沖縄県石垣市で暮らす良さとは?移住のための仕事・住居・支援情報|縁結び大学

都会の喧騒を離れて、南国でのんびり島暮らしをしたいと思っている方もいるのではないでしょうか?そんな方は沖縄県石垣市(いしがきし)への移住を考えてみてはいかがでしょう。

沖縄本島の南西約400kmに位置する石垣市は、沖縄県内で3番目に大きな島である石垣島を市域に含みます。綺麗な海に囲まれ、豊かな自然と伝統文化が残り、美味しい食材にも恵まれていますよ。

南国の島らしさを存分に感じられる石垣市は、観光地としてはもちろん、移住先としても非常に人気がある自治体です。実際に離島での暮らしに憧れて石垣市に移住される方も多いので、そんな暮らしに憧れている方はぜひ参考にしてください。

この記事では、石垣市役所の山城さんから伺った情報をもとに、石垣市の暮らしの特徴やその魅力をご紹介します。

お話ししてくれた山城さんの顔写真

石垣市ってどんなまち?3つの特徴

石垣市の暮らしの特徴イメージ画像

石垣市の気候は亜熱帯海洋性気候と呼ばれ、年間を通して暖かく、湿度が高めなのが特徴です。気候・雰囲気ともに、まさに「南の島」と呼べる環境が広がっています。

そんな石垣市への移住は、以下にあてはまる方にオススメです。

・都会の喧騒から離れてのんびり暮らしたい
・綺麗な海に囲まれて過ごしたい
・子どもがのびのびと暮らせる環境で子育てがしたい
・沖縄の島暮らしへ憧れている

それでは、石垣市の特徴について詳しくご紹介していきます。

特徴1:南国らしい自然と独自の伝統文化

崖上から眺めた石垣市の綺麗な海

石垣市には、地元民や観光客で賑わう市街地がある一方で、古来から残る豊かな自然も広がっています。青く透き通った海や独自の生態系がある原生林は、本土では見られない貴重なものです。

それでいて市街地であれば、日常の買い物や飲食に困らない利便性の高さもポイント!都会の喧騒を離れたい、今の暮らしをガラッと変えてみたいという人にはピッタリの環境が整っています。

伝統芸能からスポーツイベントなどの催事がもりだくさん

石垣市の伝統芸能「アンガマー」の様子
▲石垣市の伝統芸能「アンガマー」。お盆(旧盆)の行事です

石垣島には、旧盆行事であるアンガマ―や、「プーリィ」とも呼ばれる豊年祭をはじめ、独自の伝統文化が色濃く残っているのも特徴。さまざまな面で本土とはちょっと違った生活を堪能できます。 ※中には厳粛な祭祀もあり、立ち入り禁止エリアなどもあるので要注意

石垣市の豊年祭の様子
▲伝統行事「豊年祭」の様子。その年の収穫物への感謝儀礼です

>>石垣市の風土風習についてはこちら

また、石垣島トライアスロンや石垣島マラソンなどの大規模なスポーツイベントの開催があるのも見逃せません。

2019年の石垣島トライアスロンのゴールの様子
▲例年開催されている石垣島トライアスロン(写真は2019年のもの)

特徴2:子どもがのびのび過ごせる環境と充実した子育て支援

石垣島の川平湾の様子
▲石垣島の北西部にある名勝「川平湾」

自然豊かでのんびりとした雰囲気の石垣市には、子どもがのびのびと暮らせる環境が整っています。市としても子育て支援に力を入れていて、各種支援金をはじめとした子育て支援が充実しています。待機児童ゼロなのも大きなポイント!

実際に石垣市に住んでいる人も子育て環境の良さに満足しているようで、地域の人々との適度な距離感も、子育てにとってプラスとなっているようです。
※参考URL:石垣市移住定住支援ポータルサイト「先輩移住者座談会」

▼石垣市の子育て支援(一例)

制度 内容
石垣市児童生徒進学等支援金給付事業 子育て世帯の経済的負担を減らすため、児童1人あたりに一律5万円を支給する制度。
母子保健事業 両親学級や乳幼児健診など、育児に関するさまざまなサポート。
石垣市子どもセンター 乳幼児~小中高校生を対象とした児童厚生施設。児童を中心とした地域交流の場でもある。
家庭児童相談室 石垣市役所内の相談室で、子どもや家庭内のさまざまな問題を相談できる。

なお、山城さんによれば、沖縄には子どもを周りの人が見てくれる文化があるそう。沖縄県の出生率の高さは有名ですが、それにはこうした理由があるのかもしれませんね。

特徴3:住んでいる人々の人柄の良さ

「こういうところに住みたい!」と自然に思えてくる環境・雰囲気も石垣市の魅力です。常に暖かい石垣市は、住んでいる人々もまた温かい!

山城さんによれば、石垣市に移住してくる人は石垣の人々の人柄に惹かれてやってくることが多いのだそう。旅行などを通じて地元の人と仲良くなったことをきっかけに、移住を決める人もいるのだとか。

観光客も多いため、地元の人も市外・県外から人が来ることに慣れているようです。

市街地とそれ以外とでは暮らしに大きな違いが出る

石垣市の海沿いから見た島の灯台の様子

石垣市は車社会です。特に市街地以外のエリアは、車がないと日常生活が大幅に不便になる可能性があります。田舎部、特に島の北部の方になると、住まいの近くにスーパーやコンビニがないということもざらにあるので、買い物に車が必須になってきます。

市街地に比べて利便性に欠ける一方、田舎部には、石垣島ならではの自然を感じながら、人の喧騒を避けてのびのび暮らせるというメリットもあります。

また、石垣市にはヤシガニやオカヤドカリなど、南国特有の生き物もたくさん住んでいます。中には天然記念物に指定されている動物もいるので、それらと出会いやすい田舎部は、生き物好きな方にとってはたまらないエリアかも!
※ハブや害虫にはご注意ください。また、天然記念物の許可のない捕獲は違法です

>>石垣市に住む生き物についてはこちら

石垣市での暮らしに関する情報

続いて石垣市での生活に関する情報をご紹介します。石垣市の各情報を表にまとめたので、まずは以下をご覧ください。

気候 1月:平均気温18.9℃
7月:平均気温29.6℃
※参考:気象庁ホームページ
年間を通して気温の変動が少なく、冬でも暖かいのが特徴
人口 49,536人
※参考:石垣市公式サイト(令和4年11月末日時点)
病院 病院・クリニック:26か所
歯科:17か所
学校 特別支援学校:1校
公立保育所:2か所
認可保育所:19か所
幼保連携型認定こども園:公立5園、私立3園
公私連携幼保連携型認定こども園:1園
地域型保育事業(小規模保育事業所・事業所内保育事業所):18か所
小学校:17校
中学校:5校
小中併置校:4校
高等学校:3校
文化・催事(一例) 【文化財】
〇史跡
フルスト原遺跡
先島諸島火番盛
川平(かびら)貝塚

〇名勝
川平湾
於茂登岳(おもとだけ)
石垣氏庭園

〇天然記念物
平久保のヤエヤマシタン
米原のヤエヤマヤシ群落

〇重要文化財
宮良殿内(みやらどんち)
旧和宇慶家墓

【祭事・催事】
八重山毎日駅伝大会(1月中旬)
石垣島マラソン(1月中旬から下旬)
石垣島トライアスロン(4月)
豊年祭(7月から8月)
ハーリー(旧暦5月4日)…海神祭
アンガマ(旧暦7月旧盆)…石垣島のお盆の伝統行事
食べ物 【食品】
石垣牛
八重山ハム
八重山そば
八重山かまぼこ
八重山みそ
油みそ
くぶしみ
あおさ
もずく
黒砂糖

【果物】
パイン
パパイヤ
グワバ

【酒類】
泡盛
ハブ酒
パイナップルワイン
交通 【空港】
新石垣空港(南ぬ島石垣空港)

【道路】
・一般国道
国道390号
・主要地方道
沖縄県道79号石垣港伊原間線
沖縄県道87号富野大川線
・一般県道
沖縄県道206号平野伊原間線
沖縄県道207号川平高屋線
沖縄県道208号石垣浅田線
沖縄県道209号大浜富野線
沖縄県道211号新川白保線
沖縄県道214号石垣空港線

【路線バス】
東運輸
カリー観光

【港湾】
石垣港
娯楽(一例) 川平湾
米原海岸
底地海水浴場
沖縄県営バンナ公園
玉取崎展望台
名蔵アンパル…石垣島西部の干潟、マングローブ林
石垣市立八重山博物館
石垣島天文台
具志堅用高記念館
ユーグレナモール
近隣都市 八重山郡竹富町
大都市へのアクセス 【直行便】
東京(羽田空港)→石垣空港:直行便で約3時間30分(ANA・JTA)
大阪(関西国際空港)→石垣空港:直行便で約2時間45分(ANA・JTA・APJ)
名古屋(中部国際空港)→石垣空港:直行便で約3時間(ANA)
福岡(福岡空港)→石垣空港:直行便で約2時間(ANA)

【国際線直行便】
台北桃園→石垣空港:約55分(China Airlines)
香港→石垣空港:約2時間10分(HKD香港エクスプレス)

【那覇・宮古空港乗継便】
各都市→那覇空港→石垣空港:約1時間(ANA・JTA・RAC・SNJ)
各都市→宮古空港→石垣空港:約30分(ANA・JTA・RAC)
アクセスの詳細はこちら

南国の豊かな自然と伝統文化が色濃く残る石垣市では、沖縄の離島ならではのゆったりとした時間の流れを感じられます。自分や家族との時間を大切にした、ゆったりとした生活が送れるでしょう。

石垣市での生活は必然的に島暮らしとなりますが、医療を含む各種施設が充実しているので、日常生活で島を出なければいけないという場面はまれです。
※島内に専門医がいないような重病の場合を除く

ただ先に触れたように、石垣市は車社会なので、市街地以外への移動は車がないとかなり不便です。車の使用が難しい人は、市街地の物件を中心に探してみるといいでしょう。

仕事情報:市内には十分な求人数!リモートワークもばっちり

大手求人サイトによると、石垣市(石垣島周辺)での求人数は1,500件ほどあり、ハローワークでは700件ほどでした。
※求人情報の一例:大手求人サイト(2022年12月時点)

石垣市は年間を通して観光業が盛んで、各種観光ツアーなどもたくさん行われています。そのため、観光・飲食・サービス業は常に募集があるようです。

また、2022年の時点ではリモートワークで移住される人も増えてきており、石垣市で島暮らしをしながら、リモートで遠方と繋がるといった働き方もできますよ。

保育士として働く人には補助金あり!

子育てのしやすい環境を整えるための一環として、石垣市では保育士へのサポートを充実させています。石垣市で保育士として働く場合、「離島保育士確保総合対策事業」として以下の補助金を申請できます。
※表下のリンク先より詳細をご確認ください

制度 内容
島外保育士誘致支援事業補助金 石垣市で保育士として働く人で補助対象となる場合、400,000~500,000円の補助金がおりる。
潜在保育士再就職支援事業補助金 保育所等の離職後6か月以上経過した人、あるいは勤務経験がない人に就職準備金等を補助。

>>上記詳細はこちら

石垣市に移住しても保育士として働きたい、移住を機に保育士としてスタートしたいという人は要チェックです。

住まい情報:人気移住地なこともあり空き物件は少なめ

石垣市には、住居者と観光客が共に多く活気溢れるエリアと、島本来の自然が残る静かなエリアがあり、それぞれの魅力があります。それぞれで移動・買い物・ネット環境など、さまざまな面に差が出てくるので、自身の希望と照らし合わせてよく検討してください。

ただ、2022年11月時点では賃貸物件にはほとんど空きがありません。一人暮らし用の賃貸なら選ばなければあるそうですが、ファミリータイプだとなかなか物件が見つからないということも多々あります。
参考:物件情報の一覧石垣市の家賃相場

空きがないということは、それだけ石垣市が移住者にとって魅力的だということ。複数の賃貸物件サイトを使うなどし、根気よく住居を探してみましょう。

また、石垣市では「石垣市空き家バンク制度」があります。2022年12月現在は紹介可能な物件はないとのことですが、登録物件がでてきたら、随時ホームページに更新されるのでチェックしてみてください。

>>石垣市空き家バンク制度についてはこちら

また、結婚して石垣市に住む人には「結婚新生活支援事業」として補助金が下ります。条件を満たす夫婦には、最大30万円まで市が住居取得・賃借費用、引っ越し費用を補助してくれます。詳しくは以下のリンクをご確認ください。

>>石垣市結婚新生活支援補助金について

石垣市に移住した人の感想はどんな感じ?

石垣市への移住者の声のイメージ画像

ここで実際に石垣市に移住した方の感想をみてみましょう。

  • 離島の暮らしに憧れて東京から移住。時間の流れが違うのでゆったりした田舎暮らしができている
  • 時間を確保できるようになり、気持ちの余裕も生まれた
  • 地元の方と移住者の距離感がよく、過ごしやすい
  • 居酒屋など飲食店がどこも美味しい!

離島でののんびりとした暮らしを求めて移住してきた人は、およそその通りの生活を楽しんでいるようです。仕事や人のしがらみから逃れてやってくる人もいるようで、どんな人でも温かく迎えてくれる雰囲気が魅力です。

各種費用が割高なことには要注意

一方で以下のような感想もありました。

  • 島の給与水準に比べて、家賃や食品代が高い
  • 航空運賃代が高く、本土との往来がやや不便

生活費用関係は、島での暮らしにとって死活問題です。事前情報で感じた石垣島の魅力と実生活とのギャップに移住してから気付いて困ることのないよう、下記の移住体験などで、事前に島の雰囲気を「体感」しておくことをオススメします。

石垣市への移住を考えているあなたに

石垣市では「石垣市移住定住支援ポータルサイト」を運営しており、先輩移住者の声や、市内施設の紹介などを行なっています。移住希望者向けの情報が分かりやすくまとまっています。

石垣市への移住を検討している方は、まずこのサイトをチェックしてみましょう。

公式URL:石垣市移住定住支援ポータルサイト

石垣市の移住支援サイトや移住体験ツアーを活用しよう

「石垣市移住定住支援ポータルサイト」では、具体的な移住ステップを紹介しています。移住の段取りや心得が分かりやすくまとまっているので、ぜひチェックしてみてください。

>>>石垣市移住定住支援ポータルサイト「移住の流れ」

また、石垣市では「石垣島移住体験ツアー」を開催しています。このツアーでは、実際に石垣市に数泊して、現地での暮らしを体感することができます。先輩移住者の同行もあるのでリアルな話が聞けるのも魅力。

>>石垣島移住体験ツアーについてはこちら
※令和3年度以降のツアーの開催予定は未定です(2022年12月時点)

「まずは島の暮らしを実際に体験した方がいい」という先輩移住者の声もあるので、気になる方は上記ツアーへの参加も検討してみてはいかがでしょうか。
※参考URL:石垣市移住定住支援ポータルサイト「先輩移住者座談会」

移住者支援窓口「ゆんたくガーデン」

ゆんたくガーデンの外観
▲ゆんたくガーデンの外観。築60年以上の琉球古民家が事業所

石垣市内に設立された「一般社団法人ゆんたくガーデン」は、移住者の支援窓口として、市と連携して移住定住の案内を行っています。

移住に先立つ相談はもちろん、移住後のサポートもしてくれるので、最初から最後まで頼りになる施設です。移住者同士のコミュニティーとしてのイベントも企画しているので、ここをきっかけに交流を広めることもできます。

詳しくは以下のリンクからご確認ください。

公式URL:一般社団法人ゆんたくガーデン

先ほどご紹介した「移住の流れ」にもありますが、沖縄の離島暮らしへの安直なあこがれだけで移住を決めるのは危険です。魅力いっぱいの石垣市ですが、「思い切って移住してみたものの、理想と全然違った」となっても簡単に引き返せません。

本記事でも紹介してきたように、石垣市は移住者向けの情報発信に力を入れています。まずはきちんと情報を集め、先輩移住者の声などを聞いてから、移住の準備をはじめましょう。

石垣市への移住に関するお問い合わせ

石垣市役所の外観

石垣市への移住を本格的に検討してみようという方は以下からお問い合わせください。移住サポートの専門窓口で、移住のあれこれを詳しく説明してもらえます。

担当課 石垣市役所 企画部 企画政策課
住所 〒907-8501
沖縄県石垣市字真栄里672番地
電話番号 0980-82-1350
対応時間 8:30~17:15(休日・祝日・年末年始を除く)
公式サイト https://ishigaki-ijyu.com/