辰野町移住のすすめ:ホタルの名所で始める新生活
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「長野県上伊那郡辰野町(たつのまち)」をご紹介します。
辰野町は、ホタルが数多く生息している自然豊かなまちです。美しい山と清流の川、田んぼという日本の原風景が残る環境は、「心の落ち着く、豊かな自然に囲まれて暮らしたい」という方にピッタリだと言えるでしょう。
日本の中心に位置していることから各地へのアクセスがよく、仕事やレジャーの選択肢が多いところも魅力的。また、起業などの新しいチャレンジをしたい方を歓迎する「新しい形の商店街」があるなど、バックアップ体制も整っています。
そんな辰野町の特徴や、気候風土、住まい探しについてなど、移住に役立つ情報をたっぷりとお届けしていきます。
▲手に持たれているぬいぐるみは、ホタルをモチーフにした辰野町のゆるキャラ「ぴっかりちゃん」
辰野町の暮らしの魅力:移住前に知っておきたい3つの特徴
地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には辰野町がおすすめです。
- 日本の原風景に囲まれた、自然の豊かなまちに暮らしたい
- 日本各地にアクセスの便利な場所がいい
- 移住先に溶け込み、地域の方としっかりかかわっていきたい
- 起業やお店を開くことを考えている
なぜこのような方に辰野町が向いているのか、その理由を踏まえ、辰野町の暮らしの特徴を3つご紹介します。
特徴1:日本一のホタルの名所!きれいな小川や日本の原風景が残るまち
辰野町は中央アルプスと南アルプスに囲まれており、まちの中央を流れる天竜川付近には、ホタルが数多く生息しています。
中でも「松尾峡・ほたる童謡公園」は、ゲンジボタルの発生数日本一といわれるホタルの名所になっています。
そんな辰野町は「田んぼや森に囲まれ夏にはホタルを見るような、日本の原風景の中での暮らしに憧れる」という方にピッタリ。雄大な自然の中で、夏の緑に秋の稲穂や紅葉、冬の雪景色と、季節の移り変わりを余すところなく楽しめそうです。
また、辰野町はサイクルツーリズムが盛んなまちでもあります。自転車が好きな方なら、気持ちのよい里山の風景の中、自転車に乗って通勤・散策するのもおすすめですよ。
特徴2:全国各地へアクセス良好な「日本の中心地」としての利便性
辰野町は「日本の中心」に位置するまちです。東京までは電車で約3時間、名古屋までだと電車で約2時間半でアクセスできます。
特に、関東と東海という2方面に開けているという点は、国内各地への出張が多い方や、レジャーや旅行でアクティブに動き回りたい方にとって大きなメリットではないでしょうか。
また、辰野町は長野県の中でも中央あたりに位置し、古くから交通の要衝として栄えてきました。そのため鉄道や車でのアクセスもよく、近隣都市の伊那市や諏訪市、松本市方面へ行くのもスムーズです。仕事を探すときの選択肢が広がるのも嬉しいところですね。
移住後に「日本の中心」を示すスポットに行ってみよう!
町内には、辰野町が「日本の中心」に位置するまちだと示すものが3つあります。
ゼロポイント | 緯度・経度が00分00秒で交わる地点。辰野町には「北緯36度00分00秒・東経138度00分00秒」が交わるゼロポイントがある |
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日本中心の標 | 大城山の北方「鶴ヶ峰」に設置されている標 |
チコちゃんポイント | 2018年にNHKの人気番組「チコちゃんに叱られる!」で"日本の中心のなかの中心地"として認定された地点。 |
スクロールでゼロポイント、日本中心の標、チコちゃんポイントの写真が見られます→
特徴3:「トビチ商店街」と地域の人々が新しいチャレンジを支援
移住を機に、カフェや雑貨店などを開いたり、起業したいと考えている方もいらっしゃるでしょう。辰野町には、そんな新しいチャレンジにピッタリの環境があります。
「トビチ商店街」は、町内に点在する飛び飛びの商店をつないだ「新しい形の商店街」と定義されています。ここでは、空き店舗や空き地を使って商店やオフィスなどを始める方を募集していますよ。
公式:トビチ商店街
里山風景の美しい川島地区には「農民家ふぇ あずかぼ」があります。トビチ商店街の中心となる「下辰野商店街」からは5kmほど離れていますが、このカフェも、ゆるやかにつながるトビチ商店街の一員です。
▲古民家をリノベーションしたカフェ「あずかぼ」。大きな屋根が印象的な建物
「あずかぼ」は、明治時代から続く古民家をリノベーションして2018年にオープンしました。店主の山浦さんが店舗となる建物を探して町役場に相談したところ、その日のうちに物件を紹介してもらえたそうです。
その後、DIYで改装を進めていると地域の人たちが顔を出してくれるようになったそう。誰かが何かを始めようとすると、どんどん人の輪がつながっていくような風土も、辰野町の魅力です。
詳細:はじめ手たつの
空き店舗や空き家を活用した事業には「商業地域空き店舗等対策事業補助金」も利用できるので、興味のある方はチェックしてみてくださいね。
内容 | 商業地域の空き店舗などを活用して行う事業に対し、その改修費及び賃借料の一部を予算の範囲内で補助 |
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補助額 | ○対象物件の新築・改修工事にかかる経費の2分の1(30万円以内) ○出店してから12か月間の、対象物件の賃借料の2分の1以内(25,000円以内/1か月) |
辰野町での生活:移住後の暮らしに関する具体的情報
ここでは、移住を検討するにあたり重要になる、辰野町の基本的な情報をご紹介します。
気候 | 1月:平均気温−1.2°C 8月:平均気温23.6°C ※参考:気象庁ホームページ |
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人口 | 人口:18,630人 世帯:7,718世帯 (令和4年12月1日現在) |
近隣都市 | 岡谷市、諏訪市、塩尻市、上伊那郡箕輪町、南箕輪村 |
市内交通 | 鉄道:JR東日本、JR東海 バス:辰野町営バス その他:デマンド型乗り合いタクシー |
大都市へのアクセス | 東京へ:電車で約3時間 名古屋へ:電車で約2時間半 |
病院 | 病院1、一般診療所13 |
学校 | 短期大学1、高校2、中学2、小学校5、保育施設7 |
観光・名所 | 横川渓谷・三級の滝、塩嶺王城県立自然公園、荒神山公園、ほたる童謡公園 |
特産 | 松茸、信州りんご、そば、米、日本酒 |
イベント | ほたる祭り、横川渓谷紅葉祭り、どろん田バレーボール、御柱祭(7年に一度) |
長野県というと「冬はとても寒く、積雪が多い」というイメージを持たれている方もいらっしゃるでしょう。辰野町は、気温的には氷点下となることも多いのですが、雪は降っても5cm程度と県内では少ない方です。
町内の公共交通機関としては、JRの駅6か所と町営バスのほか、デマンド型の乗り合いタクシーが運行しています。この乗り合いタクシーは、利用する1時間前までに予約すれば、自宅前からスーパーや病院など指定の施設までの移動に利用することができます。
▲デマンド型乗り合いタクシーは、月額3,000円で乗り放題
辰野町にはりんごやそばなどの特産品がありますが、特に有名なのが高級食材の松茸。辰野町川島地区産の松茸は香りが強いのが特徴で、市場でも注目を集める高品質だそうですよ。
イベントでは、ホタルの最盛期となる6月中旬には盛大な「ほたる祭り」が催され、県の内外から多くの観光客が訪れます。そのほかに、辰野町の名物ともいえるイベント「どろん田バレーボール」があります。
▲大人から子どもまで夢中になって楽しめる「どろん田バレーボール」
全国から参加者が集まり、休耕田を活用したコートで泥だらけになってバレーボールをするというユニークなイベント。参加者が前日準備から関わりまちを愛する人々が一丸となって運営するこの大会は、人々のつながりも実感できる、地域の風物詩です。
仕事情報:便利なアクセスで広がる就業地の選択肢
2022年12月現在、大手求人サイトで辰野町の正社員情報を検索すると、約1,300件がヒットしました。
参考:求人情報の一例
辰野町は、県内各方面へのアクセスもよく便利な立地です。30分ほどで通勤可能な「10km圏内」を検索範囲にすると、求人は約3,000件とグンと増え、選択肢が広がります。
参考:求人情報(10km圏内)の一例
東京圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)・愛知県・大阪府から長野県へ移住し、就業または創業した方に対しては、下記の移住支援金が支給されます。
単身 | 最大60万円 |
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2人以上の世帯 | 最大100万円 |
住まい情報:盛況の空き家バンクと魅力的な改修補助金制度
2022年12月現在、大手住宅情報サイトで辰野町の賃貸物件を検索すると、約60件がヒットしました。1K~1LDKといった単身向け物件が多めですが、ファミリー向け物件もあり、また庭や駐車場の付いた一戸建ても見つかります。
参考:賃貸物件情報の一例
分譲物件を検討されている方には、空き家バンクもおすすめです。2023年1月現在は約15件が紹介されていて、日当り良好な立地の家、家庭菜園付きの家、公共施設や商店街に近い生活便利な家など、魅力的な物件が多数見つかります。
参考:空き家バンク物件一覧
辰野町では、空き家バンクがとても盛況。空き家の掘り起こし・マッチングがスムーズに行われていて、稼働率が非常に高い状態だそうです。空き家の利用に関しては「空き家改修費等補助金」も受けられますよ。
対象者 | 空き家バンクを利用して空き家を購入、または賃貸借契約をされた方 |
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内容 | 物件の改修、家財道具などの処分運搬費に対し、補助金を交付 |
補助額 | ○物件の改修費 経費の2分の1以内(上限30万円※川島区内の物件は40万円) ○家財道具などの処分運搬費 経費の2分の1以内(上限15万円※川島区内の物件は20万円) |
特に「長野県移住モデル地区」の指定を受けている川島区の物件は、補助額が高く設定されています。自然が豊かで移住者の受け入れにも積極的な川島区は、都心からの移住者を中心に人気を集めているので、ぜひチェックしてみてください。
辰野町移住者の声:実際の暮らしぶりと感想を紹介
ここでは、実際に移住をして辰野町に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。
- 美しい山や満天の星空といった自然が満喫できる
- 各地へのアクセスが良くて便利。都会とのほどほどの距離感が気に入っている
- アルプスや八ヶ岳に日帰りで行けて、山好きにはたまらない環境
- 見つけた空き家はとても広く、川がすぐ近くにあり、畑と蔵まで付いた素敵な物件だった
山をはじめとする豊かな自然に囲まれて、心地よく暮らせると感じている方が多いようです。同時に、アクセスが便利だったり、空き家が豊富で希望に合う物件が見つけやすかったりという点も魅力的ですね。
辰野町への移住ステップ:体験プランから問い合わせ先まで
ここでは、辰野町への移住に向けて具体的に起こせる行動をご案内します。
第一歩:ゲストハウス宿泊で辰野町の魅力を体験
辰野町では、まちを単なる“旅先”ではなく“居場所”にする活動を行う「へんあいじゃーにー」が、3軒のゲストハウスを紹介しています。
どの宿も古民家をDIYして作られていて、自然に囲まれた暮らしを体験できたり、地元産の有機野菜をたっぷり使った料理を味わえたりと、辰野町の魅力を存分に感じられます。移住をなんとなく考えているという方は、まずはこのゲストハウスに1度宿泊してみるのもおすすめです。
オーナーさんも若い方なので、移住とあわせて結婚や子育てを考えるような若い世代の方は特に目線が近く、話が盛り上がるかもしれませんね。
詳細:へんあいじゃーにー
家族向け:「たつの mix Family Camp」で自然体験
▲2022年10月に開催された第1回では、東京都や愛知県などからの参加者が、辰野町の秋を満喫されたそう
辰野町では2022年から、子育て世帯に向けた取り組みとして「たつの mix Family Camp」がスタートしました。
このイベントは、⽇本各地から数家族が⾠野町に集まり、森遊びに詳しい現地の⼤⼈や学⽣、⼦ども達も混ざって、地域イベントへの参加や自然体験ができるキャンプです。
2023年以降も継続して実施されるとのことなので、辰野町への移住を検討している方はもちろん、「都市部に住んでいるけど、たまには子ども達を大自然の中で遊ばせたい」と考えている方も、ぜひこの機会に辰野町を体験してみてはいかがでしょうか。
参考:たつの mix Family Camp 2022 Autumn 参加者募集(※2022年の募集は終了)
個別対応:ニーズに合わせたオーダーメイド体験プラン
辰野町では、移住を検討されている方それぞれの要望に合わせた、オーダーメイド型の体験プランを提供しています。
「空き家物件を見たい」「スーパーや病院の場所が知りたい」「実際に移住した方のお話を聞きたい」など、地域の方の目線や知恵を借りながら、移住後の生活のイメージを膨らませる貴重な機会です。地元の方との交流も楽しめる、多彩な体験プランを提案可能なので、ぜひ相談してみてください。
移住相談:辰野町まちづくり政策課への問い合わせ方法
担当課 | まちづくり政策課 |
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住所 | 長野県上伊那郡辰野町中央1番地 |
電話番号 | 0266-41-1111 |
対応時間 | 月~金(12月29日から1月3日を除く) 8:30~17:15 |
公式サイト | https://www.tatsuno-life.jp/ |