北海道鷹栖町への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「北海道鷹栖町(たかすちょう)」での暮らしや移住情報をご紹介します。
北海道のほぼ中央に位置する鷹栖町は、小高い山に囲まれた自然豊かなまちです。田畑の広がるのどかな田舎風景がある一方で、道内において札幌市に次ぐ第2の都市・旭川市に隣接していることから利便性も高く、自然を満喫しながら不便なく生活できます。
また、「高校生まで医療費無料」「英語検定(英検・TOEIC・TOEFLなど)受験料を半額補助」といった子育て支援が充実しているほか、新規就農を目指す方のサポート制度が整っていることもおすすめポイント。自然を身近に感じながらのびのびと子育てしたい方、農業へのチャレンジを検討している方などから大きな注目を集めています。
今回は鷹栖町まちづくり推進課の小松田さんにお話を伺いながら、鷹栖町での暮らし・仕事・住居・支援内容などを詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
鷹栖町の暮らしとは?主な4つの特徴をご紹介
かつては鷹やトンビが多く生息し、アイヌ語で『チカップニ(大きな鳥が棲むところ)』と呼ばれていことが意訳されて名付けられた「鷹栖町」。雄大な自然は現代においても健在で、美しい自然の風景のなかにゆったりとした時が流れているまちです。
そんな鷹栖町での暮らしは、以下のような方に向いています。
- 雄大な自然に囲まれた生活に憧れるが、利便性も重視したい方
- 子育てしやすい移住先を探している方
- 新規で農業を始めたい方
なぜ上記のような方に適しているのか、ここからは鷹栖町での暮らしにおける主な魅力について詳しくご紹介します。
特徴1:大自然が身近にある
鷹栖町で暮らす魅力のひとつが、日々の生活の中で豊かな自然を堪能できることです。
町内には田畑が点在するのどかな風景が広がるほか、大人気の観光スポット「パレットヒルズ」の展望台からは大雪山連峰を一望できます。
パレットヒルズは桜の名所としても有名で、シーズン中には「さくらフェスタ」や「夜桜ライトアップ」といったお花見イベントを楽しめるほか、その他の時期にも星空観察や写真教室、音楽イベントなどが開催されて大いに賑わっています。
▲パレットヒルズの夜桜ライトアップは幻想的!
公式:パレットヒルズ
他にも、鷹栖町では四季折々の自然を活かした行事がたくさん行われています。ぜひ以下にて詳細をチェックしてみてください。
公式:たかすイベント情報
鷹栖町にはゴルフ場も多数あり、大自然の中でのびのびとゴルフを満喫できます。
鷹栖町は”農業のまち”としても発展しており、豊富な農産物に恵まれていることも大きな特徴です。
中でも鷹栖町産のブランド米である「ななつぼし」や、とろみのある飲み口と濃厚な甘みが特徴的なトマトジュース「オオカミの桃」、肉質が柔らかで牛肉特有の臭みが少ない「鷹栖牛」が特産となっています。
▲鷹栖町の特産品「オオカミの桃」は新鮮なトマトと食塩のみで作られている
▲フレッシュで美味しい農産物をお手頃価格で購入できる
特徴2:都市部への利便性に優れている
鷹栖町は北海道第2の都市・旭川市に隣接しており、車での移動時間は25分ほど。鷹栖町内には商業施設や病院といった各種施設は少ないですが、旭川市には数も種類も多いため、マイカーを所有していれば不便のない暮らしが叶います。
旭川市内にある旭川空港へも車で45分ほどでアクセスできるため、空の旅も気軽に楽しめますよ。
特徴3:子どもを育てやすい環境が整っている
子育てしやすい環境が整備されていることも、鷹栖町での暮らしにおける大きな魅力です。
まず注目したいのが、妊娠・出産・子育てに関する支援が充実している点です。以下のような手厚い支援制度が設けられており、経済的・精神的なサポートを受けながらゆとりある子育てライフを送れます。
不妊治療助成事業 | 一般不妊治療(タイミング法、排卵誘発法、薬物療法、人工授精など)なら1年度あたり5万円、特定不妊治療(体外受精、顕微授精)なら1回の治療につき上限額15万円を助成 |
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産後ケア事業 | 産後1年未満のお母さんと赤ちゃんを対象として、産後の体調不良や育児に関する相談サービスを提供 |
子ども医療費助成制度 | 高校生までの医療費無料 |
就学前子どもの食材料費の助成 | 鷹栖・北野保育園、認定こども園たかす円山幼稚園、森のようちえんぴっぱら等へ通う就学前子ども(3歳以上)の保護者を対象に、施設が給食サービスを実施する際に徴収する食材料費を助成 |
英語検定料補助制度 | 町内に在住する小学生、中学生、高校生および鷹栖高校生を対象として、英語検定(実用技能英語検定、英検ジュニア、TOEFL、TOEICなど)の検定料を半額補助 など |
公式:鷹栖町子育て・教育サイト
なお、鷹栖町内の保育施設には待機児童がおらず、移住後すぐに子どもを預けて働くことが可能です。また、小学生向けの放課後児童クラブには土曜日も預けられるという特色があり、共働きのご家庭から「子育てしやすい!」と評判を呼んでいます。
各教育施設における子どもの人数が少ない分、上の年齢・学年の子が下の年齢・学年の子の面倒を見たり、一緒に課題やプロジェクトに取り組んだりといったことも多く、上下の繋がりが非常に強い点もおすすめポイントです。
教育面としては、子どもが小さいうちから農業に触れられる点も大きな魅力です。
幼児から中学生までそれぞれの年齢に適した体験が授業の一環として行われており、普段何気なく口にしている食べ物がどう育ち、どのように収獲されるのかといったひとつひとつの過程をしっかりと学べます。
▲町内の小学校では、田植え体験を通じてお米の栽培や特徴に関する知識を深められる
収穫した農作物の一部は給食で使用し、余った分はご自宅へ持ち帰って楽しめます。自分たちで作ったお米や野菜を味わうことで、食に対する興味が高まるだけでなく、豊かな心や鷹栖町への郷土愛も自然と育まれていきます。
特徴4:農業にチャレンジしやすい
鷹栖町には新規就農を目指す方の研修施設である「あったかファーム」があり、農業にチャレンジしやすい環境が整っていることも特徴のひとつです。例年2~3名程度を募集して研修生として受け入れており、1年目はセンターでの施設園芸を中心とした研修、2年目は受入農家等での実践的な研修に参加できます。
▲「あったかファーム」のセンター
「あったかファーム」の研修で学べる内容は以下の通りです。
- きゅうり等の栽培技術の研修
- 新規作物の試験、調査研究の研修
- 土壌・分析研修 など
なお、研修生になると1人当たり年間150万円(月額12.5万円)を2年間受け取れる助成制度があるほか、家賃や資格取得の費用を補助してもらうことも可能です。詳細は以下のページにてご確認ください。
公式:鷹栖町農業交流センター あったかファーム研修生募集について
毎年たくさんの応募をいただいている人気のプロジェクトとなっており、面接では将来的なビジョンや人間性などを踏まえて選考させていただいています。「農業にチャレンジしたい」とお考えの方にぴったりなプロジェクトなので、ぜひ応募していただけたら嬉しいです。
鷹栖町の暮らしに関する情報
続いては、気候や病院、学校、交通など、鷹栖町での暮らしに関連するお役立ち情報をまとめました。
気候 | 1月:平均気温-7.0℃ 8月:平均気温26.6℃ ※参考:気象庁ホームページ (鷹栖町内には観測地点がないため、近隣の旭川地点のデータを参照) |
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人口 | 約6,700人(2022年3月31日時点) |
病院・クリニック |
3院(内科・消化器科:1、歯科:2) |
学校 | 保育園・子ども園:3園 幼稚園:1園 小学校:2校 中学校:1校 高校:1校 |
名所・観光 | パレットヒルズ、鷹栖町郷土資料館、親水広場、メロディー橋など |
行事・イベント | 熱夏フェスタ、たかす秋の大収穫祭、さくらフェスタなど |
交通 | 【鉄道】 町内に駅はなし(最も近い駅は旭川市内の「近文駅」と「永山駅」) 【バス】 鷹栖町営バス(町内循環) 道北バス(旭川駅前行が発着) 【高速道路】 道央自動車道:旭川鷹栖IC・旭川北IC |
近隣都市 | 和寒町、旭川市 |
鷹栖町は、北海道の中でも比較的温暖な地域にあたります。冬には雪が多く降りますが、夜中のうちに除雪車が稼働するため、基本的には朝の通勤・通学の時間帯までには歩道や車道が綺麗になっている状況です。
鷹栖町では除雪に大変力を入れており、町民の方からは「雪への対応が行き届いていて暮らしやすい」と評判です。
ただし、自宅の雪かきに関しては個人で行う必要があります。冬は運動不足になりやすいため、「雪かきで運動不足解消!」などとポジティブに捉えられると鷹栖の冬をより一層楽しめるでしょう。
仕事情報:旭川市などの近隣都市も含めれば選択肢が豊富
大手の求人サイトで鷹栖町における「正社員の求人数」を検索してみると、ヒットしたのは60件ほどでした。ただ、25km圏内までエリアを広げると約1万件以上の求人が該当するため、旭川市など近隣都市も含めて探すとよいでしょう。
参考:求人情報の一例(鷹栖町内)
参考:求人情報の一例(鷹栖町から25km圏内)
鷹栖町内には、農業系や福祉関連の求人が多い印象です。
ちなみに、鷹栖町在住の正社員における世帯年収相場は約464万円です。相場よりも年収の高い仕事を見つけたい方は、上記の金額を参考にしながら求人探しを行ってみてはいかがでしょうか。
※参考:年収相場の一例
なお、北海道では道内の対象市町村に移住して就業・起業した方に移住支援金を支給する「北海道UIJターン新規就業支援事業」を実施しており、鷹栖町も対象となっています。詳細は以下をご確認ください。
住まい情報:支援制度を利用し、新築や空き家バンクの改築がおすすめ
鷹栖町内の賃貸物件は数が少ないですが、間取りとしては1DKや2LDKが多く、家賃相場は3~6万円程度です。ファミリー向けの住まいをお探しの場合は、空き地に新規で住宅を建てるか、空き家バンクを利用するとよいでしょう。
参考:鷹栖町における住まい情報の一例
公式:鷹栖町の空き家・空き地バンク
なお、鷹栖町で新築または改築を行う場合は、以下の補助金制度を利用できます。
- 住宅建築支援事業補助金制度:対象となる住宅の新築・改築の工事に要する費用が20万円以上の場合に25万円(補助対象経費の10分の1以内)を支給
- 空き家改修支援事業補助金制度:空き家の改修工事に要する費用が20万円以上の場合に最大30万円(補助対象経費の1/2以内)を支給
公式:住宅建築支援事業補助金制度
公式:空き家改修支援事業補助金制度
鷹栖町へ移住した方の体験談
ここでは、実際に鷹栖町へ移住した方の体験談をご紹介します。
- 豊かな自然環境があり、日々美味しい農作物を味わえる点がお気に入りです。ストレスとは無縁の穏やかな生活を送っており、鷹栖町に移住してきて本当によかったと実感しています。
- 何でも揃う旭川市が近いため、生活において不便を感じることはありません。何より、農業への夢をこちらの研修制度をきっかけにして実現することができたことに大変嬉しく感じています。
- 「自然に囲まれた場所で子育てしたい」と思い、鷹栖町へ移住してきました。子育て支援が手厚く、地域の方の温かな見守りがあることも魅力的で、のびのびと子育てを楽しんでいます。
雄大な自然に囲まれた環境でありながら、不便のない暮らしを送れる点に満足されている方が多い印象です。また、農業にチャレンジしやすい環境や子育てしやすい環境が整っている点に関しても賞賛の声が挙がっており、自然が好きな方や農業に興味がある方、子育て世帯の方にぴったりな移住先だと感じました。
鷹栖町への移住ステップ
鷹栖町への移住に興味のある方は、まずは現地の移住相談窓口に問い合わせてみるとよいでしょう。電話やメールのほか、ZOOMによるオンライン相談も利用可能です。
また、実際に現地へ出向き、滞在をして住み心地を確認するのもおすすめです。鷹栖町内にはお試し移住に適した短期滞在型宿泊施設があるので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
▲冬の時期に滞在すると、鷹栖町における雪の状況を体感できておすすめ
鷹栖町への移住に関するお問い合わせ
担当課 | 鷹栖町 まちづくり推進課 地域振興係 |
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住所 | 〒071-1292 北海道上川郡鷹栖町南1条3丁目5番1号 |
電話番号 | 0166-74-3831 |
対応時間 | 8:30~17:15 |
公式サイト | ▼鷹栖町ホームページ https://www.town.takasu.hokkaido.jp/ ▼鷹栖町移住サイト https://www.town.takasu.hokkaido.jp/ijyuu/ |