多可町へ移住する魅力!暮らしの特徴・仕事・住まい情報を解説

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「兵庫県多可町(たかちょう)」をご紹介します。

多可町は、兵庫県のほぼ中央に位置するまちです。ホタルの飛ぶ川や、四季の移り変わりも鮮やかな山など、豊かな自然が最大の魅力。一方で、町内で必要なものはそろう利便性や、神戸・大阪・京都といった大都市へ車で1時間半~2時間程度というアクセスの良さもあり、移住先として人気を集めています。

さらに「子育てするならダントツ!多可町」とスローガンを掲げ、育児に関する支援にも積極的なのが、子育て世帯には嬉しいところです。

そんな多可町について、移住を検討するのに役立つ情報を、たっぷりとお届けしていきます。

本日お話を伺った方
多可町定住推進課のイメージキャラクター

多可町 定住推進課

小西 幸子さん

多可町の暮らしの特徴3つ

多可町の暮らしの特徴

地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には多可町がおすすめです。

  • 豊かな自然や、なつかしさを感じるような風景に心が惹かれる
  • 育児支援の充実した自治体に暮らしたい
  • 子ども達には、地域の人々とたくさん交流しながら成長してほしい
  • のどかな環境で暮らしたいけれど、都市部へも気軽に出られる方がいい

なぜこのような方に多可町が向いているのか、その理由を踏まえつつ、多可町の暮らしの特徴を紹介していきます。

特徴1:四季をあざやかに感じる、豊かな自然に囲まれた暮らし

中央に川が流れる、多可町の風景

多可町は、豊かな自然に囲まれたまちです。

「千ヶ峰」を最高峰とし、カーテンのように連なる山々と、多くのホタルが生息する清流。町に広がる田園は、どこか懐かしいような気持ちにさせる、日本の原風景です。

このまちに暮らせば「田んぼに映り込む空に見とれる」「山が近いため、花火の音がすぐ近くに響いて聞こえる」など、都会から移り住んだ方なら思わずハッとするような体験が、日々たくさんできるでしょう。

多可町には、四季の移り変わりをいつもすぐそばに感じることのできる環境と、自然とのふれあいを求めて外に出る楽しさがたくさん詰まっているのです。

山の斜面にたくさんの桜が咲いている様子

田んぼの中に立つ、さまざまなキャラクターを模したかかし

真っ赤に色づいた紅葉

多可町内の雪景色

特徴2:のびのびと子育てができる、多面的なサポート

公園でシャボン玉を手にする子ども達と母親たち

多可町では「子育てするならダントツ!多可町」とスローガンを掲げ、育児に関するさまざまな支援や体制を実施しています。

移住先として「子育てに適した環境」を探している方は多いかと思いますが、ひとことに育児といっても、経済的支援、教育環境、のびのび遊べる場所など、求めるものはさまざまでしょう。そんな中、それらの希望をすべて網羅しているといっても過言ではないのが多可町。

以下に、多可町の育児支援体制・環境をご紹介していきます。

出産・育児に関する支援

赤ちゃん出生祝金 お子様の誕生を祝福して、お祝い金を支給
金額:対象児1人につき10万円(※2023年3月時点の情報。4月より変更予定)
育児用品貸出事業 子育て家庭を応援するため、育児用品を無料で貸し出し
貸出用品:チャイルドシート、ジュニアシート、ベビーカー
在宅等育児手当 満1歳~満3歳未満の、認定こども園等に通っていない幼児を在宅等で育てている家庭に対し、経済的負担を軽減するため、手当を支給
支給額:月額1万円
乳幼児等福祉医療助成事業・こども福祉医療助成事業 0歳から高校3年生までの子どもにかかる医療費を全額助成

小西さんによると、「在宅等育児手当」が特に喜ばれているそうです。在宅で子育てしているご家庭に対しても手厚いサポートがあるところが多可町の特徴と言えるでしょう。

詳細:子育て支援ガイドブック(PDF)

保育・教育環境

多可町では、町内にある5つの保育施設が、共通のカリキュラムに基づいた保育を行っています。これによって小学校以降の生活や学習の共通基盤が形成され、子どもが就学した際、新しい環境になじみやすくなることが期待されます。

小・中学校では、「多可町学力向上推進アドバイザー」を派遣したり、児童1人に1台のコンピューターやタブレットドリルなどを活用して学力向上を促します。また給食では、できるだけ地元食材を使用し、安全・安心でおいしい食事を提供。食を通じた成長のサポートもしっかりと行われています。

遊び場・イベント

山の中を歩く子ども達の後ろ姿

多可町の子ども達は、豊かな自然を遊び場にして、のびのびと育ちます。また、年間を通して子ども向けのイベントや教室が多く、地域の人々と関わりながら、多彩な体験ができるのも特徴的。たとえば、小学生を対象とした夏の体験学習「なつチャレ」では、過去に「おじいちゃんおばあちゃんと絵を描こう会」や「多可町歴史探検ツアー」、「動物とのふれあい&ソーセージ作り」といったプログラムが開催されてきました。

都会で子育てをする方が抱きがちな「子どもが自然と触れ合える場所がない」「地域の人やお年寄りとの接点がない」という悩みも、多可町では不要と言えそうです。

子どもと大人が一緒に木工作品を作っている様子

ペットボトルで野菜に水をやる幼児と、それをサポートする大人

さらに、子育てふれあいセンターも、小さな子どもを持つ方の強い味方です。人口2万人弱の多可町では出産前から顔見知りという方も多いので、センターでも知らない人ばかりということはなく、気軽に相談したり遊んだりできます。

日曜日も開いているので、平日はお仕事というお父さんと子どものお出かけにも利用できますよ。

特徴3:「田舎すぎない」利便性。大都市へもアクセス良好

家々が並ぶ多可町の風景

多可町には電車は通っておらず、大きなショッピングセンターなどもありませんが、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどはそろっているので、日常のお買い物に不便することはほぼないようです。総合病院が町内に1ケ所、診療所は地区ごとにあります。

車があれば、近隣で大きな商業施設がある、西脇市や加西市へも20~30分で行くことができます。多可町は、自然豊かな山里でありつつ「田舎すぎない」便利な町なのです。

さらに、兵庫県のほぼ中央に位置する多可町は、京都・大阪・神戸といった大都市まで、それぞれ車で約1時間~2時間というアクセスの良さです。

この立地を活かして、たとえば、ウイークデーは自然豊かな多可町で暮らして、週末のショッピングや日帰り旅行には都会へお出かけ。または反対に、近隣都市と多可町の2拠点生活として毎週末を多可町でゆったりと過ごすなど、色々な選択肢が生まれます。

付け加えれば、日本海へも車で2時間程度です。多可町に海はないので、夏のレジャーなどにお出かけする海では、いっそうの特別感が楽しめるかもしれません。

多可町の暮らしに関する情報

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、多可町の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。

気候 1月:平均気温3.1°C
8月:平均気温26.8°C
(多可町内に観測地点が無いため、直近の西脇地点を参照)
※参考:気象庁ホームページ
人口 人口:19,463人
世帯:7,710世帯
(令和5年1月1日現在)
近隣都市 加西市、丹波市、朝来市、西脇市
神崎郡市川町、神河町
公共交通 鉄道:町内を鉄道路線は通っていない
鉄道を利用する場合の最寄り駅は、JR西日本加古川線「西脇市」駅

路線バス:神姫バス、ウイング神姫(旧神姫グリーンバス)、のぎくバス(多可町コミュニティバス)
大都市へのアクセス 神戸まで:車で約1時間
大阪まで:車で約1時間20分
京都まで:車で約1時間30分
病院 病院・クリニック:10件
歯科:8件
学校 高校1、中学校3、小学校5、保育施設7(認定こども園5、小規模保育施設1、森のようちえん1)
特産物・特産品 地鶏、アワビ茸、へちま、青大豆、ごぼう、みそもち、山田錦、地酒(山田錦)、林檎ジャム、手作り白豆腐、キウイワイン、大八のトンカツ、播州ラーメン、播州織、播州織生地 など
名所・観光 岩座神の棚田、多可町余暇村公園、杉原紙研究所、道の駅杉原紙の里・多可、なか・やちよの森公園、ホタルの里、ラベンダーパーク多可、東山古墳群、大歳金刀比羅神社

美しい田園風景が広がる多可町。中でも「岩座神(いさりがみ)の棚田」は、全国でも数少ない石垣のある棚田として「日本の棚田百選」に選ばれています。

懐かしさとどこか不思議な雰囲気をあわせもつこの棚田。平成9年には「景観保全」と「都市住民との交流」を目的に、県内初の棚田オーナー制度が導入されました(令和元年に終了)。現在では、田植え祭やかかし祭、刈り取り後の田んぼでコンサートなど、多くのイベントも行われています。

岩座神の棚田

その他にも、多可町では、四季折々の自然や風物詩の魅力あふれる風景に出会えます。写真が好きな方なら、カメラを携えての散策も楽しそうですね。

山をバックに、たくさんのこいのぼりが泳いでいる様子
▲5月、八千代区俵田では、山々に囲まれた中をたくさんの鯉のぼりが泳ぐ

ラベンダーパーク多可の、満開のラベンダー畑
▲「ラベンダーパーク多可」は、西日本最大級のラベンダー園。さわやかな風と美しい紫色に包まれる、癒しのひとときが楽しめる

また、品質が良いと評判のお米や酒米、高野豆腐や播州百日どりなどの食べ物や、手漉き和紙である「杉原紙」など、多くの特産品をもつまちでもあります。

枡に入った日本酒
▲多可町は、日本酒醸造に最適と言われる酒米「山田錦」の発祥の地でもある

色とりどりの模様が美しい杉原紙
▲多可町の北部で生まれた手すき和紙「杉原紙」。道の駅の隣にある「杉原紙研究所」では、紙すき体験もできる。

【仕事】通勤可能範囲の広さが特徴。まちによる職場紹介なども

2023年2月現在、大手求人情報サイトで多可町の正社員求人を検索すると、約570件がヒットしました。
参考:求人情報の一例

アクセスが便利なため、探す範囲を少し広げて通勤約30分圏内にすると約15,000件まで増えます。また、さらに足を伸ばして大阪・神戸あたりでの仕事を選ばれる方もいらっしゃいます。

多可町では、働きたい人と職場のマッチングを積極的に行っています。商工会が作成する「仕事百科事典」には、まちのいろいろな仕事の紹介、インターンシップや仕事参観の案内など、多可町の仕事に関する情報が満載です。

公式:仕事百科事典

医療・介護関係のお仕事をお探しであれば、多可町内の医療・介護福祉に特化した求人情報サイト「JTC(Job Taka Care)」も便利なので利用してみてください。

公式:JTC

そのほか、空き家などを改装し起業する方も増えてきています。都会ではなかなか見られないような低価格で空き家を購入できるので、移住を機に、夢だったカフェやお店などを始めてみるのも素敵ですね。起業については「多可町創業支援サイト」で情報を集めることができます。

公式:多可町創業支援サイト

【住まい】生活の手始めには、町営住宅の「お試し利用」も可能

2023年2月現在、大手住宅情報サイトで多可町の賃貸物件を検索すると、約20件がヒットしました。集合住宅のほか、部屋数の多い一戸建ても見つかり、2世帯同居などを検討している方にもおすすめです。
参考:賃貸物件情報の一例

同様に、空き家バンクでも庭や家庭菜園付きの広々とした物件が多数見つかります。家庭菜園を楽しみたい方や、住まいをお好みに合わせてリノベーションしたい方は、空き家バンクの古民家などを探してみてはいかがでしょうか。
参考:空き家バンク物件一覧

移住希望の方の中には「まちの暮らしに慣れて、生活スタイルが定まってきてから住まいを選びたい」という方もいらっしゃるかもしれません。そんな方におすすめなのが「多可町お試し住宅」。これは、多可町が管理する町営住宅を1ヶ月から原則1年まで借りることのできる制度です。

移住後しばらく暮らして、通勤・通学や日ごろお買い物をするお店などの生活圏が決まってきてから、本格的な住まい探しをすることができますよ。
参考:多可町お試し住宅物件一覧

多可町へ移住した人の体験談・感想

多可町へ移住した人の声

ここでは、実際に多可町へ移住した人の体験談や感想をご紹介します。

  • のどかな田園風景、ホタルが飛び交う川、満天の星空。自然が感動的に美しい
  • まち全体で子どもを可愛がってくれる。いつも見守られている安心感がある
  • 地域の方がみんな親切。玄関先におすそ分けの野菜をさりげなく置いてくれるなど、ほどよい距離感がありがたい
  • 地域内のお祭りやお付き合いがどの程度か分からなかったが、定住コンシェルジュさんがサポートしてくれた

豊かな自然と温かい人々に囲まれ、ゆったりとした生活を楽しまれている方が多いようです。特に子育て世代の方から「育児には最高の環境」という声が多数見られました。

62の集落で構成される多可町には、それぞれ集落ごとの行事などがあります。移住者にとっては慣れない部分なので、これまで、移住者の相談役である「定住コンシェルジュ」が間に入ってサポートしていたそうです。2023年4月以降、定住コンシェルジュの活動は終了になりますが、違う形でのサポートが行われる予定です。

多可町への移住に向けた行動

ここでは、多可町への移住に向けて、実際に起こせる行動をご案内します。

多可町・お試し移住体験ホームステイ

多可町では、移住を検討している方を対象に、町内の一般家庭に滞在する「お試し移住体験ホームステイ」を行っています。地域の方のお宅に宿泊することで、まちの雰囲気がよく分かるとともに、町内をめぐったり物件を探したりと、移住の情報集めや下準備もできるでしょう。

この制度を利用の場合には、交通費の半額助成が適用されるので(条件あり)、あわせてチェックしてみてください。

※2023年3月時点の情報。4月からはお試し住宅に滞在される方が対象

詳細:お試し移住体験ホームステイ

多可町への移住に関するお問い合わせ

担当課 定住推進課
住所 多可町中区中村町123 多可町役場本庁舎1階
電話番号 0795-32-4776
対応時間 月~金 8:30~17:15
公式サイト https://teiju.takacho.net/