山梨県丹波山村への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学

この記事では、地方への移住を検討している方に向けて、山梨県北都留郡(きたつるぐん)丹波山村(たばやまむら)の特徴や生活情報を紹介していきます。

大自然に囲まれた丹波山村は人口約500人と、離島を除き関東で最も人口が少ない村です。お店や病院の数は限られていますが、子育て環境や支援制度が非常に充実しています。

  • 子どもには自然にいっぱい触れながら成長してほしい。
  • 自然に囲まれて、のびのびと子育てしたい。

そのように考えている方は、ぜひ丹波山村への移住を検討してみてくださいね。

今回は、そんな丹波山村への移住後の仕事や住まい、行政の支援などをわかりやすく紹介します。

丹波山村移住定住推進協議会の中平さん

山梨県丹波山村の暮らし、3つの魅力

山梨県丹波山村の暮らしの特徴

丹波山村は山梨県の北東部、東京都との県境に位置しており、村の約98%を森林が占めています。多摩川の源流域で清流の丹波川も流れており、自然が豊かな環境です。

自然環境を活かした原木舞茸やジビエの特産品があり、大自然ならではの暮らしを送ることができますよ。

そんな丹波山村の魅力を3つ紹介します。

  • 魅力1:子育て環境や支援が充実!
  • 魅力2:田舎だからこその魅力がいっぱい
  • 魅力3:大自然に囲まれながらも、首都圏へのアクセスは良好

それでは、ひとつひとつ見ていきましょう!

魅力1:子育て環境や支援が充実!

丹波山村は、村全体で子育て世帯を支えてくれる温かい場所です。豊かな自然の中で子育てできるのはもちろん、村からの支援制度も充実しており、子育て世帯には嬉しい環境なんですよ。

砂場で元気に遊ぶ子ども
▲保育所では元気いっぱい遊んで汚れた服を洗濯・乾燥までしてくれるそうですよ!

丹波山村の子育て支援はこんなに充実しています。

  • 出産祝金:第一子・第二子は10万円、第三子以降は20万円を支給。
  • 保育所入所祝金・入学祝金:保育所入所、小・中学校入学は1万円、高校は3万円を支給。
  • 保育所の保育費は1歳児から無償。
  • チャイルドシートのプレゼント。
  • 保育所、小・中学校の給食費無料。
  • 義務教育期間に学校でかかる費用(教材や修学旅行、宿泊行事にかかる費用など)の無償化。
  • 子どもの医療費は高校3年生まで全額補助。

他の自治体と比べても、ここまで子育て支援が充実している地域は珍しいですよ!

給食には村で採れた食材も使っており、出来立てホカホカで美味しいと評判です。その給食が保育所から中学校まで無料だというのだから、すごいですよね。

学校では登山や自然体験、伝統芸能、食育など、自然豊かな丹波山村ならではの課外活動が充実しているそうです。

もちろん教育のデジタル化にも対応しています。生徒全員にタブレット端末を貸与したり、全教室に電子黒板を導入したりしており、情報技術の教育にも力を入れていますよ。

人口が少ない村なので、児童・生徒数は多くはありません。ですが、どれだけ子どもの数が少なくても複式学級にならないよう、先生の雇用を含めて村が配慮してくれているそうです。

平日の授業後や夏休みなどの長期休暇中には、放課後子ども教室「丹波っこくらぶ」が開かれています。家でも学校でもない「サードプレイス」的な居場所が子どもたちにもあるのは、移住者家族にも嬉しいですね。

丹波川で水遊びをしている子ども達
▲夏には清流・丹波川でみんなで川遊び。

30年の歴史をもつ「丹波山村親子山村留学」

丹波山村には、小・中学生の子どもと親が一緒に丹波山村へ留学する「丹波山村親子山村留学」という制度があります。この取り組みは、自然豊かな丹波山村で勉学に勤しみ、心身ともにのびのびと豊かに成長することを目的としています。

丹波山村親子山村留学は平成4年から始まり、令和2年までの間に80人以上の子どもが丹波山村の小中学校で学んでいます。

留学期間は、原則として、希望する年度の4月1日から翌年3月31日の1年間(途中からの留学も可能)。希望する方は更新もできるそうです。

丹波山村親子山村留学中は住民票を丹波山村に移す必要がありますが、その代わり、先ほど紹介した子育て支援制度をしっかりと受けることができます。

親子で丹波山村への移住を検討している方は、まずは丹波山村親子山村留学の制度を利用して移住してみるのもいいかもしれませんね。

詳しくは下記のホームページをご覧ください。
公式:丹波山村役場(親子山村留学)

魅力2:田舎だからこその魅力がいっぱい

山々に囲まれた丹波山村

丹波山村は人口約500人の小さな村です。人が少ないからこそ生まれる、住民同士の温かいつながりも、丹波山村の魅力のひとつですよ。

丹波山村で子育てすると、村のみんなが子どもの成長を見守ってくれるので安心感があり、都会にはない人と人とのつながりの強さを感じることができることでしょう。

地元の人たちと親戚のように温かい交流を持って暮らせるのも、田舎暮らしの醍醐味ではないでしょうか。

丹波山村温泉「のめこい湯」
▲丹波山村にある温泉「のめこい湯」。村内の子ども(中学生まで)は無料です!

魅力3:大自然に囲まれながらも、首都圏へのアクセスは良好

丹波山村は、全域が秩父多摩甲斐国立公園に指定されており、「首都圏に最も近い森と渓谷の山岳公園」と言われています。

大自然に囲まれている丹波山村ですが、奥多摩や東京へのアクセスが良く、奥多摩まで車で約30分、新宿まで車で約2時間半、埼玉までは約2時間で移動できます。

そのため、母と子どもは丹波山村で生活し、父は都会で仕事をしながら週末に丹波山村に遊びに行くといった単身赴任のような暮らしをする方や、首都圏と丹波山村の二拠点移住をする方など、さまざまな住まい方が叶います。

首都圏での収入を維持しながら、丹波山村でハイキングや登山、キャンプ、釣り、沢登りなどのアウトドアな趣味を楽しむのもいいですよね。

もちろん、住民票を丹波山村に移せば、子育て支援や格安の村営住宅への入居などの嬉しい制度を利用することができますよ。

丹波山村の暮らしに関する情報

ここからは、丹波山村への移住を考えた場合に必要になる生活に関する情報を、いろいろなデータをもとに紹介します。

人口 約500人
病院 歯科診療所1か所、内科診療所1か所
学校 中学校1校、小学校1校、保育所1か所
文化・芸術 丹波山祇園祭
お松引き
夏祭り丹波
盆踊り大会
舞茸祭り
食べ物 コンニャク
わさび
娯楽 村営つり場
村営ローラーすべり台
丹波山温泉 のめこい湯
村営スケートリンク

丹波山村には、歯科医院と内科医院が1か所ずつあり、内科診療全般と予防接種は内科医院で受けられます。それ以外で診察を受けたい場合は、車で30〜40分の甲州市の市民病院や奥多摩病院などを受診しているようです。

産婦人科に通いたい場合、車で約50分の山梨市にある病院に行く人が多いそう。

村内には商店が1か所あり、移動販売が曜日違いで2業者来ているので、主な日用品はそこで揃います。また、道の駅の直売所では旬の野菜が購入できます。

丹波山村の採れたて野菜
▲道の駅では丹波山村で採れた新鮮な食材が手に入ります。

筆者自身も田舎暮らしをしていますが、たしかにお店が近くにないと、最初のうちは不便に思うことも多いと思います。ですが、私の経験では、住んでいるうちに慣れてしまいます。

丹波山村でもそうですが、今どきはネットで注文すれば、早いと翌日には欲しいものが届きます。丹波山村では、宅配サービスの生協を利用して日用品や食材の買い物をする家庭も多いようです。

お店が少ない地域で生活するときのコツは、容量の大きい冷蔵庫(特に冷凍室が大きいもの)でため買いできるようにすることと、家庭菜園をすることです。

自分で野菜を作れば、いつでも食材が手に入るし、たくさん採れたときは漬物や乾燥野菜などの保存食を作ることができます。

暮らしながら工夫して、不便さを楽しむのも田舎暮らしの醍醐味です。

【交通】最寄駅へバス移動できるが、車が必須

次に丹波山村の交通に関する情報を紹介します。

交通 【電車】
JR奥多摩駅(東京都奥多摩町):丹波山村役場から車で36分
JR塩山駅(甲州市):丹波山村役場から車で46分
【バス】
西東京バス:奥多摩駅行き
隣接都市 甲州市、北都留郡小菅村
東京都西多摩郡奥多摩町
埼玉県秩父市
大都市へのアクセス 新宿まで
バスと電車で約2時間40分
車で約1時間45分

丹波山村には電車が通っていないので、東京都の奥多摩駅か甲州市の塩山駅に行く必要があります。奥多摩駅まではバスが運行しているので、比較的利用しやすいようです。

バスは平日には1日3本、土日祝日は6本運行しています。

丹波山村では車が必須になりそうなので、免許を持っていない方は移住前に取得しておきましょう。

【仕事】就職先に困ったら先輩移住者に相談しよう

大手求人サイトで検索すると、丹波山村の求人数は約50件でした。(フルリモートや完全在宅勤務など勤務地の縛りがないものも含む)。※2023年1月現在

※参考:求人情報の一例

また、近隣の奥多摩町に通勤する人もいるそうですが、大手サイト上の求人数は約600件(勤務地に縛りのない求人を含む)でした。

丹波山村移住定住推進協議会では、今までの仕事や経験をふまえて、移住者の就職先の相談にも応じてくれます。お話を伺った際は、建設会社、温泉施設などのサービス業、給食センター、保育所など、少ないながら求人はあるとのこと。地域おこし協力隊に従事した後に起業したり、山村親子留学に来て、観光施設でパートとして働く方などもいるそうです。

就職先に見当がつかない方は先輩移住者に相談してみるのもいいかもしれませんね。

【住まい】丹波山村の住まい探しは村営住宅が中心

ここからは丹波山村の住まいに関する情報を紹介します。

丹波山村では、民間で管理している物件はほとんどありません。移住者の多くの方は村が管理している村営住宅を借りています。

丹波山村の村営住宅
▲丹波山村の村営住宅

丹波山村の村営住宅は築年数の浅い綺麗な戸建て住宅も含め、家賃は2〜3万円ほどと超格安で借りることができます。軒数に限りがあるので、検討している方は早めに問い合わせした方がいいかもしれませんね。

丹波山村へ移住した人の体験談・感想

山梨県丹波山村の移住者の声

実際に丹波山村に移住された方の声を紹介します。

  • 自然の豊かさ、綺麗な景色を見て丹波山村に移住することを決めた。
  • 埼玉に住んでいた頃と比べて家賃が1/3になった。
  • 何もないけど、それがいい。

丹波山村の暮らしは、自分たちで積極的に活動できる人が向いているのかもしれません。

今あるものを大切にして、自分の手で直したり、食べ物を自分たちで確保したり。一般的にはお金を支払えばできてしまうことを自分たちの力で作り上げていく、そんな力強い生き方を学べるのが丹波山村の暮らしなのかもしれませんね。

丹波山村への移住に関する問い合わせ

丹波山村移住定住推進協議会のみなさん
▲移住希望者ひとりひとりに寄り添ってサポートしてくれますよ!

もし丹波山村への移住に関してわからないことがある方は、こちらへお問い合わせください。丹波山村移住定住推進協議会にメールを送ると、中平さんから丁寧な返信がいただけますよ。

担当課 丹波山村 総務課
住所 〒409-0305
山梨県北都留郡丹波山村890
電話 0428-88-0211
メールアドレス

iju@tabayamacommunity.com
(丹波山村移住定住推進協議会)

公式サイト 丹波山村役場