【北海道八雲町への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報|縁結び大学
この記事では、地方移住を検討している方に向けて、北海道八雲町(やくもちょう)で暮らす魅力を紹介します。
八雲町は、日本で唯一の「太平洋と日本海の二つの海に面したまち」で、海の幸が豊富。自然を満喫できるスポットが多数ありながら、暮らしやすさも兼ね備えているので、都会暮らしが長い人でも移住しやすいでしょう。
移住支援だけでなく、さまざまな支援が充実しており、子育て世帯の人や新規就農を目指している人も、要チェックの移住先です。
この記事では、八雲町の政策推進課企画係で働く齋藤さんにお話を伺いながら、北海道八雲町の特徴や暮らしの情報を解説していきます。
八雲町の魅力は?4つの特徴を解説
八雲町は自然も生活の便利さもあり、子育てがしやすいまちです。また、酪農が盛んなので、就農に興味がある人は八雲町への移住を検討してみてもよいと思います。
おいしいグルメを味わえる機会がたくさんあるのも、八雲町へ移住する魅力でしょう。
そんな八雲町への移住におすすめな人の特徴は、次の通りです。
- 自然に囲まれて便利に生活したい人
- 都会暮らしが長い人
- 海の幸だけでなく、あらゆるグルメを味わいたい人
- 就農支援が充実した移住先を探している人
- 子育て世帯の人
それでは、なぜこのような方におすすめなのか、その理由となる特徴を解説していきます。
特徴1:自然も暮らしやすさもある「ちょうどよさ」がそろったまち
八雲町は太平洋と日本海に面しており、日本で唯一、二つの海を持つまちです。そんな八雲町は自然が豊かで、緑と触れ合えるスポットや絶景が多数あります。
自然に溢ているだけではなく、都市機能が適度に備えられていて暮らしやすいのも魅力。都会暮らしが長い人でも、今までの生活との間に大きなギャップは感じないでしょう。
そこで八雲町の「自然」と「暮らしやすさ」の両方をさらに詳しく解説していきます。
自然:自然を満喫できるスポット多数!鮭の遡上などの光景がすごい
▲八雲町育成牧場から見える大パノラマ
八雲町は豊かな自然に触れ合えるスポットがたくさんあります。
町内を流れる遊楽部川(ゆうらっぷがわ)では、秋になると鮭の遡上を間近で見ることができます。水の流れに逆らって懸命に泳ぐ鮭の姿は感動的で、胸を強く打たれることでしょう。
鮭を目当てに飛来するオオワシやオジロワシなどの天然記念物を目にするチャンスもあります。八雲町は珍しい動物の宝庫なので、常にカメラを持ち歩くと、シャッターチャンスが訪れるかもしれません。
また、「八雲町育成牧場」も景色を堪能するにはうってつけのスポット。海抜200メートルの高台にあるため、快晴であれば、山や海、市街地が広がる大パノラマが見られるでしょう。
特に育成牧場から見える夕焼けは絶景です。たくさんの牛たちや眼下に広がる大パノラマを、夕焼けがオレンジ色に染めます。
※参考:北海道公式観光サイト「八雲町育成牧場」
▲夕日に染まる育成牧場
白樺の木が立ち並ぶ「パノラマロード」の眺めも見事で、ドライブにおすすめです。坂道の上では畑が一面に広がる光景や、噴火湾のオーシャンビューを望めます。
▲白樺の木が立ち並ぶ「パノラマロード」
さらに、サウナつきの公衆浴場「和の湯」や、秘湯のような雰囲気が魅力の「熊の湯」など、温泉も豊富。休日には、さまざまな温泉で日頃の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。
このように、八雲町には自然を満喫できる場所がたくさんあるので、自然が大好きな人におすすめな移住先です。
暮らしやすさ:2030年には新幹線が開通予定!コンパクトに整備されたまち
▲町内にある「噴火湾パノラマパーク」
いくら自然が大好きでも、都会暮らしとの間にあまりにもギャップがあったら、移住生活にストレスを感じてしまうかもしれません。
しかし、八雲町であれば適度に都市機能があり、都会暮らしが長いような人でも移住後のストレスは少ないでしょう。
八雲町は生活に必要な施設がコンパクトにまとまっています。八雲市街地には大型スーパーやホームセンター、家電量販店などが車に乗って5分以内の場所にあり、用事を一気に済ませられるメリットがあります。
中心部であれば、車がなくても生活することが可能でしょう。ただし、中心部以外は車が必要になる点は、考慮しておくことが大切です。
ちなみに、町内で買い物が完結しない場合は、下道で1時間半ほどの函館へ買い物に行くことも多いそうです。ドライブがてら、家族で函館に出かけるのも楽しいかもしれません。
家族で出かけるのにおすすめのスポットは「噴火湾パノラマパーク」です。高速道路のパーキングエリアとつながっているハイウェイオアシスで、ゴールデンウィークなどのお休みには町内外からたくさんの人が訪れます。
屋内遊技場やまきばの冒険広場、果樹園、パークゴルフ場などがあり、パーク内に一日いても飽きないでしょう。
※公式:噴火湾パノラマパーク
▲パノラマパーク内にある「まきばの冒険広場」
現在でも十分に暮らしやすさが整っているといえますが、2030年には北海道新幹線が開通予定で、町外への移動がますます便利になります。札幌市や函館市へもアクセスしやすくなり、旅行やイベント、ショッピングがさらに楽しくなるのではないでしょうか。
このように、八雲町は自然を楽しみながら、都会暮らしとのギャップをそれほど感じずに暮らせるまちです。
特徴2:ホタテ・鮭・アワビ・チーズなど!おいしいものの宝庫
八雲町はおいしいものがたくさんあり、グルメが好きな人にはたまらないまちです。
まず、太平洋と日本海に面しているため、海産物が豊富。ホタテや鮭、アワビ、ウニなどの新鮮な海鮮を町内で味わえます。特に「耳吊り」という方法で手間暇かけて養殖されたホタテは絶品です。
▲噴火湾でとれたホタテ
海産物が豊富だからこそ、グルメを味わう機会もたくさんあります。「熊石あわびの里フェスティバル」「やくも大漁秋味まつり」といった新鮮な海の幸に舌鼓をうてるイベントが定期的に開催されています。
地元で採れた野菜を手に入れられる「産直市」も定期的に開催されており、新鮮な野菜を地産地消で味わえます。
町内では、軟白ねぎやもち米の「風の子もち」も生産されています。さまざまな農作物を味わえるのは、子どもの食育にもつながるのではないでしょうか。
また、八雲町は「北海道近代酪農発祥の地」とされており、酪農のまちでもあります。八雲町の牛乳やチーズはとびきりおいしいので、乳製品が好きな人にはイチオシです。
このように八雲町は、おいしいグルメを日常的に味わえるまちです。おいしいものが大好きな人は移住を検討してみてはいかがでしょうか。
特徴3:就農支援が充実!就農希望者は要チェック
八雲町はおいしい農作物がたくさん生産される酪農のまち。就農支援も充実しているため「移住後に就農したい」と考えているのであれば、八雲町への移住を考えてみましょう。
具体的な就農支援は以下の通りです。※詳細は必ずご確認ください。
相談 | 「八雲町農業担い手育成センター」から、農業体験・研修から生活全般に至るまで、アドバイスを受けられる。 |
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研修 | 指導農業士や農業士の指導の下、約2年間にわたり、農業や経営管理に必要な知識を学べる。 |
補助金 | 就農が決まると「新規就農支援資金」として最大500万円の融資が受けられる。10年間営農を継続すると、償還が免除される。 |
住宅(家賃助成) |
町外から八雲町で1年以上の研修を行う新規就農者が対象。家賃の1/2以内(上限25,000円)。助成期間は研修計画に基づく研修期間内で3年以内。 |
このように見ると、八雲町の就農支援がいかに手厚いかがわかるのではないでしょうか。
特に10年間営農を継続すると、新規就農支援資金が免除されるのは驚きです。
さらに、酪農の研修機能も備えている「大関牧場」も町内にあります。大関牧場では社会人や学生を対象に短期実習も実施しているため、参加を検討してみるのもいいでしょう。
八雲町は新規就農を目指している人にとってピッタリな移住先です。
特徴4:子育て世帯にうれしいサポートも多数!特に就学支援がすごい
八雲町は自然環境に恵まれていて、暮らしやすく、子育てをするのにもってこいの場所です。
それだけでも子育て世帯にとってはありがたいですが、心強い支援も実施しているので、一部紹介します。※詳細は必ずご確認ください。
- 児童生徒の学校給食費は無料
- 18歳の年度末までの子どもの医療費は無料
- 町内の高校に通う子供がいる場合、通学費の助成が受けられる(例:バスの定期券運賃の2分の1を助成してもらえる)
- 模擬試験受験料や各種検定受検料、通信教育受講料などの助成を受けられる。(例:通信教育は受講料の2分の1を助成してもらえる。)
- 町内の高校に通う子供がいる場合、月額5万円を上限に、下宿費用の助成を受けられる。
参考:八雲町役場「子育て支援の一覧」
参考:八雲町役場「八雲高校生への就学支援」
支援内容を見ると、高校生の子どもに対する就学支援が特に充実していることがわかります。子どもの大学進学を控えているような時期に、これだけの助成が受けられるのはありがたいのではないでしょうか。
北海道八雲町での生活に役立つ情報
▲八雲町でとれたホタテ。日常的においしい海産物が味わえる。
八雲町における魅力を存分に知っていただいたところで、次に移住後の生活に役立つ情報を紹介していきます。
気候 | 1月:平均気温-3.3度 8月:平均気温20.9度 参考:気象庁ホームページ |
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人口 | 15,012人(令和5年2月末現在) |
病院 | 医療機関:4件 歯科診療所:7件 |
学校 | 保育所:4ヵ所 幼稚園:1ヵ所 認定こども園:1ヵ所 小学校:7校 中学校:4校 高校:1校 |
文化 | 北海道木彫り熊発祥の地 |
交通 |
【鉄道】 |
隣接自治体 | 山越郡長万部町、茅部郡森町、檜山郡厚沢部町、爾志郡乙部町、久遠郡せたな町、瀬棚郡今金町 |
アクセス | 【電車】 函館駅から約1時間 札幌駅から約2.5時間 新千歳空港から約2時間 【車】 札幌から約3.5時間 千歳から約3.5時間 小樽から約3時間 苫小牧から約3時間 函館から約1.5時間 室蘭から約2時間 【空港】 新千歳空港から電車で約2時間 函館空港から約1.5時間 東京駅から電車で約5時間 |
イベント | 噴火湾パノラマパーク大収穫祭、八雲さむいべや祭り、熊石あわびの里フェスティバル、落部つつじ祭り、八雲山車行列 |
上記を見ると、一年を通して多様なイベントが行われていることがわかります。特に北海道三大あんどん祭りの一つである「八雲山車行列」には多くの観光客が訪れ、にぎやかな雰囲気です。
八雲町への移住を考えているのであれば、7月の八雲山車行列に訪れて、八雲町の雰囲気を知るのもいいかもしれません。
▲八雲山車行列の様子
また、八雲町は「北海道木彫り熊発祥の地」でもあります。BEAMS JAPANとコラボした商品も作られており、町では積極的にPRを行っています。
町内には「木彫り熊資料館」があるので、八雲町を訪れた際にはぜひチェックしてみてください。
▲町内には「木彫り熊資料館」がある
気候:夏は過ごしやすいが、冬は雪かきが必要
8月の平均気温が約21度で夏でも過ごしやすいことがわかります。しかし、冬はひざ下まで雪が積もることもあるため、雪かきに苦手意識を持っている人にはつらく感じるかもしれません。
降雪量は、札幌や旭川に比べると雪が少なく、函館よりも多いイメージです。
道路に関しては毎日除雪作業が行われるため、そこまで心配はありませんが、自分の駐車スペースの雪は除雪する必要があるでしょう。「雪かきは毎日のルーティーン」とポジティブにとらえることが、楽しく暮らすためのコツです。
仕事:地域おこし協力隊を積極的に募集中!移住者向け支援もあり
大手求人サイトで八雲町の正社員情報を探したところ約300件の求人が見つかりました。
※参考:求人情報の一例(2023年4月現在)
八雲町ではホタテの養殖が盛ん。3月から6月にかけては稚貝をロープに吊るす「耳吊り作業」が行われ、多くの求人が出るため、求人情報をチェックしてみるといいでしょう。
また、八雲町では2023年4月現在、地域おこし協力隊を積極的に募集中です。地域おこし協力隊の活動は多岐にわたり、八雲町の業務は観光開発や高齢者支援、研修牧場支援、放課後児童補助などがあるようです。
地域おこし協力隊に興味がある方は、公式サイトから詳細を確認してみましょう。
※公式サイト:八雲町役場「地域おこし協力隊とは」
さらに50歳未満の移住者が、町内事業者に正規で雇用された場合、以下のように奨励金を受け取ることが可能です。※詳細は必ずご確認ください。
八雲町U・Iターン就職奨励金 | 1年目:30万円(現金) 2年目:20万円(やくも商品券) |
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※公式サイト:八雲町役場「八雲町U・Iターン就職奨励金について」
就業してから2年間で50万円分もの奨励金が受け取れるため、移住後の生活基盤が築きやすいのではないでしょうか。
住まい:空き家バンクの活用がおすすめ
八雲町の物件情報は数が少なめなので、物件を探す際は複数のサイトをいくつも探してみるのがおすすめです。
また、八雲町には空き家バンクがあります。空き家バンクから情報を探してみれば、掘り出し物の物件が見つかるかもしれません。
空き家バンクは町役場ではなく、不動産業者が管理しています。以下のURLから直接不動産会社に物件情報を問い合わせてみましょう。
※参考サイト:八雲町役場「不動産業者一覧」
八雲町へ移住した人の声:「人の温かさ」に感謝
ここで、実際に八雲町へ移住した人の感想を紹介していきます。
- 自然がいっぱいあるので、自然が好きな人におすすめ。
- 二つの海を持つ町で、夕日と朝日が美しい。
- 足をのばせば大自然があり、ちょうどいい。
- 都会すぎず、田舎すぎない。
- 近所の方の温かさを実感している。
- 「噴火湾パノラマパーク」からの景色はお気に入り。
- 排他的なところがなく、すんなり受け入れてもらえて感謝。
「美しい自然」や「自然と都市機能の絶妙なバランス」を利点として挙げる移住者の方がいましたが、最も多いと感じたのは「人の温かさ」に対する感謝の声です。
移住する上で人間関係は最も大切であるといっても過言ではありませんが、八雲町へ移住すれば優しい人が多いのですんなりと受け入れてもらえそうです。
優しい地域の方に囲まれながら、穏やかな移住生活が送れるのではないでしょうか。
移住時には「北海道移住応援カード」を使おう
八雲町への移住時に役立つのが「北海道移住応援カード」です。
北海道外に在住している人であれば、以下のようなサービスが受けられます。※詳細は必ずご確認ください。
- レンタカー割引
- 引っ越し料金割引
- 各種ローン割引
- 住まい割引
- 自動車教習所料金割引
北海道外から移住する場合、交通費だけでもかなりの負担になります。上記のような割引が受けられれば、お財布にもありがたいのではないでしょうか。
カードの有効期限は公布の日から3年以内なので、賢く活用しましょう。
八雲町への移住に関するお問い合わせ
▲北海道三大あんどん祭りの一つである「八雲山車行列」
担当課 | 八雲町役場 政策推進課企画係 |
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住所 | 〒049-3192 北海道二海郡八雲町住初町138 |
電話番号 | 0137-62-2300 |
FAX | 0137-62-2120 |
公式サイト | https://www.town.yakumo.lg.jp/ |