青森県藤崎町移住のすすめ:幸福度ランキング東北1位の魅力あふれる町

この記事では移住を考えている人に向けて、青森県藤崎町(ふじさきまち)の特徴や仕事、住まいといった、暮らしに役立つ情報をご紹介します。

青森県藤崎町は津軽平野の中央に位置しています。りんごの品種「ふじ」の発祥の地でもあり、りんご畑と田園に囲まれた自然豊かなまちです。また、弘前市・青森市など県内の主要都市へのアクセスがよく、生活の拠点としておすすめできます。

今回は、藤崎町経営戦略課の川田さんと、藤崎町移住定住コーディネーターの桜庭さんに、地域の魅力や暮らし、移住支援などについてお聞きしました。

本日お話を伺った方
藤崎町経営戦略課の川田さん

経営戦略課 戦略推進係 移住担当

川田 寛実さん

藤崎町移住コーディネーターの桜庭さん

藤崎町移住定住コーディネーター

桜庭 幸子さん

藤崎町の魅力:移住前に知っておきたい3つの特徴

藤崎町の暮らしの特徴

藤崎町は、津軽平野の中では比較的温暖で、四季折々の豊かな自然が楽しめます。大東建託株式会社が実施している街の幸福度ランキングでは、2021年、2022年と2年連続で東北1位に選ばれるなど、住民からの満足度は高い評価を得ています。この結果は、藤崎町の住みやすさと生活の質の高さを示しています。
※住みやすさランキングは幸福度ランキングとは別に設けられています。
※参考:街の幸福度ランキング2022

そんな藤崎町での暮らしは、次のような方に適しています。

  • 通学・通勤は楽な方がいい
  • 米や野菜の美味しい地域に住みたい
  • のんびり心豊かに暮らしたい

上記のような方に適している理由を、藤崎町に見られる3つの特徴から解説します。これらの特徴を通じて、藤崎町の魅力をより深く理解していただけるでしょう。

特徴1:主要都市へのアクセスの良さと便利な立地

藤崎町にあるJR五能線林崎駅
▲JR五能線(ごのうせん)の林崎駅(はやしざきえき)。周囲をりんご畑に囲まれている

藤崎町の大きな魅力のひとつは、津軽エリアの中央に位置し、県内主要都市へのアクセスが良好な点です。具体的には、町中心部から弘前市までは約9km、青森市までは約25kmの距離にあります。

電車を利用する場合、藤崎町内の北常盤駅から弘前駅まで乗り換えなしで約11分、青森駅まで乗り換えなしで約32分で到着します。このため、通勤・通学の負担が比較的軽くなっています。

さらに、藤崎町から青森空港までバスで約25分、東北新幹線・北海道新幹線の新青森駅まで電車で約35分で到着するため、出張や旅行、二拠点生活を行う上でも利便性が高いと言えます。

飛行機(乗り換え時間等含まず)
藤崎町→札幌(新千歳) 約1時間15分(バス+飛行機)
藤崎町→東京(羽田) 約1時間45分(バス+飛行機)
電車(乗り換え時間等含まず)
藤崎町→仙台駅 約3時間30分(JR五能線+東北新幹線)
藤崎町→東京駅 約5時間10分(JR五能線+東北新幹線)

特徴2:りんご「ふじ」発祥の地と豊かな農業

藤崎町のふじ原木公園
▲ふじ原木公園。現在、試験場は盛岡に移転統合されている

昭和13年から37年(1938~1962年)にかけて、藤崎町には農林省園芸試験場東北支場が開設されていました。その最大の研究成果が、りんご「ふじ」の品種育成です。現在「ふじ」は世界で最も多く生産されている品種となっています。

JR五能線の藤崎駅と林崎駅の中間にある「わんどおらんど」は、体験型のりんご畑です。ピクニックやりんご狩り、もぎたてのりんごを使ったアップルパイづくりなど、家族で楽しめる特別な時間を過ごせる場所です。

公式:藤崎町 あそべるりんご園 わんどおらんど

また、藤崎町では肥沃な大地を活かして、りんご以外にも米やニンニク、アスパラガス、トマトなどを生産しています。特に米については、常盤地区が先駆けて減農薬・有機農法に取り組み、有機の里宣言をしてブランド米として確立しています。

藤崎町の田植えの様子
▲残雪の岩木山を臨みながら始まる田植え

「ふじさき食彩テラス」は、藤崎町の新鮮な農産物やオリジナルの農産加工品をそろえた、食と観光の拠点施設です。地元野菜を使ったスープカレーを提供するカフェ・レストランがあり、2階には岩木山を眺望できるテラスでくつろげます。

観光コンシェルジュが藤崎町の観光案内をしてくれるので、観光や移住の下見の際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

公式:ふじさき食彩テラス

特徴3:街の幸福度ランキングが2年連続で東北1位

藤崎町の唐糸御前史跡公園の桜並木
▲唐糸御前史跡公園の桜並木

大東建託株式会社が実施した居住満足度調査において、藤崎町は「街の幸福度自治体ランキング」で2年連続東北1位となりました。

災害が少ない土地であることから、住民は心安らかに日々を過ごせることに満足していると報告されています。また、ボランティア団体による「一人暮らしの高齢者」支援など、地域の人々のつながりが深いことも高評価の理由のひとつとなっています。
※参考:藤崎町HP

さらに、自然豊かな環境でありながら、交通アクセスの良さも住民のストレス軽減に貢献していると考えられます。
参考:大東建託株式会社「いい部屋ネット 街の幸福度ランキング2021<東北版>」

このような魅力的な藤崎町では、まち歩きを通してその魅力を伝える「ふじさんぽの会」が結成されています。町内の神社やお寺の境内、りんご畑や写真映えするスポットなど、さまざまな名所を案内してくれます。あなたも藤崎町の幸福度が高い理由を探るため、まち歩きに参加してみませんか?

また、藤崎町を舞台にした謎解きゲーム「フジサキクエスト」も人気を集めています。藤崎町にまつわる謎を解き明かしながら町を探索するこのゲームには、2つのコースが用意されています。「ふじさき食彩テラス」の1階で参加できますので、ぜひチャレンジしてみてください。

藤崎町の生活環境:子育て・仕事・住まいの詳細情報

ここからは、藤崎町の暮らしに関する情報をご紹介します。

気候 藤崎町に観測地点がないため近隣の黒石のデータを掲載
8月:平均気温23.0℃
1月:平均気温-1.8℃
※参考:気象庁
人口 人口:約14,600人
世帯:約6,200戸
(令和5年2月末現在)
病院 病院・クリニック:6か所
歯科:6か所
学校 保育施設:7所
小学校:3校
中学校:2校
交通 【空港】
青森空港までバスで約25分

【電車】
JR奥羽本線:北常盤駅
JR五能線:藤崎駅、林崎駅
(北常盤駅から弘前駅まで約11分、藤崎駅から新青森駅まで約35分)

【バス】
弘南バス
・弘前-浪岡線
・弘前-五所川原線
・急行弘前-青森空港線

【車】
町中心部から弘前市まで約9km、青森市まで約25km
近隣都市 青森市、弘前市、黒石市

藤崎町は県内の中では比較的温暖な方ですが、それでも降雪量は多いです。雪国での生活経験がない方は、冬に実際に訪れて生活環境を確認することをおすすめします。雪かきの必要性は住居形態によって異なるため、住まい選びの際にはこの点も考慮に入れてください。

藤崎町には町内に大型ショッピングセンターやドラッグストアがあり、日常生活に必要な買い物はほぼ町内で済ませられます。さらに、近隣の市のスーパーマーケットや百貨店へも車で20分程度でアクセスできるため、より多様な選択肢があります。

藤崎町では、ねぷた祭りや花火大会、ふじさき秋まつりなど、年間を通してさまざまな伝統行事やイベントが開催されています。特に8月上旬の藤崎・常盤地区ねぷた合同運行は、観客との距離が近く臨場感があふれる祭りです。隣の弘前市とは異なるお囃子のかけ声にも注目してみてください。

藤崎町の藤崎・常盤地区ねぷた合同運行
▲藤崎・常盤地区ねぷた合同運行

子育て環境:充実した経済的支援と子育てサポート

公園を歩く家族

藤崎町は、安心して出産・子育てができる環境づくりに力を入れています。「伴走型相談支援」を通じて、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援を提供しているほか、子育て世帯への経済的支援が充実しています。以下にその一部をご紹介します。

ハイリスク妊産婦アクセス支援事業 ハイリスク妊産婦が周産期母子医療センターへ通院または入院する際の交通費や宿泊費の一部を助成
出産応援給付金・子育て応援給付金 出産育児関連用品の購入負担軽減のため、出産時と子育て時にそれぞれ5万円を支給
藤崎町子宝奨励条例出産祝金 第3子以上の子を出産した場合、10万円を支給
子ども医療費助成事業 0歳から18歳までの子どもの医療費を助成
学校給食費の一部無償化 第2子以降の小中学生の学校給食費を無償化

公式:藤崎町「子育て・教育」

さらに、藤崎町では子育て支援アプリ「母子モ」を導入しています。このアプリでは、予防接種のスケジュール管理や子どもの成長記録を家族で共有できるなど、子育てに役立つ機能が満載です。ぜひ活用してみてください。

公式:母子手帳アプリ「母子モ」

仕事情報:移住者向け就職支援と農業サポート

大手求人情報サイトで藤崎町の求人を調べたところ、約160件がヒットしました。(2023年3月現在)
※求人情報の一例

仕事探しでは、青森県公式就職情報サイト「あおもりジョブ」もぜひ利用してください。条件を満たすと、下表の通り支援金が受け取れます。

さらに、青森県内で就職活動やインターンシップに参加する際の交通費や宿泊費が助成される制度もあります。これらの支援制度を積極的に活用することをおすすめします。

公式:青森県公式就職情報サイト「あおもりジョブ」

藤崎町移住支援事業 東京圏から移住し、「あおもりジョブ」に移住支援金の対象として掲載された求人に就職した人、または藤崎町で起業した人に、単身60万円、世帯100万円を助成
※18歳未満の子どもがいる世帯は、子ども一人につき最大100万円を加算
※金額等は2024年6月時点
青森県UIJターン還流促進交通費助成事業費補助金 【補助対象経費】
  • 県内企業等が県内で開催する就職にかかる企業説明会に参加する場合
  • 県内企業等が県内で実施する採用試験または面接を受ける場合
  • 県内で実施されるインターンシップに参加する場合

 

【補助率】

  • 交通費:補助対象経費の2分の1に相当する額(上限17,000円)
  • 宿泊費:補助対象経費の2分の1に相当する額(上限5,000円)

 

ただし、交通費と宿泊費が一体となった旅行商品を使用した場合、以下のとおりとする

  • 交通費(旅行商品):旅行商品の総額から宿泊費相当額(6,000円)を控除した額の2分の1に相当する額(上限17,000円)
  • 宿泊費(旅行商品):3,000円

 

※企業または他の地方公共団体等から交通費及び宿泊費の支給を受けた場合は、その受給額と本補助金の合計額が補助対象経費の額を超えないものとする。

公式:藤崎町「移住支援事業のお知らせ」
公式:青森県「UIJターン者の就職活動やインターンシップ参加のための交通費を補助します!」

藤崎町での新規就農を検討している方は、ぜひ移住相談窓口に相談してみてください。町の農政課による就農相談のほか、農地の斡旋、地域農業者による指導、地域の農協と連携した資金・販路の確保支援など、地域全体で新規就農をサポートする体制が整っています。

公式:藤崎町「地域の新規就農サポート宣言」

住まい事情:住宅取得支援と空き家バンクの活用

大手住まい情報サイトで藤崎町の賃貸物件を調べると、物件数が非常に少なく、特にファミリー向けの物件はほとんど見つからない状況です。(2023年3月現在)
※賃貸物件の一例

藤崎町では、中古住宅や土地を取得する手段として「弘前圏域空き家・空き地バンク」が利用できますが、こちらも登録件数は限られているようです。

公式:藤崎町「弘前圏域空き家・空き地バンク制度」

藤崎町では、町内に住宅を取得してから転入する世帯や、転入してから住宅を取得して入居する世帯に、50万円を助成する「ふじさき移住すまいづくり支援金制度」があります。この制度は、新たに藤崎町に移住する方々の住宅取得を支援するものです。

近年、藤崎町では新興住宅地の開発が進められています。分譲地を購入し、新築住宅を建設する場合などは、この支援金制度を活用することで、住宅取得の経済的負担を軽減できる可能性があります。

公式:藤崎町「ふじさき移住すまいづくり支援金制度をご活用ください!」

藤崎町移住者の声:実際の暮らしと感想を紹介

藤崎町への移住者の声

次に、藤崎町に移住した方々の感想をご紹介します。

  • 地価が安いので、家を建てる際の経済的負担が軽減された
  • 岩木山の眺めが素晴らしく、ゆったりとした時間の流れが心地よい
  • 地域の人々が気さくに声をかけてくれることがとてもうれしい
  • 近所の方々が挨拶だけでなく、日常的に気遣ってくれる
  • 充実した子育て支援制度を理由に移住を決めた家族もいる

地域の人々の温かさや親切さが、移住者に好印象を与えているようです。移住後は、地域のイベントや祭りに積極的に参加し、地元の方々との交流を深めることをおすすめします。このような機会を通じて、より充実した生活を送ることができるでしょう。

藤崎町への移住支援:相談窓口と体験ツアーの案内

藤崎町では、毎年「おためし地域おこし協力隊事業」として、藤崎町を2泊3日で体験できるツアーを実施しています。このツアーでは、冬の雪国の魅力はもちろん、生活上の課題も包み隠さず紹介する内容となっていますので、移住を検討している方はぜひ参加をご検討ください。
参考:移住スカウトサービスSMOUT「真冬の青森であたたまりに来ませんか?東北で最も幸福度が高い藤崎町で過ごす冬のあずましい(気持ちいい)ツアー」

藤崎町移住コーディネーターの桜庭さん
桜庭さん

参加者の自己負担は、現地までの交通費と現地での飲食費のみです。宿泊費や体験費用は含まれていません。

藤崎町への移住に関するお問い合わせ

移住相談窓口 経営戦略課 戦略推進係
住所 〒038-3803
青森県南津軽郡藤崎町大字西豊田一丁目1番地
電話 0172-88-8236(直通)
公式サイト ふじさきぐらし