岐阜県池田町への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説

この記事では、地方への移住を検討している人に向けて、岐阜県揖斐郡池田町(いけだちょう)の特徴や生活情報をご紹介します。

郊外への移住を希望する人の多くは、「生活に困らない都市部に住みたい」という気持ちと「自然に囲まれた生活がしたい」という気持ちの間でジレンマを抱えがちです。便利な都市生活と自然派スローライフ、どちらにもそれぞれ魅力がありますよね。

池田町は、都市部と山間部の両方の性質を併せ持つまちです。市街地暮らしと田舎暮らしの好きなほうを選べるため、希望のライフスタイルにあった移住生活をかなえられますよ。

また、池田町は子育てにかかわるサポートが手厚く、小さな子どもと一緒に移住したいと考えている人にとって心強い環境がととのっています。

池田町は「いきいきと市民がつながり、夢が持てる自然都市」をまちのテーマに掲げています。豊かな自然と利便性の高い生活の両方を感じられる池田町で、新しい暮らしを始めてみませんか?

総務部企画課内田元気さん

岐阜県池田町の暮らし、3つの特徴

岐阜県池田町の暮らしの特徴

郊外への移住を思い描く際に「豊かな自然に囲まれながら生活したい」と想像する人は多いですよね。しかし同時に「都会と比べると不便が多そう」と不安を抱く人も多いのではないでしょうか。

池田町では、田舎すぎず都会すぎないちょうどいい暮らしが実現できます。ここでは、自然と利便性が共存する暮らしやすいまち、池田町の特徴をご紹介します。

特徴1:人と自然が共生する町。理想的なスローライフが楽しめる!

霞間ヶ渓桜の美しい風景
▲霞間ヶ渓の桜は思わず息をのむほどの美しさ。町中にも花見スポットが広がる

池田町を語る上でまず欠かせないのが、美しい自然環境です。町の西方に広がる池田山を中心に雄大な景色が広がり、「さくら祭り」や「ほたる祭り」など恵まれた自然を活かした催しが開催されます。

▼池田町の自然環境

揖斐川・杭瀬川・東川・深町川・中川・粕川
池田山・金生山
温泉 池田温泉
その他 霞間ヶ渓・大津谷公園・生活環境保全林「池田の森」

名産品であるお茶を栽培するお茶畑も、池田町を象徴する光景のひとつです。

池田町の特産品のお茶
▲お茶は池田町の特産品。オンラインショップでの展開もある

茶畑で茶摘みをする人たち
▲茶畑は池田町の原風景でもある。写真のキャラクターは池田町のマスコットキャラ「ちゃちゃまる」

池田町は自然を活用したレジャー開発にも力を入れており、パラグライダーやハンググライダーなどもできます。池田町に移住してくる人の中にも、パラグライダーやハンググライダーをしたい、ラベンダーを育てたりトマト農家として起業する、など目的をもって移住してくる人が多いとのことです。

池田山でパラグライダーを楽しむ人たち
▲池田山のパラグライダーは、町外からも人が集まるほど人気のアクティビティ

また池田山の展望台から臨む都市部の夜景は、東海でも指折りの美しさを誇るスポット。自然の美しさを感じられるだけではなく、自然と支え合い守り合う関係性を築いているのが池田町の大きな魅力だといえます。

池田山展望台から見下ろした町の夜景
▲夜景100選にも選ばれた池田山からの夜景は必見!

特徴2:自然に囲まれながら利便性の高い暮らしが実現可能

養老鉄道がひまわり畑を走る様子
▲のどかな向日葵畑を走る養老鉄道。鉄道で通学する生徒もいる

郊外移住にあたって抱きがちな不安のひとつが、生活の利便性です。池田町では、自然に囲まれながらも生活に不自由のない暮らしが実現できます。

生活に必要な用品や食料品、衣類などはほぼすべて町内で入手できます。

町内を幅広く巡るコミュニティバスが無料で運行しており、町民は誰でも利用できます。車を持たずに日常生活を送ることも可能ですが、移住後に不便に感じる可能性はあります。

池田町のカラフルなコミュニティバス
▲町内を巡回するコミュニティバス。無料で利用できる

公式URL:コミュニティバス

生活における支援制度は以下の通りです。

▼池田町の支援制度の代表例

名称 内容 詳細
福祉医療費助成制度 乳幼児、児童・生徒、母子、父子、重度心身障害者が医療保険で医療の給付を受けた際、自己負担額を助成してもらえる。 HP
児童手当 中学校修了前の子どもを対象に、年3回一定額を支給してもらえる。 HP
結婚新生活支援事業 ともに39歳以下の夫婦が住宅の取得・賃貸・リフォーム・引っ越しを行う場合、最大60万円を助成してもらえる。 HP
池田町心身障害者給付金 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者健康福祉手帳を持っている人を対象に、毎年9月・3月の末に一定額を給付してもらえる。 HP

※条件や詳細は各リンクを参考にしてください。

名古屋までは車で1時間前後で着き、電車でも約70分で移動できます。郊外と街のいいとこどりをした「ちょうどよい暮らし」ができるのが、池田町の魅力なんです。

特徴3:子育て支援が充実!安心感のある育児ができる

楽しそうな笑顔の子どもたち

池田町では育児にかかわる支援が充実しており、待機児童もゼロと、子育て世帯が移住しやすい環境がととのっています。以下に、池田町の代表的な育児支援・サポートをご紹介します。

名称 内容 詳細
子どもの医療費無料 高校卒業までの子どもの医療費が無料になる。 HP
出産祝い金 出生時に、子ども1人につき8万円の祝い金を受け取れる。 HP
池田町すくすく赤ちゃん券 出生時に、育児用品を含む生活用品すべてに利用できる商品券を受け取れる。第一子は2万円分、第二子は3万円分、第三子以降は4万円分。 HP
多子世帯の費用無料化 18歳未満の子どもが3人以上いる場合、3人目以降の保育料・園児給食費(3歳以上)が無料になる。 HP
コミュニティママ子育てサポート事業 育児援助を受けたい人と援助を行いたい人をつなぐ事業。家庭での育児が難しいときに一時的に子どもを預かってもらえる。 HP
乳幼児相談・栄養相談 毎週水曜日、子どもの健康や発達、食事などについての悩みを保健師や管理栄養士に相談できる。 HP

※条件や詳細は各リンクを参考にしてください

子育て支援センターの様子
▲子育て支援センターの様子。未就園児と保護者および妊婦が利用できる

中でも「高校卒業まで医療費無料」の支援制度は、子育て世帯の大きな安心要素となってくれます。また「放課後児童クラブ」や児童館、「子育て支援センター」など、育児を頑張るお父さん・お母さんへのサポートも充実していますよ。

公式URL:池田町の子育て支援施設一覧

笑顔で雪遊びをする子どもたち
▲春夏秋冬を身近に感じられる池田町では、子どもたちをのびのびと育てる環境が整う

自然と触れ合う子どもたちの様子
▲子どもたちが自然の大切さを学べる環境で子育てができる

その他にも、池田町には子どもの教育や育児にかかわるさまざまなサポートが展開されています。もちろん、児童手当や特別児童扶養手当などの公的な支援も利用可能です。詳細は下記のリンクを参考にしてください。

公式URL:池田町の子育て支援について

公式URL:池田町の育児サポート

公式URL:池田町の妊娠・出産サポート

岐阜県池田町の暮らしに関する情報

池田町の山間部の景色
▲池田町は都市部の東側と山間部の西側で分かれ、どちらもそれぞれの魅力がある

ここでは、池田町の生活に関する情報をご紹介します。まずは、池田町の主な情報をまとめた表をご覧ください。

人口 約23,000人
世帯 約8,600世帯
気候 平均気温:15.5℃
・8月:平均27.6℃
・1月:平均8.2℃
※参考:気象庁ホームページ
病院 ・救急病院:1院
・診療所:7か所
・小児科:3院
学校 ・専門学校:1校
・県立高校:1校
・町立中学校:1校
・町立小学校:4校
・養護学校:1校
・私立幼稚園:1園
・公立保育園:5園
・私立保育園:3園
交通 ・鉄道
養老鉄道養老線
北池野駅
美濃本郷駅
・バス
コミュニティバス
池田温泉福祉バス
・道路
国道417号
近隣都市 ・大垣市
・揖斐郡揖斐川町
・揖斐郡大野町
・安八郡神戸町
・不破郡垂井町
名産品 ・美濃いび茶
・茶っプリン
・肉桂餅
・梅干し
・地酒
大都市へのアクセス ・鉄道
名古屋まで養老鉄道/JR東海道線経由で1時間10分
・自動車
名古屋まで名神高速道路/一宮線経由で55分

町の東側には揖斐川(いびがわ)が流れ、町外にもアクセスしやすい「美濃本郷駅」や「池野駅」などを中心に商業施設が並びます。ショッピングセンター「イオンタウン」やホームセンター「バロー」、ドラッグストア「ゲンキー」をなどの生活用品店やバラエティに富んだ飲食店などが揃い、生活に不便を感じさせません

霞間ヶ渓の紅葉の様子
▲霞間ヶ渓は秋の紅葉も美しい

町の西側は山地となっており、東側に比べると商業施設は少なめですが移住エリアとして人気です。人気の理由は自然の豊かさで、山々に囲まれた穏やかな雰囲気や四季折々の美しさが好まれています。

南側は他のエリアと比べ、町民同士の結びつきが強い傾向にあるエリアです。周囲の住民とうまく協力しながら暮らし、じっくり絆を育みたいという方に向くエリアだといえるでしょう。

西側には農場の「ベリーズファーム池田」や「大津谷公園キャンプ場」、梅園、パラグライダー講習所などの自然を生かした施設が並び、雄大な鈴鹿山脈を身近に感じながら自然派のスローライフが楽しめますよ。

仕事情報:工場関連を中心に十分な求人数!町外への通勤もアリ

大手求人サイトで検索したところ、池田町の求人情報は約1,400件見つかりました。検索範囲を池田町から10km圏内に広げると約16,000件に増え、職種を絞りすぎなければ十分な求人数だといえそうです。

※求人情報の一例

池田町の平均世帯年収は約560万円です。このあたりの年収を参考に仕事を探してみてくださいね。

※池田市の平均世帯年収

池田町の求人には品質管理・事務・工場関連のオペレーター業などが多く、中でも工場関連業務は、新しい施設が建設されることが多いため就労しやすい傾向にあります。また池田町に住みながら、神戸町や大垣市、岐阜市の職場に通勤する人もいるそう。その際は、大垣から電車に乗って通勤するのが便利です。

池田町の東方は平地で、田んぼが広がり農業が盛んです。米農家が力を入れており、移住者の中には農家として起業するための新天地として池田町を選ぶ人も珍しくないそうです。

住まい情報:山側エリアへの移住が人気!空き家バンク利用もOK

霞間ヶ渓に策紫陽花と茶畑
▲山側エリアの夏は紫陽花が咲き誇る。奥に見える茶畑と合わさり、池田町らしい光景

大手物件サイトで検索したところ、池田町の賃貸アパート・マンションの入居募集数は約50件見つかりました。また平均家賃は約4.5万円となっています。分譲マンションは5件見つかり、価格相場は2,100万円です。

※賃貸物件情報の一例

池田町に移住する人は、土地を購入してマイホームを建てる人が多い傾向にあります。今回お話を伺った移住担当の内田さんによると、町の北西辺付近「宮地地区の山側エリア」が移住者の人気スポットだとのことです。該当エリアから市外に出かける際は、車で20分程度で大垣市まで到着します。

空き家バンク

池田町では、空き家を「売りたい・貸したい人」と「買いたい・借りたい人」をつなげる「空き家バンク制度」が導入されています。参考までに、2022年12月現在では車庫・庭・物置がついた二階建ての戸建てが1,500万円で公開されています。

人気の物件はすぐに相談中になるため、最新情報を定期的に確認しておきましょう。売買物件の場合でも、相談次第で賃貸として利用できるケースもあります。また空き家の状態や条件によっては、なんと2~300万円ほどで購入できる場合もあるとのことです。

公式URL:池田町空き家バンク事業

公式URL:池田町空き家バンク登録物件

購入した空き家バンクをリフォームする際には、池田町空き家改修定住促進事業費補助金を利用することで最大45万円の補助金を受け取ることも可能です。詳しい詳細や条件は下記のリンクを参考にしてください。

公式URL:池田町空き家改修定住促進事業費補助金

公営住宅

池田町では、移住希望者も公営住宅を利用できます。2022年12月現在では、12室が入居者募集中です。定数に達し次第募集は締め切られるため、早めのチェックをおすすめします。

池田町内に住所もしくは勤務場所があること等入居条件がありますのでご注意くださいね。

公式URL:公営住宅

池田町に移住した人の体験談や感想

岐阜県池田町の移住者の声

ここでは、実際に池田町に移住した人たちの声をご紹介します。池田町への移住を検討している人は、先輩たちの声をぜひ参考にしてくださいね。

  • 町の規模に対してコンビニが多い!助かります。
  • 見どころはやっぱり池田山。季節の訪れを感じられ、趣深いです。
  • 子どもの小学校を選べる選択肢が多いのが良いです。
  • スーパーが多く助かります。好きな場所で買えるのは嬉しい。
  • 池田温泉に入るとお肌がつるつるになります。絶対に入ってみてほしいです!
  • 自分たちで育てた野菜やお米を食べながら、心が豊かになる生活を送っています。
  • 道の駅が隣接しているので、地元野菜を手軽に購入できます。
  • 春の桜が美しい。町のあちこちで満開の景色を楽しめます。

池田温泉の露天風呂
▲「池田温泉」は、肌にやさしいアルカリ性単純温泉

移住者の声の中には、都市部の利便性と山間部の自然の美しさをそれぞれ評価する声が見受けられました。住む地域によって違った魅力があることがわかりますね。

移住者向けの支援制度

自転車に乗る女性と養老鉄道
▲池田町ではレンタサイクル事業も展開。移住前に自転車で町を見学するのもアリ

ここでは、池田町の移住に役立つ制度やお問い合わせ先をご紹介します。

東京圏からの移住支援事業

東京圏(埼玉県、千葉県、東京都および神奈川県)から池田町に移住し、起業や就業する人を対象に補助金が受け取れる制度があります。単身世帯では60万円、家族世帯では100万円を補助してもらえますよ。テレワークによる就業でも補助対象になる場合があります。

詳しい条件や詳細などは、下記リンクを参考にしてください。

公式URL:東京圏からの移住支援事業

希望の施設やスポットを巡れる「オーダーメイド型移住体験」

「オーダーメイド型移住体験」は、池田町の魅力を堪能できる移住体験型ツアーです。小学校や空き家、スーパー、公園など、一般的なツアーでは見学できないスポットにも行くことができます。事前に参加者の見たい場所・行きたい場所をヒアリングしてくれ、オーダーメイドでツアーの内容を組んでもらえます。

生活圏内の施設や風景に触れることで、移住のイメージをさらに固められるはず。ツアーの最後には、移住を現実的にしていくための相談ができる時間もありますよ。

公式URL:オーダーメイド型移住体験

移住にかかわる地域情報をキャッチできる「IKEDA L!VE」

「IKEDA L!VE」は、池田町への移住希望者を対象に、地域の情報をまとめたポータルサイトです。仕事・住まい・子育てなど、生活にかかわる情報を総合的に提供してもらえます。体験や交流のツアー情報なども告知されるため、まずは最新情報をチェックしてみましょう。

公式URL:IKEDA L!VE

西美濃の移住情報を総合的にサポート「ぎふ西美濃移住定住サイト」

「ぎふ西美濃移住定住サイト」は、池田町を含む岐阜県・西美濃の移住情報がまとめられたポータルサイトです。町の特徴や支援・サポート情報、先輩移住者へのインタビューなど、移住にかかわるさまざまな情報がキャッチできます。

公式URL:ぎふ西美濃移住定住サイト

池田町への移住に関する問い合わせ

移住に関する質問や相談先は下記の通りです。些細なことでも、気になったらまずは相談してみましょう。

担当課 総務部企画課
住所 〒503-2492
岐阜県揖斐郡池田町六之井1468番地の1
電話番号 0585-45-3111
FAX 0585-45-8314
開庁時間 午前8時30分~午後5時15分(平日のみ)
公式サイト https://www.town.gifu-ikeda.lg.jp/