宮崎県高鍋町で叶える理想の移住生活:仕事・住まい・支援制度を解説
この記事では、地方への移住を検討している方に向けて、宮崎県児湯(こゆ)郡高鍋町の特徴や生活情報を紹介していきます。
高鍋町は宮崎県内の市町村の中で一番小さい町ですが、生活に必要なものはしっかりと揃っており、また機能的な部分が集結しているため、自転車や徒歩でも日常生活を送れて子育て世帯にもピッタリ。
宮崎の綺麗な海に面しており、サーファーや釣り人からも好評なエリアです。早朝サーフィンしてから出勤して、帰宅後にまたサーフィンをするという方もいるくらい。サーフィン好きにはたまらない環境です。
今回はそんな高鍋町への移住後の仕事や住まい、行政の支援などをわかりやすく紹介します。
宮崎県高鍋町の魅力:3つの特徴
高鍋町は宮崎県の中央付近、宮崎平野の北部に位置しています。そのため、なだらかな地形の場所が多く、徒歩や自転車の移動は楽々おこなえます。
また、高鍋町は冬でも温暖な気候で、一年を通して晴天の日が多いので、アウトドアやレジャーが好きな人にはピッタリな環境です。
そんな高鍋町の特徴を3つ紹介します。
- 特徴1:コンパクトで便利な暮らしやすい町
- 特徴2:自然豊かな環境でアウトドアライフを満喫
- 特徴3:豊富な特産品と絶品グルメを楽しめる町
それでは、ひとつひとつ見ていきましょう!
特徴1:コンパクトで便利な暮らしやすい町
高鍋町は宮崎市から電車で30分の場所に位置しており、都会から離れすぎず、近すぎない、ちょうど良い距離感で、のんびり暮らしが実現できる町です。
高鍋町は宮崎県の綺麗な海に面しており、温暖な気候で、のんびりと穏やかな生活を送ることができます。
町の面積は43.8㎢ですが、東西3㎞弱、南北1~1.5㎞の区域となる高鍋町の中心市街地には、日用品の買い物ができる商業施設や学校、病院などがコンパクトにまとまっています。宮崎平野が広がる高鍋町は、平坦な道が多く、自転車でも気軽に生活することができます。
田舎では「車は1人1台」が当たり前な地域も多いですが、日常生活を自転車で送ることができるのは、コンパクトにまとまった高鍋町ならではの魅力です。
また、高鍋町は城下町にちなんだイベントがおこなわれており、住民の方々は毎年、開催を心待ちにしているようです。「高鍋城灯籠まつり」では、約一万基の灯籠に火が灯され、幻想的な雰囲気に包まれます。
高鍋町の桜の名所で、高鍋城の跡地・舞鶴公園では桜まつりが開催されます。ステージイベントや出店、フードコートなどが用意され、多くの花見客が訪れます。
▲約1,000本のソメイヨシノが咲き乱れ、夜間にはライトアップもおこなわれています
特徴2:自然豊かな環境でアウトドアライフを満喫
宮崎県は「日本のひなた」とも言われており、一年で一番晴天の日が多い年があるほど、天候に恵まれています。豊かな自然に囲まれた高鍋町では、多くの方がサーフィンや釣り、キャンプ、サイクリングなど、アウトドアの趣味を謳歌しています。
▲高鍋町のサーフィン環境を気に入って移住される方も多いようです
高鍋町では、朝と夕方、それぞれサーフィンを楽しんでいる方がいるほど、環境に恵まれているそうですよ。町内から海岸まで数分だそうなので納得ですね。
快晴の日には、青色にキラキラ輝く海は透明度が高く、多くの人を魅了しています。綺麗な海岸線沿いをバイクツーリングやサイクリングで海風を感じながら走ったら気持ちがいいでしょうね。
▲夏には海水浴を楽しめます
特徴3:豊富な特産品と絶品グルメを楽しめる町
高鍋町には美味しいグルメがたくさんあります。
海がある高鍋町では、新鮮な魚介類を気軽に楽しむことができます。なかでも「高鍋の牡蠣」は絶品だと好評です。
日本で売られている牡蠣の多くは養殖ですが、高鍋の牡蠣は天然物です。養殖の牡蠣と比べて小ぶりになりがちですが、その分、年月をかけて宮崎の海にもまれた牡蠣は、旨さと栄養をギュッと詰め込んでおり格別のようです。
他にも、高鍋町のグルメとして近年話題にもなった「餃子」があります。
▲全国放送のテレビでも紹介された人気店も
初めて聞く人にとっては、宮崎県に餃子のイメージが湧かないかもしれません。ですが、宮崎県の餃子は宇都宮と浜松を抑えて、年間消費額1位を獲得しています。
宮崎の餃子は昔から多くの住民に親しまれており、町内にも多くお店が建っています。お店ごとの餃子の違いを楽しめますよ。
さらに、畜産王国宮崎ですから、鳥も豚も牛もどれも美味しいのは間違いありませんが、宮崎は全国屈指の焼酎王国としても知られており、高鍋町でも焼酎が特産品となっています。
高鍋町には「宝酒造」や「黒木本店」といった大手の焼酎蔵があり、恵まれた気候で育まれた芋や麦、蕎麦などを原料とした、さまざまな焼酎を味わうことができます。
筆者自身も宮崎県に住んでいたことがありますが、初めて訪れた際の食べ物の美味しさは衝撃的でした。今でも年に数回訪れていますが、その度に「何を食べようか」と計画を練っています。
高鍋町での生活:仕事・住まい・子育て環境
ここからは、高鍋町への移住を考えた場合に必要になる生活に関する情報を、いろいろなデータをもとに紹介します。
高鍋町では気候観測データがそろっていなかったので、気候に関しては隣の西都市のデータから紹介します。
西都市 | 東京(新宿) | |
---|---|---|
平均気温 | ・8月:27.4度 ・1月:6.8度 ※参考:気象庁ホームページ |
・8月:26.9度 ・1月:5.4度 ※参考:気象庁ホームページ |
年間降水量 | 約2,500mm | 約1,600mm |
平均気温を見ると、高鍋町付近の気候は温暖であることがよくわかります。温かい地域ですが、夏が暑すぎる、ということはなく、海と接している地域なので、極端な暑さになる日も少なく、過ごしやすい気候です。
人口 | 約20,000人 |
---|---|
病院 | 総合病院2軒、一般診療院約20軒 |
学校 | 小学校2校、中学校2校、高校2校、農業大学校1校、職業訓練校1校、産業技術専門校1校、准看護学校1校 |
文化・芸術 |
・高鍋城灯籠まつり |
食べ物 | ・餃子 ・焼酎 ・お茶 ・高鍋天然牡蠣 ・キャベツ |
娯楽 | ・高鍋温泉 めいりんの湯 ・高鍋湿原 ・蚊口浜 |
高鍋町は宮崎県で1番小さな町ですが、面積が小さいだけで、日用品を買う商業施設や病院、学校など、生活に必要なものは高鍋町で完結できます。高鍋町は高鍋駅周辺が栄えているというよりは、高鍋駅の西側に1kmほど入ったエリアにお店や住宅街がまとまっています。
医療機関は総合病院を始め、内科や小児科、産婦人科、歯科など一通りの診療科が揃っており、町の広さの割合で考えると、医療機関の軒数も多いようです。
また、高鍋町には「高鍋大師」という宮崎観光遺産に登録されている観光地があります。
高鍋大師には700体以上もの石像が立てられています。なかには6mを超える大きなものやユニークな見た目のものまで様々。
さらに、高鍋大師では水平線まで広がる太平洋と、高鍋町を一望できる景色が望めます。
▲晴天の日には、青い空と海・鳥居の赤・豊かな緑のコントラストが綺麗です
【仕事】充実の求人と就農支援で安心の就業環境
高鍋町の仕事に関する情報はこちらです。まずは、仕事選びの参考になる、高鍋町の平均世帯年収から見てみましょう。
平均世帯年収 | 約390万円 |
---|
(※2022年12月時点、縁結び大学調べ)
2人以上の世帯における平均年収なので、家族で移住する場合には、世帯あわせてこのくらいの年収を目指すと良いかもしれません。求人を選ぶときや、生活費を計算するときの参考にしてみてください。
▼高鍋町と周辺の求人数
求人数 | |
---|---|
高鍋町 | 約600件 |
高鍋町から30分圏内 | 約2900件 |
(※2022年12月時点、縁結び大学調べ)
高鍋町内の正社員求人は約600件あり、仕事を選ばなければ十分に就職可能です。希望の職種がある場合は、通勤圏を広げると求人数も約5倍ほどに増えます。
また、高鍋町は企業誘致にも力を入れています。現在でも大手企業が入っており、新規雇用が生まれる下地は十分あります。
高鍋町はハローワークによる求人情報の他に、「みちはた」というサイトでも求人を紹介しています。こちらでは高鍋町の地域おこし協力隊員が、自ら求人元の企業へ取材しに行き、仕事内容や職場の雰囲気を伝えています。
高鍋町に特化した求人情報サイトなので、移住を検討している方は見てみてください。
高鍋町では、求人サイト「みちはた」の運営や地域おこし活動を行う、地域おこし協力隊員を募集しています。協力隊員として高鍋町の移住生活をスタートさせるのもいいかもしれませんね。
詳細は下記のホームページからご確認ください。
【就農支援】オンラインと実践で学べる農業研修制度
高鍋町で農業を始めたい方は、宮崎県が実施している「みやざき農業実践塾」という研修を受けることができます。この研修では「農業にチャレンジしてみたい人向け」の基礎体験コースと「本格的に農業を初めてみたい人向け」の経営実践コースがあります。
基礎体験コース | インターネットで農業の基礎について、在宅で学習できる。 学習内容を深めるため、年に4回程度自由参加の体験学習がある。 研修費は1年コース2,000円 |
---|---|
経営実践コース | 1年間または半年間、就農に必要な野菜栽培について、実践的な知識と技術の習得をおこなう。 研修費は1年コースで48,000円、半年コースで24,000円 |
この他に、希望者には体験講座をおこなっており、個別相談やみやざき農業実践塾の農作業体験などを受けることができます。基礎体験コースなら在宅で学習できるので、まずは就職して、資金を貯めながら農業について学ぶのもいいかもしれませんね。
詳しくは下記のホームページをご覧ください。
【住まい】空き家活用とDIY推進のリフォーム補助金
ここからは高鍋町の住まいに関する情報を紹介します。
大手住宅情報サイトで高鍋町の賃貸物件を調べてみると、40件以上ヒットしました。(※2022年12月時点、縁結び大学調べ)地元の不動産業者のホームページにも掲載がありますので、色々なところに問い合わせをするとよさそうです。
高鍋町では空き家バンク制度を実施していますが、調査を実施した2022年12月現在、あまり件数は多くありませんでした。
もし空き家物件を希望されるのであれば、高鍋町の不動産業者に相談してみるといいかもしれません。高鍋町内の不動産業者は、以下のページから確認できます。
賃貸物件の家賃相場はこちらです。(高鍋駅周辺の家賃相場です)
1R | 3.7万円 |
---|---|
1LDK-2DK | 4.6万円 |
2LDK-3DK | 5.3万円 |
(※2022年12月時点、縁結び大学調べ)
高鍋町の賃貸物件では、単身で4万円前後、家族で5万円ほどが相場です。賃貸物件を選ぶときの参考にしてみてください。
移住する際は、一度、賃貸物件に移住して、生活をしながら定住する空き家や土地を探すのもおすすめです。
▼高鍋町の住まいの支援制度
空き家バンクリフォーム等補助金 | 空き家バンクに登録された物件を購入または賃貸し、その物件のリフォームをするための費用の一部を補助する。 |
---|
高鍋町では空き家バンクに登録された物件を入手した方を対象に、リフォームする際の費用を一部補助してもらえる制度があります。この制度は、他の地域のリフォーム補助制度と違って、町外の施工業者に依頼したり、自分でDIYで改修する場合でも適用されます。
施工業者が町内か町外か、自分で修繕するのかなど、内容によって補助金額が変わりますが、最大で50万円の支援を受けることができます。詳しくは下記のホームページをご覧ください。
【子育て】地域全体で支える安心の子育て環境
高鍋町では、中学卒業まで医療費の自己負担がかからなかったり、保育園や公園が多いなど、子育てがしやすい環境です。
▲保育施設は10ヶ所、公園も10ヶ所以上あります
最近では物騒な事件が多く、小学生の子どもがいると、目の届かない登下校の際は不安なことも多いですよね。高鍋町では、小学校と高齢者クラブなどが連携して、登下校の際には小学生の見守り活動が行われています。
そのため、高鍋町では地域みんなで子どもを見守ろうという、住民同士の繋がりと温かさがあるまちとしても魅力的です。
他にも「ファミリーサポートセンター事業」といって、子育てを手助けしてほしい人が、子育てに協力してくれる人に一時保育を依頼できる制度をおこなっています。
以下のような「ちょっと子どもを見ててほしい」ときに活用できる、子育て世帯には嬉しい制度です。
- 仕事が忙しくて、送り迎えに間に合わないから代わりにお願いしたい。
- ちょっと気分転換をしたい。
- 急な用事で子どもを見てほしい。
学校行事や保育園の参観以外にも、病院のお見舞いや子どもの出産、イベント事など、いろいろなことで人数制限をされることが多いです。
未就学児の子どもがいると、お留守番はさせられないし、移住すると頼れる相手がいないこともありますよね。そんな時にこのような一時保育の制度があると、非常に助かります。
ファミリーサポートセンター事業の詳細は下記のホームページをご覧ください。
高鍋町移住者の声:生活の満足度と魅力を探る
実際に高鍋町に移住された方の声を紹介します。
- コンパクトな町だから、車がなくても買い物に行ける。
- 近くにある温泉が癒されている。
- 自然が豊かで散歩をしたくなる。
- サーフィン好きにはたまらない!
- 食べ物が美味しい、特に餃子は格別!
高鍋町には大きなショッピングセンターがあるわけではありませんが、スーパーや飲食店、コンビニなど、普段の生活を送る分には不自由しません。徒歩や自転車で気軽に行けるコンパクトさが魅力です。
筆者自身もなかなかの田舎に移住をしていますが、ひとえに「田舎」といっても、自然が豊かすぎると熊や猪、マダニなど自然の生き物が多く生息しており、せっかく田舎に移住してもほとんど出歩けないこともあります。
その点、高鍋町は豊かな自然と機能的な部分がコンパクトにまとまっており、バランスがとれたちょうど良いまちです。
高鍋町は散歩やサイクリング、サーフィン、釣りなど、アクティブに楽しめて、利便性も申し分ない。人生の充実度を上げてくれるような魅力があるまちですよ。
【移住支援】充実のサポート体制と補助金制度
ここからは高鍋町で実施されている移住支援制度を紹介します。
支援制度 | 内容 |
---|---|
移住定住サポーター | 移住希望者や移住者の相談に対する助言や協力などをおこなう。 |
高鍋町お試し滞在制度補助金 | 高鍋町への移住検討のための滞在費の一部を補助する。 |
移住定住サポーターでは、移住者や移住希望者からの相談や質問に応えてもらえます。移住定住サポーターは実際に移住してきた人も多いので、以下のように先輩移住者からの生の意見を聞きたい時などに活用してみるといいかもしれません。
- 子育て環境について知りたい。
- 仕事や住まいについて知りたい。など
移住定住サポーターの方々はさまざまな職種で、いろいろな意見を聞くことができます。移住定住サポーターへの相談や制度内容については、下記のホームページをご覧下さい。
高鍋町お試し滞在制度補助金は高鍋町へ移住を検討するために、空き家を見学したり、町の雰囲気を確かめるために宿泊した滞在費の一部を補助する制度です。
補助額は1泊の宿泊料金の1/2(1人あたり上限3,000円)で、同一年度内に7泊分まで補助してもらえます。町内の旅館業として営んでいる宿泊施設が対象です。
高鍋町での暮らしの雰囲気を体験するチャンスなので、移住希望地付近にある宿泊施設を利用するのがおすすめです。この制度の詳細については、下記のホームページをご覧ください。
高鍋町への移住に関する問い合わせ
もし高鍋町への移住に関してわからないことがある方は、こちらへお問い合わせください。
担当課 | 高鍋町役場 地域政策課 総合政策係 |
---|---|
住所 | 〒884-8655 宮崎県児湯郡高鍋町大字上江8437番地 |
電話 | 0983-26-2018 |
お問い合わせ | https://life-takanabe.jp/contact/ |
公式サイト | https://www.town.takanabe.lg.jp/index.html |