【神奈川県山北町への移住】まちの魅力・生活情報・移住体験談
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「神奈川県山北町(やまきたまち)」をご紹介します。
山北町は神奈川県の西端に位置し、その面積のうち90%が山岳エリア、さらに町の中心には湖を有するという自然に囲まれた環境が特徴です。大自然の中で暮らして遊ぶ「本物の山暮らし」ができるまちなんですよ。
それでいて、東京まで車で約90分と都心方面へのアクセスがよいので、たまのお出かけに便利なことはもちろん、完全移住以外にも2拠点生活など選択肢が広がるかもしれません。
また、住まいに関する支援が充実していることも魅力です。最近では「子育て世帯の暮らしやすさ」にこだわった地域優良住宅も新設され、人気を集めています。
そんな山北町の暮らしの魅力や、生活情報など、移住に役立つ情報をお届けしていきます。
神奈川県山北町の暮らしの特徴3つ
地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には山北町がおすすめです。
- 自然、特に山が好き。緑がいっぱいのまちに暮らしたい
- 他都市へのアクセスは便利な方がいい
- 都心との2拠点生活を考えている
- 子育て世帯向きの住宅を探している
なぜこのような方に山北町が向いていると言えるのか、まちの3つの特徴からご説明していきます。
特徴1:本物の「山暮らし」を満喫できる自然環境
山北町は神奈川県の西部に位置し、その面積のうち、なんと90%が山岳エリア!自然の恵みを存分に味わう暮らしが叶うまちなんです。
町域の大半は、神奈川県の屋根ともいわれる「丹沢山地」の山々が占めています。丹沢大山国定公園や神奈川県立丹沢大山自然公園では、四季折々の風景を楽しむことができるため、トレッキングなどを行う方に人気ですよ。
豊かな森林資源を有していることから、山北町は「森林セラピー基地」にも認定されています。
森林セラピー基地とは、林野庁によって認定された「森林浴による癒し効果が科学的に評価された地域」を指します。緑に囲まれた、さわやかな風の抜ける森林の気持ちよさは言うまでもありませんが、さらに癒し効果まで実証されている地域に暮らせるなんて、なかなか得られない贅沢ですよね。
▲ダム広場公園でリラックス。一面の緑に囲まれて、確かに癒し効果が高そう
山北町には美しい湖「丹沢湖」もあり、釣りやボート、SUPを楽しむ人が訪れます。丹沢湖ではジェットスキーや舟艇などの運行が禁止されているため、穏やかで静かな空間を満喫することができるのが特徴です。
▲山に囲まれた丹沢湖では、カヌーやSUPをしながらも、樹々の風景や鳥の声を楽しめる
大自然の中で暮らし、遊ぶことのできる山北町は「都会とは正反対の、自然に囲まれた場所に暮らしたい」「子どもがめいっぱい自然と触れ合える環境で子育てをしたい」という方にピッタリといえます。
特徴2:東京まで90分!アクセスがいいから幅広いライフスタイルを選べる
山北町は、国道246号線が横断しているため、都心へのアクセスがよいのが特徴です。移動にかかる時間は、東京まで車で90分、横浜までなら70分です。
この距離の近さによって、完全な移住だけでなく、いろいろな暮らしのスタイルが叶いやすくなります。
都心からの移住の場合、リモートワークが多めで時々出社する程度の方であれば「仕事は辞めない」という選択もできるでしょう。暮らしの主軸は山北町に移しつつ、やりがいのある仕事やこれまで築いてきたキャリアをそのまま継続することで、ワークライフバランス的にも満足度の高い生活が実現するかもしれません。
2拠点生活の一方として、山北町を選ばれる方もいらっしゃいます。自然の豊かな山北町は、心身をリフレッシュする場所としてはもちろん、カフェなどのお店を開く場所としてもピッタリですね。2拠点といっても、あまりに距離が離れていると頻繁な行き来は難しくなりますが、都心と山北町の距離感なら毎週末でも訪れることができそうです。
また、山梨県・静岡県とも隣接していて、静岡県小山町まで約15分、山梨県山中湖まで約45分です。ショッピングや日帰り旅行など、休日のお出かけの幅も広がりそうですね。
特徴3:子育て世帯に嬉しい住宅支援
▲子育て世帯に嬉しい特徴がいっぱいの「みずかみテラス」
山北町は、移住者に対する住居支援が手厚いまちです。
中でも、2022年8月新設の「みずかみテラス」は「アウトドアライフ(屋外での暮らし)を楽しめ、そこで生まれる交流により、子育てしやすい環境の住宅を提供する」というコンセプトに基づき、子育て世帯の暮らしやすさにこだわって設計された、特徴的な住まいです。
入居資格として「18歳未満の子どもがいる子育て世帯であること」があり、近所にも同じ子育て中の方が多く住まれるので、お友達を作ったり情報交換したりできそうですね。
周辺には、町立保育園や公園、スーパー、ドラッグストア、医療機関などがそろっています。小さなお子様連れでの日々の移動は大変ですが、それが近場で事足りるのも嬉しいところですね。
他にも、住宅を新築する方や空き家バンクを利用する方に向けて、下記のようにさまざまな制度があります。条件に当てはまる方は、ぜひチェックしてみてください。
制度名 | 対象者 | 内容 |
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新築祝い金・二世代同居近居奨励金 | 住宅を新築する方 ・10年以上継続して居住すること ・申請者が50歳未満で、世帯の人数が2人以上であること など条件あり |
新築祝い金20万円(町外から転入の場合)を交付 ※親世帯と同居または町内近居の場合は10万円を加算 |
勤労者等住宅資金利子補助金 | 住宅の新築のため、町指定の金融機関から融資を受けた方 | 支払い利子の一部を補助 (借入金額の500万円以内/年利%以内/3年以内) |
空き家活用助成金 | 空き家バンク登録物件の取得・利用を希望する方 ・10年以上継続して居住すること など条件あり |
物件の修繕に必要な費用を助成 上限:10万円 |
結婚新生活支援補助金 | ・夫婦ともに婚姻届の管理日における年齢が39歳以下の世帯 | 住居の取得費用や賃借費用、引越費用及びリフォーム費用の一部を最大60万円補助 |
住まいづくり応援制度について詳しくはこちら
空き家バンク物件情報はこちら
山北町の暮らしに関する情報
気候 | 平均気温:17.1℃ 最高平均気温(8月):33.8℃ 最低平均気温(1月):1.3℃ ※小田原観測 |
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人口 | 人口:9,375人 世帯数:4,246世帯 (2024年5月1日時点) |
近隣都市 | 相模原市、秦野市、南足柄市、松田町 山梨県:南都留郡道志村、山中湖村 静岡県:駿東郡小山町 |
町内交通 | JR御殿場線、循環バス、富士急湘南バス |
大都市へのアクセス | ○横浜まで ・車で約1時間10分 ・電車で約1時間15分 ○東京まで ・車で約1時間30分 ・電車で約1時間45分 ○名古屋まで ・電車で小田原まで約30分 ・新幹線で小田原から名古屋まで約1時間10分 |
病院 | 総合内科クリニック、地域診療所7か所 |
学校 | こども園1、保育園1、幼稚園1、小学校1、中学校1、高校2 |
名所・観光 | 山北つぶらの公園、洒水の滝、箒杉、丹沢湖 |
伝統芸能 | 山北のお峰入り、室生神社の流鏑馬など |
山北町は、神奈川県の最西端に位置しています。年間を通して、温暖で安定した気候が特徴です。
町内にはJRの駅が3か所あり、そのうち「山北駅」がまちの中心です。
山北駅前の「山北鉄道公園」には、大型蒸気機関車「D52(愛称デゴニ)」が保存され、かつて鉄道のまちとして栄えたおもかげを伝えるとともに、春になると周辺に咲き誇る桜との美しいコラボレーションが目を楽しませてくれます。
▲山北鉄道公園では例年3月末ごろから「やまきた桜まつり」が開催され、夜には桜並木のライトアップも行われる
また、地域住民の足として、レトロで可愛い姿の循環バスが2台走っています。
▲循環バス「ぐるりん」はレトロなデザインが観光客にも人気
運賃は大人100~200円、小学生50円などお手頃です。ただ、便数が1時間に1本と少ないため、生活には車があった方が便利でしょう。
また、豊かな自然に恵まれた山北町では、圧倒されるほどのダイナミックな風景に出会えることもしばしばです。
まちの南部に位置する、天空の丘のような「山北つぶらの公園」の展望広場からは、雄大な富士山の姿を、裾野まで眺めることができます。
丹沢湖近くにそびえ立つ「箒杉(ほうきすぎ)」は、樹齢なんと2,000年といわれる古代杉です。国の天然記念物にも指定されています。
山北町はこのように、見る人の心を奪うような風景をいくつも有しているまちです。都会から遊びに来た家族や友人にも、見せてあげたいと思いませんか?
他にも山北町には複数の伝統芸能が伝わり、そのうちの1つ「山北のお峯入り」は国指定の重要無形民俗文化財として登録されています。
80人の男性が天狗や大名行列に扮して歌と踊りを披露するこの芸能は、南北朝時代から始まったともいわれ、まちの長い歴史を感じさせます。(2022年12月にユネスコ無形文化遺産に登録)
▲「山北のお峯入り」の歌や踊りはすべて口伝えで伝承され、近年では5年ごとに公演が行われている(2023年10月8日にはユネスコ無形文化遺産登録記念公演を予定)
【仕事】工場関連が多い。平均世帯年収は全国を上回る
大手求人サイトで山北町の正社員募集を検索したところ、約800件がヒットしました(※2022年10月時点、縁結び大学調べ)。町内には「神奈川柑橘果工」や「三菱ガス化学」などの企業の工場があり、工場関連の仕事が多く見つかります。
山北町では、近隣の松田町にある「ハローワーク松田」と連携した求人情報の提供も行っているので、こちらも参照してみてください。
山北町の平均世帯年収は以下の通りです。神奈川県の平均は下回るものの、全国平均より高い額となっています。
山北町 | 約530万円 |
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神奈川県 | 約560万円 |
全国 | 約500万円 |
【育児・教育】「0歳~15歳の一貫教育・保育」がスタート
山北町の育児支援には次のようなものがあります。
妊婦タクシー費用助成 | 妊娠中のタクシー利用に対し、費用を助成 上限:1回13,000円 ※5回まで |
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出産祝い金 | 子どもを出産した世帯にお祝い金を支給 ・第1子:3万円 ・第2子、第3子:5万円 ・第4子以降:10万円 |
紙おむつ支給 | 2歳までの子どもを養育している世帯に対し、1か月2,400円×消費税分の紙おむつ購入券を18か月分支給 |
妊娠中や、何かと物入りになる乳児期に手厚い支援を受けられるところが嬉しいですね。
教育面では、令和4年度から「0歳から15歳までの一貫教育・保育」という、特色ある取り組みがスタートしました。これは、山北町の保育・教育施設がすべて公立であることを活かし、園・小学校・中学校が一丸となって子どもたちの成長をトータルサポートするというものです。
「山北スタンダードカリキュラム」に基づいた一貫性のある指導や、異校種間交流の推進などを通し、「社会の中で、他社とよりよく関わりながら自分らしく生きる」ことのできる子どもの育成を目指します。
「0歳から15歳までの一貫教育・保育」について詳しくはこちら
移住した人の体験談・感想
ここでは、実際に山北町へ移住した方の体験談や感想をご紹介します。
- 山北町での生活は、「自然に囲まれた場所で暮らしたい」という理想がそのまま形になったよう
- 日本の原風景が残る、のどかで落ち着いた町
- 地域の人がみんな温かい。移住者に対しても、気持ちよく自然に受け入れてくれて嬉しい
- 小田原や御殿場などへも車で30分で気軽に出かけられる
- 国道246号線の渋滞だけは、少し不便を感じる
自然にあふれ、地域の人たちの温かさが感じられるという、昔ながらの田舎の魅力がいっぱいの山北町。車があれば近隣の都市へもすぐに出かけられる利便性も、住み心地のよさにつながっているようです。
山北町への移住へ向けた行動ステップ
ここでは、実際に山北町への移住を進めるために起こせる行動をご紹介します。
ステップ1:オンライン窓口で気軽に相談
山北町では「オンライン相談窓口 やまぶき」を設け、移住を検討する方からの相談を受け付けています。移住に関して知りたいことや不安に思うことを、まずは気軽に聞いてみましょう。
利用対象 | 山北町への移住を検討している方 |
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対応時間 | 平日 9:00~11:30、13:30~17:00 |
相談時間 | 1回40分(事前予約制) |
ステップ2:定住促進イベントでまちの魅力を発見
▲空き家見学ツアーでは、地元の人が案内してくれるので分からないことも聞きやすい
これまで山北町では、移住を検討している方のために下記のようなイベントが開催されてきました。
空き家見学ツアー | 山北町の空き物件の見学、地域体験イベント(みかん狩りなど) |
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やまきた体験ツアー | 森林活動現場や、地元の名所見学など ※2020年以降は開催されていません |
やまきたLove婚 |
山北町を舞台としたアクティビティを通して、男女の出会いをサポート |
「空き家見学ツアー」では、交流会を通して先に移住された方のお話を聞くこともできるので、非常に参考になると思います。例年、応募が殺到し抽選となる人気イベントです。ぜひともご検討ください。
ステップ3:お試し住宅で実際の「山北暮らし」を体験
▲お試し住宅「ホタルの家」は和風庭園もあり、ホッと落ち着ける雰囲気
「お試し住宅」制度では、山北駅近くにある「ホタルの家」に2週間から14週間滞在し、山北町の気候や雰囲気、交通の便などを体感することができます。
体験期間 | 令和6年4月1日~令和7年3月31日のうち、2週間から14週間 |
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参加料 | 20,000円/2週間 |
滞在中には、地元名産「足柄茶」の茶業センター見学や、梅もぎ・梅ジュースづくり体験、木工体験など、多彩な体験メニューも利用できます。
▲玉ネギ収穫体験など、移住後に農業をしたい方にピッタリの体験メニューもある
滞在中のイベントとしての他に、移住後の新しい楽しみを見つけたり、地域の方と交流するためにも、ぜひ参加してみてください。
山北町への移住に関するお問い合わせ先
担当課 | 定住対策課 |
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住所 | 〒258-0195 神奈川県足柄上郡山北町山北1301番地4 |
電話番号 |
0465‐75‐3650 |
対応時間 | 平日 8:30~17:15 |
公式サイト | https://www.town.yamakita.kanagawa.jp/lifetown/ |