大阪府高槻市で暮らす良さとは?まちの魅力や移住に役立つ仕事・住居・支援情報を解説
この記事では、関西圏での移住を検討している方に向けて、大阪府高槻市(たかつきし)の暮らしに役立つ情報を紹介します。
京都と大阪の中間に位置する高槻市は、大阪府の北摂エリアで人気のまち。大阪府内の「住み続けたい街ランキング」では常に上位に入り、2023年の調査では4位に選ばれました(※)。
(※)参考:いい部屋ネット「住み続けたい街ランキング2023<大阪府版>」
また、身近に自然がある環境でありながら、交通アクセスも良いエリアなので、大阪市や京都市のベッドタウンとしての役割も担っています。
今回は高槻市 街にぎわい部 観光シティセールス課の竹内 章さんにインタビュー取材させていただいた内容をもとに、高槻市の特徴や魅力についてお伝えしていきます。
高槻市の3つの特徴
都会に近く、ほど良い自然に囲まれた高槻市では、ワーク・ライフ・バランスのとれた”ちょうど良い暮らし”が実現できます。
市内には新しいスポットも続々と誕生し、2023年には1,500席規模のホールやカフェなどを備える「高槻城公園芸術文化劇場」が開館、そして2024年秋には日本将棋連盟の西日本の拠点施設である「関西将棋会館」が、福島区から高槻市へ移転予定です。
そんな進化し続ける高槻市には、次のような特徴があります。
ここからは、これらの特徴について詳しく紹介します。
特徴1:交通アクセスが良く、身近な場所で自然を満喫できる
交通アクセスの良い高槻市は、大阪府内でも人気が高いまち。市内にはJRと阪急電鉄が通っているため、大阪駅まで15分、京都までは12分ほどでアクセスできます。
職員さんのお話では、電車の本数も多く、新快速や特急も停車するので市外への通勤や通学にも便利なのだそう。
JRの特急列車「はるか」や「サンダーバード」を利用すれば、関西国際空港や北陸地方へもスムーズにアクセスできるので、「出張の多い方」や「旅行好きな人」にはぴったりの場所なのではないでしょうか。
高槻JCT・ICからは、新名神高速道路や名神高速道路にアクセスできるので、他県へのおでかけもしやすいですよ。
そんな高槻市ですが、市の中心部から北に向かって15分ほど車を走らせると、自然豊かなエリアが広がっています。
なかでも、市内外の方に人気の自然公園「摂津峡」では、春は桜、夏は清流で川遊び、秋は紅葉などの季節の移ろいを体感できるので、ほっと一息つきたいときに訪れてみるのも良いかもしれません。
▲芥川上流に広がる摂津峡では、四季折々の美しい風景を堪能できます
ハイキングや川遊びも楽しめ、近隣には「バーベキュー施設」や「温泉旅館」もあるので、家族や友人と一緒に訪れてみてはいかがでしょうか。
特徴2:駅周辺はお店が多く、来場者多数の人気イベントあり
「JR高槻駅」と「阪急高槻市駅」周辺には個性的なお店が多く、駅前でショッピングやグルメを楽しめるのも高槻市の魅力の一つ。
二つの駅の間は、長さ315mのアーケード商店街「高槻センター街」をはじめとした商店街でにぎわい、ベーカリーやカレー専門店などの飲食店が立ち並んでいるのだそう。
▲地元の方は、高槻センター街でショッピングやグルメを楽しみます
なかでも、高槻はラーメン激戦区と言われているそうなので、ラーメン好きな方なら毎週違ったお店を訪れて、お気に入りの一杯を見つけてみるのも良いかもしれません。
2024年2月には、「高槻といえばコレ!」という“推し麺”メニューを決定するBOTTOヌードル「たかつきN-1(ヌードルワン)グランプリ」が開催され、麵屋 八海山の「煮干しそば」がグランプリに選出されました。
参考:高槻市ホームページ(BOTTOヌードル「たかつきN-1グランプリ」)
▲麵屋 八海山の「煮干しそば」は、背脂と煮干しスープにモチモチ極太麺が入った店主こだわりの一杯
そんな高槻市では、一年を通して多くの個性的なイベントが開催されているのだそう。なかでも、職員さんのおすすめは、春シーズンに開催される「高槻ジャズストリート」と「こいのぼりフェスタ1000」。
毎年GW期間中に開催される「高槻ジャズストリート」は、毎年10万人が集うジャズイベント。「阪急高槻市駅」、「JR高槻駅」周辺を中心にステージが組まれ、小学校や地元のお店、広場など、街中でライブ演奏が楽しめます。
プロ・アマ問わず、国内外で活躍するミュージシャンが3,000人以上集結する人気イベントです。
▲演奏ライブでは、観客も一体となって音楽を楽しみます
フリーマーケットやアートの森も同時開催されているので、音楽が好きな人はもちろん、イベント好きな方なら、楽しいひとときを過ごせるのではないでしょうか。
▲フリーマーケットやアートの森を目当てに、高槻市を訪れる方も
公式:高槻ジャズストリート
4月下旬からGWにかけて開催される「こいのぼりフェスタ1000」は、市内を流れる芥川にこいのぼりを飾り、「子どもたちの健やかな成長を祝う」イベント。高槻市の空に約1,000匹のこいのぼりが泳ぐ景色は、映えスポットとしても人気です。
▲こいのぼりを背景に写真を撮るだけで、映える1枚に仕上がります
毎年1万人以上が訪れ、4月29日には和太鼓や消防音楽隊の演奏、ダンスパフォーマンスなどのステージイベントも開催されるので、「高槻ジャズストリート」とあわせてチェックしてみてください。
桜が綺麗で、イベントも盛り上がる春シーズンは、移住の下見にもおすすめの時期です。
特徴3:子育て支援充実、育休後に復職しやすい環境も整っている
子育てしやすい環境作りに力を入れている高槻市には、パパママにとって嬉しい制度が充実しています。ここでは、高槻市ならではの3つの支援について紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。
▼高槻市ならではの「子育て支援」
妊婦健診費の助成 | 市内に住む妊婦を対象に、妊婦健診費用を12万円まで助成 ※母子健康手帳交付時に、健診受診券(最大14回分)をつづった『母子健康手帳別冊』を配布 |
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子ども医療費助成 | 市内に住む18歳(高校卒業)までの医療費(保険適用分)を助成 【自己負担額】 ・1回の受診につき、500円(同じ病院なら、ひと月最大1,000円) ・同月内に複数の医療機関を受診した場合、自己負担額は最大2,500円 |
高槻認定こども園分室 | 市外からの転入や産休・育休終了後の入所希望など、年度途中の保育ニーズに対応するため、「高槻認定こども園分室」を開設 ※申込年度の3月末まで、臨時的に入所可能 |
職員さんのお話では、子ども医療費は「完全無償化」に向けて動いているとのこと。また、小学生の放課後の居場所づくり推進のため、市内の小学校5校で「見守り付き校庭開放」を実施していくそうです。
ほかにも、さまざまな子育て支援が行われているので、高槻市での子育てを検討している方は、一度公式サイトで詳細をご確認ください。
教育環境を整備し、市内の大学と連携したイベントも開催
高槻市では子育て環境だけではなく、子どもたちの教育環境にも着目。教育のケアを手厚くするために、大阪府内で初めて市立小学校の全学年で「35人学級編制」を取り入れ、現在は市内の市立小中学校すべての学年で35人学級編制を導入しているそうです。
また、市立小中学校9年間の恒久的な給食費無償化を実現し、その分の費用を、例えば塾代や習い事代といった違う形の教育費に充ててもらうなど、家計にも優しい取り組みも実施されています。
ほかにも、以下のような高槻市独自の事業を行い、子どもたちが楽しみながら学べる場を提供することで、学力向上をサポートする環境作りに取り組んでいます。
▼高槻市の教育に関する取り組み
学びup↑講座 | 市立中学校(全学年)と市立小学校(5・6年)の児童生徒を対象にした家庭学習支援事業。子どもの学力に合わせたカリキュラムを作成し、一人ひとりに合わせたサポートを行うことで、学校での成績UPを目指す |
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夏休み子ども大学 | 市内にある大学と連携して、子どもたちの学習意欲の向上を図る取り組み。工作や実験、職業体験など、さまざまなプログラムで楽しみながら学べる。夏休みの自由研究のテーマが見つかるかも |
アイスアリーナ市民開放イベント | トップスケーターが練習で利用する「関西大学たかつきアイスアリーナ」を無料開放。開放デイには、フィギュアスケートやアイスホッケーの観覧、体験イベントにも参加できる |
このように、子どもたち自身が「学びたい」と思えるような環境や体験の場が用意されている高槻市は、「子どもの好きなことや、興味のあることを伸ばしてあげたい」と考えている人にピッタリのまちなのではないでしょうか。
ほかにも、体育館への空調設備の設置など、子どもたちが健やかに教育を受けられる環境が整っていますよ。
遊びスポット豊富、歴史的価値のある大きな公園が人気
高槻市は公園の数が多く、子どもの遊び場には困りません。ここでは、地元の親子に人気の公園を2つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
▼高槻市の親子に人気の公園
- 安満遺跡公園(あまいせきこうえん)
- 今城塚古墳公園(いましろづかこふんこうえん)
甲子園球場約5個分の広さを持つ「安満遺跡公園」は、国の史跡に指定された弥生時代の集落遺跡である「安満遺跡」を保存活用した公園です。
▲広々とした敷地を持つ安満遺跡公園は、地元住民の憩いの場になっています
園内にはカフェやレストラン、そして知育玩具のパイオニア「ボーネルンド」が運営する全天候型子どもの遊び施設「プレイヴィル 安満遺跡公園」もあるので、天気を気にせず一日中楽しめます。
▲室内遊びだけではなく、外遊びが楽しめるスペースも充実しています
また、園内にはドッググランや犬の幼稚園などが併設された「ペットサービス総合施設」もあるので、愛犬とのおでかけ場所にもおすすめです。
公式:安満遺跡公園
続いて、「今城塚古墳公園」は、約1500年前に作られた前方後円墳「今城塚古墳」を史跡公園として整備した公園で、「今城塚古代歴史館」とあわせて市民公園「いましろ大王の杜(もり)」としても親しまれています。
日本で唯一、一般人が入れる大王墓としても知られ、墳丘の周りにはウォーキングする方や、ピクニックを楽しむ家族連れの姿が見られます。
▲ハニワが立ち並ぶ様子を見ていると、過去にタイムスリップしたような気持ちになれるかも
また、内堤には大王のハニワ祭(埴輪祭祀場)が再現され、家や人、動物などを模ったハニワが約190点ずらりと並んだ様子も楽しめるのだそう。
なかには、子どもが乗れるハニワもあるそうなので、訪れる際にはぜひ探してみてください。
高槻市の暮らしに関する情報
それでは、高槻市の暮らしに関するデータを見ていきましょう。
気候 | 1月:4.9℃ 8月:28.3℃ ※参考:気象庁ホームページ (高槻市に観測地点がないため、近隣の枚方市のデータを掲載) |
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人口 | 346,412人 (2024年2月末時点) |
病院 | 病院:17、診療所:288、歯科:186 |
学校 | 公立保育所:8、民間保育園:14、公立認定こども園:4、民間認定こども園:30 民間小規模保育事業:51、事業所内保育事業:2 小学校:41、中学校:18 |
交通 | 【電車】JR西日本(京都線)、阪急電鉄(京都本線) 【バス】高槻市営バス、阪急バス、京都バス、高速バス |
近隣都市 | 【大阪府】枚方市、茨木市、寝屋川市、摂津市、三島郡島本町 【京都府】亀岡市、京都市 |
※人口以外の数字は2024年3月時点のものです
市内には医療施設やスーパーやコンビニなどの生活利便施設が充実しているため、不自由なく日常生活が送れます。
保育所の数も多く、先述した「高槻認定こども園分室」もあることから、「出産後は早期復職したい」と考えている人には向いているエリアなのではないでしょうか。
また、市内の移動は東西は電車、南北は市バスでの移動が主流なのだそう。職員さんのお話では、市内北部で生活するなら車が必要ですが、中心部では所持していなくても問題なく暮らせるそうです。
【仕事】交通アクセスの良さから、大阪駅周辺や京都まで通勤する人も多い
高槻市の正社員求人を大手の求人情報サイトで検索したところ、9,588件の求人が見つかりました。また、車で30分程度の通勤圏(25km圏内)まで範囲を広げると、399,258件の求人情報がありました(2024年3月時点)。
※参考:求人情報の一例(高槻市のみ)
※参考:求人情報の一例(高槻市から25km圏内)
高槻市内にも求人は豊富にありますが、交通アクセスの良さから大阪駅周辺や京都で働いている方も多いとのこと。
通勤エリアを25km圏内まで広げれば求人数が40倍ほどになるので、まずは高槻市内で仕事を探し、希望する職種が見つからなかった場合に、市外の求人を見てみるのも良いかもしれません。
高槻市の平均年収は506万円になっているので、移住を機に転職を検討している方は、仕事選びの参考にしてみてください。
※参考:高槻市の平均年収
【住まい】まずは賃貸、一人暮らしや新婚世帯向けの物件も豊富
大手住宅情報サイトで高槻市の賃貸物件を検索したところ、4,405件の物件が見つかりました(2024年3月時点)。家賃相場は6.43万円で、ワンルームから2LDKの物件が豊富にあるので、一人暮らしや新婚世帯の方にはおすすめのエリアです。
※参考:賃貸物件情報の一例
※参考:高槻市の家賃相場
「3世代同居・近居」や「住宅設備」に関する補助金あり
高槻市には3世代(※)の同居・近居を支援する「3世代ファミリー定住支援事業」として、「子育て世帯」が市外から市内に転入した際に活用できる補助金制度があります。
(※)親・子・孫の世代
▼3世代ファミリー定住支援事業
3世代ファミリー定住支援住宅取得補助金 | 市外在住の子育て世帯が市内在住の親世帯と同居・近居するために、市内で持家を取得する際の費用を一部助成 【金額】上限20万円(一戸あたりの上限額) ※住宅の取得に要した費用が上限額を下回る場合は、取得額が上限 |
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3世代ファミリー定住支援リフォーム補助金 | 市外在住の子育て世帯と市内在住の親世帯が同居する場合、持家のリフォーム費用の一部を助成 【金額】上限20万円(工事費の3分の1相当額を補助) |
どちらも対象者や住宅に関する要件をクリアした方のみが受給できるので、高槻市でのUターン移住を検討している方は、公式サイトで詳細をご確認ください。
ほかにも、窓の断熱改修や太陽光発電システムの設置など、市指定の「省エネルギー機器」や「再生可能エネルギー利用機器」を住宅に設置する費用を一部助成する「エコハウス補助金」があります。
補助の金額は対象機器によって異なるので、興味のある方は公式サイトをチェックしてみてください。
高槻市への移住に関するお問い合わせ
▲インタビュー取材を受けてくださった、観光シティーセールス課の竹内さん
高槻市への移住については、高槻市役所までお問い合わせください。
担当課 | 街にぎわい部 観光シティセールス課 |
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住所 | 〒569-0067 大阪府高槻市桃園町2番1号 |
電話番号 | 072-674-7830 |
対応時間 | 8:45〜17:15 |
公式サイト | ▼たかつきウェルカムサイト https://www.city.takatsuki.osaka.jp/welcome/ ▼高槻市 https://www.city.takatsuki.osaka.jp/ |