新潟県魚沼市へ移住しよう!子育て・住居・支援制度など移住に役立つ情報まとめ
この記事では、地方移住を検討している方に向けて新潟県魚沼市(うおぬまし)の魅力と移住に役立つ情報を紹介します。
魚沼市は新潟県南東部の魚沼盆地に位置する、人口約33,000人の市です。
市内にはスキー場が4カ所あるほか、「尾瀬国立公園」をはじめとする自然公園が充実しており、トレッキングやキャンプなどさまざまなアウトドアを満喫できます。
また、「滝雲」「雪流れ」など珍しい絶景を堪能できるため、ファミリーはもちろんセカンドライフの住まいとして選ぶ方も少なくありません。
そんな魅力溢れる魚沼市について、地域創生課の船見さんにさらに詳しくお話を伺いました。
魚沼市の3つの特徴
魚沼市といえば「魚沼産コシヒカリ」で有名な、言わずと知れた米どころです。
食の豊かさはさることながら他にも多くの魅力があり、子育て世帯や年配の方問わず幅広い年代の方が移住しています。
移住を検討する際には以下3つの特徴を押さえましょう。
では、これらの特徴について詳しく解説します。
特徴1:「滝雲」「雪流れ」など珍しい絶景を堪能できる
▲各エリアの特色が一目でわかる、かわいいイラスト付きの手作りマップ
尾瀬国立公園と越後三山只見国定公園が面積の約50%を占め、周囲を駒ヶ岳や守門岳の山々が連なる緑豊かなまちです。
越後三山只見国定公園では雪食地形を見られるなど、世界的にも珍しい自然景観が数多く存在します。中でも魚沼市を象徴する絶景といえば「滝雲」でしょう。
枝折峠では9月〜10月にかけて濃い霧が発生し、山頂には幻想的な雲海が現れます。雲海だけでも珍しい光景ですが、雲海が山々の峰筋を超えて滝のように流れ落ちる現象「滝雲」まで見られる場所は他にありません。
▲枝折峠で見られる滝雲は息をのむような美しさ
空気の湿りが強く高い山々が連なる魚沼市ならではの現象で、山々がベールに覆われるような神秘的な光景です。
雲滝以外にも、4月上旬頃の破間川(あぶるまがわ)ダムでは、雪の塊がダム水面に浮かび流氷を思わせる「雪流れ」を見ることができます。
▲まるで流氷のような景色の「雪流れ」
さらに、雪解け前に桜が開花する「雪上桜」の光景には、雪国ならではの情緒を感じられるでしょう。
このような光景は他にないため、「美しい景色を日常で楽しみたい」「都会の喧騒から離れて自然を感じたい」という方にも選ばれています。
尾瀬国立公園で楽しめる四季ごとの花々や、市内各所で見られる夏のホタルなど他にも見所がたくさんあります。
▲魚沼市のパンフレットにも、雲海などの絶景や観光名所が掲載されています。
特徴2:子どもの医療費無料(自己負担額全額助成)。公園なども充実
魚沼市は子育て支援に注力しているまちです。これまで「子育てのまち」を目指し、出産から就学までワンストップで子育て世帯を支援してきました。
例えば、経済的支援では医療費無償化(18歳到達後の3/31まで)に加え、以下のような子育て・教育支援を設けています。
出産・子育て応援給付金 | 妊娠時・出産後にそれぞれ5万円 |
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すこやか子育て応援給付金 | ・第1子:10万円 ・第2子:15万円 ・第3子以降:20万円 |
第2子以降の保険料が無料 副食費(3歳児以上)も免除 |
市内全ての保育園 認定こども園 |
魚沼市ふるさと回帰育英奨学生 | ・月額5万円まで無利子で貸与 ※卒業後3年以内に魚沼市に居住し、居住期間が貸与期間の1.25倍に相当する期間に達したとき、返済免除を受けることが可能 |
上記以外にも、不妊・不育治療費用の一部助成や妊婦の医療費無料など、出産における経済的不安を軽減する助成制度も設けられています。
公式:魚沼市「子育て支援」
また、市内にはファミリーが遊べる公園や屋内施設が豊富です。
月岡公園 | 水遊び場スペース・芝生広場、ユリ畑、遊具、テニスコート、キャンプ場 など |
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小出公園 | スキー場が併設されている。市内が一望できる見晴らし |
響の森公園 | 大型遊具、音の出る遊具、野外ステージ、バーベキュー など |
小出公園はなだらかなスキーエリアがあり、冬はそり滑りや雪遊びが楽しめます。
響きの森公園には子育て支援施設「かたっくり」が併設されていて、幼児向けのおもちゃからエアトランポリン、大型遊具まで年齢に合わせた遊具で遊ぶことが可能です。
このように、魚沼市は経済的・環境的に子育て世帯が暮らしやすい環境が整っています。
ファミリーはもちろん、これから家族を増やしたいと考えている夫婦にもおすすめです。
「かたっくり」は市内どこからでも15分程度で行ける距離です。遊具が充実しているため隣の南魚沼市から遊びに来る家族連れの姿も見受けられます。
特徴3:登山に温泉、スキーなどアクティビティを満喫できる
魚沼市は山々に囲まれ、日本百景に指定されている景勝地「尾瀬国立公園」も有する自然豊かな環境です。アウトドアや趣味を堪能できるとあり、セカンドライフの場に選ぶ方も少なくありません。
市内にはパウダースノーを楽しめるスキー場が4カ所あり、小出スキー場は小出駅から徒歩10分程度とアクセスも良好です。また、奥只見丸山スキー場は、5月のゴールデンウイークまで滑ることができます。
車で約2時間の尾瀬国立公園では、本州最大の湿原でニッコウキスゲやミズバショウなどの季節の草花を楽しむこともできます。
開湯1,300年の歴史を持つ「大湯温泉」や希少なラジウム泉の「栃尾又温泉」など温泉も豊富です。
その他、炭焼きに興味があり魚沼市へ移住し、セカンドキャリアとして本格的に炭焼きを始める方もいます。移住を機に新しい趣味や仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。
ウインタースポーツや野菜作りなどの趣味を楽しむために、首都圏から来られる年配の方も多くいらっしゃいます。
魚沼市の暮らしに関する情報
ここでは、魚沼市の基本情報と、仕事・住まいなどの暮らしに役立つ情報をまとめました。
「救急病院はある?」「魚沼市はどのような仕事が多い?」など、生活の疑問を解消しましょう。
気候 | 1月平均気温:0.3℃ 8月平均気温:25.7℃ ※参考:気象庁 |
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人口 | 人口:33,277人 世帯数:13,187戸 (2023年10月31日時点) |
医療機関 | 28院(うち、総合病院2院) |
学校 | ・教育・保育施設:13園(うち、私立4園) ・小学校:8校 ・中学校:5校 ・高校:2校 |
交通 | 【電車】 ・主要な駅:JR上越線・只見線「小出駅」 【バス】 ・南越後観光バス 【車】 ・関越自動車道「小出IC(2024秋~「魚沼IC」)」「堀之内IC」 |
近隣都市 | 南魚沼市、長岡市、小千谷市、十日町市、三条市 |
※2024年1月現在
市内には地場大型スーパー「原信セントラルマーケット」をはじめ、Aコープやホームセンターがあり日常の買い物に困りません。複合商業施設や映画館へは車で約50分の長岡市が便利です。
医療機関は総合病院と休日救急診療所があるため、小さな子どもがいる世帯や健康に不安のある方も通院しやすいでしょう。
移動には車が必須で、各家庭一人一台の保有が一般的です。
【気候】1、2月は積雪が2〜3m。ただし公道の除雪対策は万全
魚沼市の気候は日本海型です。「魚沼盆地」に位置する豪雪地帯で、1、2月は積雪が2〜3mに及びます。そのため、スタッドレスタイヤや除雪用具などの冬装備が必要です。
しかし、公道には水を流して雪を解かす消雪パイプの設置やロータリー除雪車による除雪など、雪国だからこそしっかりとした対策が施されています。
【仕事】大手・地元企業求人あり。リモートで働く移住者も多数
魚沼市へ移住した方の働き方は、企業勤め・リモートワーク・起業などさまざまです。
市内には、大手オフィス系企業の「(株)プレステージ・インターナショナル」をはじめ、有名な地元企業まで働き口は多種多様にそろいます。
▼大手求人サイトに掲載されている正社員数
魚沼市 | 約570件 ※求人一例 |
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※縁結び大学調べ(2024年1月時点)
例えば、東京からUターン移住した方は、前職の経験を活かして地元企業の映像プロダクションに入社し、YouTubeコンテンツの運営などにも挑戦しています。
市内の企業へ入社すると以下の支援が受けられます。利用実績もあるのでぜひ活用しましょう。
定住促進奨学金返還支援補助金 | 対象:市内事業所に正社員として就職した人 補助額:対象経費の1/2(上限12万円・5年分) |
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また、就農希望者は多くないものの、魚沼市は県内最大のユリ生産地のためユリの栽培を始めることも可能です。
ユリの栽培はビニールハウスで行います。農家さんへの仲介もしているので、興味のある方はご相談ください。
その他、リモートで働く方や起業する方も珍しくありません。起業補助を利用して挑戦してみるのも良いでしょう。
新規起業等にぎわい創出支援事業補助金 | 対象経費の1/2(上限30万円)補助 ※空き店舗活用やUIJターン者は上限60万円 |
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地域おこし協力隊の任期終了後に移住される方も多くいます。
【住まい】最大100万円の住宅購入補助あり。家賃相場は5万円台
魚沼市は民間アパート・空き家バンク登録物件など、住まいの選択肢に困りません。
大手求人サイトに掲載されている賃貸物件数と平均家賃は以下の通りです。
民間アパート | 約15件 ※物件一例 |
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平均家賃 | 5.2万〜5.6万円(1K〜2DK) |
※縁結び大学調べ(2024年1月現在)
単身向けの1Kからファミリーに適した2DKまで幅広くそろいます。月額家賃は5万円台が目安です。
魚沼市では市営・県営などを含めた約80棟を確保しています。例えば県営の場合は、所得要件などに応じて最低家賃12,800円/月〜入居可能なので、公営住宅も相談してみましょう。
住宅購入を希望する際は空き家バンクの利用を検討しましょう。駅徒歩圏内の物件から市内中心部、山間部の物件まで登録されています。(登録件数10件/2024年2月現在)
公式:魚沼市「空き家バンク」
空き家バンクの物件は、以下の助成制度が適用されるのでチェックしておきましょう。
魚沼市定住促進事業補助金 | 新築購入または空き家バンクを利用した移住者 ・住宅購入:購入費用の1/2(上限100万円) ・家賃補助:家賃の1/2(上限2万円・3年間) |
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この補助金を利用して、新築購入や空き家バンク登録住宅を購入された移住者も多くいます。
魚沼市へ移住した人の体験談
ここでは、実際に魚沼市へ移住した方の声を一部紹介します。
- 都会のように家が密集していなくて住みやすいです。車で少し走ればスーパーがあるし畑で野菜作りも楽しめます。
- 定年退職後にUターンで東京から魚沼市へ戻ってきました。魚沼市は県内でも山がありスキーや山登りが楽しめる場所なので、大好きなアウトドアを思いきり楽しんでいます。
- 雪山の絶景が堪能できます。冬季は雪が多く不便を感じることもありますが、窓から眺める雪景色はその苦労を超える素晴らしい景色なのでぜひ見ていただきたいです。
- 地域の方は温かい方ばかりです。東京から来てホームシックになった際は家族のように接してくれて乗り越えられました。
移住者の出身地は東京・埼玉県・神奈川県・千葉県の関東圏をはじめ、福岡県や山口県などさまざまで、全国各地から来ている印象です。
「地方暮らしに憧れていた」「Uターンで戻ってきた」など移住理由はさまざまですが、みなさん口をそろえて、雪国ならではのアクティビティや絶景に心惹かれたと話しています。
また、「魚沼市を選んでくれてありがとう!と歓迎してくれた」「家の前におすそ分けの野菜が置いてあった」など、オープンな雰囲気も大きな魅力だと感じました。
魚沼市への移住準備で利用したい支援・窓口
▲移住相談窓口。船見さんをはじめ担当部署の方が丁寧に相談に乗ってくれます。
最後に、魚沼市への移住を前向きに検討している方に向けて、移住準備で利用したい支援・窓口をまとめました。
- 農作業シェアリング
- 魚沼市お試し住宅
- 移住相談窓口・お問い合わせ先
魚沼市への移住に関する疑問を解消するために、ぜひ活用しましょう。
本物の農村の暮らしに触れる「農作業シェアリング」
魚沼市では、本物の農村の暮らしに触れる”稲作”と畑での”赤カボチャ作り”を実践できます。収穫物は作業量に応じてシェアされ、食べるまたは、販売するなどこれからの暮らしを考えるヒントになります。
「農作業シェアリング」はどの工程のタイミングでも参加OKです。
その他、要望に応じたオーダーメイド型の内容にも対応しています。「保育施設を見学したい」「市内を巡ってみたい」など、希望があれば問い合わせの際に伝えましょう。
体験ツアーの詳細は問い合わせ窓口へご確認ください。
最長30日間滞在できる「魚沼市お試し住宅」
魚沼市では移住を検討する方に向けて、公営住宅の一部をお試し住宅として提供しています。
お試し住宅は2カ所あり、買い物に便利な新保地区と自然豊かな福山地区のどちらかお好みで選ぶことが可能です。
利用期間 | 3日〜30日以内 |
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施設利用料 | 1,000円/日 ※光熱費・布団レンタル料・ゴミ袋代込み |
間取り | 【市有新保住宅】 ・鉄筋5階建。和6・和6・和4.5・DK(洋6) 【市有福山住宅】 ・鉄筋3階建。和6・和3・K(洋3) ※どちらも駐車場あり |
設備 | 家具・家電、インターネット接続環境 ※衛生用品などは持参する必要あり |
お試し住宅を希望する際は、利用希望日の14日前までに申請が必要です。事前に空き状況をお問い合わせください。
公式:魚沼市「魚沼市移住お試し住宅のご案内」
1ヶ月利用された方もいらっしゃいますが、おすすめは金曜日からの3日間(最小)から一週間程度の利用です。市内を散策して、普段の生活や仕事のことから住まいのことまで自身の目で確認できるプチ体験です。
過去には関東圏や山形県、他にも香川県のご夫婦が利用された事例があるように、各地からお問い合わせをいただいています。
移住相談窓口・お問い合わせ先
下見の際は、魚沼市役所内の移住相談窓口へ立ち寄りましょう。
各エリアの特色や支援制度の詳細、魚沼市の絶景を一望できるビュースポットなど、疑問に合わせて丁寧に解説してくれます。また、窓口には移住に役立つパンフレットが豊富にそろいます。家に戻ってから家族でじっくり検討できるよう持ち帰りましょう。
▲支援制度が一覧でわかるパンフレットもあり。移住前に暮らしに費用を把握できる
なお、四季折々の魅力をまとめたパンフレット「素のチカラ、魚沼。」の内容は、ツアー動画としてyoutubeでも配信しています。
公式youtube:魚沼市「素のチカラ、魚沼。」
下見の時間が取れない方は、電話による移住相談も可能です。
魚沼市への移住に関する疑問・質問は下記窓口へお問い合わせください。
担当課 | 総務政策部地域創生課 |
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住所 | 〒946-8601 新潟県魚沼市小出島910 |
電話番号 | 025-792-9752(直通) |
対応時間 | 8:30〜17:15 土・日曜、祝日、年末年始除く |
公式サイト | https://www.city.uonuma.lg.jp/site/musubi-uonuma/ |