【宮城県山元町への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報
この記事では、地方への移住を検討している方のために、宮城県山元町の魅力を紹介していきます。
山元町は、宮城県南東部の海沿いに位置する人口約12,000人の町です。宮城県の中でも雪が少ないエリアで、海・山・水田・畑・果樹園など豊かな自然環境に恵まれた地域です。
そんな山元町での暮らしの特徴やその魅力について、山元町役場の方に伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。
宮城県山元町の暮らし、4つの特徴
山元町は駅を中心とした市街地にスーパーや小学校、公園やこどもセンターなどが集約されているコンパクトな町です。
海も山もあり自然が豊かでありながら、仙台市や福島市などの近隣都市へのアクセスも良いため、のびのびと子育てをしながら、生活の利便性もある地域に住みたい方におすすめです。
そんな山元町は以下のような特徴があります。
- 自然を活かした行事やアクティビティが楽しめる
- 果物から海産物まで美味しい食べ物がたくさんある
- 県内でも最高レベルの移住定住支援補助金制度がある
- 近隣都市へ行くのに、ちょうど良い立地
それではここから、山元町の魅力や特色について更に掘り下げていきたいと思います。
特徴1:自然を活かした行事やアクティビティが楽しめる
山元町は太平洋に面しており、町内からは海へも山へもアクセスできる自然環境に恵まれています。
山元町と隣の角田市にまたがる「深山」は、登山やハイキングが気軽に楽しめる標高287mの山です。「深山自然観察路」の沢や大きな岩がある変化に富んだ道で、野鳥や植物の観察をすることができます。
週末のちょっとした山歩きを楽しむにもちょうど良いです。
公式:山元町(深山(しんざん)・自然観察路・山麓少年の森「菱沼の郷」)
▲新緑の季節で、緑が深まった「深山自然観察路」。木漏れ日が気持ちよい
海が近い山元町には、海中で行われるお祭りがあります。通称「お天王さん祭り」が行われる八重垣神社は、応永18年(西暦1411年)藤波尭雄が伊勢神宮に詣で、素盞鳴尊(すさのおのみこと)の神霊を乞い、牛頭天王(ごずてんのう)と称し鎮守としたとされています。
白装束の担ぎ手が神輿を担いだまま海の中を勇壮に歩く豪快な姿は圧巻です。
▲八重垣神社から出発した神輿はやがて、担ぎ手たちの手により海の中へ
また、夏の風物詩として定着した「やまもとひまわり祭り」も山元町の見所です。東日本大震災で被災し、復旧・整備した農地の土壌改良のため、農業法人が広大な農地にひまわりを作付けしたことから始まりました。7月終わりから8月頭にかけて約200万本のひまわりが一斉に咲き誇る景色は、思わず息をのむ美しさです。
公式:山元町(「やまもとひまわり祭り」の開催について(お知らせ))
町内外の方に楽しんで頂ける山元町の一大イベントです。ひまわりは無料で摘み取りが可能なので、記念にどうぞ。ひまわり畑の中で記念撮影をする方も多いですよ。
▲真っ青な夏空の下で、黄色く鮮やかなひまわりが咲き誇る
自然を活かしたイベントやアクティビティが楽しめる環境に恵まれている山元町では、景色の変化から季節の移り変わりもしっかりと感じられます。
▲秋には稲穂が実り黄金色になった田園の中を歩く園児の姿が見られる
恵まれた自然環境を存分に活かしながらの山元町での生活は、心にもゆとりをもたらしてくれそうです。
特徴2:果物から海産物まで美味しい食べ物がたくさんある
▲真っ赤に実ったいちごは実も大きい
山元町のグルメとして、一番にあげられるのがいちごです。町内にはいちごの名を冠した「やまもと夢のいちごの郷」という農水産物直売所もあるほど、いちごの生産が盛んに行われています。
いちごのシーズンは、例年12月下旬~6月上旬と長く、一年の半分以上はいちごを楽しめます。その他にも、りんごやシャインマスカットなどの果物も山元町の自慢の産品です。
▲果汁たっぷりの山元町のりんご。主力品種の「ふじ」をはじめ「つがる」「秋映」「シナノスイート」「紅玉」など数多くの品種を栽培
りんごの旬は9月~12月頃、ぶどうの旬は8月下旬~10月頃なので、山元町ではほぼ一年を通して旬の美味しい果物が食べられます。
▲山元町では「シャインマスカット」を筆頭に「生食用ぶどう」の栽培や品種の多様化を進めている
それぞれの旬の時期にはいちご狩り、ぶどう狩りもできるので、週末のアクティビティとしても良さそうです。
公式:山元町(りんご)
公式:山元町(ぶどう(シャインマスカット))
また、山元町の特産品として忘れてはならないのが、海の幸「ホッキ貝」です。漁業者は徹底した資源管理型漁業に取り組むため、漁獲可能なのは9.5cm以上と独自のルールを定めており、水揚げされるホッキ貝は大ぶりのもばかりです。
公式:山元町(ホッキ貝)
▲時には小中学校の給食メニューとして登場することもある「ほっきめし」
寿司ネタのほか、焼きホッキ、ホッキコロッケなど、ホッキ貝を使った料理はいろいろあります。その中でも、ホッキ貝の煮汁を用いた炊き込みご飯「ほっきめし」は、山元町が誇る郷土料理です。
果物から海の幸まで、山元町には美味しい食べ物がたくさんあります。
特徴3:県内でも最高レベルの移住定住支援補助金制度がある
▲JR山下駅前の新市街地「つばめの杜地区」
移住の際にあると嬉しいのが、移住を支援する補助金制度です。山元町では山元町移住・定住支援事業として、「山元町移住・定住支援補助金」を用意しています。この制度では特に新婚・子育て世帯を対象に、住宅の取得を支援しています。
新規転入者に対する新築住宅取得に関する補助金は以下の通りです。(令和5年11月時点)
▼基本補助金
新婚・子育て世帯 | 220万円 |
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その他の新規転入者 | 50万円 |
▼加算補助金
町内事業者と契約(新築・建売購入) | 30万円 |
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住宅用地を購入 | 20万円 |
指定区域で新築・建売購入 | 30万円 |
新規転入者が坂元地区で新築・購入 | 30万円 |
新婚・子育て世帯がUターン | 10万円×転入する世帯員数 |
新婚・子育て世帯の場合、加算補助金がすべて適用されると330万円+10万円×転入する世帯員数の補助金が出る計算となります。
特徴4:近隣都市へ行くのに、ちょうど良い立地
▲自然が豊かでのどかな山元町だが、アクセスが良い
自然環境に恵まれた山元町ですが、仙台市までは電車で約45分、車(高速道路)で約25分です。そのため、山元町に住みながら仙台周辺に通勤・通学もできるちょうど良い立地です。
近隣都市へ行く際のアクセスも良いので、大きな買い物などにも便利です。
宮城県山元町の暮らしに関する情報
▲震災時に児童と教職員、保護者など90人の命を守り抜いた震災遺構中浜小学校には、県内外から多くの人が訪れる
ここからは山元町での生活に関する基本情報を、データとともに紹介します。
気候 | ・夏(8月):平均気温27.5℃ ・冬(1月):平均気温1.8℃ ※参考:気象庁ホームページ(亘理地点) |
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人口 | 約11,433人(約4,864世帯) ※2024年10月末現在 |
病院 | クリニックも含め5ヵ所 ※2023年10月時点 |
学校 | 保育施設等3所、幼稚園2園、小学校4校、中学校1校 ※2023年10月時点 |
交通 | 【鉄道】 JR東日本:常磐線(坂元駅-山下駅) 【バス】 ・山元町町民バス「ぐるりん号」 ・デマンド型乗合タクシー 【車】 ・高速道路:常磐自動車道(山元南スマートIC-山元IC) ・一般国道:国道6号 ・仙台空港:山元IC-仙台空港IC(約15分) |
隣接自治体 | ・県内:角田市、亘理郡亘理町、伊具郡丸森町 ・福島県:新地町 |
都市圏からのアクセス | 【仙台市から】 ・仙台東部道路/国道6号と常磐自動車道を経由し、車で約45分 【福島市から】 ・東北中央自動車道/相馬福島道路を経由し、車で約1時間5分 |
東北といえば雪のイメージがありますが、山元町は宮城県の中でも雪の少ない地域です。
移動をする際は車が基本となりますが、町内にはスーパーにドラッグストア、ホームセンターやクリーニング屋、コインランドリーなどもあるため、日常生活に必要な施設は揃っています。
子育て世帯に人気なのは、山下駅を中心としたエリアです。商業施設に保育所、こどもセンターなどが集まっています。
南にある坂元駅前には、町の特産品や地元の新鮮な農水産物等を販売する直売所「やまもと夢いちごの郷」があります。フードコートやレンタサイクルがあり、買い物以外でも楽しむことができます。
地区ごとに美化活動や特色あるお祭りなどが開催されているので、移住者の方もそういった催しに参加して、住民と交流を深めて頂ければと思います。昔ながらの人の良さ、当たり前のように挨拶し合える風土があり、温かい人が多いです。
【仕事】近隣自治体を含めると求人件数は多い。新規就農研修もあり
大手求人サイトで「山元町×正社員」で検索したところ、約200件の求人情報が見つかりました。車で30分以内の通勤圏内(町内から25km以内)で検索したところ、求人情報は約10,000件まで広がりました。※2023年10月時点
※参考:求人情報の一例(山元町のみ)
※参考:求人情報の一例(山元町から25km以内)
近隣の角田市や柴田町など、町外の求人も視野に入れると、選択肢は多いです。山元町に住みながら町外へ通勤する人もたくさんいます。町内には精密機器の工場が多いので、求人傾向としてはその関連の職が多いようです。
また、農業が盛んなことから、新規就農者を対象とした研修事業も行っています。いちごの生産者を育成することを目的とした事業で、14カ月間のトレーニング経て最終的にいちご農家を目指します。
移住と共に新たな仕事の選択肢を考えてみてはいかがでしょうか。
【住まい】賃貸住宅に住む場合にも補助制度がある
大手住宅情報サイトで山元町の物件を探したところ、賃貸が可能なアパートは約30件見つかりました。物件の傾向としては1LDK以上が多いので、広い空間でゆったりとした暮らしが送れるでしょう。
※2023年10月時点
参考:物件情報の一例
山元町では賃貸住宅に住む場合の家賃を補助する「民間賃貸住宅家賃助成事業」があります。最大月2万円が最長2年間補助されるので、賃貸物件に住む場合は必ず活用したい制度です。(令和5年10月時点)
町では空き家バンク制度も実施しています。定期的にチェックするようにしましょう。
また、実際に空き家バンクに住むことになり、改修が必要になったら、「住宅リフォーム支援事業」を活用しましょう。これは、50万円を上限とし、住宅の増改築やリフォームに要する経費の3分の1以内の額を補助する制度です。
公式:空き家情報(山元町)
公式:住宅リフォーム支援事業(山元町)
住みたい場所や、賃貸、新築、空き家の利活用など、住居に関する希望が固まったら一度町に相談してみると良いでしょう。
【子育て】遊べる場は豊富。子どもたちが伝統文化を受け継ぐ取り組みも
▲「深山山麓少年の森」で虫取り遊びをする子どもたち
自然が豊かな山元町には町のあちこちに子どもたちの遊び場があります。
「深山山麓少年の森」は広場や遊具、自転車用のコースや遊歩道があり、週末になると子どもたちだけでなく自然の中で過ごす大人の姿も多く見られます。
山下駅の近くにある「つばめの杜中央公園」は、芝生広場や幼児用の遊具、健康器具などがある町民の憩いの場です。夏になると、噴水が子どもたちの絶好の遊び場になります。高さ約9mの大型のザイルクライミング(ロープでできた山を登って遊ぶ遊具)もあります。
▲「つばめの杜中央公園」の噴水で遊ぶ子どもたち
また、町内には児童館、子育て支援センターの機能を兼ね備えた「山元町こどもセンター」があります。
ICTツール(iPadや電子黒板)を活用した取り組みをしていたり、スギやヒノキでできた触れることのできる遊具を設置していたり、多目的ホールや遊戯室があったりと、0歳から18歳までの子どもやその保護者が過ごせる空間です。
▲伝統を受け継ぐため、坂元小学校では「坂元こども神楽」に取り組んでいる
山元町では、地域に伝承される伝統文化を残すため、小学校の行事の一環として「こども神楽」に取り組んでいます。お祭りやイベントなどでの発表の機会も多く、小さいときから生まれ育った土地の文化に触れることで郷土愛も生まれ、伝統を次の世代に残していく一手となっていることへの実感がわくようです。
山元町では子育てに関する事業に力を入れて取り組んでいます。詳細は「やまもと子育てハンドブック」をチェックして下さい。
公式:山元町(やまもと子育てハンドブック2023年度版を発行しました)
宮城県山元町に暮らす先輩移住者の声
実際に山元町で暮らし始めた移住者の皆さんは、その暮らしをどのように感じているのでしょうか。ここではそんな先輩移住者たちのリアルな声を紹介します。
- 気候が暖かいので、仙台や県北の町と比べると雪が少なく暮らしやすい
- 山元町に暮らしながら、福島まで通勤している。子どもたちは仙台の学校へ。立地が良い町だと思う
- 海も近いし、夜は星もきれいに見えるなど、自然の豊かさも当然あるが、それよりもユニークな人が多く、面白い町という印象が強い
自然の豊かさや立地の良さなど、山元町での暮らしを満喫していることがわかります。
宮城県山元町への移住
▲「山元町小平農村公園」で行われるイルミネーションイベント「コダナリエ」。あえて冬の時期の訪問もありかもしれません
山元町のことがもっと知りたくなったら、現地に行ってみるのが一番です。「どう行ったらいいのか」「訪問に適した時期か」など、いろいろ疑問が出てきたら、訪問前に一度役場に相談してみましょう。
通常は相談がある場合、窓口や電話で受け付けていますが、希望があればオンラインでの相談も可能だそうです。
山元町への移住に関するお問い合わせ
山元町に興味を持った方は、まずは子育て定住推進課に問い合わせてみてくださいね。移住について親身に相談に乗ってくれますよ。
担当 | 山元町役場 子育て定住推進課 子育て定住推進班 |
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住所 | 〒989-2292 宮城県亘理郡山元町浅生原字作田山32番地 |
電話 | 0223-36-9835 |
公式サイト | https://www.town.yamamoto.miyagi.jp/ |
移住サイト | https://www.town.yamamoto.miyagi.jp/soshiki/32/36.html |