置する「のとろ温泉 天空の湯」や、名物「足踏み洗濯」も体験できる「奥津温泉」といった観光名所的な温泉施設、それから知る人ぞ知る秘湯まで、種類はさまざま。

奥津温泉で「足踏み洗濯」をしている様子
▲奥津温泉の「足踏み洗濯」は、昔クマなどを見張りながら川に湧き出る湯で洗濯していた名残だそう

温泉施設の多くは、町内を南北に貫くバイパス・国道179号線付近に位置しているので、車でのアクセスも良好です。「毎日でも入りたい」という温泉好きにはたまらない環境と言えるでしょう。


町指定の温泉であれば入浴料半額で利用できるという、「町民入浴半額手形」というユニークな制度もあります。手形の交付は1家族につき1枚。旅行などではなく家族の「普通の日」も、温泉へのお出かけでちょっと楽しくなりそうです。

>>町民入浴半額手形について詳しくはこちら

鏡野町の暮らしに関する情報

ここでは、鏡野町で実際に暮らすために知っておきたい、さまざまな情報をお届けします。

気候 年間平均気温:11.5度
最高気温(8月):平均23.7度
最低気温(1月):平均0.3度
人口 12,485人(2022年9月30日現在)
交通 町内に鉄道はない
※最寄りはJR西日本姫新線・院庄駅(津山市)
バス:町営バス、福祉バス、乗り合いタクシー など
近隣都市 岡山県内:津山市、真庭市
鳥取県:鳥取市、東伯郡三朝町
学校 小学校8、中学校1
病院 医療機関10か所、歯科診療所・医院6か所
大都市へのアクセス ○岡山市へ
車で1時間半

○大阪へ
車で2時間半

○東京へ
岡山空港まで車で1時間10分、岡山空港~羽田空港1時間15分
特産品 くまざさ茶、姫トウガラシ、トマト、はちみつ、原木しいたけ など

鏡野町は全体的に気温は低めで、かつ夏と冬の温度差が大きい気候です。

冬には雪が多く、1月から2月にかけては1m以上の積雪となることもあります。雪景色を眺めながらの露天風呂やウィンタースポーツなど、楽しみがたくさん。また、特産品の「姫トウガラシ」をまろやかな味わいに仕上げる「雪ざらし」は、町の風物詩のひとつです。

公共交通機関としては、町営バスや福祉バスなどが利用できます。ただし、いずれも本数は多くありませんので、生活には車があった方が便利でしょう。

鏡野町内を走るバス
▲町内各地域へ向かうバスのほか、民間タクシー事業者なども利用できる

【仕事】就職・起業・就農・林業就業 それぞれに支援あり

鏡野町の主な産業は、米・果樹・野菜などを中心とする農業と林業です。商工業の面では、ローヤルゼリー生産で知られる「山田養蜂場」や、精密機械加工を行う「池田精工」などの企業が立地しています。

町内の正社員の求人件数は大手求人サイトで200件弱(※縁結び大学調べ 2022年9月現在)と決して多くありませんが、近隣の津山市では2,200件ほど、真庭市で1,300件ほどが見つかります。

どちらも鏡野町から車で20分ほどと十分に通勤可能な距離なので、仕事が見つからなくて困るということはなさそうです。

支援面では「就職」「起業」「就農」「林業就業」と、それぞれに対して奨励金・補助金が支給されます。

制度名 対象者 内容
新卒者等ふるさと就職奨励金 新規学卒者(30歳未満)、UIJターン者(40歳未満) 1年以内に就職のうえ継続して6か月就労した場合に、奨励金10万円を交付
起業支援事業補助金 町内で、事業所を設置して起業した方 起業に係る経費の1/2を補助(上限100万円)
新規就農奨励事業 町内で新たに農業を専業として就労した方 奨励金を交付(3年間で最大100万円)
林業就業者支援事業 町内で林業に就業した方・就業希望する方 支援金を支給

>>就労への支援について詳しくはこちら(3ページ)

【住まい】空き家バンクに物件が充実。地域情報やマップも確認できる

住宅情報サイトで賃貸物件を検索すると、約20件がヒットします(※縁結び大学調べ 2022年9月現在)。なかには築5年以内や新築の物件も見受けられるので、築浅物件をご希望の方には嬉しいですね。

戸建てについては、空き家バンクに多数の登録物件が見つかります。


町の公式サイトには、空き家バンク物件の地域ごとの件数に加え、各地域の特徴とマップが掲載されています。土地勘のない町で住まいを探すのはなかなか大変なこと。これらの情報は強い味方になるはずなので、ぜひチェックしてみてください。

>>空き家バンク物件について詳細はこちら
※地域マップはページ中ほどの「空き家物件の情報・地域紹介」のリンクから確認できます
※各地域の特徴については「地域空き家物件」表の右端リンクから確認できます

また、物件のうち「住まいる岡山(岡山県サブセンター運営協議会が運営する不動産ウェブサイト)」の登録物件については、写真や周辺環境などの情報も見ることができます。

>>「住まいる岡山」で鏡野町の中古一戸建て売り物件を確認する

移住者向けの住まい支援

移住者への住まい支援は、空き家を利用する場合に特に充実しています。これを機に空き家を購入または賃借し、家族のライフスタイルや好みに合わせ、リフォームを楽しむのもいいかもしれませんね。

制度名 内容
定住促進空き家改修補助金 居住を目的に町内の空き家を購入・賃借した方が、町内業者を請負業者として改修する場合、費用の1/2を助成(上限50万円)
鏡野町空き家片付け推進事業補助金 空き家の家財処分に要する経費に対し費用の1/2を助成(上限10万円)
鏡野町住宅リフォーム事業費補助金 町民が居住する住宅をリフォームする経費に対し、1/5を助成(上限20万円)

>>住宅支援について詳しくはこちら(2ページ~3ページ)

【子育て・教育】充実した育児支援、ユニークな教育制度

鏡野町は、すべての子どもが笑顔で成長し、すべての家庭が安心して子育てできるための取り組みに積極的です。学童保育や児童クラブ、保護者が病気の時などに利用できる未就学児の一時預かり保育もあり、子育て家庭を強力にバックアップしてくれます。

手当・制度面では、以下のようなものがあります。

制度名 対象者 内容
チャイルドシート(ジュニアシート)購入補助金 6歳未満の乳幼児が使用するチャイルドシート(ジュニアシート)を購入した保護者 購入金額の1/2(上限20,000円)
おむつ購入費の助成 1歳未満の乳児の保護者 おむつの購入に要した費用の助成
月額4,000円まで/1人
児童手当 中学校卒業までの児童を育てている家庭 児童の年齢によって以下の金額を支給(※所得によって異なる場合がある)

3歳未満:一律15,000円

3歳以上小学校終了前:10,000円(第3子以降は15,000円)

中学生:一律10,000円
子ども医療費給付制度 健康保険に加入している、満18歳に達した日以後の最初の3月31日までの子ども 医療費の自己負担分が原則無料
高校生通学助成制度 高校生等をもつ保護者 通学にかかる費用の一部を助成(上限11,000円/月)

教育面でも、独自のさまざまな取り組みが行われています。以下は一例です。

  • 小学校・中学校において、児童がしっかりと教育を受けられるよう「加配教員」や「少人数学級」を実施
  • 次世代を担う中学生が国際感覚を身につけることを目的とした「中学生海外体験事業」
  • 児童の優れた個性を見出し伸ばすことを目的とし、小学6年生を対象に行う「かがみのっ子表彰」

【買い物】町内に大型スーパー、道の駅などあり

折々の新鮮な食材が手に入る「道の駅 奥津温泉」
▲「道の駅 奥津温泉」には採れたて野菜や特産品などがそろう。観光客からも地元の人々からも人気の高いスポット

町内には主に国道179号付近にスーパーやコンビニが見つかります。特に、人口の多い南部地域には大型スーパーもあり、日常生活に必要なものは一通り買うことができるでしょう。

また、車で30分ほどの津山市や倉吉市にもショッピングセンターがあり、買う物によってお店を選ぶなど、選択肢も広がります。

他にも、奥津温泉近くにある道の駅では、季節の新鮮な野菜が安く手に入ります。季節ごとのイベントも催され、町内観光の拠点ともなる施設なので、鏡野町での暮らしを始めたらぜひ訪れたいスポットです。

鏡野町に移住した人の感想・体験談

鏡野町に移住した人の体験談

ここでは、実際に鏡野町に移住した人の声から、リアルな町の暮らしをのぞいてみます。

  • 地元でつくられたお米のおいしさに感動。空気や水も新鮮
  • 豊かな自然とたくさんの温泉、おいしい食べ物がそろっている
  • 騒音がなく静かで、朝は鳥の声しか聞こえないほど
  • 生活には車が必須なので、運転ができないと不便。ただ道路渋滞は少なく快適

やはり自然に恵まれた環境の良さを魅力と感じる人が多いようです。特に、騒音の多い都会から移住した方には、朝や夜の静けさは心やすまる思いがするかもしれません。

また、車がないと移動が不便という声がある一方、交通量が少ないので運転しやすいという声も見られました。

鏡野町への移住に向けた具体的な行動

ここでは、鏡野町への移住検討を具体的に進めるための、相談窓口や体験制度をご紹介します。

ステップ1:相談窓口で希望を話してみる

移住・定住相談窓口「カガミノミライ」

鏡野町では「一般社団法人 カガミノミライ」が、移住に関する相談窓口機能を担っています。

住まい探しなら物件の見学案内や口コミ情報を提供してくれたり、仕事探しでは移住後の生活をイメージしながら専門機関や事業主へ紹介してくれたりと、かゆいところに手が届くサービスが嬉しいところ。

また、SkypeやZoomを使用したオンライン相談(要事前予約)も行っています。まずは気軽に相談してみたいという方は、ぜひ利用してみてください。

会社名 一般社団法人 カガミノミライ
住所 岡山県苫田郡鏡野町布原136 プラント5鏡野店内
電話番号 0868-54-7655
オンライン相談 詳細はこちら

ステップ2:オーダーメイド型ツアーで鏡野町を体験

鏡野町は移住に興味を持っている方を対象に、個々の具体的な要望に応じて企画し、移住コンシェルジュが案内する、オーダーメイド型のツアーを実施しています。

移住に関する相談はもちろん、現地を訪れる体験ツアーならではの、温泉やトレッキングといった趣味の体験、先輩移住者のお店・お宅訪問など幅広い体験ができます。

日程 【令和4年度】
2023年3月15日までの間で参加を希望する日時
原則として1泊2日
募集人数 各回1組(4名程度まで。移住を希望する方とその家族に限る)
参加費 無料(ツアー中の食事・飲み物代、集合場所までの往復交通費は各自で負担)
宿泊場所 鏡野町内の宿泊施設をご案内

>>オーダーメイド型移住体験ツアーについて詳しくはこちら

ステップ3:お試し住宅で移住後のイメージをふくらませよう

お試し住宅の外観

移住・定住を検討している方が実際の暮らしを体験できるよう、お試し住宅も用意されています。間取りは3DKと広め。家具や家電が用意されているため身軽に現地へ行くことができますね。

町歩きや買い物、車を運転してのお出かけなどを試し、「実際に鏡野町で暮らすとしたら」というイメージをふくらませながらの滞在がおすすめです。

また、移住に際しては、想像と実際とのギャップの確認も欠かせません。デメリットと思っていたことがメリットになることもありますので、冷静に判断要素を集めつつ、ぜひ前向きに検討してみてください。

利用条件 鏡野町への移住を検討している方
所在地 岡山県苫田郡鏡野町寺元119-12

(中鉄北部バス:ハピーマート前バス停から徒歩2分)
利用可能日数 14日まで ※当面の間は最大7日
利用料 1世帯:1日1,000円(1泊2日の場合は2,000円)

>>お試し住宅について詳しくはこちら

鏡野町への移住に関するお問い合わせ先

担当課 まちづくり課
住所 岡山県苫田郡鏡野町竹田660
電話番号 0868-54-2982
公式サイト https://www.kagamino.holiday/