福島県で最も小さい村・湯川村への移住情報|縁結び大学

湯川村(ゆがわむら)は福島県会津地方中部に位置する、総面積およそ4平方キロメートルの福島県で最も小さな村です。

稲作が盛んで「会津湯川米」が特産品であるほか、国宝に指定された「薬師如来坐像」と脇侍である「日光・月光菩薩立像」を初めとした歴史的遺産にも恵まれ、「米と文化の里」とも呼ばれています。

人口は約3,000人ほど。子育て支援の制度が充実しており、自然の中でのんびりと子育てができることに惹かれて移住する人もいます。冬には例年降雪があり、道路の除雪はされますが、冬場の運転には注意が必要です。

この記事では湯川村での暮らしや移住に関する情報を、村役場の方に伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。

湯川村 産業建設課 商工観光係 大越惇さん

福島県湯川村の暮らし、2つの特徴

福島県湯川村暮らしの特徴

湯川村は福島県会津盆地の中央に位置しており、北の喜多方市、南の会津若松市へは車で15~20分ほどの距離。標高は180mで山はなく、田園風景が広がるのどかな村です。

春には桜をはじめとした色鮮やかな花々が咲き誇り、夏には青々とした稲が、秋には豊かな実りを迎え、冬は真っ白な雪景色に包まれる、四季の移ろいがはっきりとした自然に溢れる地域です。

そんな湯川村の特徴を2つにまとめてみました。

  • 特徴1:春夏秋冬、四季を感じながらのんびり暮らせる
  • 特徴2:待機児童は0。仕事と子育てが両立できる

特徴1:春夏秋冬、四季を感じながらのんびり暮らせる

福島県随一の小さな村ではありますが、湯川村での四季はとてもはっきりしています。山が無い村であることも特徴で、総面積の多くを田んぼが占めています。

湯川村の春夏秋冬

春になると、雪の間からフキノトウやツクシが顔を出し、桜や梅の花に彩られた鮮やかな風景が広がります。5月になると一斉に田植えが行われて、一面の緑の絨毯と呼べるような光景が出現するのです。

また、冬の冷え込みが強い朝は、霧が吹き付けられて木々に白い花が咲いたように見える「霧氷」が出現することもあります。田んぼの中に不意にあらわれる幻想的な光景に、惹きつけられる方も多いのではないでしょうか。

春に田植えをし、夏に青く実った稲が秋になって黄金色の絨毯に変わり、冬は真っ白な雪に覆われる。そんな田んぼの景色の移り変わりで、四季の変化を感じることができるでしょう。

たわわに実った湯川村産コシヒカリの稲穂
▲たわわに実った黄金色の稲穂をいつも間近に眺めることができます

湯川村では、生活の中で当たり前のように自然を感じることができ、のんびりと暮らすことができます。起伏がない土地なのでどこも日当たりがよく、冬を除いてはお出かけする機会も多そうです。自然に囲まれた大地で、のびのびと子育てがしたい家族にはピッタリかもしれませんね。

特徴2:目が行き届いた環境で、まわりに見守られながら子育てできる

ゆがわ幼稚園
▲村内唯一の幼稚園「ゆがわ幼稚園」

人口約3,000人の湯川村では、小さな村だからこそできる「目が行き届いた教育」が行われています。

小規模な自治体であること、住んでいる人が少ないということは、子育てをする上ではメリットでもあるのです。「この子は◯◯さんのところの子だな」「遅い時間に出歩いている子がいるから、一応声をかけておこう」というように、地域全体で子どもたちを見守ることができます

小さな村だからこその、一人ひとりに目が行き届く環境、知っている人がまわりにいて温かく見守ってくれる環境、これが湯川村の魅力です。

小中学校の情報発信が細やか

子どもが学校でどのように過ごしているのか、気になる親御さんは多いのではないでしょうか。学校から発行される「学年だより」などで、学校の行事など主な内容を知ることはできますが、子どもの様子までは分からないことが多いでしょう。

湯川村では、各小中学校のホームページにて日常の様子を公開しています。学校での活動の様子や何気ない日常の一コマなどが紹介されており、どのような環境で子どもが過ごしているのか、垣間見ることができます。

湯川村立笈川小学校のブログ投稿
▲笈川小学校のホームページ。子どもたちがどんな日を過ごしたのか一目瞭然

実際にどんなようすが公開されているか、以下のホームページからチェックしてみてください。

>>勝常小学校のホームページはこちら

>>笈川小学校のホームページはこちら

>>湯川中学校のホームページはこちら

出産・入学祝い金など、子育て支援も充実!

その他、湯川村では子育て世代を支援するための、子育て・就学支援施策にも取り組んでいます。

  • 18歳以下の医療費が無料
  • 出産祝い金や小学校入学祝い金として各50,000円を交付
  • ロタウィルス、おたふく、水痘、インフルエンザ等の予防接種を受けた際に助成あり
  • 学用品費や修学旅行費について一定額を支給し、給食費を免除(経済的困窮世帯が対象)
  • 妊産婦(5か月から出産の月まで)の入院・外来負担なし(ただし、入院時の食事代を除く)

他に、子育て支援教室の開催や、地区担当者による家庭訪問等の実施、月齢に応じた乳幼児健康診査・健康相談なども行っています。

令和3年度における、湯川村の保育所・幼稚園の待機児童者数は「ゼロ」です。また、湯川村にあるゆがわ幼稚園では、授業料・通園バスが無料で、土曜、長期休業中や登園前・登園後の預かり保育制度も行っています。保育園だけでなく、幼稚園でもこれほどの充実した支援体制があるのは嬉しいですね。

このようなバックアップ体制があれば、仕事との両立も難しくなさそうです。

湯川村の暮らしに関する情報

日本酒「瑠璃光」
▲日本酒「瑠璃光」と原料であるコシヒカリ

ここからは湯川村での生活に関する情報をデータと共に紹介します。

天候 年間平均気温は12.0度、最高気温は8月で25.2度、最低気温は1月のマイナス0.3度。冬には雪が降るため、屋根の雪下ろしや敷地内の雪かきは必須
人口 3,001人(977世帯)※令和4年7月1日現在 福島県現住人口調査より
病院 村内にはないが、近隣都市にはある
学校 保育所1、幼稚園1、小学校2、中学校1。村内に高校はないが、会津若松市、喜多方市、会津坂下町にある
文化 毎年4月28日に開催される「勝常寺念佛踊り供養祭」は、県の重要無形文化財に指定されている
娯楽 湯川村出身の故髙羽哲夫氏の遺品を展示した「湯川たから館」がある。入場料は無料、火曜日、年末年始は休館。開館は9:00~16:00
食べ物 コシヒカリの会津湯川米、グリーンアスパラガス、会津牛、日本酒「瑠璃光」
交通 鉄道:JR東日本磐越西線(笈川(おいかわ)駅)
バス:会津乗合自動車(笈川線)
近隣都市 東:耶麻郡磐梯町
西:河沼郡会津坂下町
南:会津若松市
北:喜多方市

村内にはコンビニが2軒と商店があり、近隣都市である会津若松市や喜多方市に足を延ばせばスーパーマーケットもあるため、生活用品には事欠きません。

車があれば移動は容易なので、日常的に車を運転しているという方であれば不便なく暮らせそうですね。

【交通】主要地からの移動は、高速道路の活用でアクセスも容易に

各主要地から湯川村までの交通手段と時間は以下の通りです。湯川村からは湯川南ICより高速道路を利用することができます。

都市名 交通手段 時間
福島市 約1時間20分(高速道路使用)
バス 約1時間50分(会津若松駅で乗り換え)
郡山市 約1時間(高速道路使用)
バス 約1時間45分(会津若松駅で乗り換え)
仙台市 約2時間10分(高速道路使用)
新幹線 約3時間(郡山駅前からバスを使用する時間を含む)
東京 約3時間50分(高速道路使用)
新幹線 約3時間15分(郡山駅前からバスを使用する時間を含む)
大阪 飛行機 約1時間10分(伊丹空港~福島空港)
福島空港 約1時間15分(高速道路使用)

村内での移動には車が欠かせませんが、他地域から湯川村までは公共交通機関で来ることも可能です。主要な都市からは会津若松駅までの高速バスが出ており、会津若松駅から湯川村までは路線バスで20分ほどで辿りつくことができます。

【仕事】近隣都市を含めれば、幅広い選択肢がある

大手求人サイトで「湯川村×正社員」で検索したところ、約3,500件の求人情報が見つかりました。この結果には会津若松市や喜多方市など近隣都市の求人も含まれていますが、車で20分以内と通勤可能な範囲であることから、村内での求人にこだわらなければ、幅広い選択がありそうです。
※2022年9月縁結び大学独自調べ

また、村では「創業(開業)支援」や「新規就農支援」などの就業支援の施策も行っています。Uターンされる人がこの制度を活用することが多いようです。

制度名 概要
湯川村内創業(開業)支援事業補助金 湯川村で新規に創業された企業へ補助金を交付。最大100万円
湯川村移住支援金 東京圏から湯川村に移住した方で、就職マッチングサイト「Fターンサイト」に掲載されている企業へ就業、または起業支援金の交付決定を受けた方を対象に交付
新規就農支援 ・45歳以下の新規就農者へ年額120万円の補助金を支給。期間は最長3年間
・就農前の研修を後押しする資金及び就農直後の経営確立を支援する資金として最大150万円の補助金を支給(農業次世代人材投資資金)
・研修受け入れ農家の紹介、農地紹介・斡旋、住宅提供協力を行う

>>就業支援施策の解説ページはこちら

【住まい】賃貸物件は要確認。空き家バンク制度や移住支援施策も

いくつかの賃貸サイトで湯川村の物件を探したところ、賃貸が可能な物件は現時点(2022年9月現在)では見つかりませんでした。ただ、新しい賃貸物件がいつ出てくるかわかりませんので、定期的にサイトをチェックしておくと良いでしょう。地元の不動産業者や、自治体の担当者に問い合わせてみるのも有効です。

また湯川村では空き家バンク制度も活用しています。賃貸・売買ともに物件が登録されることもあるので、合わせてチェックしてみると良いでしょう。

>>空き家バンクの登録物件一覧はこちら

湯川村への移住を全力サポート。様々な支援施策も実施

湯川村では移住者をサポートするためにいくつかの移住支援施策を実施しています。

制度名 概要
家賃補助制度 賃貸住宅の実質負担額が4万円以上で、中学生以下の子供がいる家庭に対し、子一人あたり1万円を補助(上限2.5万円)
湯川村若者定住促進事業補助金 満45歳未満で湯川村に定住する目的で住宅を新築、又は建売住宅を購入した方に対し、住宅の取得に要する経費の一部を補助
湯川村空家改修補助事業補助金 湯川村への移住を目的に空家の改修を行おうとする方に対し、屋内外の改修工事費の一部を補助

>>移住支援施策の紹介ページはこちら

また、福島県として県内に定住するための空き家改修等へ補助金を交付しています。

>>「住んでふくしま」空き家対策総合支援事業

湯川村での定住を考えるならば、ぜひ各移住支援施策の活用も検討してみて下さい。

村内には、移住体験施設も。まずはお試し移住からスタート

湯川村の移住体験施設
▲湯川村移住体験施設(女性用)

実際に移住をする前には、実際にその地域に行って自分の五感でいろいろと確かめてみたいものですよね。湯川村では移住体験できる施設も用意しています。

施設名 1.湯川村農業体験民泊施設(男性用)
2.湯川村移住体験施設(女性用)
住所 1.河沼郡湯川村大字堂畑上米田633番地
2.河沼郡湯川村大字浜崎字殿町819番地
利用期間 1週間程度(要相談)
利用料金 布団のレンタル料金のみご負担いただきます。

浴室、キッチン、お手洗い等、設備を改修しているため新しく綺麗な施設です。施設に滞在しながら、「どんな人が住んでいるのか?」「村の雰囲気は?」「物価はどのくらい?」など、気になることを確かめてみるのはいかがでしょうか。

移住に関する問い合わせ

移住相談窓口(湯川村役場商工観光係窓口)
▲移住相談窓口の様子。湯川村のキャラクター「ゆがわまいちゃん」の姿も

少しでも湯川村に興味を持った方は湯川村役場の商工観光係に問い合わせてみて下さいね。就業支援の施策や暮らしについても丁寧に教えてくれますよ。

担当課 産業建設課 商工観光係
住所 〒969-3593 福島県河沼郡湯川村大字清水田字長瀞18番地
電話番号 0241-27-8831
FAX番号 0241-27-3761
公式サイト https://www.vill.yugawa.fukushima.jp/