岡山県高梁市への移住の魅力!歴史文化と自然豊かな暮らしを満喫

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「岡山県高梁市(たかはしし)」をご紹介します。

高梁市は、古くから備中松山藩を中心に栄えた、歴史あるまちです。備中松山城や、弁柄色(べんがらいろ)の赤い家々が印象的な吹屋地区という名所を有します。

また、山と川に囲まれた自然豊かな環境や、「こどもまんなか応援サポーター宣言」に基づき子ども達の幸せを第一に考えたまちづくりも魅力的です。

歴史・文化的な魅力や情緒ある風景、豊かな自然環境、充実した子育て支援など、多様な魅力を持つ高梁市は様々なニーズに応える移住先として注目を集めています。

そんな高梁市について、まちの特徴や仕事・住まい探しなど、移住を検討するのに役立つ情報を詳しくお届けします。

本日お話を伺った方
高梁市ご担当者の片山さん

高梁市 市民生活部 住もうよ高梁推進課
課長補佐

片山 俊江さん

高梁市ご担当者の髙橋さん

高梁市 市民生活部 住もうよ高梁推進課
いなか暮らし推進係 係長

髙橋 雄二さん

高梁市の暮らし:魅力的な3つの特徴

高梁市の暮らしの特徴

地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には高梁市がおすすめです。

  • お城や、歴史・伝統を感じる建物が好きな方
  • 情緒のある美しいまち並みに心が惹かれる方
  • 自然豊かな環境で暮らしたい方
  • 子どもが健やかに育つ環境づくりに積極的なまちを希望する方
  • 農業での新規就農を考えている方

なぜこのような方に高梁市が向いているのか、その具体的な理由を踏まえながら、高梁市の暮らしの特徴を詳しく紹介していきます。

特徴1:備中松山城と「ジャパンレッド」の町並み - 歴史文化が息づくまち

備中松山藩を中心に栄えた歴史と、豊かな伝統・文化を受け継ぐ高梁市。

歴史好きの方や、情緒あるまち並みでの生活を望む方にとって、高梁市は日常生活のすぐそばに発見と感動があふれた、ワクワクするようなまちと言えるでしょう。

市内に数ある名所や史跡の中でも、特に有名なのが「備中松山城」と「吹屋地区のまち並み」です。

備中松山城:日本三大山城の一つ、天空の城

備中松山城と、猫城主の「さんじゅーろー」
▲「猫城主 さんじゅーろー」は、2018年から備中松山城に住み着いている人気者

高梁市のシンボルである「備中松山城」は、標高430mの臥牛山小松山山頂にそびえ立ち、「天空の山城」とも称されます。「日本三大山城」の1つに数えられ、日本で唯一天守閣が現存する山城として知られています。

上空から撮影した、備中松山城
▲上空から眺める備中松山城は、まさに「天空の山城」の名にふさわしい姿

高梁市の市街地には武家屋敷や町家が立ち並び、往時の城下町の面影を色濃く残しています。古い時代へタイムスリップしたかのような風情あるまち並みは「備中の小京都」とも呼ばれ、情緒豊かな美しさで訪れる人々を魅了しています。

吹屋地区:重要伝統的建造物群が残る「赤い町並み」

吹屋ふるさと村のまち並み

岡山県高梁市成羽町の「吹屋地区」には、赤い弁柄(べんがら)塗りの格子を用いた美しい町屋が立ち並んでいます。

吹屋地区は江戸時代、銅と赤色顔料の原料である「弁柄(べんがら)」の生産で栄えました。この弁柄は全国に流通し、社寺や工芸品を鮮やかに彩りました。その結果、「ジャパンレッド」として知られる日本の代表的な赤色を世界に強く印象付けることとなりました。

吹屋地区の統一感のある美しい町並みは、江戸時代以降に形成されました。銅や弁柄によって財を成した商人たちが競うように建てたことで、統一感のある景観が生まれました。この「赤い町並み」は、その歴史的・文化的価値が認められ、重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

特徴2:高梁川と吉備高原に囲まれた豊かな自然と絶景

上空から撮影した高梁川と周辺の森林

高梁市は、岡山県の三大河川の1つである高梁川が流れ、その両岸に広大な吉備高原が広がる、自然豊かなまちです。

市内には、トレッキングを楽しめる複数の山があります。また、「高梁自然公園」や「弥高山公園」では、緑豊かな環境でキャンプを楽しむことができます。夏季には、高梁川の支流で川遊びや魚のつかみ取り大会などのイベントも開催されます。

このような豊かな自然に囲まれた環境は、のびのびと暮らし、子育てをしたい方にとって理想的です。

川遊びをする子ども達

秋から冬にかけての晴れた日の朝には、霧が発生することがあります。高所から眺めると、この霧は「雲海」となって広がります。「雲海展望台」からは、雲海の中に浮かぶ備中松山城を望むことができ、その光景は絵画のような幻想的な美しさを呈します。この絶景は高梁市でしか見ることができない、貴重な風景です。

雲海の中に浮かぶ備中松山城

特徴3:“子どもが真ん中”の手厚い子育て支援

「こどもまんなか応援サポーター宣言」をする、市の職員と市民たち

2023年7月、高梁市では、子どもたちが健やかで幸せに成長できる社会の実現を目指す「こどもまんなか応援サポーター宣言」を行いました。

詳細:こどもまんなか応援サポーター宣言

これに基づき、高梁市は子どもに関する事業を積極的に推進しています。子育て世帯にとっては、日々の生活がより快適になる嬉しい取り組みと言えるでしょう。

高梁市では、以下のような育児支援制度を設けています。

出産・子育て応援金 妊娠時から保健師による相談支援を行い、妊婦1人あたり【5万円】、新生児1人あたり【10万円】を支給(国の給付金5万円に市独自の5万円を上乗せ)
子育て応援チケット 産後ケアやファミリーサポート、一時預かり等の子育てサービスが1回分無料(一部自己負担あり)となる利用券を配布
子ども医療費の助成 18歳までの保険診療自己負担分を全額補助
紙おむつ支援 市内の保育園・こども園等に通う0~2歳の園児に必要な紙おむつとおしりふきを、園で購入準備
※園に在籍していない子どもについては、補助金支給
給食提供・延長保育 市内のすべての幼稚園・保育園・こども園で給食を提供。また、すべての保育園・こども園で延長保育を実施
遠距離通学支援 小・中学生の遠距離通学に対しスクールバスの運行やバス代補助等を実施
高校生バス通学支援 高校生のバス通学定期券購入費の半額を助成

紙おむつ支援では、園でまとめて購入することで、保護者の経済的負担と準備の手間を軽減します。また、すべての保育施設での給食提供や延長保育など、忙しい子育て家庭を支援する制度が充実しています。

県内初「保育園留学®」で体験移住の機会も

高梁市の新しい取り組みとして、県内初の「保育園留学®」がスタートしています。

「保育園留学®」は、約2週間という期間を、子どもは地元の保育施設に通い、親は地域でテレワークや観光などを楽しみながら過ごすというプログラムです。

都会の保育施設ではなかなか体験できない自然とのふれあいや、地元の人との交流など、子どもたちにとって貴重な経験が盛りだくさんです。

詳細:「保育園留学®」スタート

高梁市の生活情報:医療・教育・交通など

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、高梁市の暮らしに関する様々なデータをお届けします。

気候 1月:平均気温2.8°C
8月:平均気温27.0°C
※参考:気象庁ホームページ
人口 26,448人
(推計人口、2024年4月末時点)
近隣都市 総社市、井原市、新見市、真庭市、加賀郡吉備中央町
広島県:庄原市、神石郡神石高原町
公共交通 鉄道:JR西日本
バス:備北バス、北振バス
大都市へのアクセス 岡山市へ:車で約1時間、電車(特急利用)で約35分
大阪へ:新幹線と電車(特急)で約2時間
病院 病院4、診療所18、歯科15
学校 大学1、高等専門学校1、高校5、中学校6、小学校14
イベント・行事 成羽愛宕大花火、備中たかはし松山踊り、高梁稲荷霜月大祭
レジャー・お出かけ 旧吹屋小学校、吉備川上ふれあい漫画美術館、ハイランド公園、弥高山公園ピノキオランド

「晴れの国おかやま」と呼ばれる岡山県は晴天率が高く、気候に恵まれています。その中でも高梁市は、地震や風水害が少なく、自然災害に強いまちとして知られています。

市内にはスーパーやホームセンター、ドラッグストアなどがあり、日常の買い物には不自由しません。ただし、ショッピングモールはありません。買いだめやファミリーでのお出かけの際は、多くの方が車で約50分の倉敷市などへ足を伸ばしているようです。

市の中心である備中高梁駅の近くであれば車がなくても生活は可能ですが、市の中心部以外では公共交通機関が限られているため、多くの住民がマイカーを利用しています。

子連れでのお出かけスポットとしては、広大な敷地にカラフルな大型遊具が備えられた「ハイランド公園」や、弥高山の山頂付近にある「弥高山公園ピノキオランド」が人気です。どちらも緑に囲まれ、自然を満喫しながら過ごせるスポットで、大人も子どもも1日のんびりと楽しむことができます。

仕事情報:製造業を中心に幅広い求人、起業支援も充実

大手求人情報サイトで高梁市の正社員求人を検索すると、約860件がヒットしました(2023年8月時点)。市内には自動車部品関連の企業が複数存在し、求人の割合としては製造業が多くを占めています。

参考:正社員求人情報の一例

農業支援:ピオーネ・トマト栽培、新規就農者へのサポート体制

高梁市は農業が盛んで、岡山県内で農家数が7番目に多い地域です。特にピオーネとトマトの生産が盛んで、どちらも県内トップレベルの生産量を誇ります。新規就農を希望する方向けの支援制度も充実しているので、農業に興味がある方は以下の情報を参考にしてみてください。

就農激励金支給事業 将来にわたり専業として農業経営を続けていく認定農業者で、申請年度の年齢が55歳以下の方に対し、以下の激励金を支給
【地域計画を策定した地域へ就農する方】30万円
【地域計画を策定した地域以外へ就農する方】39歳以下:7.5万円、40歳以上:5万円
農業用機械導入支援事業 新規就農者が農業用機械を導入する際、対象経費の2分の1の金額を支援(上限50万円)
新規就農者向け農業スクール 新規栽培者の栽培技術習得のため、トマト・ピオーネ・桃の3コースで講習会を実施

詳細:新規就農に向けた支援

住まい情報:空き家バンクと充実の定住支援制度

大手住宅情報サイトで高梁市の賃貸物件を検索すると、約50件がヒットしました。(2023年8月時点)

参考:賃貸物件情報の一例

また、高梁市の空き家バンクでは、賃貸・売買あわせて約80件の物件が見つかりました(2023年8月時点)これらを合わせると、高梁市では多様な住宅の選択肢が用意されています。

参考:空き家バンク物件一覧

高梁市では、定住促進のためのさまざまな対策が実施されています。宅地造成や賃貸住宅の整備推進に加え、以下のような支援制度が用意されています。

住宅取得助成事業 住宅を新築・取得する際に、下記の助成金を交付
住宅の新築:用地購入代金の10分の1の額(上限100万円)+新築費用(上限50万円)+要件による加算あり

中古または建売住宅の取得:購入代金の10分の1の額(上限50万円)+要件による加算あり
子育て世帯引越し助成事業 県外から転入する子育て世帯に対し【引越し費用の3分の2の額】を助成(上限10万円)
空き家バンク活用促進助成金
(空き家再生助成事業)

空き家情報バンク登録物件を活用する場合、経費の一部を補助
※購入:補助率10分の1(上限50万円)
 家財処分:補助率3分の2(上限20万円)

※物件の改修:補助率3分の1(上限70万円)

※要件による加算あり

※上記助成金には交付要件があります。詳細は高梁市の公式ウェブサイトでご確認ください。

子育て世帯に対し特に手厚い支援があるのは「こどもまんなか」を推進する高梁市らしい取り組みです。条件に該当する方は、これらの支援制度を積極的に活用することをおすすめします。

高梁市移住者の声:実際の暮らしぶりと感想

高梁市へ移住した人の体験談

ここでは、実際に高梁市に移住して暮らしている方々の体験談や感想をご紹介します。

  • 豊かな自然に囲まれており、通勤時などの日常的な外出でも、四季折々の発見や楽しみがある
  • 地元の食材がおいしい。近隣住民から新鮮な野菜のおすそ分けをいただくこともあり、食卓が豊かになる
  • 地域の人々とのつながりが生活の基盤となっている。積極的にコミュニケーションをとれる人に適したまちである
  • 地域全体で子育てをサポートする雰囲気がある。子どもの元気な声に対しても、周囲から温かい言葉をかけてもらえる

豊かな自然、おいしい食べ物、人とのつながりに恵まれた高梁市の暮らし。多くの移住者から「都会では感じにくかった"人間らしい暮らし"ができるようになった」という声が聞かれました。

高梁市への移住に向けた行動

お試し住宅の外観
▲市内北部「備中宇治彩りの山里」のお試し住宅。このほか、「天空の里平川」「風をおこすまち有漢」「銅とベンガラのまち吹屋」のお試し住宅もある

高梁市では、移住を検討している方に向けた「お試し住宅」を用意しています。

利用可能期間は1ヶ月から1年間と幅広く設定されています。この期間中、高梁市の四季折々の気候や地域の風土を直接体験しながら、仕事探しや住まい探しなど、移住に向けた具体的な準備を進めることができます。

さらに高梁市には、移住希望者に対してきめ細かいサポートを行うため、専任の「移住コンシェルジュ」も在籍しています。

高梁市での暮らしについて知りたいことや気になることがあれば、移住コンシェルジュに何でも相談してみてください。ご希望に応じて、地域の方や先輩移住者との交流会なども企画してもらえます。

詳細:たかはし移住コンシェルジュ

高梁市への移住に関するお問い合わせ

担当課 住もうよ高梁推進課
住所 岡山県高梁市松原通2043
電話番号 0866-21-0282
対応時間 8:30~17:15(土曜日・日曜日・祝日と年末年始を除く)
公式サイト https://www.city.takahashi.lg.jp/site/sumouyo/