【愛知県豊橋市への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報
この記事では、地方への移住を検討している方のために、愛知県豊橋市の魅力を紹介していきます。
豊橋市は、愛知県の南東部に位置する人口約369,000人の東三河地方最大の都市です。名古屋駅からは最短で約20分、浜松までも約12分という利便性の良さがありながらも、自然環境に恵まれ、子育てや教育に力を入れている街です。
そんな豊橋市での暮らしの特徴やその魅力について、広報戦略室の方に伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。
愛知県豊橋市の暮らし、3つの特徴
豊橋市は、名古屋市や浜松市に近いというアクセスの良さがありつつも、自然が豊かで美味しい野菜や果物が気軽に手に入るまちです。放課後教室やイマージョン教育など特色ある教育にも取り組み、市全体で子育て支援に力を入れています。
そんな豊橋市は以下のような特徴があります。
- 「共働き子育てしやすい街ランキング2022」で全国3位
- 利便性が良い立地なのに、自然が豊か
- 地産地消の新鮮な農産物が手に入る、野菜の美味しい街
それではここから、豊橋市の魅力や特色について更に掘り下げていきたいと思います。
特徴1:「共働き子育てしやすい街ランキング2022」で全国3位
▲総合部門で栄えある全国3位となった豊橋市(引用:豊橋子育て支援情報ポータルサイト「育なび」)
豊橋市は「共働き子育てしやすい街ランキング2022」において全国3位に選ばれています。
参考:豊橋子育て支援情報ポータルサイト「育なび」(豊橋市が「共働き子育てしやすい街ランキング2022」で全国3位に!)
市の方針としても、「未来の担い手」である子どもたちの育成のため、2021年6月から「人づくりNo.1をめざすまちプロジェクト」を掲げ、実行しています。これは子育てや教育に重点を置いたプロジェクトで、保護者の負担の軽減や、子どもの豊かな学びを充実させるさまざまな施策を行っています。
ここでは、子育て世代への支援策や、特色ある教育についてご紹介します。
子育て世帯への手厚い支援
子育てには何かとお金や手がかかり、子どもの病気などで予期せぬ事態も多いものです。豊橋市では、そんな子育て世帯の負担を軽減するため、以下のような事業を実施しています。
制度名 | 概要 |
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乳児期家事支援事業(家事代行サービス) | 1歳未満の子どもがいる世帯を対象に、民間事業者の家事代行サービスを500円/回で利用することができるクーポンを配布(6回分) |
子育て家庭優待事業(はぐみんカード)※愛知県の施策 | 18歳未満の子どもがいる家庭と妊婦を対象に、子育て家庭優待カードを配付。協賛店舗や施設で提示すると、さまざまな特典やサービスが受けられる |
子育て短期支援事業 | 保護者の病気・出産・冠婚葬祭や、夜間・休日の仕事がある場合に、児童を一時的に児童養護施設などに預けることができる |
私立学校授業料補助金 | 私立高等学校(全日制課程・定時制課程)や中等教育学校後期課程などの授業料を補助 |
幼児教育・保育の無償化 | 保育園、認定こども園、幼稚園などの利用料が一定の要件のもとで無償。※給食(主食・副食)費、通園送迎費、行事費、延長保育料などは対象外 |
学校給食の保護者負担軽 | 豊橋市立小中学校及び豊橋市立くすのき特別支援学校(小学部・中学部)において、学校給食の無償提供等を実施 |
子ども医療費助成 | 0歳児~中学3年生までは入院・通院ともに全額助成、16歳から18歳到達年度末までは入院のみ全額助成 |
また、フードバンクや子どもの居場所づくり等に対しても支援を行っています。豊橋市として取り組みを始めたばかりの制度もありますが、市民が利用しやすいような制度にするため、いろいろと工夫を凝らしているとのことでした。市として子育て世帯をどうサポートできるかを、しっかり検討していることがわかります。
公式:豊橋市(子育て支援)
放課後の新たな学びの場「のびるん de スクール」
▲「のびるんdeスクール」でトランポリンを楽しむ子どもたち
豊橋市では、市内全小学校に「のびるんdeスクール」を導入しています。これは、放課後の時間を新たな学びの場と位置づけ、さまざまな体験活動を行うものです。
▲「のびるんdeスクール」でプログラミングを学ぶ子どもたち
「のびるんdeスクール」に関わる様々な大人たちとの交流を通して、子どもたちの健全な育成と社会性の向上を図り、多様で多彩な体験活動を提供してくれる専門家によって、子どもたちの新たな能力の発掘も目指している取り組みです。
体験活動は「トランポリン」「ヒップホップダンス」「ミュージカル」「 プログラミング」「AED体験」など、バラエティー 豊かな内容が用意されています。
日本初!公立小学校での「イマージョン教育」
「イマージョン教育」とは、未習得の言語に浸りきった状態(イマージョン)で、教科を学び、目標とする言語の習得を目指すものです。豊橋市の公立小学校である八町小学校では、この「イマ―ジョン教育」を取り入れており、国語と道徳以外の授業を英語と日本語で指導しています。
公立小学校では全国初の取り組みであることから注目度も高く、入級の問い合わせほか、視察の問い合わせも多くあります。児童の英語力は一律ではありませんが、個々の児童のレベルに合わせて、授業を進めています。
参考:豊橋市(令和6年度八町小学校イマージョン教育コース入級要項等)
特徴2:利便性が良い立地なのに、自然が豊か
▲太平洋に面した東三河地方に位置する豊橋市(引用:豊橋観光コンベンション協会)
愛知県の南東部に位置する豊橋市は、名古屋市までは車で約1時間25分、浜松市までは約1時間で行くことができます。電車の場合はもっと速く、名古屋市までは新幹線を使えば約20分、浜松市までは約12分の距離です。
近隣都市圏へのアクセスが良い立地ではありますが、太平洋に面していることや、農業が盛んな地域であることから、自然環境にも恵まれています。
▲アカウミガメの産卵地としても知られる伊古部海岸
自然が多いところに住みたいが、アクセスの良さなどの利便性も欲しいという方にもぴったりな街です。
特徴3:地産地消の新鮮な野菜や果物が手に入る
▲豊橋産の野菜・果物などが手に入るファーマーズマーケット「あぐりパーク食彩村」
豊橋市は、穏やかな気候と平坦な地形に恵まれ、農業の盛んな地域として古くから栄えてきました。現在でも農業が市の基幹産業の一つであり、一年を通してさまざまな農産物が育てられています。
主な農産物としては、キャベツ、トマト、米、大葉(青じそ)、次郎柿などがあげられますが、エリアにより異なります。
エリア | 主な農産物 |
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北部・東部 | 柿、なし、ぶどうなどの果樹と米 |
西部 | 米が中心だが、露地野菜や施設園芸も行われている |
南部 | キャベツ、はくさい、トマトなどのほか、牛、豚、鶏などの畜産も盛ん |
地域全体で美味しい農産物が育てられており、スーパーなどでも新鮮な地元産の野菜・果物が売られています。地産地消の美味しい野菜・果物を手軽に買えるのは、豊橋市に住む上での大きな魅力と言えます。
愛知県豊橋市の暮らしに関する情報
▲10月に地域を挙げて行われる「ええじゃないか豊橋まつり」の「総おどりファイナル」の様子(参考:豊橋まつり振興会HP)
ここからは豊橋市での生活に関する基本情報を、データとともに紹介します。
気候 |
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人口 | 約369,000人(約164,000世帯) ※令和5年8月1日現在 |
病院 | 市内にはクリニックも含め388件の医療機関がある ※2023年9月時点 |
学校 | 認定こども園23園、保育園41園、私立幼稚園19園、小学校52校、中学校22校、高等学校・高等専修学校2校、特別支援学校1校 ※令和5年4月1日時点 |
交通 | 【鉄道】
【バス】
【高速道路】
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隣接自治体 |
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大都市からのアクセス | 【東京から】
【名古屋から】
【大阪から】
【中部国際空港から】
|
一年を通して安定した気候の豊橋市ですが、太平洋側であることと、平地が多いことから、天気の良い日でも風が強いという特徴があります。洗濯物はよく乾きますが、自転車などに乗っている時は向かい風が少し大変なようです。
豊橋市の公共交通は、鉄道や路面電車、路線バスが、豊橋駅を中心に放射状に形成されています。そのため、公共交通を利用して市内外へ移動することができるようになっています。
また、電車や路線バスが運行していないエリアについては「地域生活」バス・タクシーが運行しており、日常生活のための移動手段が確保されています。
日常生活用品については、どのエリアに住んでいても揃いやすいですが、大きな買い物をする時や、娯楽品を買う時には、名古屋市まで車や電車で足を延ばす人が多いようです。
【仕事】転職も起業も、新たな挑戦がしやすい街
大手求人サイトで「豊橋市×正社員」で検索したところ、約11,700件の求人情報が見つかりました。車で30分以内の通勤圏内(市内から25km以内)で検索したところ、求人情報は約31,500件まで広がりました。※2023年9月時点
※参考:求人情報の一例(豊橋市のみ)
※参考:求人情報の一例(豊橋市から25km以内)
求人数は多いので、転職先を探す場合も選択肢は多いと言えます。
スタートアップ企業を支援し、農業の課題解決を目指す
愛知県全体として、スタートアップの創出・育成に力を入れていく方針から、2024年10月に名古屋駅近くに国内最大のインキュベーション施設「STATION Ai」が開業します。ものづくりのまちである豊橋市も、この施設と連携し、起業支援を行っていく予定です。
公式:STATION Ai
また、全国区でも有数の農業地である豊橋市では、「未来の農をつくる」を合言葉に、農業の課題を解決するアイデアを競う「アグリテックコンテスト」を開催しています。これは、スタートアップ企業が新たな知識や技術を駆使し、豊橋市の農業者や農業関連企業と連携した取り組みを行うものです。
スタートアップに関するバックアップ体制も整えられているので、移住後に新たなことを始めようと考えている人にも、豊橋市はぴったりです。
【住まい】賃貸、戸建て、空き家など、住居探しには困らない
賃貸、戸建て、空き家など、豊橋市における住まいの選択肢は多様です。ここではそれぞれの特徴について紹介します。
【賃貸】物件数は多く、市内には仲介業者が多数存在する
大手住宅情報サイトで豊橋市の物件を探したところ、賃貸が可能なアパート・マンションは約3,800件見つかりました。選択肢が豊富なことから、移住者の多くは賃貸物件での生活をスタートする傾向にあります。※2023年9月時点
※参考:物件情報の一例
愛知県内の家賃平均の最高金額と豊橋市で比べてみました。
豊橋市 | 最高金額 | |
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ワンルーム・1K・1DK | 約5.2万円 | 約6.2万円(名古屋市東区) |
1LDK・2K・2DK | 約6.5万円 | 約9.8万円(名古屋市中区) |
2LDK・3K・3DK | 約7.8万円 | 約15.1万円(名古屋市中区) |
3LDK・4K・4DK | 約9.5万円 | 約17.6万円(名古屋市中村区) |
2023年9月時点縁結び大学調べ
間取りの広さが大きくなるほど、家賃平均に差があり、2LDK以上の物件では愛知県内の最高金額の約半分の金額で賃貸が可能です。
【戸建て】居住区域を要チェック
戸建てを検討している方は、場所にもこだわるようにして下さい。豊橋市では「豊橋市歩いて暮らせるまち区域定住促進事業費補助金」として、特定の区域内で新たに家屋を取得し居住する方に対して補助金を交付しています。
豊橋市は鉄道や路面電車、路線バスなどの公共交通が充実しており、自動車に頼らなくても、お店や病院など日常的な暮らしを支えるサービスを利用できる区域を「歩いて暮らせるまち区域」として定め、暮らしやすいまちづくりを進めています。
項目 | 補助内容 |
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家屋 | 所有する家屋にかかる固定資産税相当額を最大3年間補助 |
土地 | 所有する土地にかかる固定資産税相当額を最大3年間補助 |
子育て奨励金 | 補助対象者の世帯を構成する中学生以下の子どもに対し、10万円/人の奨励金を交付(1回限り) |
豊橋市で定住を考え、賃貸物件ではなく戸建て物件に住みたいとお考えの方は、場所についてもよく検討するようにしましょう。
補助には要件があります。詳しくはホームページにてご確認ください。
公式:豊橋市(豊橋市歩いて暮らせるまち区域定住促進事業費補助金について)
【空き家】改修補助金の活用を忘れずに
豊橋市では空家バンク制度も設けています。賃貸物件の豊富さなどもあり、活発に活用されているわけではありませんが、空き家を改修する際に使える「空家利活用改修費補助金」も用意されています。
対象者 | 補助額 |
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一般世帯 | 限度額50万円(補助率1/2) |
新婚・子育て世帯 | 限度額66万円(補助率2/3) |
空家バンクを活用して、物件を取得する場合はこちらの補助金を活用して下さい。
公式:豊橋市(空家物件情報一覧)
公式:豊橋市(空家利活用改修費補助金)
【子育て】公園を始めとした遊び場が充実している
▲「牛川遊歩公園」では花や緑陰、落葉など一年を通して散歩が楽しめる
豊橋市には、子どもを遊ばせる場所がたくさんあります。市内には大小さまざまな公園が415園(R5.4.1時点)あり、特に市の東部には多くの公園があります。
公式:豊橋市(公園一覧)
特に人気が高いのは、豊橋駅から車で25分ほどのところにある豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)です。動物園、植物園、遊園地、自然史博物館が一体化した公園で、市内外から多くの人が訪れます。週末に家族で一日を過ごす場所としても最適です。
お子さんが小さい世帯におすすめなのは、「こども未来館ここにこ」です。子育てプラザで、子どもを遊ばせながら育児の相談ができたり、体験・発見プラザで80種類以上のものづくりや体験ができたり、日々いろいろなイベントが行われていたりします。
公式:こども未来館ここにこ
▲たくさんの親子が「子育てプラザ」を利用している
子どもたちを遊ばせる場所にたくさんの選択肢があるのが豊橋市の魅力の一つです。
愛知県豊橋市に暮らす先輩移住者の声
実際に豊橋市で暮らし始めた移住者の皆さんは、その暮らしをどのように感じているのでしょうか。ここではそんな先輩移住者たちのリアルな声を紹介します。
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- 浜松や名古屋にアクセスがしやすい上、山や海も近く自然が豊かなまち
- 道路を電車と自動車が並んで走っている光景を初めて見た時は、びっくりした
- 全く知らない土地だったので、町内のお付き合いに不安を感じていたが、家を借りた大家さんがいろいろな人につないでくれてありがたかった
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交通アクセスの良さを含めた利便性と、自然環境の豊かさの両方をいいとこどりできるまちとして、住みやすさを感じている移住者の方が多いようです。
愛知県豊橋市への移住
豊橋市では、2023年8月から4名の「定住・移住アドバイザー」が就任しました。多種多様な4人のアドバイザーに、移住についての相談をすることができます。
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- ジャンミカさん:結婚を機に豊橋市にUターン
- おぐらまみさん:北海道出身で豊橋市のワーケーション推進に関する事業にも参画
- 鹿毛誠一郎さん:元プロバスケットボール選手。「のびるんdeスクール」の講師を務めている
- ゆーなさん:関東在住ながらも生家のある豊橋市に定期的に帰省
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参考:PR TIMES(【初】豊橋市定住・移住アドバイザー4名が決定しました)
誰に相談すればいいか迷いそうですが、広報戦略室が移住希望者の属性に応じてアドバイザーとつないでくれますので、ご安心ください。
また、地域を案内して欲しい、などの要望にも対応しているので、まずは気軽に相談してみるのが良いでしょう。
豊橋市は一度住めばその住みやすさを実感してもらえるまちですが、移住を検討する理由は人によっていろいろだと思います。広報戦略室と定住・移住アドバイザーが力になるので、何でも相談してくださいね。
豊橋市への移住に関するお問い合わせ
▲交流にも重きを置いた新しい図書館「まちなか図書館」は2021年にオープンしたばかり。今後も豊橋市では新たなことにチャレンジしていきます(参考:まちなか図書館)
豊橋市に興味を持った方は、まずは広報戦略室に問い合わせてみてくださいね。移住について親身に相談に乗ってくれますよ。
また豊橋市は東京都内に「首都圏活動センター」を設置しています。豊橋市への移住に興味を持たれた関東近辺の方は、訪れてみてはいかがでしょうか。豊橋市の職員が常駐しているので、お気軽にお問合せくださいね。
担当 | 企画部 広報戦略室 |
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所在地 | 〒440-8501 愛知県豊橋市今橋町1番地 東館6階 |
電話 | 0532-51-2179 |
公式サイト | https://www.city.toyohashi.lg.jp/ |
移住サイト | https://www.city.toyohashi.lg.jp/30941.htm |
豊橋市 首都圏活動センター
所在地 | 〒102-0093 東京都千代田区平河町二丁目4-1 日本都市センター会館9階 |
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電話 | 03-5210-1484 |
アクセス | ・東京メトロ「永田町駅」4番・9b番出口より徒歩4分 ・東京メトロ「麹町駅」1番出口より徒歩4分 ・東京メトロ「赤坂見附駅」D出口より徒歩8分 |
HP | https://www.city.toyohashi.lg.jp/2643.htm |