佐賀県玄海町で暮らす魅力とは?移住に役立つ仕事・住まい・支援の情報
この記事では移住を考えている人に向けて、佐賀県玄海町の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。
佐賀県玄海町は佐賀県の北西部に位置しています。海と山に囲まれており、雄大な玄界灘に面したリアス式海岸は、玄海国定公園に指定されています。気候は、対馬暖流の影響を受け比較的温暖で、寒暖の差が少ない海洋性気候となっています。
今回は、玄海町まちづくり課の松本さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。
玄海町の特徴を3つご紹介
玄海町は玄界灘に面していて、対馬暖流の影響を受け、全国でも有数の漁場となっています。沖合域はタイ・ブリ・イカなどの好漁場で、沿岸域ではタイやカキなどの養殖が行われています。
また、小さな入り江に面した浜野浦地区にある棚田は、斜面を幾重にも連なり、日本の棚田百選・恋人の聖地に選ばれた名所です。季節や天候、時刻によってさまざまな表情を見せてくれます。
そんな玄海町での暮らしは、次のような方に適しています。
- 移住支援や子育て支援の手厚い自治体に住みたい
- 子どもには充実した教育を受けさせたい
- 食べることが好き・食にはこだわりがある
上記のような方に適している理由を、玄海町に見られる3つの特徴から解説します。
特徴1:手厚い子育て支援
玄海町では、住まいや子育て、お年寄りなどの分野で、さまざまな支援に取り組み、町民の暮らしを支えています。中でも子育て支援は充実しています。
出生祝金 | 新生児の出生時に出生祝金を支給 第1子:10万円、第2子15万円、第3子20万円、第4子以降50万円 |
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子どもの医療費助成制度 | 0〜18歳にかかる医療費を助成 |
保育料の軽減措置 | 2人以上子どもがいる世帯の保育料の軽減 |
副食費の無償化 | 保育所等での給食の提供にかかる費用の無償化 |
学校給食費補助金 | 学校給食に要する経費を補助 |
一時保育(預かり)事業 | 保育所に入所していないお子さんの一時的な保育の需要に対応 例:冠婚葬祭、保護者の仕事、病気、育児疲れなど |
病後児保育「わんわん」 | 生後3か月から小学校6年生までの病気回復期の子どもを一時的に預かり、保育士・看護師がお世話 |
唐津市子育て支援情報センター | 子育てに関する悩みや相談の受付、子どもの一時預かりや送迎等のサポート |
玄海町の子育て支援は、経済的な支援だけでなく、一時保育や病後児保育などがある点が、とくに共働き世帯には心強いですね。また、産前産後はお母さんが不安や孤独を抱えやすい時期です。ひとりで抱えず、唐津市子育て支援情報センターで悩みを相談してみましょう。
特徴2:「海洋学習」など特徴的な取り組みを実践する義務教育学校
玄海町の唯一の学校である「玄海みらい学園」では、義務教育学校を採用しています。義務教育学校とは、小学校から中学校の義務教育を一貫して行う新たな学校の仕組みのことで、教育の質・量の充実化と、「中一ギャップ(※)」への対応が可能になります。
(※)小学校から中学校への環境の変化で起こる不登校やいじめ、暴力行為をする子どもが増えること。
これにより、玄海町の子どもたちは、環境の変化による精神的負担を減らすことができるだけでなく、従来よりも幅広い学年との交流ができるようになり、社会性を育むことができます。
「玄海みらい学園」の特徴的な取り組みとして「海洋学習」が挙げられます。「海洋学習」とは、海の豊かな自然に親しみ、持続可能な海洋の開発と利用を可能にする知識を持つことを目指すものです。海に面する町ならではの学習ですね。
「玄海みらい学園」の「海洋学習」では、学年ごとに取り組むテーマを決め、体験したり調べたりして課題解決を図るとともに、子どもの発信力や発言力も鍛えています。
また、通学では町内の全地域を走るスクールバスを利用している点も特徴のひとつといえます。さらに、玄海町では、学力の向上を目的とした公営学習塾を運営しており、週2回・月額3,300円で授業を受けることができます。どちらも子育て世帯にはありがたい制度ですね。
特徴3:美味しい海の幸・山の幸が楽しめる
▲柔らかな肉質と旨味が特徴のブランド牛「佐賀牛」。玄海町は生産量で大きなシェアを占めている 引用元:サガスマイル
豊かな自然に恵まれた玄海町には、海も山も川もあるので、美味しいものがたくさんあります。玄海町の棚田米が美味しいといわれる理由は、土壌がよいこと、海からミネラル豊富な潮風が吹くこと、棚田になっているために一日中太陽の光が降り注ぐこととされています。
お米以外では、いちご「さがほのか」やキンショウメロン、トマトやハウスみかんなどが、玄海町自慢の農産物です。
玄海町が面する玄界灘の荒波は、大小さまざまな湾や入江をつくり、豊かな漁場を生み出しています。タイやフグ、カンパチなどの養殖が盛んで、ほかにはカキやイカなど多くの海の幸が獲れます。
また、玄海町は県内でも有数の「佐賀牛」の産地で、ふるさと納税の返礼品としても人気です。「佐賀牛」は日本が誇る黒毛和牛ブランドで、格付基準の高さは、全国の黒毛和種ブランド牛(銘柄牛)の中でも最上位クラスです。玄海町では、独自のエサ配合や熟練した肥育技術で「佐賀牛」を大切に育てています。
このように、玄海町では、美味しい海の幸・山の幸が楽しめるまちです。食にこだわりのある人も満足できるはずです。
玄海町の暮らしに関する情報
ここからは、玄海町の暮らしに関する情報をご紹介します。
気候 | 玄海町に観測地点がないため、唐津のデータを掲載 8月平均気温27.6℃ 1月平均気温6.3℃ ※参考:気象庁 |
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人口 | 人口約5,100人 世帯:約1,900戸 (令和5年2月末現在) |
病院 | 病院・クリニック:3件 歯科:1件 |
学校 | 保育施設:2所 義務教育学校:1校 高校:1校 |
交通 | 【電車】 なし。最寄駅はJR唐津線の西唐津駅 【バス】 昭和自動車 玄海町コミュニティバス (唐津市までバスで約30分) 【車】 唐津市まで約20分 福岡(天神)まで約1時間 |
近隣都市 | 唐津市 |
▲まるで切り絵のような浜野浦の棚田
玄海町には、スーパーマーケットやコンビニ、直売所等があり、ネットスーパーも配達圏内です。ただ、バスの本数が少ないため、車はあった方が便利です。買い物は車で約20分ほどの唐津市に行くことが多いようです。
玄海町の名所としては、「浜野浦の棚田」が有名です。例年、4月中旬から田んぼの水張りが始まり、水平線に沈む夕日が海面と水田とをオレンジ色に染める様子は圧巻です。5月の大型連休には、たくさんの観光客でにぎわいます。
「玄海海上温泉パレア」はその名の通り、海上にある天然温泉施設です。海を望む開放的な展望露天風呂が自慢です。施設内にはレストランもあり、佐賀牛と家族風呂を楽しめる日帰りプランが人気です。休日のリラックスタイムに、家族みんなで行ってみてはいかがでしょうか。
▲玄海海上温泉パレア。仮屋湾の絶景が一望できる 引用元:サガスマイル
「玄海海上温泉パレア」の屋外施設にはRVパーク(オートキャンプ場)もあります。こちらも人気なので、早めの予約をおすすめします。
【子育て】休日の遊び場は「あすぴあ」がおすすめ
玄海町での子どもの遊び場については、玄海町次世代エネルギーパーク「あすぴあ」がおすすめです。
さまざまな次世代エネルギーを学べる参加体験型プログラムや次世代交通の展示といった、次世代エネルギーを体験できる施設だけでなく、そりゲレンデやゴーカートなど身体を動かせる大きな公園と、バーベキューやピクニックのできる広場があります。
【仕事】車で30分圏内の求人が多い
大手求人情報サイトで玄海町の求人を調べたところ、約190件ヒットしました。※2023年3月現在
※求人情報の一例
車で30分程度の通勤圏(玄海町から25km圏内)で検索すると、約5,200件となりました。近隣まで含めると、選択肢がだいぶ拡がりそうですね。なお、25km圏内では、有田焼で知られる有田町なども含まれるため、陶磁器の製造に関する求人も見受けられます。関心のある人は探してみてください。
※求人情報の一例
【住まい】賃貸物件は少ない。空き家バンクなどの活用を
大手住まい情報サイトで玄海町の賃貸物件を調べましたが、とても少ないようです。
玄海町では、空き家バンク制度があるので、そちらもチェックしてみてください。改修が必要な物件は、空き家バンクリフォーム等促進事業補助金が利用できます。補助金額はリフォーム工事費の3分の2(町内業者利用時。町外業者の場合は2分の1)で、限度額は200万円(15歳以下の子供1人につき50万加算)です。
公式:玄海町「玄海町空き家バンク制度のご案内」
公式:玄海町「玄海町空き家バンクリフォーム等促進事業補助金」
また、玄海町内の住宅を新築または購入し、そこに住む人を対象に、定住促進奨励金が支給されます。支給額は、町外からの転入の場合、100万円プラス世帯員1人につき10万円加算です。町内建築業者による住宅新築の場合は、さらに20万円が加算されます。
例)町外転入者が町内建築業者により新築し5人家族で転入した場合:100万円+10万円×5人+20万円=170万円
玄海町に移住した人の声・感想
次に、玄海町に移住した方の感想をご紹介します。
- 子育て支援が手厚いので転入を決めた
- 海があって山があって、自然に囲まれた中で住みたくて移住してきた。支援額が大きいのでそれも後押しになった
- 移住者に理解のある方が多く、受け入れてくれる方が多い
移住してよかったこととして、子育てや移住などへの支援の多さや、地域の人々の人柄のよさを挙げる人が多いようです。知らない土地に移住するのは誰でも不安なものです。移住者を受け入れてくれる人が多いというのはうれしいことですね。
玄海町へ移住するために利用したい窓口・支援
玄海町への移住を検討したら、まずは情報収集をしましょう。理想の暮らしについて明確にしておくことも大切です。情報収集が済んだら、いよいよ移住の下見です。
玄海町では、移住体験ツアーはありませんが、移住後のイメージや下見の際に行きたい場所を移住相談窓口に伝えてみましょう。きっと力になってくれるはずです。
玄海町への移住に関するお問い合わせ
移住相談窓口 | 玄海町 まちづくり課 |
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住所 | 〒847-1421 佐賀県東松浦郡玄海町諸浦348番地 |
電話 | 0955-52-2156 |
公式サイト | 移住・定住・暮らしの支援情報 |