【福岡県柳川市への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報
この記事では、地方への移住を検討している方のために、福岡県柳川市(やながわし)の魅力を紹介していきます。
柳川市は、福岡県の南西部に位置する人口約62,000人のまちです。水路が網目状に巡る日本でもここだけしか見られない町並み、福岡市や佐賀空港までのアクセスが良い立地と、有明海などの自然に恵まれたちょうどいいバランスの良さが魅力的な地域です。
そんな柳川市での暮らしの特徴やその魅力について、柳川市役所の方に伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。
福岡県柳川市の暮らし、3つの特徴
福岡市から50kmほど南に位置する柳川市は、田舎暮らしと都会の利便性が程よくミックスした地域です。掘割が巡る風情ある町並みや、広い空の下の広大な農地や独特の生態系を持つ有明海に恵まれ、ゆるやかな暮らしをしながらも、都市部までは一時間足らずで行くこともできます。
そんな柳川市は以下のような特徴があります。
- 町中を水路が走る日本でもここだけの風情ある風景
- 福岡市や空港へのアクセスが良い立地
- 農作物も海の幸もB級グルメも豊富なまち
それではここから、柳川市の魅力や特色について更に掘り下げていきたいと思います。
特徴1:町中を水路が走る日本でもここだけの風情ある風景
▲柳川市の掘割のある街並
柳川市の特徴として一番に上げられるのが、掘割(ほりわり)です。掘割とは、簡単に言うと地面を掘って人工的に造った水路のことです。柳川がもともと湿地帯であったことから、土地の水はけを良くすること、掘った土を住宅地や堤防に活用すること、水を蓄える溜池の役割を果たすことなどを目的に造られました。
現在でも柳川市全域で約930kmの水路が張り巡らされており、柳川市でしか見ることのできない風情ある風景が残っています。
▲掘割を利用した川下りの様子
掘割を活用した川下りは一年を通して体験することができますが、夏の期間限定で夜の川下り「灯り舟」が運航されたり、秋には柳川市所縁の詩人・北原白秋の命日を挟んで3日間行われる「白秋祭」で水上パレードが行われたりと、柳川市は正に掘割と共にある街だと言えます。
日本でも柳川市だけでしか見られない風景に、街への愛着も生まれそうです。
特徴2:福岡市や空港へのアクセスが良い立地
▲夕方の西鉄柳川駅の様子
柳川市は掘割や農地が広がり、南西部は独特の生態系を有する有明海に面しているという豊かな自然に恵まれていながらも、交通アクセスが良い立地にあるのが特徴です。
例えば、西鉄柳川駅から福岡市の中心である西鉄福岡駅までは、乗り換えなしで45分~1時間ほどで行くことができます。また、九州佐賀国際空港までは車で25分ほどで行くことができるため、東京はもちろん、上海やソウル、台北などのアジア圏に行く際の飛行機利用にも便利です。
柳川市は穏やかな暮らしを楽しみながらも、都市部へ出たい時には容易にアクセスできる良さがあります。
特徴3:農作物も海の幸もB級グルメも豊富なまち
▲海苔を育てている有明海の漁場
柳川市のグルメと言えば、うなぎのせいろ蒸しが思い浮かぶ方も多いかもしれませんが、柳川市の食の魅力はそれだけではありません。農業が盛んなことはもちろん、有明海にも面していることから漁業も行われているので、アサリなどの新鮮な海の幸も手に入れることができます。
▲柳川市の郷土料理「クッゾコ(アカシタビラメ)の煮付け」
また、昔ながらの洋食や、実はソウルフードとして愛されているちゃんぽんなど、観光地であることも手伝って美味しい飲食店がたくさんあります。
▲柳川市のソウルフードと言われる「ちゃんぽん」はボリューム満点!
自分だけのお気に入りのお店を開拓してみるのも楽しそうです。
福岡県柳川市の暮らしに関する情報
▲有明海に面した干拓地に広がる「柳川ひまわり園」では毎年9月頃に約50万本のひまわりが咲き乱れる
ここからは柳川市での生活に関する基本情報を、データとともに紹介します。
気候 |
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人口 | 約62,000人(約26,000世帯) ※2023年8月末時点 |
病院 | 市内にはクリニックも含め93件の医療機関がある ※2023年9月時点 |
学校 | 保育所:17園 認定子ども園:4園 幼稚園:2園 小学校:19校 中学校:6校 高校:3校 ※2023年4月時点 |
交通 | 【鉄道】
【バス】
【高規格道路】
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隣接自治体 |
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大都市からのアクセス | 【天神駅から西鉄柳川駅まで】
【熊本駅から西鉄柳川駅まで】
【鹿児島中央駅から西鉄柳川駅まで】
【各空港から柳川市まで】
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柳川市は盆地で山がなく、坂もない平坦な土地のため夏の暑さは全国平均並みです。冬に雪が積もることはほとんどなく、大雪の時でも1~2cm積もる位で、九州らしい気候と言えます。
もともと城下町である柳川市は、本城町(ほんじょうまち)や沖端町(おきのはたまち)などに住居が密集しており、観光の中心地でもあります。一方で西鉄柳川駅の周辺には、マンションやホテルが建てられ、近代的な様相を見せています。
市の中心部に住めば大きなショッピングモールや、買い物のできる施設が多くあり、ある程度の交通の便も担保されるため、車がなくても生活はできますが、やはり車があった方が利便性はぐっと高まります。
日用品の買い物には困らないと思います。本数は少ないですが、コミュニティバスも走っているので慣れれば便利ですよ。
【仕事】近隣都市も含め求人数は多い。市外への通勤も視野に
大手求人サイトで「柳川市×正社員」で検索したところ、約1,000件の求人情報が見つかりました。車で30分以内の通勤圏内(市内から25km以内)で検索したところ、求人情報は約25,000件まで広がりました。※2024年11月時点
※参考:求人情報の一例(柳川市のみ)
※参考:求人情報の一例(柳川市から25km以内)
柳川市の基幹産業は農業と漁業ですが、市内には製造業や運輸業、サービス業などのさまざまな職種があります。また、福岡市や熊本市まで車で約1時間で行けるため、市外へ通勤する人もいます。
移住者の中には、フリーランスでどこでも働けるといった方も多いですね。家で仕事をして、外に出た時に風情ある街並みにほっとされるようです。
【住まい】賃貸物件は多い。物件取得には支援制度あり
大手住宅情報サイトで柳川市の物件を探したところ、賃貸が可能なアパート・マンションは約300件見つかりました。※2023年9月時点
※物件情報の一例
家賃平均を福岡県内で最高金額である福岡市中央区と柳川市とで比べてみました。
広さ | 柳川市 | 福岡市中央区 |
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ワンルーム・1K・1DK | 約4.1万円 | 約5.5万円 |
1LDK・2K・2DK | 約5.4万円 | 約7.9万円 |
2LDK・3K・3DK | 約5.5万円 | 約16.3万円 |
※2023年9月時点縁結び大学調べ
福岡市中央区は広さによって、家賃平均にかなりの差がありますが、柳川市はあまり差異がありません。家賃の手頃さも移住する後押しとなりそうです。
戸建てを考えている方におすすめなのが、「U-45マイホーム取得支援事業」と「新婚世帯マイホーム取得支援事業」です。
制度名 | 概要 | 対象者 |
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U-45マイホーム取得支援事業 | 柳川市内で住宅を取得(新築や売買など)した方に市内の対象店舗200店以上で使える商品券5万円分を交付 | 45歳以下の方 |
新婚世帯マイホーム取得支援事業 | 柳川市内で住宅を取得した場合、最大30万円を支給 | 39歳以下の新婚夫婦 |
いずれも年齢制限などの条件のある制度ですが、当てはまる方は活用を忘れないようにしましょう。
また、柳川市では空き家バンクである「住まえるバンク」も行っています。賃貸物件と売り物件の両方を取り扱っているので、中古物件を検討している方はこちらもチェックして下さい。
公式:柳川市(住まえるバンク)
【子育て】遊び、娯楽、交流と、目的に応じた施設がある
▲柳川むつごろうランドにはたくさんの大型遊具がある
柳川市内には、大小さまざまな公園がありますが、その中でも特に人気なのが、有明海に面した「柳川むつごろうランド」です。大型遊具が設置されていることから、週末になると多くの家族連れで賑わいます。
子育て世帯の交流の場としては、「地域子育て支援拠点このゆびとまれ」が活用されています。毎週月曜~土曜の10~16時に開館しており、プレイルームや屋根付きのデッキスペースなどを無料で利用できます。
主に0~3歳までの子どもとその家族を対象としているので、保育所などに入る前に友達を作るのにもぴったりです。
▲ほふくコーナーで遊ぶ子どもたち
市民向けに演劇やダンス、音楽などのイベントやワークショップが行われているのは、「柳川市民文化会館」です。キッチンカーなどが来たり、学生が自習の場として使ったりと、多様な年代層が活用しています。
公式:柳川市民文化会館
柳川市は目的に応じて遊べる場所がたくさんあります。週末や休日を過ごす選択肢はいろいろあるので、暇を持て余すことはなさそうです。
福岡県柳川市に暮らす先輩移住者の声
実際に柳川市で暮らし始めた移住者の皆さんは、その暮らしをどのように感じているのでしょうか。ここではそんな先輩移住者たちのリアルな声を紹介します。
- 柳川市は都会と比べて時間の流れがゆっくりしているが、その分朝が早いように感じる
- リモートワークができる仕事の人にとって、歴史がある町で過ごせるのはとてもいいと思う
- 自然観察が好きなので庭に飛んでくる鳥を見るのが楽しい。掘割でカワセミを見かけたこともある
- 車の運転が難しくなった時に、歩いていろいろな場所に行ける利便性の良さも移住の決め手になった
- ちょっと行けば山もあるし、ちょっと行けば都心もあるっていうロケーションの良さが気に入っている
- 柳川は歴史が深く、掘割が残っているなど、ほかのまちとは違った魅力をもつ特別なまちのように感じている
アクセスの良い立地にありながらも、掘割や農地、有明海などの自然にも恵まれているバランスの良さを気に入っている方が多いようです。
福岡県柳川市への移住STEP
柳川市への移住を考え始めたら、「オンライン移住相談」「移住体験施設」などを活用してみましょう。
相談料は無料!オンラインで気軽に相談ができる
柳川市への移住を考え始めたら、いろいろと疑問が出てくると思います。そんな時は、「オンライン移住相談」を活用してみましょう。
柳川市では、Web会議システム「Zoom」を活用したオンラインでの移住相談を行っています。平日9:00から20:00の間で最大40分の相談ができ、相談料は無料です。
利用希望日の1週間前までに相談の予約をして下さい。
オール電化住宅で柳川暮らしを体験
▲木造瓦葺平屋建の風情ある移住体験施設「もえもん家(ハウス)」
実際に柳川市に行ってみたくなったら、移住体験施設の「もえもん家(ハウス)」を活用しましょう。滞在可能期間は最短20日間から最長1か月で、利用料は、2,000円+(体験日数×400円)です。木造瓦葺平屋建2DKのオール電化の住宅には食器類、寝具、Wi-Fiなどが一通り揃っています。
「もえもん」とは、柳川の方言で「みんなで分け合って仲良く使う」という意味です。「もえもん家(ハウス)」に滞在しながら、地域の人たちと交流し、より柳川市について知るきっかけにできるでしょう。
暮らしと仕事の両方が体験できるツアーも開催されている
現在、柳川市独自では体験ツアーは行われていませんが、福岡県が「しごと発見!ふくおか暮らし体験事業」を実施しています。
これは、実際にその地で仕事をしながら、暮らしを体験できる事業で、一定期間働けるものや、短期のインターンシップなどがあります。
福岡までの旅費や宿泊費が助成されたり、地域の人たちと交流ができる本事業には、柳川市内の5つの事業者が参画しているので、仕事探しや体験を兼ねて柳川市に行くことができるいい機会になりそうです。
移住先でスローライフを送りたいという方に、柳川市はぴったりだと思います。都会へ通勤することもできる立地なので、いいとこどりの暮らしができますよ。まずは是非一度柳川市に来てみて下さい。
柳川市への移住に関するお問い合わせ
柳川市に興味を持った方は、まずは総務部企画課の企画係に問い合わせてみてくださいね。移住について親身に相談に乗ってくれますよ。
担当 | 総務部 企画課 企画係 |
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住所 | 〒832-8601 福岡県柳川市本町87番地1 |
電話 | 0944-77-8423 |
公式サイト | https://www.city.yanagawa.fukuoka.jp/ |
移住サイト | https://www.city.yanagawa.fukuoka.jp/kurashi/ijuteiju/ |