岡山県津山市で叶える理想の移住生活:充実した支援制度と豊かな暮らし

本記事では、地方移住を検討している方に向けて岡山県津山市(つやまし)の魅力をご紹介します。

津山市は岡山県の北東部に位置する街です。津山城をはじめとした歴史的な名所がたくさんあるほか、レジャーが楽しめる豊かな自然が広がっています。都会と田舎、どちらも満喫できる街のため、落ち着いて子育てをしたい方におすすめです。

今回は、津山市の魅力や暮らしの情報について津山市産業経済部の大橋さんに話を伺いました。

本日お話を伺った方
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津山市 産業経済部
仕事・移住支援室 主任

大橋 基輝さん

津山市の魅力:移住者に向けた3つの暮らしの特徴

津山市の暮らしの特徴

津山市は岡山県で3番目に大きい街です。

津山市には以下のような方が移住するのに向いています。

  • 自然の中でのびのびと子育てをしたい人
  • 歴史を感じられる街並みが好きな人
  • その地域ならではの伝統行事や食文化などを楽しみたい人

その理由を、3つの特徴から見ていきましょう。

特徴1:四季折々の自然を満喫できる豊富なスポット

春の鶴山公園
▲津山城は森忠政(森蘭丸の弟)によって1616年に築城された。石垣と桜の組み合わせが美しい

津山市は四季折々の自然が楽しめる街です。津山市のシンボル・津山城にある「鶴山(かくざん)公園」は「日本さくら名所100選」に選出されるなど桜の名所として知られています。毎年約1,000本の桜が咲き乱れ、幻想的な景色が見られる人気スポットです。

津山市にある阿波地区

津山市内の北部に位置する阿波(あば)地域は自然を満喫するのにぴったりのスポットです。布滝(のんたき)や白髪滝、大滝、深山渓谷などがあり、夏は新緑、秋は紅葉を楽しめます。

また、津山市では豊かな自然を活かしたレジャーも人気です。市内にはキャンプ場があり、キャンプや釣り、トレッキングができます。

週末に家族でアウトドアを楽しんだり、自然の中でゆったりとした時間を過ごせたりできるのは魅力的ですよね。自然の中でのびのびと子育てをしたい方にも津山市はおすすめです。

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大橋さん

津山市の周辺には蒜山(ひるぜん)など有名な観光地が揃っています。夏には緑が美しく、冬には雪をかぶった山々の幻想的な景色が見られます。

特徴2:歴史ある城下町の風情豊かな街並み

津山市の城東伝統的建造物群保存地区

津山市には森忠政によって築城された津山城と城下町があります。津山市の中心部には、城東・城西2つの重要伝統的建造物群保存地区があり、風情ある町家や寺院建築群が建ち並んでいるのが特徴的です。

城東地区にある「城東むかし町家」は300年以上の歴史がある建造物で、津山の歴史を学ぶことができます。また、城西地区では徳守神社や城西浪漫館をはじめとした大正・昭和の建造物を見ることが可能です。

普段の生活では中々味わえない城下町ならではの雰囲気が満喫できるのは、魅力的ですよね。歴史好きの方にも津山市はおすすめできる街と言えます。

公式:津山市役所「重要伝統的建造物群保存地区」

特徴3:伝統行事と独自の食文化で味わう津山の魅力

毎年10月に行われる秋祭り「津山まつり」は、約400年の歴史を持つ津山市の伝統行事のひとつです。津山まつりは大隅神社・徳守神社・髙野神社の秋祭りの総称で、神輿やだんじりが風情ある街の中を練り歩きます。

祭り特有の華やかさや賑やかさは見ごたえがあり、特に徳守神社の神輿はその美しさから、日本三大大御輿のひとつに数えられているほどです。

そのほかにも「津山城もみじ祭り」や「清眼寺ぼたん祭り」「津山納涼ごんごまつり」など季節に応じたお祭りが津山市にはたくさんあります。こうした伝統文化が残っているのも津山市の魅力と言えるでしょう。

また、津山市独特の文化として肉食文化があります。醤油の風味が効いただしが特徴的な「津山そずり鍋」や干し肉、煮こごりなど郷土料理のほか、最近では「ホルモンうどん」なども人気です。2016年にはブランド牛「つやま和牛」が誕生するなど、畜産業にも力を入れています。

「津山市のお肉は美味しい」という声も多く、津山市までわざわざ足を運ぶ方もいらっしゃるそうです。美味しいお肉を毎日の食卓でいただきたいという方であれば、津山市での生活は豊かなものになるでしょう。

津山市移住の実践ガイド:暮らしに関する具体的情報

津山市にあるまなびの鉄道館
▲岡山県の鉄道の歴史が学べる「津山まなびの鉄道館」

ここからは暮らしに関するデータを見ていきましょう。

気候 1月:平均気温2.5°C
8月:平均気温26.3°C
※参考:気象庁ホームページ
人口 人口:95,426人
世帯:45,560世帯
※2024年6月1日時点
病院 内科:51院
外科:8院
小児科:17院
産婦人科:5院
※参考:(一社)津山市医師会HP
※診療科数は医院の重複を含む
学校 幼稚園:4園
保育園(所):24園
認定こども園:5園
小学校:27校
中学校:8校
高等学校:5校
高等専門学校:1校
短大:1校
大学:1校
※2024年6月時点
交通 コミュニティバス「ごんごバス」
路線バス:31路線
JR:3路線
・主要国道
国道53号、国道179号、国道181号、国道429号ほか
大都市へのアクセス ■飛行機
・東京(羽田)まで約1時間20分
・沖縄(那覇)から約2時間
※岡山空港から津山まで乗合タクシーで約1時間10分
■JR
・津山駅(津山線・姫新線・因美線)
・新幹線最寄駅:JR岡山駅から津山線で約1時間半
■高速バス
・大阪から約2時間半~3時間/京都から約3時間(約30分間隔で運行)
・東京から約9時間(夜行)
■車でアクセス
・高速道路を利用する場合:中国自動車道津山ICもしくは院庄IC
・中国吹田(大阪)から約2時間
・広島から約3時間弱
・国道53号/岡山から約1時間半・鳥取から約1時間半
・国道179号/姫路・倉吉方面から
・米子自動車道/米子方面から
近隣都市 岡山県:真庭市、鏡野町、勝央町、奈義町、美咲町
鳥取県:鳥取市、智頭町

津山市内では北と南で約2℃の気温差があります。南の方では雪が積もることはほとんどありませんが、阿波地域では15cmほど積もることがあるようです。

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大橋さん

私は津山市に移り住んで約8年になりますが、その間雪が原因で交通が遮断されたのは一度だけです。山間部は雪が降りますが、基本的に津山市は住みやすい街です。

国道53号沿いには大型スーパーや電気屋などがあり、市内で生活用品は全て揃います。公共交通機関は通っていますが本数が少ないため、自家用車がないと不便です。

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大橋さん

住宅街を少し離れるとすぐに豊かな自然が広がります。週末や休日にドライブがてら自然を満喫しに行くのも良いでしょう。また、基本的にラッシュアワーというものがないので、交通に関してストレスを感じることは少ないと思います。

移住においては、地域コミュニティとの交流も大切なポイントです。特に山間部など人口が少ないエリアでは、人付き合いも濃いものになります。移住した際は積極的に行事に参加したり挨拶をしたりすると良いでしょう。

また、津山市では「IJUターンカフェ~移住者交流会~」を開催しています。IJUターンカフェは移住者同士が交流できる場で、こちらに参加するのもおすすめです。

【仕事】津山圏域の多様な求人と就業支援制度

大手求人サイトで津山市の求人を見てみたところ、約2,500件ヒットしました。
求人情報の一例
※2024年6月時点

津山市では、農業・畜産業・サービス業・製造業などの求人が多いようです。

津山市周辺の地域での就職も考えている場合は、「津山圏域無料職業紹介センター」を活用すると良いでしょう。津山圏域無料職業紹介センターに登録すると、津山圏域(津山市、鏡野町、勝央町、奈義町、久米南町、美咲町)の企業とのマッチングが可能です。

公式:津山圏域無料職業紹介センター

就業者向けの支援制度には以下のものがあります。

制度名 内容 詳細
IJUターン就職活動助成金 ・岡山県外に在住で、津山圏域企業への就職や転職を検討しているIJUターン希望者(新規学卒者等を除く)
・津山圏域の企業面接に参加するために、岡山県外から参加するために必要な交通費の一部を補助
HP
津山市移住支援金 ・東京23区等から津山市に移住し、岡山県のマッチングサイトに登録の企業に新規就職した方に移住支援金を交付 HP

働き方としてはテレワークも選択肢のひとつです。津山市にはコワーキンスペースやサテライトオフィスとして使用できる「COTOYADO」があります。COTOYADOがあるアルネ・津山には託児所もあり、子どもを一時的に預けて仕事をすることも可能です。

津山市にあるCOTOYADO
▲「COTOYADO」にはWi-Fi設備をはじめ、プリンターなど仕事に必要な設備が整っている

公式:つやま産業支援センター「COTOYADO」

【住まい】多彩な選択肢と充実の住宅支援制度

住まいに関してはアパートや一軒家などさまざまな選択肢があります。物件を検索する際は「住まいる岡山」を利用すると良いでしょう。

公式:住まいる岡山

一軒家を購入もしくは借りたい場合は「津山市住まい情報バンク」を利用するのがおすすめです。2023年10月時点で、中古の一戸建ては106件登録されています。
※津山市空き家活用定住促進事業の対象物件

公式:住まいる岡山「津山市住まい情報バンク」

住まいに関する制度には、以下のようなものがあります。

制度名 内容 詳細
空き家活用定住促進事業補助金 ・(購入費補助金)空き家の取得に要した費用の100分の10以内で、限度額は30万円
・(改修費補助金)空き家の改修工事に要した費用(居住用の部分のみ。店舗等の部分は除く)の3分の2以内で、限度額は60万円
※予算の範囲内での対応のため要相談
HP
津山市地域材で住宅リフォーム等支援補助事業 ・地域材を使用して住宅を新築又はリフォームする方に補助金を交付 HP
合併処理浄化槽の補助金制度 ・合併処理浄化槽の設置について補助 HP

空き家の購入を考えている場合はぜひ活用してみてください。

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大橋さん

東一宮という地域では分譲地がかなり増えています。また、国分寺の周辺は新築が多い印象です。

【子育て】手厚い支援制度と充実のサポート体制

お子さんのいるご家庭の場合、子育て世帯向けの制度がどのくらい充実しているかは気になるポイントでしょう。

津山市では、高校卒業までのお子さんの医療費が無料になる「子ども医療費公費負担制度(R6.1.1~)」や幼稚園・保育所・認定こども園などの保育料が無償になる「幼児教育・保育の無償化」を用意しています。

また、育児についてのさまざまな悩みを相談できる「地域子育て支援センター」や親同士の情報交換の場として利用できる「親子ひろば「すくすく」」などがあり、子育てに関してしっかりサポートしてくれます。

詳しい支援内容については、津山市子育て応援情報サイト「つやま子育てネット」にまとまっているので、こちらもぜひチェックしてみてください。

公式:津山市子育て応援情報サイト「つやま子育てネット」

【遊び場】家族で楽しむ多彩なレジャースポット

津山市には子どもと一緒に遊べる施設がたくさんあります。

25ヘクタールの広大な敷地を有する「グリーンヒルズ津山」は子連れの方に人気のスポットです。敷地内には噴水のあるエントランス広場や遊具のある「トリムの森のわんぱく城」、フラワーガーデン、レストラン、スポーツ施設などがあります。

スポーツ施設は、令和4年5月に「Globe Sports Dome」としてリニューアルオープンしました。プールやボルダリング、バスケットコート、人工芝エリアなどを設置し、さまざまなスポーツアクティビティに取り組める環境になっています。

公式:津山市役所「グリーンヒルズ津山」

冬場の遊び場としては、「アイスランド津山」もおすすめです。アイスランド津山は、西日本最大級の屋外スケートリンクで、12月~2月までアイススケートを楽しめます。

公式:津山市役所「アイスランド津山」

【教育】自然と地域に根ざした特色ある教育プログラム

津山市での田植えを楽しむ親子

教育については学校によってさまざまです。

一部の学校では、田植えや稲刈り体験など自然とのふれあいを授業に取り入れています。また、学生が地元企業に出向き取材をするなど早いうちから職業意識を芽生えさせる取り組みがある点も特徴的です。

自然を活かした教育プログラムや地域とのつながりを強める教育は津山市ならではと言えるでしょう。

津山市移住者の生の声:暮らしの実感を紹介

津山市に移住した方の声

津山市に移住した方からはどのような感想が寄せられているのでしょうか。

  • 結婚のタイミングで移住しました。思いやりのある方が多く、気候もちょうどいいので、快適に暮らせています。
  • 「ひとがいいまち」だと思います。また、病院が多かったり広い公園があったりと子育てしやすい環境が整っているところも良いです。
  • 自然が豊かなところが良いです。子どもたちものびのびと育っています。待機児童の問題がないのもありがたいです。

自然が豊かなところが良いという声や子育てしやすい環境といった感想が多く見られました。市民も温かい方が多いということで、外部の方を広く受け入れている印象です。

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大橋さん

待機児童がいないので、基本的に幼稚園や保育園はスムーズに入ることができます。また、移住してきた方からは自然が豊かで、休日にお子さんを連れて外出するのにすごく良い環境だという声が多いです。

津山市移住体験プログラム:現地で暮らしを実感しよう

津山市の情報が集まってきたら、現地に足を運びましょう。津山市では移住前に津山の暮らしを体験できる取り組みがあります。以下の4つです。

  • 体感支援イベント
  • トライアルステイ
  • オーダーメイド体験プラン
  • トライアルワーク(農業体験)

「体感支援イベント」で津山市の魅力を直接体験

津山市では、街の雰囲気を味わえる「体感支援イベント」を用意しています。里山ぐらしを体験できるバスツアーなどがあります。

イベント内容については「LIFE津山」で確認できます。津山市への移住を検討している際はぜひ参加してみましょう。

公式:LIFE津山

「トライアルステイ」で津山市の日常を最大2週間体験

津山市にあるお試し住宅
▲トライアルステイで滞在できる物件は江戸時代の町家をリフォームしたもの

津山市のリアルな暮らしを体験するなら「トライアルステイ」がおすすめです。トライアルステイでは、一戸建住宅に3日~14日滞在することができます。

また、IJUコンシェルジュがさまざまな相談に対応してくれる点も嬉しいポイントです。

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大橋さん

トライアルステイで滞在できるお試し住宅は、重要伝統的建造物群保存地区の中にあります。1週間で1万円、2週間で2万円と非常にリーズナブルな価格で利用することが可能です。実際にトライアルステイを利用してから移住した方もいらっしゃいます。また、滞在期間中にはIJUコンシェルジュと一緒に市内をまわることができます。街の様子は実際に訪れないとわかりません。ぜひ利用してみてください。

公式:LIFE津山

自分だけの「オーダーメイド体験プラン」で津山市を探索

津山市のIJUコンシェルジュである石坂さんと西村さん
▲IJUコンシェルジュの石坂めぐみさん(写真左側)と西村あゆみさん(写真右側)

IJUコンシェルジュが各々の要望に合わせてプランを立ててくれるのが、「オーダーメイド体験プラン」です。スケジュールの関係で「体感支援イベント」に参加できない場合や、訪れたい場所が明確な場合はこちらを利用すると良いでしょう。

公式:LIFE津山

「トライアルワーク」で農業の魅力と可能性を体感

移住後に農業を始めようと考えている場合は「トライアルワーク(農業体験)」がおすすめです。

トライアルワークでは最長連続8日間、津山地域の農業を体験することができます。農業体験ができる作物は旬の野菜をはじめジャンボピーマンや水稲、ぶどうなどです。

公式:LIFE津山

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大橋さん

津山市は食も含めて快適に暮らせる街だと思います。農業や畜産業に従事している方が多いイメージがあるかもしれませんが、大半は会社員の方です。一度足を運んでいただければ、その実感が湧くと思います。ぜひ気軽に訪れてみてください。

津山市移住サポート:お問い合わせ先一覧

担当課 津山市 仕事・移住支援室
住所 〒708-0022
岡山県津山市山下92-1 津山圏域雇用労働センター内
電話番号 0868-24-3633
対応時間 8:30〜17:15
※土・日・祝を除く
公式サイト 津山市役所:https://www.city.tsuyama.lg.jp/
LIFE津山:https://life-tsuyama.jp/