【千葉県長南町に移住】自然広がる里山で自分好みの生活を実現できるまち
この記事では、地方移住を考えている人に向けて千葉県長南町(ちょうなんまち)の特徴を紹介します。
長南町は千葉県の中央に位置し、山林や原野が約57%を占める、空気が澄んだ自然豊かな町。古民家暮らしに憧れている方・空き家を自分好みにリノベーションして商業利用したい方などの移住先に向いています。
今回は長南町地域おこし協力隊の田島さんに、長南町ならではの特徴や魅力についてお伺いしました。
▼長南町の全体像
長南町の魅力を紹介!移住前に知っておきたい特徴4つ
長南町の暮らしには、次のような方が向いています。
- 空き家をリノベーションして自分好みの生活を送りたい人
- 緑の溢れる里山でスローライフを送りたい人
- 地元の自然や文化に触れながら、子育てしていきたい人
なぜこのような方に向いているのか、その理由を「長南町の暮らしの特徴や魅力」から紹介していきます。
特徴1:古民家や空き家をリノベーションして自分好みの家を持てる
▲「芳泉茶寮(ほうせんさりょう)」。築170年の古民家を改修し、不定期営業にてランチや、中国茶・中国菓子の販売、イベント時の出店なども行っている。
長南町は古民家や空き家をリノベーションして住む人がほとんど。空き家は空き家バンクから探すことができます。すぐ住める物件は数件程度ですが、登録準備中の物件もあるため、気軽に問い合わせてみましょう。
また実際の移住者の中にも古民家の改修をして、SNSで発信している人もいます。地域おこし協力隊でも古民家改修ワークショップの情報発信をSNSで行っているため、もし長南町への移住や、古民家暮らし・空き家リノベーションに興味がある人は気軽にワークショップに参加してみてください。移住後の古民家暮らしのイメージが掴めるかもしれませんよ。
特徴2:美しい里山風景の残る町。5月~6月頃はホタルも見ることができる
長南町は美しい里山風景の残る町。豊かな自然の中で育つお米や野菜は美味しいと評判です。地元の方もオープンで温かい人が多く、移住者の方に野菜を分けてくれることもあるのだとか。
綺麗な田園の中、5月~6月頃の夜にはホタルが見られます。里山暮らしをしていると、庭の周りにホタルがくることもあります。
▲長南町では5月~6月頃にホタルを見ることができる
また、長南町の西部にある「野見金公園(のみがねこうえん)」では、4月には「さくらまつり」が開かれ、お花見客が多く来場します。6月頃になると紫陽花が咲き、7月〜8月には雲海も見られるなど、四季を通じて自然の美しさを感じられます。
▲長南町の西部にある野見金公園。6月頃には紫陽花がキレイに咲く
▲野見金公園から見える雲海。7月中旬から8月の朝方、天候によっては見ることができる
他にも、長南町では環境省が選定する名水百選にも選ばれている湧水「熊野の清水(ゆやのしみず)」も有名で、観光客も訪れます。採水地付近には、湧水で作る水出しコーヒーを提供するお店もあります。
▲環境省が選定する名水百選にも選ばれている湧水「熊野の清水(ゆやのしみず)」
このように、長南町は普段の生活の中でも自然を感じられる里山です。
自然いっぱいの中でスローライフを送りたい方・普段の都会の生活で疲れてしまった方などにおすすめの移住先と言えます。移住を考えている人は、一度観光を兼ねて「野見金公園」や「熊野の清水」を訪れてみてはいかがでしょうか。
特徴3:都心までのアクセスの良さも魅力!東京まで車で1時間程度
引用:長南町「アクセスマップ」
長南町は自然豊かで里山としての魅力がたくさんある一方、アクセスの良さもあります。近隣の茂原市までは車で10~20分程度、都内までも1時間程度で行くことができます。
長南町には「茂原長南インターチェンジ」もあるため、長南町へのアクセスも容易であるという点もポイントです。
特徴4:地元の郷土文化を学ぶ機会があり、地域の方との交流も盛ん
長南町では学校ボランティアの方々が小中学生に向けて、郷土文化を教える「ふるさと学習」をおこなっています。
ふるさと学習では以下のような地元の方と小中学生がいっしょに文化体験を通して学べる環境が提供されています。
▼ふるさと学習の例
- 長南町の郷土玩具である袖凧(そでだこ)や、芝原人形作り体験
- 地元の名産である紅花を使った、草木染め体験
- 古代米づくり体験 など
芝原人形作りの体験は、郷土人形作家さんから直接教えてもらいながら作ることができます。地域に密着しながらプロの技術を間近で見ることができる貴重な体験です。明治時代から続く伝統工芸を体験できるのは、お子さんにとって大きな経験になるでしょう。
また長南町はお米の産地ということもあり、古代米の栽培も体験学習として実施しています。種まきから稲刈りまで一貫して体験し、脱穀、縄ない体験まで行います。
このようにたくさんの地域の人と関わり合う機会があるので、「移住後は自分だけでなく子どもが馴染めるか不安」という方も心配ありません。ふるさと学習を通して子どもと大人が関わる場がたくさんあるので、小さいお子さんもすぐに町に馴染めるはずです。温かい人が多い長南町はどんな人でも溶け込みやすい環境があります。
長南町の暮らしや仕事に関する情報
ここでは長南町での暮らしに関する情報、気になる仕事情報や住まいについてまとめています。
気候 |
8月平均気温:27℃ |
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人口 | 人口:7,307人 世帯数:3,184世帯 (令和5年7月1日時点) |
病院 | 一般診療所:2ヶ所 歯科:4ヶ所 |
学校 | 小学校:1校(長南町立長南小学校) 中学校:1校(長南町立長南中学校) |
交通 | 【自動車】 ・近隣の茂原市まで10~20分程度 ・東京までアクアラインで約1時間 【バス】 ・小湊鉄道バス 【鉄道】 ・最寄りの駅は茂原市の茂原駅 (長南営業所からバスで約25分) |
近隣都市 | 茂原市、市原市 |
名産品 | お米、古代米、自然薯、れんこん、しいたけ、長南べに花 |
長南町は気候が温暖な地域です。年に1〜2回程度しか雪が降らず、1月の平均気温を見てもわかる通り、気温もそれほど下がるわけではありません。2023年1月の東京の平均気温が5.7℃なので、長南町は約1〜2℃低いと思っておきましょう。
町内にはスーパーや大きな買い物ができる商業施設がありませんが、アクセス面に関しては近隣都市の茂原市まで車で10〜20分程度、東京まで車で1時間程度と良好です。普段の生活用品などの買い物は茂原市に出て買っている人が多いようです。
そのため、長南町での生活には車が必須です。
最近では、移動販売の新規事業所が増えてきました。例えば、お豆腐の移動販売の事業所が出来て、移住者の仕事にも繋がっています。
また、お米農家出身の方がUターンして宅配菓子屋を起業。自宅の米粉を使い、お団子を作って販売しながら見守り活動をしたり過疎地ならではの働き方をする人もいるそうです。
お菓子やお豆腐を1つでも頼めば届けてくれるので、移住後に「積極的に人と関わるのが苦手だ」という方も、移動販売を利用してお買い物をしつつ、地元の方や移住してきた方とお話をしてみるのも良いですね。きっと自然とコミュニティが広がっていくはずです。
【子育て情報】給食費や高校生までの医療費無料化など、子育て支援が充実
長南町の子育て支援について、その一部を紹介します。
小学校通学のバス無料化 | 小学校までのスクールバスが出ており、無料で利用できる |
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学校給食費の補助・無償化 |
小学校、中学校、特別支援学校に在籍する児童・生徒の給食費が無償になる |
子ども医療費助成 高校生等医療費助成 |
高校生までの医療費が無料 |
子どもの予防接種無料 | 中学3年生までの予防接種のほとんどが無料 |
参考:長南町「子育て」
また、長南町ではICT教育を実施しています。ICT教育とは、教育のデジタル化のことを言います。長南町では全小中学生にタブレットを配布して、インターネットやIT分野のリテラシーの育成に努めています。
このように、長南町はふるさと学習の他にもICT教育や、子育てしやすい環境づくりなどにも力を入れているので、子育て世帯の移住に向いているとも言えます。
【仕事情報】町外への通勤を想定した仕事探しをしよう!
大手求人サイトで長南町の仕事を探してみたところ、以下のようにヒットしました。(2023年7月時点)
- 長南町の正社員求人:約300件
- 車通勤30分圏内の正社員求人:約33,000件
参考:正社員求人情報の一例(長南町のみ)
参考:正社員求人情報の一例(25km圏内)
車移動30分圏内まで広げて探せば、比較的仕事探しには苦労しないでしょう。
また長南町はアクアラインを通じて都内へも車で1時間ほどで行けるので、都内へ働きにいく人も多いようです。他にも長南町では農業を始める人も多く、特産物のお米やれんこんなどを作っている人もいます。
このように、長南町では自分の生活ややりたいことに合わせて仕事を選べる自由度があります。
【住まい情報】空き家情報バンク制度をはじめ様々な移住制度がある
2023年7月時点では賃貸の情報がないため、空き家バンクを利用して空き家リノベーションをしたり、古民家を改築するといった人が多いようです。
空き家バンクに登録されているすぐ住める物件は数件ですが、空き家バンクへの登録実績は60件ほど(※)。空き家利用に対する長南町の補助内容は以下の通りです。
(※)2023年7月時点
空き家バンク登録促進事業補助金 | 【対象】 空き家バンクに登録されている物件の買主・借主 【補助金】 費用の3分の1に相当する額(限度額10万円) |
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移住者の中にも古民家が好きな人や、空き家を自分好みに改築したい人が多いとのこと。同じように空き家をリノベーションして何か事業を始めたい人や、広々とした空間の中でくつろぎたい人には良い移住先と言えます。
その他、町の住宅支援制度には以下のものがあります。
長南町に移住した人の体験談や感想
ここで実際に移住して長南町に暮らしている、地域おこし協力隊の田島さんの感想をご紹介します。
穏やかな住民性で、人と人とのつながりを大切にする町です。移住者も温厚な人が多く、里山活動を中心とした移住者のコミュニティ「さと結い」があったり、田舎暮らしを助け合う動きが盛んでコミュニティに入りやすい環境があります。
実際、移住してから3年経ちますが嫌な思いをしたことが一切ありません。地元の野菜を分けてくれたり、先祖代々伝わる珍しい稲わら納豆や郷土料理「豆造(とうぞ)」の作り方を教えてもらったり、町のことに関して惜しみなく教えてくれる人が多いです。
外の人にもオープンな性格の人が多く、一度知り合えばみなさんいろんなことを教えてくれます。自治体主導のイベントはあまりありませんが、みんな自然に集まって共有してくれるコミュニティがあります。移住において人間関係に不安があるという人も、長南町は安心して移住できる場所ですよ。
田島さん以外にも、移住した人の中には「自然がいっぱいあって、今までよりも気持ちに余裕をもって生活できる」「温厚な人ばかりなので、地域の人とすぐに仲良くなれた」という声もありました。
移住では「地域に馴染めるか不安」「うまくコミュニティに溶け込めるか心配」という人も多いと思いますが、長南町ではそんな心配はありません。自分のペースでゆっくりと馴染んでいけるので、スローペースで生活したい人、人間関係で疲れてしまったという人にはぴったりの移住先と言えそうです。
自然も豊かで、地元の人たちも温かい人ばかりなので、移住に関して気になる人はまずお問い合わせしてみると良いでしょう。
参考:長南町里山再生プロジェクト「さと結い」(Facebook、Instagram)
参考:長南町 地域おこし協力隊の田島さんのブログ「さっちゃんのブログ」(Facebook、Instagram)
参考:「さっちゃんのブログ」稲わら納豆&豆造づくり
公式:「長南町へ移住を検討されている皆さまへ」
長南町への移住の相談窓口・支援
長南町は2023年7月現在移住の体験ツアーといったものはありませんが、移住・定住促進の取り組みとして、空き家バンクを利用して移住希望の相談に来た人に、様々なワークショップを企画しています。
例えば、2022年には「正月飾りワークショップ」が開かれました。長南町への移住希望者や、移住してまだ間もない人を対象に、伝統的な正月飾りを作りながら、先輩移住者から暮らしについて話を聞くというイベントでした。
また「芳泉茶寮(ほうせんさりょう)・お茶会」という企画も同時に行われました。「芳泉茶寮」という里山の中にある築170年の古民家で、地元の人たちと移住を考えている人たちとで気軽なお茶会が行われ、移住者の悩みや移住後の生活について実際に住んでいる人に話が聞ける貴重な機会が設けられています。
今後も、こうしたワークショップを定期的に行って、移住者の方に空き家や古民家物件の内覧も行っていくとのことなので、「長南町で古民家暮らしをしてみたい」「空き家リノベーションで自分好みの暮らしを送ってみたい」という人は、ぜひ問い合せてみてください。
参考:過去のワークショップ「正月飾りワークショップ」「芳泉茶寮・お茶会」の様子
長南町への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 長南町役場 企画財政課 |
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住所 | 〒297-0192 千葉県長生郡長南町長南2110番地 |
電話番号 | 0475-46-2113 |
FAX | 0475-46-1214 |
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