
高知県東洋町の暮らしの魅力は?移住を成功させるための情報を徹底解説
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「高知県東洋町」をご紹介します。
東洋町は、高知県の東端、徳島県との県境に位置します。海と川と山のすべてを有する自然の豊かなまちですが、なかでも美しい海が最大の魅力。海のある風景を楽しみたい方にも、サーフィンや海水浴のマリンレジャーが趣味の方にもおすすめの移住先です。
また、その海の恵みである新鮮な海産物を堪能できるのも嬉しいところです。道の駅ならぬ「海の駅」では、購入した獲れたての魚を、その場で調理してもらって味わうこともできます。
雄大な自然に囲まれて地元産の食材を楽しみ、おおらかな気持ちでゆったりと暮らせそうなまち、東洋町。そんな東洋町について、暮らしの特徴や、仕事・住まい探しなど、移住に役立つ情報をたっぷりとお届けします。
東洋町の暮らしの特徴3つ
地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には東洋町がおすすめです。
- きれいな海で、サーフィンや海水浴などマリンレジャーを幅広く楽しみたい
- 魚介類が好物。獲れたての新鮮な魚を思う存分味わいたい
- 伝統行事やお祭りが好き
- 雄大な自然の中でゆったりとした気持ちで暮らす、スローライフに憧れる
なぜこのような方に東洋町が向いているのか、その理由を踏まえつつ、東洋町の暮らしの特徴を紹介していきます。
特徴1:美しい海がもたらす多彩な楽しみ
東洋町のご自慢は、四国屈指の透き通った遠浅の美しい海と白い砂浜海岸がすぐそばにあることです。町内には複数のマリンアクティビティを楽しめるスポットがあり、エリアによって異なった楽しみ方ができます。
「生見(いくみ)サーフォンビーチ」は、サーフィンの聖地として、関西方面からのサーファーが多く訪れる有名なスポットです。まちとして移住者誘致に力を入れ始める前から、サーフィンを目的に移住された方が多く暮らし、東洋町への移住ムーブメントを引っ張っているエリアでもあります。
甲浦(かんのうら)地区に位置する「白浜海水浴場」は、海水浴を楽しむことができる、遠浅の穏やかな海です。キャンプ場も併設され、海のすぐそばでのBBQやキャンプが可能でファミリー層にとても人気。さらに夏場には、四国最大級の海上アスレチック「ビーチホッピング」が登場します。
「マリンレジャーを楽しみたい」「海のそばをドライブしたい」「美しい風景写真を撮りたい」など、“海のそばでの暮らし”に憧れる方の、さまざまな希望にこたえてくれるのが東洋町なのです。
▲プロからアマチュアまで多くのサーファーが集う、生見サーフィンビーチ。サーフィンの各種大会も行われる
▲ビーチホッピングには、ビッグスライダーやトランポリンなどさまざまなアトラクションがあり、子どもたちに大人気
特徴2:鮮度抜群!獲れたて海の幸が日々の食卓に並ぶ
東洋町が面する土佐湾は、豊かな黒潮の流れが魚介類を育てる好漁場。カツオやマグロをはじめ、都会ではなかなか見ることのないスマやクロムツといった、さまざまな種類の魚が水揚げされます。
「もともとお魚が大好物」という方はもちろん「積極的に食べる方ではない」という方も、東洋町の新鮮な海の幸のおいしさには、きっとハッとすることでしょう。実際のところ「東洋町へ移住してから、あまりにもお魚がおいしいので日々食べているうちに、魚さばきが上達した」という方もいらっしゃるそうですよ。
そんな東洋町ならではの直売所が、まちの台所ともいわれる「海の駅東洋町」です。獲れたての魚介類のほか、こちらも地元産の野菜などが販売されています。購入した魚をその場で調理してもらい、海を眺めながら味わうことができるのは、ここならではの最高の贅沢。
さらに、東洋町の特産品には「ポンカン」もあります。海の駅での食後のデザートには、ポンカンジュースや、ポンカンソフトクリームもいかがでしょうか。
特徴3:伝統行事を守る、地域のつながり
▲「左義長」では、炊いた火で餅を焼いて食べるとご利益があるとも言われる
東洋町は、伝統ある地域の行事が大切に守られているまちです。
小正月(1月15日頃)に行われるのは「さぎっちょさん」と親しまれる「左義長」。地区ごとに、竹やササを組んだ「ヤマ」とともに正月の飾りなどを燃やし、その年の無病息災を祈ります。
毎年5月に行われる五社神社の大祭は、海上安全や豊漁を祈願する、港町ならではの行事です。クライマックスの、だんじり(太鼓や鐘を乗せた山車)と神輿がぶつかり合う“けんか”は、迫力満点です。
10月、野根八幡宮と春日神社では「流鏑馬(やぶさめ)」が行われます。装束をまとった人が馬に乗って走りながら的を射抜く流鏑馬は、伝統的な武術であり神事でもある、歴史ロマンあふれる行事。現在、全国的にも流鏑馬を行う地域は珍しいそうです。
※コロナ禍以降は休止中
お祭りや伝統行事が好きな方にとっては、季節ごとの楽しみがいっぱいの東洋町。
そして何より、伝統を守っていくためには地域の方の熱意や、人と人との絆が欠かせないものです。東洋町に受け継がれる行事は、そんなあたたかな地域の人々の輪を象徴していると言えるかもしれません。
▲白浜地区の五社神社大祭の様子。江戸時代初期から300年以上続く伝統的な祭は町をあげてにぎわう
▲鎌倉時代に発祥したと言われる流鏑馬。この行事を見るため、他地域からも多くの人が訪れる
東洋町の暮らしに関する情報
ここでは、移住を検討するうえで重要となる、東洋町の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。
人口 | 2,143人 (2023年7月末時点) |
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近隣都市 | 室戸市、安芸郡北川村 徳島県海部郡海陽町 |
公共交通 | バス:高知東部交通、徳島バス南部、阿佐海岸鉄道阿佐東線 |
大都市へのアクセス | 高知市へ:車で約2時間30分 徳島市へ:車で約2時間 大阪へ:車で約4時間、高速バスで約4時間 |
病院 | 診療所2、歯科1 |
学校 | 中学2、小学校2、保育園2 |
行事・イベント | 東洋町納涼祭、野根地区納涼祭、流鏑馬、五社神社大祭など |
東洋町は高知県の東端に位置し、トンネルを越えれば徳島県の海陽町です。このため、生活圏もやや徳島県寄りとなっているのが特徴的。お買い物や家族での食事などには、海陽町まで足を延ばす方も多いそうです。
この東洋町と海陽町を結ぶ海岸線には、線路と道路、2つを走行できる車両「DMV(デュアル・モード・ビークル)」が通っています。2021年から世界初(!)の本格運行開始となったこのDMVは、青・赤・緑の車体も可愛い、地域の人気者です。
▲道路も線路も走るポテンシャルの高さは、災害時の交通機能維持面にも期待されている
もっとも、東洋町での暮らしに車は必須。町内にスーパーはありますが、コンビニやドラッグストアはなく、大型ショッピングモールなどに行こうと思えば、車で2時間ほどかかります。しかし東洋町には、片道2~3時間の距離なら“ふらっと行ける”という感覚の方が多いそうです。
海・山・川の雄大な景色に癒されながら車を走らせる時間は、都会の渋滞の中を走るのとはまったく異なることでしょう。
大らかでスローな暮らしが叶う東洋町。移住をきっかけに「ビル群」「人混み」「時間に追われる」といった都会的な生活を変えたいと思っている方には、特におすすめのまちです。
▲朝日が海に昇る風景は、写真集の1ページのように印象的な美しさ
▲まちを流れる野根川は、天然の鮎が品評会で全国一位にも輝いた清流
▲町役場裏にある通称「ポンカン山」からは、まちと、生見海岸と広い空を一望
▲湾の入り組んだリアス式海岸になっている甲浦港は、古くから天然の良港と言われ栄えてきた
【仕事】ワーキングホリデー制度あり
2023年8月現在、大手求人情報サイトで、東洋町から25km圏内(通勤約30分程度)の正社員求人を検索したところ、約150件が見つかりました。
東洋町での働き方には、会社勤めのほか、農業・林業・漁業などの選択肢もあります。研修制度も用意されているので、興味のある方はお問い合わせをしてみてください。
お問い合わせ先 | 総務課 0887-29-3111 |
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また、海上アスレチックでのアルバイトやポンカンの収穫作業などを行う、ワーキングホリデー制度も用意されています。移住体験を兼ね、働きながらまちのリアルな暮らしを体験してみるのもおすすめです。
【住まい】空き家バンクが進化中
2023年8月現在、東洋町の空き家バンクを確認すると、約10件の物件が見つかりました。
参考:空き家バンク物件一覧
東洋町では、空き家バンクの整備に力を入れ始め、現在は徐々に物件が増えている段階です。空き家バンク物件利用を検討している方は、こまめに最新情報を確認すると良いでしょう。
また、これまでの実績として、移住者向け「定住促進住宅」への入居者募集もありました。今後、同様の案内が出る可能性もあるので、こちらもあわせてチェックしてみてください。
参考:東洋町定住促進宅の入居者募集(※募集は終了しています)
【育児・教育】東洋町ならではのサーフィン授業が特色
東洋町は決して子どもの多いまちではありませんが、その分、子育て世帯を手厚くサポートし、まち全体で子どもを育てる雰囲気があります。
まず、支援制度としては以下のようなものがあります。
出産子育て支援金 | 第1子:20万円 第2子:30万円 第3子以降:50万円 |
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チャイルドシート購入助成金 | チャイルドシート購入費の2分の1を補助(上限:15,000円) |
入学支援金 | 小・中・高校:10万円 大学、専修学校:20万円 |
給食費補助金 | 小中学生の給食費の80%を補助 |
自転車用ヘルメット支給 | 小学校1年生に自転車用ヘルメットを支給 |
教育面では、町内に中学、小学校、保育園が2つずつあります。1つの地区に各1つずつ×2セットというイメージです。
そのため、地区内の各施設の距離はとても近く、運動会などの行事は、地区ごとに中・小・保合同で実施。また、地域と学校・園が連携して子どもの成長をサポートする取り組みも行われています。
子どもたちがみんな顔見知りで地区全体が大きな家族のような、アットホームな育児環境を希望している方にはピッタリかもしれません。
特色ある教育として、甲浦地区では、体育の授業にサーフィンを取り入れ始めました。保育園・小学生はプールでサーフボードに乗ってみる、中学生は実際に海へ出てみるといった、地域色豊かな、生き生きとした教育が行われています。
東洋町へ移住した人の体験談・感想
ここでは、実際に移住して東洋町に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。
- 仕事終わりに美しい海でサーフィンができて、海の駅で新鮮な魚が食べられる。都会では想像もできなかったような生活が叶って感動
- おいしいお魚がリーズナブルに手に入り、毎日の食事が楽しくなった
- 朝日が美しく、夜が早くて静か。自然の一部になったようなゆったりとした暮らしを満喫している
- 移住当初は知り合いもいなかったけど、まちの人達のオープンで温かい人柄のおかげで、すぐになじむことができた
移住の決め手としては、やはり「美しい海」「マリンレジャー」を挙げる声が多数見つかりました。
またおいしい魚介類を味わったり、地元の人たちの温かい気質に触れたりしながら、充実したスローライフを満喫している方が多いようです。
東洋町長からのメッセージ
▲東洋町の長崎町長
2023年4月から東洋町長を務めております長﨑正仁です。
私自身移住者で、29年前の平成7年に東洋町役場に採用されてから、子育てもこの東洋町で経験しました。
この町に来て、一番驚いたのは魚介類の豊富さと新鮮さ。そして海や山や川の自然が身近にあり、朝から夜までその大自然を感じる中で生活ができること。かと思いきや、日本だけでなく海外からも多くのサーフィン客が訪れる「生見サーフィンビーチ」や周辺施設では、まるで南国の楽園のような雰囲気を味わえます。
この町の特に好きなところは、自分だけの時間を過ごす場所がどこにでも身近にあるところです。そしてなにより、この小さな町に2カ所もある白砂のビーチ。海が綺麗なのはもちろんですが、歩いてすぐに行ける場所にそういった貴重な自然があることはこの町の自慢です。
東洋町の自然が好きで、この町の良さを客観的に見たり感じたりすることができ、自分がしたいことや思いついたことを実行できる方にはベストな移住先ではないでしょうか?
また、子育て支援も充実しているので子育て世帯にとってもおすすめの移住先です。小さい頃に自然と触れ合わせてあげたい、大人数ではないけれど少人数のよさがある環境で、地域の人たちと子どもを育てたい、そういった思いのある方はぜひ東洋町にお越しください。
都会で生きる良さももちろんあります。それでも敢えてこの自然の中で、平凡だけれど変化自在、可能性は無限大の田舎暮らしを一緒にしてみませんか?
東洋町2000人分の1人になってくれる貴方を、東洋町はお待ちしています。
東洋町への移住に向けた行動
東洋町への移住を検討している方は、まずは町役場総務課へのご相談がおすすめです。
東洋町のことをもっと知りたい方も、仕事・住まい探しなど具体的な行動のサポートが欲しい方も、お気軽に問い合わせをしてみてください。
東京23区からの移住者を対象とした移住支援金あり
高知県の取り組みとして、東京23区から高知県へ移住し一定の条件を満たす方に向けた、移住支援金制度があります。
対象求人への就業のほか、起業や、移住前のお勤め先に籍をおいたままのテレワークも対象になり、支援金額は世帯で最大100万円(単身の場合は60万円)と高額です。条件に当てはまる方は、ぜひご利用ください。
詳細:移住支援金制度
東洋町への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 総務課 |
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住所 | 高知県安芸郡東洋町大字生見758-3 |
電話番号 | 0887-29-3111 |
対応時間 | 8:30~17:15(土・日・祝日および年末年始を除く) |
公式サイト | http://www.town.toyo.kochi.jp/contents/info0609.html |