北海道紋別市での移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容をインタービューして解説
この記事では、地方への移住を検討している人に向けて、北海道紋別市(もんべつし)の特徴や生活情報をご紹介します。
紋別市は北海道の北部、オホーツク海に面した穏やかな港町です。大らかな住民と新鮮な海産物、そして豊かな観光資源に恵まれていることが特徴です。
商業施設は北部に密集しているため買い物がしやすく、市民はフレンドリーで移住者を温かく迎え入れてくれます。もちろん、北海道自慢のウィンタースポーツが楽しめる施設もそろっています。
未就学児の保育料が完全無料など、子育て世帯に寄り添った制度が多い紋別市。豊かな自然に囲まれた港町で、スローライフを始めてみませんか?
北海道紋別市は子育てしやすい!暮らしの特徴3つを紹介
「北海道への移住」と聞いて、何を思い浮かべますか?やはり、雪が降り積もる白い景色や青い大海原、そして緑の山々を連想する人が多いのではないでしょうか。もちろん、雄大な大自然は北海道の大きな特徴です。
しかし紋別市には、自然という偉大な資源だけではない魅力がたくさんあります。ここでは、紋別市ならではの特徴について見ていきましょう。
特徴1:未就学児の保育料が完全無料!育児への理解が深く、子育て世帯が移住しやすい
▲紋別市は親子で遊べるスポットも多い
紋別市は子育てサポートに力を入れています。
まずは、育児に関する支援の一部を紹介します。
3歳未満児保育料無償化事業 | 3歳未満児の保育料が無料(市の独自制度) ※3歳以上は国の制度により保育料無料 |
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病後児保育事業 | 保育所などに通っている児童が病気やけがの回復期のため、集団保育が困難な時に一時的に預かってもらえる。 |
子育て世代包括支援センター | 妊娠期〜子育て期までの、幅広い相談が可能。保健師や保育士が相談に乗ってくれる。 |
子育てサポートファイル配布事業 | 新生児訪問や乳幼児健診で、成長を記録できるファイルをもらえる。医療機関で情報が共有できる。保険・医療・福祉・教育等の関係機関との連携をスムーズにし、必要なサービスやサポートを受けるための資料としても使える。 |
※細かな利用条件や内容は市の公式サイトをご覧ください。
紋別市では、国の制度に加えて、市の独自の制度により、未就学児の保育料が完全無料化されており、子育て世帯にとって安心感のある移住が可能となっています。
他にも使用済みのおむつを無料で回収してくれる「紙おむつ類ごみの無料収集事業」や、家庭でのコミュニケーション・育児サポートとして絵本を無料でもらえる「ブックスタート事業」など、育児への理解が深いことが伺えます。子育て支援に関する詳しい情報は、公式サイトも参考にしてください。
公式URL:紋別市「福祉・健康」
また紋別市は教育にも力を入れています。
例えば、小・中学校の吹奏楽は全国大会レベルの実力を持っており、地区大会ではほぼ毎年金賞を受賞しています。吹奏楽の活動をバックアップするべく、市より楽器の更新や修繕等の支援が行われています。その甲斐あって、紋別市の小中学校の吹奏楽は、道大会や全国大会での受賞経験も多いそうですよ。
さらに、サッカーはコンサドーレ、野球は日ハムと協定があり、中高の指導に来てもらえることもあります。子どもが吹奏楽やサッカー、野球に興味を持っていれば、他のまちにはないような経験ができそうです。
特徴2:絶景に囲まれた港町!北国でのスローライフが楽しめる
▲オホーツク海に浮かぶ流氷は紋別市の観光名物でもある
紋別市は、北海道の北部に位置する自然豊かな市です。海も川も山も湖もある、そんな都会では味わえない自然に囲まれて生活することができます。まずは紋別市の自然をざっと紹介します。
▼紋別市の自然
海・川 | ・オホーツク海 ・渚滑川 ・渚滑古川 ・ウッツ川 ・藻鼈川 |
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山 | ・紋別山(通称:大山、334m) ・北見富士(1306m) ・立牛岳(629.9m) |
湖・沼 | ・コムケ湖 ・シブノツナイ湖 ・ヤソシ沼 |
特に有名な紋別市の流氷は、約1,000kmの長旅で成長しながらオホーツク海に辿り着きます。海面を埋め尽くす景色はまるで白い砂漠のような「流氷野」で、道民であっても思わず息を吞むほどの美しさです。
冬の景観が印象的な北海道ですが、夏は海や山でのキャンプなどアウトドアが楽しめます。さらにオホーツク海に面した「コムケ湖」には、都会では見られないような野鳥が集まり鳥の楽園が築かれます。
紋別市で暮らせば、大型連休でわざわざ観光に訪れるような絶景を、日々の暮らしの中で楽しめるのです。
紋別観光案内所のInstagramでは、紋別市の豊かな自然が生み出す美しい写真が投稿されています。ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
公式URL:紋別観光案内所Instagram
特徴3:アウトドアアクティビティが充実!スノースポーツ以外も楽しめる
▲山にいながら海を見る。雄大な自然を全身で堪能できる贅沢な瞬間
北海道といえば雪!雪国のアウトドアアクティビティといえば、スキーやスノーボードを連想する人も多いでしょう。もちろん紋別市でもウィンタースポーツ施設がたくさんあります。
市営のスケートリンクやスキー場があり、存分にアウトドアアクティビティが楽しめます。特に市営の大山スキー場は、雪山を滑りながらオホーツク海の大海原を見下せるという感動的な絶景スポットです。道外からの人気も高く、海沿いの北国ならではの体験ができるでしょう。時期によっては、雪山から流氷を見ることも可能です。
紋別市で楽しめるのはウィンタースポーツだけではありません。例えば健康プール「ステア」やウォーダースライダー、「まきばの広場パークゴルフ場」では澄んだ空気の中でパークゴルフが楽しめます。
「美はらしの丘」では名前の通り美しく咲き誇るバラ園が、「オホーツクラベンダー畑」では北海道自慢のラベンダーを見ることもできます。さらにキャンプやバードウォッチングが楽しめる「コムケ国際キャンプ場」や、令和4年度からは「ゲルキャンもんべつ」がオープンし、手ぶらで気軽にキャンプができるなど、一年を通してアウトドアアクティビティが満喫できるエリアなのです。
観光スポットの多さは市外の方からも人気が高く、自然に囲まれた郊外の暮らしと都市の賑やかさを同時に感じられるのが紋別市の魅力です。
紋別市の基本情報|積雪・仕事・地域を詳しく解説!
▲紋別市の魅力は雪のみにあらず。積雪時以外は外で思いっきり遊べる
ここでは、紋別市への移住を考えた場合に必要になる、生活に関する情報をご紹介します。まずは、紋別市の主な情報をまとめた表をご覧ください。
人口 | 19,971人(令和6年9月末時点) |
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世帯数 | 10,892世帯(令和6年9月末時点) |
気候 | 8月:平均気温19.3℃ ※参考:気象庁ホームページ8月のデータ 2月:平均気温-5.3℃ ※参考:気象庁ホームページ2月のデータ |
病院 | 9院 |
学校 | ・保育所及び認定こども園:10所 ・小学校:6校 ・中学校:3校 ・高等学校:1校 ・専修学校:1校 ・特別支援学校2校 |
交通 | ・空港 オホーツク紋別空港 空港~紋別バスターミナルは空港無料連絡バスで約17分 ・鉄道 なし(最寄り駅:JR北海道石北本線遠軽駅) 遠軽駅から路線バスで約90分 ・路線バス 紋別バスターミナル ※北紋バスが市内路線・長距離路線ともに運行 都市間バス ※北紋バスとの共同運行で、以下の各社も乗り入れる 北海道北見バス(遠軽方面) 道北バス(旭川・札幌方面) 北海道中央バス(旭川・札幌方面) JR北海道バス(旭川・札幌方面) ・高規格道路 旭川紋別自動車道(旭川ー遠軽間のみ供用済み) ・港湾 紋別港 |
近隣都市 | ・興部町 ・滝上町 ・遠軽町 ・湧別町 |
名産品 | ・ニシン ・ホッケ ・イカ ・エビ毛ガニ ・ズワイガニ ・タラバガニ ・紋別かまぼこ ・木材加工品 ・カニ甲羅盛 ・紋別カレイ ・アキアジ |
大都市へのアクセス | ・飛行機 ANA(全日空):紋別空港~羽田空港(約1時間45分) 空港無料連絡バス:紋別空港~紋別市街(約17分) ・車 網走まで:2時間8分 旭川まで:2時間16分 稚内まで:3時間48分 札幌まで:3時間50分 |
紋別市で暮らすなら、寒さと雪には覚悟が必要です。冬の気温は-10℃を下回ることも珍しくありませんが、その分、夏は本州と比べ涼しく過ごしやすいのが嬉しいですね。
交通網については、市内には鉄道は通っていません。路線バスはありますが、自家用車は必須と考えた方が良いでしょう。
また、紋別市には大型スーパーマーケットやドラッグストア、衣料品店などもそろっており、日常生活に必要な買い物は市内でまかなえます。
積雪期間は約5か月。北海道の中では積雪量は少なめ
北海道の移住において重要になるのが、積雪との付き合い方です。紋別市の降雪期間は、11月中旬から4月中旬までの約5カ月間です。積雪量は北海道の中では少なめですが、積雪が本格的になる12月~3月までは除雪が必要になります。
車の運転の際には、スタッドレスタイヤが必要です。生活道路や歩道には除雪車が入りますが、私有地や生活空間での雪かきは居住者で行います。家庭用除雪機を活用する場合もありますが、民間の排雪サービスを使うのもひとつの手段です。
仕事情報:道内屈指の求人倍率!建設業への就労は今がチャンス
紋別市は北海道内でも有効求人倍率が非常に高いことが特徴です。大手求人サイトで紋別市の求人情報を検索したところ、約740件という結果になりました。
※参考:求人情報の一例
紋別市の平均年収は以下の通りです。このあたりの年収を参考に仕事を探してみてくださいね。
単身世帯 | 約310万円 |
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世帯年収 | 約430万円 |
※参考:住まいインデックス
紋別市は海だけではなく豊かな山々にも囲まれており、漁業と同じく酪農や畑作も盛んです。求人が多いのは水産関連と流氷関連のサービス業となっていますが、昨今特に人手が足りていないのが建設業です。市庁舎の建て替えなど大型公共事業が予定されており、就労のチャンスといえるでしょう。
仕事に関する支援制度
紋別市では、移住者が利用できるさまざま支援が行われています。以下に代表的なサポート制度をご紹介します。詳しい条件や内容などの詳細は各リンクを参考にしてください。
紋別市定着奨励金助成制度 | U・Iターン希望者が紋別市に移住し、人手不足業種の企業で常用雇用となった際に、企業が対象者に移住に係る費用を支給した場合、その一部を助成する。 | HP |
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紋別市定住者奨学金返済支援助成金 | 紋別市に定住し、市内事業所で常用雇用となった方に対して、奨学金の返還金の一部を企業を通じて助成する。 | HP |
紋別市商業環境整備促進事業 | 店舗の新築や増改築に係る内外装工事並びに附帯設備の整備に係る費用の一部を補助する。 | HP |
紋別市中心商店街空き地空き店舗活用支援事業 | 商店街等の区域内の空き店舗を活用して事業を行う場合に、3年間家賃の一部を補助する。 | HP |
UIターン者への支援には特に力を入れており、「Uターン情報センター」を設置しています。センターでは、専門の相談員に就労や資格などの相談が可能です。詳しくは以下のリンクをご覧ください。
公式URL:紋別市へのU・Iターンガイド
住まい情報:地域密着の物件情報サイトに物件多数!
紋別市で住宅を探す際は、大手物件情報サイトだけに限定せず、地域密着の物件情報サイトで定期的にチェックすることをおすすめします。リサーチした2022年11月時点では、大手サイトよりも、地域密着の物件情報サイトの方が多く掲載されていました。
物件情報はタイミングによって異なりますので、まずは確認してみてください。以下に、紋別市の物件を探す際に役立つリンクをご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
また北海道での暮らしは「家の中の温かさ」が生活の肝です。住まいを決める際は、住宅の断熱・暖房の環境を必ず確認しておきましょう。
公式URL:株式会社民友商事
公式URL:OR紋別エステート
公式URL:有限会社サニーコーポレーション
紋別市では空き家バンク制度や空き家情報サイトが導入されています。2022年11月現在では、例えばリフォーム済みの物件が350万円、5LDKの2階建て住宅が760万円で販売されています。
ぜひ調べてみてくださいね。
公式URL:紋別市空き家情報
公式URL:LIFULL HOME'S 空き家バンク
公営住宅に住む手もある
紋別市では、市営住宅と道営住宅の2種類の公営住宅が展開されています。収入に応じた家賃となり所得制限がありますが、移住者も利用可能です。それぞれ抽選や募集の方法などが違うため、詳しくは下記リンクを確認してみましょう。
公式URL:紋別市の公営住宅について
家を取得する人向けの支援制度
紋別市には、市外から移住した人が新築・増築・改築する住宅に住む際に一定額を助成してもらえる制度があります。上限は100万円で、利用金額は条件によって異なります。詳しくは公式ホームページをご確認ください。
公式URL:紋別市認証材活用住宅助成制度
紋別市に移住した人の体験談や感想
ここでは、実際に紋別市に移住した人たちの声をご紹介します。紋別市への移住を検討している人は、先輩たちの声をぜひ参考にしてくださいね。
- 冬は外で仕事をするわけではないので、寒さはあまり気になりません。
- スキーやスケートが好きなので満喫しています。
- 北海道の自然の中で暮らしていると、本来の人間らしい生活ができていると感じます。
- 雪だけではなく釣りや山歩き、山菜取りなど、自然との付き合い方が多い。
- 新しい人を温かく迎え入れてくれる懐の広さがあります。
- 夏は暑さを感じづらく、湿気も少ない。過ごしやすく住みやすいです。
- 休日に読書を楽しみながら眺めるオホーツク海の景色は最高です。
- 海と山が近く、夏も冬も遊べる。
- 移住を考えている人は、「戻れる場所」を確保した上でまず1年過ごしてみるのがおすすめです。
- 余計な光がないので、星空の眺めは抜群です。
移住者の中には、紋別市の豊かな自然に感動する声が多く見られました。ウィンタースポーツが好きな人だけに限らず、アウトドアや自然そのものを愛する人たちが環境を満喫していることがわかります。
また移住担当の蔵谷さんによると「人が温かいところ」も大きな魅力なのだとか。港町ならではのフレンドリーな市民に囲まれて暮らせるのもポイントです。
紋別市移住者向けの支援制度!お試し移住が可能
ここでは、紋別市の移住に役立つ制度やお問い合わせ先をご紹介します。
お試し暮らし体験
紋別市に移住する前にぜひ試したいのが、お試し暮らし住宅です。移住希望者であれば基本的に誰でも利用でき、最短7日から最長90日まで宿泊可能です。また、市役所Uターン情報センターへの求職者登録し、市内事業所への就職が決まった方は最長で1年間利用することが可能です。
▲お試し暮らし住宅の外観。こちらは市街地のアパート住宅
▲お試し暮らし住宅の内観。生活に必要なものはあらかじめ揃えられている
住宅タイプは「市街地(市役所から車で10分)」「郊外(市役所から車で30分)」の9宅から選択できます。中には、ペットと一緒に宿泊できる住宅もありますよ。
▼例:市街地住宅(落石)の情報
家賃 | 1日あたり1,950円 |
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築年数 | 昭和57年 |
間取り | 4LDK |
ペット | 不可 |
▼例:郊外住宅(中渚滑)の情報
家賃 | 1日あたり1,790円 |
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築年数 | 平成元年 |
間取り | 3LDK |
ペット | 可 |
特に冬の北海道を体験できることは移住後の大きな安心感につながります。一軒家とアパートで雪かきの負担も変わるため、ライフスタイルや同居人と相談しながら決めることをおすすめします。
公式URL:お試し暮らし住宅
公式URL:お試し暮らし体験住宅の物件パンフレット(pdf)
オンライン移住相談窓口
住まいや仕事、暮らしの様子などを相談できるオンライン相談窓口です。ZOOMを利用し、移住から二地域居住まで幅広い相談に乗ってもらえます。スマートフォンアプリでも利用できるため、パソコンを所持していない人も気軽に利用できます。
窓口受付期間 | 10:00~16:30(平日のみ) |
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予約方法 | メールにて、3営業日前までの事前予約制 |
注意事項 | 通信費は自己負担のためWi-Fi環境推奨 |
問い合わせ先 | 紋別市産業部商工労働課労政係 |
公式URL:紋別市オンライン移住相談窓口
移住者向けホームページ・紹介動画
紋別市では2023年2月に移住専用のホームページが完成予定です。2022年11月1日からドラマ仕立ての動画を毎週配信していますのでチェックしてみましょう。
公式URL:紋別市移住PR動画
紋別市への移住に関する問い合わせ
移住に関する質問や相談先は下記の通りです。些細なことでも、気になったらまずは相談してみましょう。
担当課 | 産業部商工労働課労政係 |
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住所 | 〒094-8707 北海道紋別市幸町2丁目1番18号 |
電話番号 | 0158-24-2111 |
FAX | 0158-24-6925 |
開庁時間 | 月曜日~金曜日 8時45分~17時30分 |
公式サイト | https://mombetsu.jp/ |