箱根町への移住!自然・温泉・アートを楽しむ暮らしの魅力

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「神奈川県箱根町」をご紹介します。

箱根町は、美しい風景・バラエティ豊かな温泉・数々のアート施設と、人々を惹きつける魅力がたくさん詰まったまちです。移住をすれば、そういった魅力を日々じっくりと味わいながら暮らすことができます。

都心部へのアクセスの良さも箱根町の特徴です。都心での仕事や人付き合いなど、現在の生活の維持したい部分はそのままに、住環境だけを変えることも可能です。

さらに、地域の財産を活かした教育体制が充実しているため、豊かな自然や文化的な環境の中で、のびのびと子育てをしたい方にも適しています。

本記事では、箱根町の暮らしの特徴や、仕事・住まい探しなど、移住を検討するために役立つ情報を詳しくお届けします。

本日お話を伺った方
男性スタッフのアイコン

箱根町 企画観光部 企画課

杉山さん

箱根町の暮らしを彩る3つの魅力:自然・アクセス・教育

箱根町の暮らしの特徴

地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には箱根町がおすすめです。

  • 自然豊かな風景に囲まれて暮らしたい方。さらに、近くから富士山が眺められることを望む方
  • 温泉が好きで、さまざまな温泉に気軽に立ち寄りたい方
  • アート鑑賞が趣味で、多彩なアートが身近にある暮らしを楽しみたい方
  • 都心の会社に勤めていて、移住後も現在の仕事を続けたい方
  • 子育て支援が充実したまちで暮らしたい方

これらの方々に箱根町が適している理由を踏まえながら、箱根町の暮らしの特徴を詳しく紹介していきます。

特徴1:自然と温泉とアート!多彩な観光スポットが“暮らし”の一部になる

芦ノ湖と富士山

箱根山をはじめとする山々に囲まれ、芦ノ湖からは富士山を望む、美しい風景に恵まれた箱根町。

古くから温泉郷として有名であり、また多数の美術館やギャラリーなどのアート施設も充実していることから、国内外から多くの観光客が訪れる人気の観光地となっています。

箱根町に移住すれば、多くの人を魅了するこのまちの魅力を、一時的な観光ではなく"日々の暮らしの一部"として、ゆっくりと味わうことができるでしょう。

箱根町の豊かな自然:国立公園の絶景を身近に

箱根町は、そのほぼ全域が「富士箱根伊豆国立公園」の区域内にあります。

赤茶色の地面から噴煙が上がり、火山活動を間近に感じる「大涌谷」や、秋になると一面がすすきで覆われる「仙石原」など、雄大な自然を体感できる絶景スポットが身近にあります。

また町内には、日本三百名山に数えられる「金時山」をはじめ、登山を楽しめる山がいくつもあります。トレッキングが趣味の方や高山植物の愛好家なら、週末ごとに異なる山を訪れ、四季折々の自然を満喫できるでしょう。

箱根町の温泉文化:日常的に楽しむ癒しのライフスタイル

温泉の内部
▲町内には4ケ所の町営温泉があり、地元の人々の憩いの場となっている

箱根町には各エリアに多くの温泉があります。宿泊施設での入浴はもちろん、日帰りで気軽に利用できる「立ち寄り湯」も豊富に存在します。

住民の方々は、その日の気分に合わせて自由に温泉めぐりを楽しむことができます。これは箱根町に住む人ならではの特権と言えるでしょう。

箱根町のアート環境:多彩な美術館が彩る文化的な暮らし

箱根町には、多くの観光スポットがありますが、特に美術館が充実しています。以下は、町内にある代表的な美術館の一例です。

  • 彫刻の森美術館
  • 箱根ガラスの森美術館
  • ポーラ美術館
  • 箱根美術館
  • 箱根ラリック美術館

これらの美術館では、絵画だけでなく、彫刻やヴェネチアングラス、陶芸作品など、多様な芸術作品を展示しています。さまざまなジャンルの芸術作品を一度に楽しめるため、アート愛好家にとっては魅力的な環境といえるでしょう。

特徴2:東京へ・横浜へ。大都市へ“通える”距離感

箱根町は"都心からもっとも近い観光地"とも呼ばれるほど、都心部へのアクセスの良さが特徴的です。

具体的には、箱根湯本駅から新宿へ電車(小田急ロマンスカー)で約1時間30分。新幹線を使えば東京まで約1時間、横浜までは約40分です。テレワークが中心で通勤が週1~2回という方なら十分通える範囲でしょう。

また2拠点生活にもおすすめです。平日は都心で仕事に集中し、週末は箱根町でゆったりと過ごせます。実際に、箱根町にはリゾートマンションも多く存在し、別荘として所有していたリゾートマンションにそのまま定住する方もいらっしゃるそうです。

都心部でのお買い物やレジャー、家族や友人に会いに行くのも簡単です。移住をしても、都心での生活の"残したい部分"を維持しやすいのは、大きなメリットと言えます。

特徴3:箱根の魅力を活かした教育:自然と文化で育む子どもたち

鯉のぼりと、屋外で遊ぶ幼児たち
▲自然に囲まれ広々とした園庭は、子ども達の絶好の遊び場

箱根町では、豊かな自然や独自の文化といった、まちの財産を存分に生かした教育体制が整えられています。

「箱根教育」の合言葉は「箱根を愛し かしこく やさしく たくましく」。子ども達は園や学校での生活を通じて、ふるさと箱根への理解を深めながら、知力や体力、思いやりの心をバランスよく育んでいきます。

マスの放流をする子ども達
▲小学校への入学を記念して行う、芦ノ湖へのマスの放流

美術館で説明を聞く生徒たち
▲ポーラ美術館での課外学習。芸術を身近に感じる、貴重な経験ができる

土曜塾での授業の様子
▲中学3年生を対象とした、公営の土曜塾。予備校に委託をして、高校受験対策を行っている

アウトドアクッキングをする子ども達
▲アウトドアクッキング体験をする子ども達。まちと企業との連携による、さまざまな体験イベントも催されている

さらに、園・小・中が一貫教育で、合同での行事や授業交流も行われています。そのため、子どもも親も顔見知りになりやすく、まち全体で子どもを育てる温かい雰囲気が醸成されています。

なお箱根町では、0~5歳までのすべての子どもの保育料が無料となっています。加えて、保育園・小学校・中学校のすべてで給食費も無料です。

箱根町での生活:暮らしを支える基本情報と地域の魅力

箱根町・宮城野地区の、桜並木のライトアップ
▲箱根全山でも最大規模の、宮城野地区の桜並木ライトアップ。エリア一帯が、幻想的な明かりに包まれる

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、箱根町の暮らしに関する具体的なデータをお届けします。

人口 人口:10,965人
世帯数:6,458世帯
(2023年10月現在)
近隣都市 小田原市、南足柄市、足柄下郡湯河原町
静岡県:御殿場市、裾野市、三島市、駿東郡小山町、田方郡函南町
公共交通 鉄道:箱根登山電車
ケーブルカー:箱根登山ケーブルカー
ロープウェイ:箱根 駒ヶ岳ロープウェー、箱根ロープウェイ
路線バス:小田急グループ、西武グループ
大都市へのアクセス 新宿から特急ロマンスカーで約1時間30分
横浜から40分、東京から約1時間(箱根登山鉄道、新幹線利用)
病院 診療所5、病院1、歯科4
学校 公立小学校3、公立中学校1
行事・イベント 箱根駅伝、箱根大文字焼き、湯立獅子舞、箱根路森林浴ウォーク、湖水祭り、箱根大名行列

箱根町は、観光地として名高く、多くの見どころがあります。また、都心へのアクセスの良さやバスの本数の多さなど、利便性にも優れています。

自然豊かな環境でありながら、いわゆる"田舎暮らし"とは異なり、刺激や発見の多い生活が期待できます。

買い物については、町内の店舗数は限られていますが、近隣の小田原市(湯本から車で20分程度)のショッピングモールでまとめ買いをしたり、人気の御殿場アウトレット(仙石原から車で20分程度)へ足を伸ばしたりと、様々な選択肢があります。

箱根町では、新春の風物詩「箱根駅伝」や、神奈川県無形民俗文化財に指定されている「湯立(ゆだて)獅子舞」、江戸時代の時代絵巻を再現した「大名行列」など、四季折々の多彩な行事も開催されます。

湯立獅子舞の行事の様子
▲江戸時代から続く「湯立獅子舞」。獅子が熊笹の束でかき回した熱い釜の湯を、無病息災を願って参拝客に振りかける

伝統や歴史が日常生活の中で身近に感じられるのも、この町の大きな魅力です。

芦ノ湖に上がる花火
▲芦ノ湖の花火大会。箱根の夜を華やかに彩る

箱根町の仕事事情:観光産業を中心に多様な就業機会

2023年10月現在、大手求人情報サイトで箱根町の正社員求人を検索すると、約1,400件がヒットしました。

仕事内容としては、ホテルや旅館の受付、レストランでの調理や接客業務といった観光関連の職種が多くを占めています。

参考:正社員求人情報の一例

また、起業を希望する方に向けた資金融資などの支援制度も充実しています。移住を機にカフェなどのお店を開きたい方や、自分らしい働き方を探したい方にとって、これらの支援制度は大きな助けとなるでしょう。

詳細:箱根町創業支援等事業計画

なお、箱根町の平均世帯収入は以下の通りで、全国平均を上回る収入額となっています。

箱根町 529万円
神奈川県 564万円
全国 503万円

参考:箱根町の世帯年収データ

箱根町の住まい:新婚・子育て世帯向け支援制度と物件情報

2023年10月現在、大手住宅情報サイトで箱根町の賃貸物件を検索すると、約60件がヒットしました。間取りとしては1R~2LDKの、単身や新婚世帯向けの物件が多く見られます。

参考:賃貸物件情報の一例

物件の購入を検討している方には、空き家バンクの利用もおすすめです。2023年10月現在、戸建て物件はすべて成約済みですが、共同住宅が5件紹介されています。温泉付きの物件が多いのは、箱根町ならではの魅力的な特徴です。

参考:空き家バンク物件情報

箱根町では、住まいに関する支援制度が充実しています。特に新婚・子育て世帯向けの制度が手厚いので、該当する方は以下の制度の活用をご検討ください。

箱根町民間賃貸住宅家賃補助制度 対象:夫婦ともに40歳未満の新婚世帯または転入世帯
条件:町内の民間賃貸住宅に入居
補助金額:実質家賃負担額の2分の1(上限:月2万円)を24ヶ月間
箱根町若者世帯住宅取得補助制度 対象:夫婦ともに40歳未満の世帯または小学生未満の子どもがいる世帯
条件:町内で住宅を取得
補助金額:住宅取得費用(土地取得費・設計費含む)の10分の1(上限:100万円)
空き家リフォーム補助制度 対象:定住目的で空き家バンク登録物件をリフォームする方
条件:20万円を超えるリフォーム工事
補助金額:工事費用の2分の1(上限:50万円)

箱根町移住者の声:自然豊かな暮らしと地域コミュニティの魅力

箱根町へ移住した人の体験談

ここでは、実際に箱根町に移住して暮らしている方々の体験談や感想をご紹介します。

  • 都心部から近接しているにもかかわらず、自然が豊かで空気が清浄。以前は旅行先として訪れていた箱根に、今は住むことができて非常に満足している。
  • 山間部特有の気象変化に注意が必要。晴天でも突然雨が降り出すことがあるため、洗濯物は室内干しが安全。
  • 箱根町は観光地として人の出入りが多い土地柄。そのため地域住民が移住者に対して寛容で、近所付き合いも程よい距離感を保てるなど、人間関係が心地よい。

多くの移住者から、自然豊かな環境でゆったりとした生活を送れるという声が聞かれました。

また、観光地として多くの人が訪れ、都心住民が所有するリゾートマンションも多い箱根町。そのため人々の間に適度な距離感があり、同時に何か問いかければしっかりと応答があるという、独特の地域性や町民性も魅力の一つとなっているようです。

箱根町移住への第一歩:トライアルステイと相談窓口の活用法

移住体験・交流施設「cotoha」の室内
▲古民家をリノベーションした「cotoha」。コワーキングスペースを備え、リモートワークの試行にも最適

箱根町では、移住検討者向けのトライアルステイ(お試し居住)を実施しています。

宿泊場所は、古民家をリノベーションした移住体験・交流施設「cotoha」です。先輩移住者が中心となって設立した民間団体「Hakone Stayle(ハコネステイル)」が運営を担当し、移住希望者のサポートを行っています。

トライアルステイでは、箱根町での実際の暮らしを体験しながら、仕事や住まいを探すことができます。また、Hakone Stayleのメンバーから移住体験談を聞くことで、より具体的な移住のイメージを描くことができるでしょう。

町内の様々な場所を見学したい方には、町役場とHakone Stayleが連携して町案内も実施しています。

詳細:トライアルステイについて

町案内の様子
▲トライアルステイ中は町案内のほか、物件紹介や交流会なども開催されています

箱根町移住サポート:問い合わせ先と公式情報源

担当課 企画観光部 企画課
住所 神奈川県足柄下郡箱根町湯本256
電話番号 0460-85-9560
対応時間 8:30~17:15(土曜日・日曜日・祝日および年末年始を除く)
公式サイト https://www.town.hakone.kanagawa.jp/www/index.html