北海道豊浦町への移住!自然豊かな暮らしと充実の子育て支援

この記事では、地方への移住を検討している方のために、北海道豊浦町の魅力を紹介していきます。

豊浦町は、北海道の西側に位置する人口約3,500人の町です。太平洋に面し、北海道の中でも比較的雪が少なく、町全体がコンパクトにまとまった、自然が豊かな地域です。

そんな豊浦町での暮らしの特徴やその魅力について、豊浦町役場建設課の方に伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。

本日お話を伺った方
豊浦町 建設課 住環境づくり係 松岡 拓さん

豊浦町 建設課 住環境づくり係

松岡 拓さん

北海道豊浦町の暮らし:3つの魅力的な特徴

北海道豊浦町の暮らしの特徴

日本一の秘境駅と言われるJR室蘭本線の「小幌駅」が町の西部に位置し、知る人ぞ知るシュタイナー教育の幼小中高一貫校があり、ブランドいちごである「豊浦いちご」の栽培が盛んに行われているまち、それが豊浦町です。

いちごの他にも、ホタテと豚肉が特産品で、まさに農・魚・肉の全てが味わえる町でもあります。

そんな豊浦町は以下のような特徴があります。

  • 海と山の距離が近いコンパクトタウン
  • 北海道内では降雪量や寒さが厳しくない地域
  • 独自の子育て支援と学習支援を行っている

それではここから、豊浦町の魅力や特色について更に掘り下げていきたいと思います。

特徴1:海と山が近接するコンパクトな町の暮らし

空から見た豊浦町
▲海のすぐそばに生活圏が広がっていることがわかる

町の面積の実に約76%が森林である豊浦町は、海沿いが主な居住エリアです。町内にはJR室蘭本線が通っており、東から豊浦駅、大岸駅、礼文駅を中心として生活圏が密集しています。

参考:農林水産省(グラフと統計でみる農林水産業:豊浦町)

山側から海側のエリアまでの距離は近く、町自体がコンパクトなのが特徴です。豊浦駅の東側に位置する洞爺湖町までは車で10分ほど、北側に位置するニセコ町までは45分ほどで行くことができます。

特徴2:北海道内で比較的穏やかな気候を楽しめる地域

カムイチャシ史蹟公園
▲天気の良い日のカムイチャシ史蹟公園からの眺望

北海道といえば「冬が厳しい」「豪雪や極寒」などのイメージがあるかと思いますが、豊浦町は北海道の中でも比較的穏やかな気候の地域です。

豊浦町の大岸地点と北側に位置する蘭越地点を比較すると、平均気温にそこまで差はありませんが、2月の最深積雪量は、蘭越地点は127cm、大岸地点は75cmと大きな違いがあります。

参考:気象庁ホームページ(大岸地点)
参考:気象庁ホームページ(蘭越地点)

冬への備えをする必要はありますが、冬は雪に閉ざされた中で生活をしなくてはならない、ということはありません。

特徴3:充実した子育て支援と特色ある教育環境

豊浦町の認定こども園青空
▲「自然教育」でのびのび子どもたちを育む認定こども園

豊浦町では子育て支援と学校教育に力を入れています。主な子育て支援策は以下の通りです。

制度名 概要
乳幼児等医療制度 0歳~18歳までの子どもの医療費の自己負担額を全額助成
学校給食費助成金交付事業 豊浦町立小中学校に在籍し、町内に住所を有する児童および生徒の保護者を対象に、給食費の納付金額の1/2を補助
通学費等補助事業 高校生が通学の際に利用する公共交通機関の定期運賃などを購入する際に金額の1/2を補助

医療費、給食費、通学費という子育てに欠かせない要素の補助があることがわかります。

その他にも、教育の面では以下のようなことに取り組んでいます。

  • 町単独の費用で、全小中学校に学習支援員を設置し、児童および生徒をサポート
  • 小学校と中学校が交流学習などを行い、学校間の連携を図る
  • 全小中学校に対し、特色ある教育活動を実施するにあたって補助金20万円を支給。各学校の校長の裁量で活用が可能
  • 放課後こども教室として、ボランティアなどによる活動を実施。自然に触れるアクティビティから算数の授業まで内容は多岐に渡る

豊浦町には、シュタイナー教育を実践する幼小中高一貫校もあります。シュタイナー教育とは、子どもの個性に注目し、最大限の能力を発揮できるように行われる教育方法です。

少人数制で、ひとりひとりに向き合った教育が行われる特色があることから、この学校に子どもを通わせたいと思って移住してくる方もいるそうです。

参考:いずみの学校

豊浦町の暮らし:気候、医療、教育など生活情報


豊浦町の特産品の帆立

ここからは豊浦町での生活に関する基本情報を、データとともに紹介します。

気候 ・夏(8月):平均気温20.7℃
・冬(1月):平均気温-4.0℃
※参考:気象庁ホームページ(大岸地点)
人口 約3,500人(約2,000世帯) ※2023年8月31日現在
病院

町内にはクリニックも含め2件の医療機関がある ※2023年9月時点

学校 保育所1所、認定こども園1園、小学校3校、中学校1校、幼小中高一貫校1校 ※2023年9月時点
交通 【鉄道】
・JR室蘭本線:小幌駅-礼文駅-大岸駅-豊浦駅

【バス】
・道南バス
・豊浦町営バス(コミュニティバス)

【高速道路】
・北海道縦貫自動車道(道央自動車道):豊浦IC-豊浦噴火湾PA-虻田洞爺湖IC
隣接自治体 虻田郡洞爺湖町、ニセコ町、真狩村、寿都郡黒松内町、山越郡長万部町、磯谷郡蘭越町
大都市からのアクセス 【札幌から】
・車:高速道路を使って約1時間40分
・鉄道:特急を利用し、洞爺で乗り換え約2時間
・バス:札幌駅前BTから豊浦駅前まで約3時間

【函館から】
・車:高速道路を使って約2時間15分
・鉄道:特急を利用し、長万部で乗り換え約2時間

【新千歳空港から】
・車:高速道路を使って約1時間30分
・鉄道:特急を利用し、南千歳と洞爺を経由し約1時間30分

【函館空港から】
・車:高速道路を使って約2時間

地域内ではコミュニティバスが走っていますが、車は必需品です。町内にはスーパーがないため、隣町の洞爺湖町などに買い物に行くことになります。町内に来る移動販売車を利用する人もいます。

エリアによる買い物の利便性に違いはありません。

豊浦町 建設課 住環境づくり係 松岡 拓さん
松岡さん

自治会への加入は義務ではありませんが、いざという時に頼れる存在になると思います。

仕事情報:新規就農や起業を支援する豊浦町の取り組み

大手求人サイトで「豊浦町×正社員」で検索したところ、約30件の求人情報が見つかりました。車で30分以内の通勤圏内(町内から25km以内)で検索したところ、求人情報は約1,000件まで広がりました。※2023年9月時点
※参考:求人情報の一例(豊浦町のみ)
※参考:求人情報の一例(豊浦町から25km以内)

町内の職種は農業や漁業などの一次産業が主です。

町内には新規就農を支援する施設「豊浦町地域産業連携拠点施設 いちご分校」もあります。豊浦町はいちごの栽培が盛んなので、主にいちご農家を育てることが目的です。

豊浦いちご
▲特産品の豊浦いちごは80年以上もの歴史がある

地元の農家の方が「親方」となり、研修生が3年後に独立できるように指導しています。

公式:豊浦町(豊浦町地域産業連携拠点施設 いちご分校)

起業を考えている人には「豊浦町起業化促進奨励金事業」がおすすめです。

新たに起業する方に対し、補助率1/2で、最大300万円の補助が出ます。対象の事業は、農業・林業・漁業・製造業・サービス業などです。起業の際は役場に相談するようにしましょう。

住まい情報:充実の公営住宅と活用しやすい空き家バンク制度

大手住宅情報サイトで豊浦町の物件を探したところ、賃貸が可能なアパートやマンションは見つかりませんでした。※2023年9月時点

賃貸物件を見つけるのは難しい豊浦町ですが、町内には500戸以上の公営住宅があります。WEBサイトで空き状況も出ているので定期的に確認をすると良いでしょう。

公式:豊浦町(豊浦町公営住宅情報)

豊浦町では空き家バンク制度も実施しています。登録件数は比較的多いものの、需要が供給を上回っている傾向にあるため、活用する場合はまず役場に相談して下さい。

公式:豊浦町(豊浦町空き家バンク登録物件一覧)

子育て環境:自然豊かな公園と地域交流拠点で育つ子どもたち

豊浦町森林公園
▲バンガローがあり、キャンプも可能な豊浦町森林公園

豊浦町には大小合わせて公園が8つあります。子どもたちの遊び場としてだけではなく、自然が豊かであることから、観光名所としても人気の高いスポットです。

山も海も両方ある町なので、子どもたちの遊びは大自然が相手です。広大な場所と広い空の下、のびのびと遊ぶ子どもたちの姿が見られます。

また、地域交流拠点である「豊浦町地域交流センター とわに~」にはプレイルームがあり、小さな子どもを連れた子育て世帯の交流の場としても活用されています。

豊浦町地域交流センター とわに~
▲「豊浦町地域交流センター とわにー」には移動図書コーナーなどもある

公式:豊浦町地域交流センター とわに~

子どもたちを思いっきり遊ばせる場所にも、子育て世帯の親同士の交流にも、困ることはなさそうです。

豊浦町の暮らしを語る:先輩移住者のリアルな声

北海道豊浦町に移住した人の声

実際に豊浦町で暮らし始めた移住者の皆さんは、その暮らしをどのように感じているのでしょうか。ここではそんな先輩移住者たちのリアルな声を紹介します。

  • 環境が気に入っている。海が近いし、山もある、自然の中での暮らしが贅沢だなと思う
  • 町の人がみんないい人だと思う。いい家はないかと思って歩いていたら「どうした?」と話しかけられた
  • やっぱり土地が広いので、住んでいる周りにあまり人がいなくて、ぽつんとしている。近隣に気を遣わなくて良いのはいいですね

もともと住んでいた人たちも、新しく住み始めた人たちも、広大な自然の中でのびのびと暮らしているようです。

豊浦町への移住ステップ:体験住宅とオンライン相談の活用法

豊浦町の移住体験住宅
▲海を見下ろすような高台に位置する移住体験住宅

豊浦町への移住を考えたなら、まずは思い切って現地に行ってみましょう。洞爺湖町やニセコ町も近いので、観光を兼ねた滞在をしてみるのも良いですね。

豊浦町では「豊浦町ちょっと暮らし移住体験事業」として、お試し移住を推進しています。移住体験住宅には生活に必要なものが一通り揃っており、気軽な滞在ができます。コンビニまでは徒歩10分という好立地なので、買い物にも便利です。

まずは相談から始めたいという方は、オンラインでの移住相談を活用してください。不安や懸念点についてはもちろんのこと、移住に関する疑問まで何でも聞いてみましょう。

公式:豊浦町(令和6年度 豊浦町ちょっと暮らし移住体験事業の参加者募集について)

豊浦町移住の窓口:詳細な問い合わせ先情報

豊浦町に興味を持った方は、まずは住環境づくり係に問い合わせてみてくださいね。移住について親身に相談に乗ってくれますよ。

担当 豊浦町役場 建設課 住環境づくり係
住所 〒049-5416
北海道虻田郡豊浦町字船見町10番地
電話 0142-83-1420
公式サイト https://www.town.toyoura.hokkaido.jp/
移住サイト https://www.town.toyoura.hokkaido.jp/hotnews/category/3.html