【福島県玉川村への移住ガイド】アウトドア天国で暮らす!仕事・住まい・子育て情報を徹底解説
この記事では、地方への移住を考えている人に向けて、「福島県玉川村」をご紹介します。
玉川村は、森林や水に恵まれたエリアで、観光スポットの開発が次々と進んでいます。「日本一自転車が好きな村」として、自転車のコースや練習場も充実しています。
今回は、玉川村移住コーディネーターの田中瑞穂さんへのインタビュー内容をもとに、玉川村で体験できるアクティビティや、仕事・住宅・気候など生活に役立つ情報をご紹介します。
福島県玉川村の魅力:自然、アウトドア、温かい地域性
玉川村は、阿武隈山系の中南部に位置しており、近くには郡山市があります。さらに、鉄道や高速道路、空港といった交通の便が良いことは、大きな利点です。
玉川村の数ある特徴の中でも、特に移住者から人気の高いポイントとしては、次の点があげられます。
- 豊かな自然環境の中で暮らせる
- サイクリングや川でのウォータースポーツなど、多彩なアウトドアを楽しめる
- 人が温かく、地域になじみやすい
それでは各特徴について、詳しく見ていきましょう。
阿武隈川流域の豊かな自然環境と観光スポット
玉川村は、「東野の清流」や「千五沢ダム」、「中村池公園」など、豊かな水の風景が広がるエリアです。
なかでも阿武隈川の「乙字ヶ滝(おつじがたき)」は、日本の滝100選にも選ばれている景勝地。水かさが増しているときには、約100メートルの滝幅いっぱいに水が流れ落ちていくことから、隠れたフォトスポットとしても人気です。
▲乙字ヶ滝のパノラマ風景は一見の価値あり!
また、小学校をリノベーションした滞在施設「森の駅yodge(ヨッジ)」は、ガラス張りのおしゃれな雰囲気が若い女性に大人気。食事もアウトドアも楽しめる注目のスポットです。
さらに、サウナやたき火、カヌー・釣りといったレジャーに加えて、田植えや稲刈りといった農業も体験できます。
▲観光交流施設である「森の駅yodge」は、結婚式にも対応
森の駅yodgeは、どなたをお連れしても目を輝かせて楽しんでいただける、イチ押しの場所です。
公式:森の駅yodge
「日本一自転車が好きな村」の充実したサイクリング環境
玉川村は「日本一自転車が好きな村」として、初心者でも上級者でも楽しめるような観光事業「サイクルヴィレッジたまかわ」を推進しています。
豊かな自然や地形を活かしたマウンテンバイクの専用ルート「福島空港トレイル」や「岩法寺トレイル」が整備されており、さまざまなイベントも開催されています。
さらに、さまざまなコースで自転車のテクニックを練習できる環境も充実。屋外の「スキルパークたまかわ」と、屋内の「アーバンスポーツ」があり、どちらも大型の施設です。
自転車は子どもから大人まで幅広い利用者が想定されていて、村外からも年間で数千人が訪れる、人気のアクティビティとなっています。
移住者を温かく迎える地域コミュニティ
玉川村では、自転車のイベントなどで村を訪れたり、泊まったりする人が多いことから、村外からの人を歓迎する文化が根付いています。
住民には世話好きなタイプの方も多く、移住者からは「温かく迎え入れてもらえる」という声がよく聞かれるなど、村になじみやすい雰囲気があるようです。
私も移住してきた当初、村の方から「私たちのために頑張ってくれてありがとう」と言われて、とても嬉しかったことを覚えています。
玉川村の東部・西部エリアの特徴と暮らしの違い
▲東野の清流
玉川村は、大きく東部と西部の二つのエリアに分けられます。
役場がある西部地域は村の中心地です。買い物環境や交通環境が整っていて、生活しやすいエリアだと言えます。
東部地域は、西部から車で約20分ほどの距離にあり、商業施設が少ない代わりに、豊かな自然が広がっています。標高が少し高いため、夏場でも涼しく過ごすことができます。
東部には「森の駅yodge」もあることから、市街地からは離れるものの、人の流れは多い地域だそうです。
移住者の方は、それぞれが目指す生活スタイルによって西部か東部を選んでおられます。
玉川村の生活環境:気候、医療、教育、交通の詳細
それでは次に、玉川村の暮らしに関する情報について、各種のデータを見ていきましょう。
気候 | 1月:平均気温0.3°C 8月:平均気温23.9°C ※参考:気象庁 |
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人口 | 約6,200人 |
病院 | クリニック:3 ※玉川村役場から車で20分圏内に複数の総合病院あり |
学校 | 認定こども園:1、小学校:2、中学校:1 |
交通 | 【鉄道】 JR東日本 水郡線「川辺沖駅」「泉郷駅」 【飛行機】 福島空港 【高規格道路】 あぶくま高原道路「玉川IC」「福島空港IC」「石川母畑IC」 【路線バス】 福島交通 |
近隣都市 | 須賀川市、石川町、矢吹町、鏡石町、平田村 |
玉川村は、東北地方としては降雪が少ないエリアです。東部地域で数センチ積もる程度なので、生活に支障が出ることは滅多にないようです。
西部の中心地には、全国展開しているドラッグストアやコンビニもあるため、日用品はほとんど村内でそろえることができます。
一方で洋服などは、車や電車で40分程度でアクセスできる郡山市に買いに行く人が多いそうです。
いずれにしても、快適に生活を送るためには、自家用車があると便利です。なお、駅周辺に住んでいる人の中には、電車をメインで利用する人もいるようです。
とにかく交通の便が良いので、私自身、東京はもちろん、五色沼やあぶくま洞など、さまざまな観光スポットに出かけています。
子育て環境:充実した支援制度と遊び場
▲こどもの駅
玉川村では、子育て支援に力を入れています。まず、出生に伴う「たまかわっ子誕生祝金」では、第一子に10万円、第二子に20万円、第三子以降は50万円と手厚い額が支給されます。
また、3歳未満の子どもを養育している場合、児童手当に加えて、月5,000円の「たまかわっ子子育て支援給付金」を受け取ることもできます。
それぞれの詳細や、その他の子育てに関する支援については、玉川村の公式サイトをご確認ください。
公式:玉川村(子育て・教育)
玉川村は村独自の支援制度が充実しています。また、小学校でのプログラミング体験などデジタルにも力を入れています。
子どもの遊び場については、遊具が備えられた公園「こどもの駅」や、屋根のついたスペースでフットサル・ボルダリングを楽しめる「クックドームたまかわ」が人気のようです。
また、福島空港の中にも「わくわくランド」という子ども向けの遊び場があるなど、屋内・屋外ともに遊び場が充実しています。
参考:玉川村観光物産公式ガイド(子ども連れで楽しむワクワクたまかわコース)
仕事:地域おこし協力隊、近隣都市への通勤、テレワーク
大手求人情報サイトで玉川村の正社員求人を検索したところ、約50件の求人情報が見つかりました。また、車で約30分程度の通勤圏(25キロ圏内)まで広げると、約11,000件の求人情報がありました。(2023年10月時点)
※参考:求人情報の一例(玉川村のみ)
※参考:求人情報の一例(玉川村から25キロ圏内)
村内には工業団地があるものの、求人数には限りがあるため、車で約40分の郡山市や約20分の須賀川市へ通勤している人も多いようです。
そうしたなか、地域おこし協力隊として移住してくる人が多いのだと言います。2023年10月の時点では、11人が地域おこし協力隊として活躍しています。
そこから任期である3年の間に、地域に貢献できることを模索して起業する、あるいは農業の基礎を学んで就農するという流れもあるそうです。
特産品の「さるなし」は、栄養豊富なスーパーフルーツとして注目されており、生産量日本一を誇ります。また収入源としては、トマトやきゅうり、水稲が人気だそうです。
▲特産品の「さるなし」は、流通が難しいことから「幻のフルーツ」とも
玉川村で募集している地域おこし協力隊の詳細については、公式サイトをご覧ください。
公式:玉川村(地域おこし協力隊の募集)
また、無料Wi-Fiやプリンターを備えた「コワーキングスペースたまかわ」は、一日300円、月3,000円で利用することができるため、快適なテレワークも実現可能です。
住居:賃貸物件と空き家バンクの現状
▲すがまプラザ交流センター
インターネット上の住宅情報サイトで玉川村の賃貸物件を探したところ、7件が見つかりました(2023年10月時点)。比較的新しいアパートが多いものの、広い間取りの物件は少ないようです。
※参考:物件情報の一例
また、玉川村では空き家・空き地バンクを運営しています。しかし現在は土地の登録が多いため、すぐに入居できる物件を探すことは難しいでしょう。
公式:たまかわくらし(空き家・空き地バンク)
こうした状況から、まずはアパートなどの賃貸物件を確保して、暮らしながら良い物件が見つかれば、戸建てを検討する人が多いようです。
なお、新築の場合は「移住者居住支援事業」、中古物件の場合は「戸建て中古住宅取得補助事業」などの助成を受けることができます。詳細については、下記公式サイトをご確認ください。
公式:玉川村(移住定住促進補助事業)
村では旧須釜中学校(すがまプラザ交流センター)の校庭を活用した宅地造成事業も、今後予定されています。
玉川村への移住者の声:暮らしやすさと地域の魅力
次に、実際に玉川村へ移住した人の感想や口コミを見てみましょう。
- 車・電車・飛行機と交通手段が豊富で便利。東京にも行きやすい。
- 特産品のさるなしは、加工食品も充実していて美味しい。
- 移住者に寛容な雰囲気がある。よく声をかけてもらえて、馴染みやすかった。
玉川村へ移住した人は、自然豊かな玉川村での生活を満喫しつつ、休日には交通の便の良さを生かして近隣のレジャースポット、さらには東京で遊ぶなど、アクティブに楽しんでいるようです。
地域の方から、集まりやイベントがあると声をかけてもらえることから、積極的に参加するようになったという声もありました。
玉川村への移住手順:お試し住宅と相談窓口の案内
それでは最後に、玉川村へ移住するために利用したい、各種サポートについてご紹介します。
快適&低料金の「お試し住宅」
▲たまかわ観光短期滞在トライアルステイの施設
玉川村では、トライアルステイ(お試し住宅)を実施しています。家具や家電が備え付けられたきれいな施設で、地域の暮らしを手軽に体験することができます。
▲お試し住宅は、きれいにリフォームされている
1泊1,000円の料金で、4名(大人2人、子ども2人を想定)まで宿泊可能。2泊から29泊まで予約できるため、ワーケーションや移住体験などで利用されています。
公式:たまかわトライアルステイ
新たにBBQができる交流スペースも設置して、大変喜ばれています。
玉川村移住相談:企画政策課地域創生係の連絡先
玉川村への移住に関しては、企画政策課地域創生係までお問い合わせください。
担当課 | 玉川村役場 企画政策課 地域創生係 |
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住所 | 〒963-6392 福島県石川郡玉川村大字小高字中畷9 |
電話番号 | 0247-57-4628 |
公式サイト | https://www.vill.tamakawa.fukushima.jp/ |
乙字ヶ滝のカヌーやSUPなど、観光開発がどんどん進んでいます。お問い合わせいただければ、素敵な場所をたくさんご案内させていただきます。