【茨城県桜川市への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報
この記事では、地方への移住を検討している方のために、茨城県桜川市の魅力を紹介していきます。
桜川市は、茨城県の中西部に位置する人口約37,000人の市です。首都圏から車で約1時間半ほどの場所に位置し、筑波山を始めとした山並みに囲まれた、温暖な気候のまちです。春には山々にヤマザクラが咲き乱れる豊かな自然を有しています。
そんな桜川市での暮らしの特徴やその魅力について、桜川市総合戦略部ヤマザクラ課の方に伺ったお話とあわせて、詳しく解説していきます。
茨城県桜川市の暮らし、4つの特徴
江戸時代に確立された真壁の古い街並みや、たくさんの神社仏閣、高峯のヤマザクラなどで有名な桜川市は、自然が生活の傍らにありながらも、首都圏や近隣都市圏へのアクセスが良く、生活の利便性が高いまちです。
桜川市では住民の生活を支援するため、住宅取得に関する助成金を支給したり、ライフステージに応じた支援を実施したりもしています。
そんな桜川市は以下のような方におすすめです。
- 住宅の取得を考えている方
- 桜が好きで、毎年春になるのを楽しみにしている方
- イベントなどで季節の移り変わりを感じたい方
- さまざまな年齢ステージにおいて生活の支援を受けたい方
それではここから、桜川市の魅力や特色について更に掘り下げていきたいと思います。
特徴1:最大200万円の住宅取得助成金制度がある
▲基本額は30万円からスタートの「さくらがわ人生応援住宅取得助成金」(引用:桜川市)
桜川市では市内に住宅を新築または購入した人に対し、「さくらがわ人生応援住宅取得助成金」として最大200万円の助成金を交付しています。この制度の基本助成金は30万円ですが、以下のように条件に応じて支給額が加算されます。
▼加算条件と加算額
新婚世帯・子育て世帯 | 申請日現在で、婚姻後3か年以内の新婚世帯または出生から義務教育期間修了までの間にある子どもを扶養している子育て世帯 | 50万円 |
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I・Uターン | 申請日の直近3か年以内にIターンまたはUターンをされた方(住民票に記載されていることが必要) | 50万円 |
市内事業者 | 市内事業者と建築工事の契約をされた方 | 30万円 |
景観重点地区 | 桜川市の景観形成重点地区において景観形成基準に適合する住宅を取得された方 | 30万円 |
長期優良住宅 | 長期優良住宅の認定を受けている住宅を取得された方 | 10万円 |
空家バンク | 桜川市空家バンクに登録された物件を取得された方 | 10万円 |
助成金の支給を受けるには市への申請が必要です。また細かな条件が設定されているため、活用を考えている方は、まずお問い合わせください。
公式:桜川市(桜川市内に新たに住宅を取得された方へ助成金を支給します)
特徴2:名は体を表す「桜」が溢れるまち桜川市
▲市内には桜の名所が点在している。その中の一つである、「桜川磯部稲村神社」
名前の中に「桜」が入っている桜川市には、多くの桜の名所があります。移住者の中には「桜に関する仕事がしたい」と思って桜川市にやってきた方もいるくらいなんです。
桜自体にも特徴があり、桜川市の桜は天然記念物「桜川のサクラ」として国の指定を受けているものがあるほか、市内には55万本もの「ヤマザクラ」が自生していると言われています。
桜川市のヤマザクラはその地域に存在する野生種であり、遺伝子情報が一本一本が違っていることからその花の色、形、見頃までもが異なっているという特徴があります。
▲同じ山でも全く違う色合いを見せてくれる高峯のヤマザクラ。例年4月中旬ごろに見頃を迎える(引用:桜川市観光協会)
ソメイヨシノとはまた違った魅力のある桜の景色を楽しめるのは、桜川市ならではと言えます。また、すぐ身近に美しい景色が広がっていることは、生活に彩りを与えてくれそうです。
特徴3:イベントが多く、四季折々の見どころがたくさんある
▲「マダラ鬼神祭」では49本の矢が放たれる。その矢を拾うと無病息災などのご利益が得られるという
桜川市では、年間を通じてさまざまなイベントが行われています。桜がメインの「桜川の桜まつり」や400年の歴史を誇る「真壁祇園祭」、雨引山楽法寺(あまびきさんらくほうじ)の奇祭である「マダラ鬼神祭」など、ユニークな祭りが行われています。
参考:桜川市観光協会(まつり・イベント)
特に、2月上旬から3月上旬にかけて開催される「真壁のひなまつり」は、町中約160軒の家々にお雛様が飾られ、約8万人もの観光客が訪れる桜川市の一大イベントです。
もともとは、町おこしを考える有志の住民たちによって発案されたイベントで、「冬の寒い季節にやってくる人をもてなしたい」という気持ちから生まれました。「おもてなし」が最大の特徴であり、住民の方々が飲み物や漬物を振舞いながら、観光客との交流を楽しんでいるそうです。
住民主体のイベントが生まれ、どんどんと広がっていく風土があることからも、桜川市の人たちが「人の和」を大切にしていることがうかがえます。
参考:桜川市観光協会(真壁のひなまつりとは)
イベントを通じて季節の移り変わりを感じながら、同時に人と人との繋がりを育んでいくことができる、桜川市にはそんな魅力もあります。
特徴4:若者から高齢者まで、幅広い年齢層を手厚くサポート
▲2023年4月から新たに始まった施策(引用:桜川市)
桜川市は2023年4月から「さくらがわ人生応援プロジェクト」という新しい事業をスタートさせました。この事業は市民の生活を幅広くサポートすることを目的としており、対象年齢が幅広いのが特徴です。
主な支援内容をまとめてみました。
通勤支援事業 | 市内に居住する40歳以下で、片道50km以上通勤する方に10,000円/月、年間最大12,000円を補助 |
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結婚お祝い金事業 | 婚姻届提出時に年齢合計が80歳未満の夫婦に結婚お祝い金10万円を給付 |
新入学児童ランドセル配布事業 | 小学校入学時にランドセルを無料配布 |
子育て3step応援金 | 出産時・就学時・中学入学相当時のお祝い金として各10万円、合計30万円を給付 |
敬老祝金 | 77歳(喜寿)の方に3,000円、80歳(傘寿)と88歳(米寿)の方に5,000円、100歳(百寿)および男女最高齢の方に長寿祝いとして3万円を贈呈 |
これらの他にも、暮らしをサポートする支援が多く取り揃えられています。このような支援は主に若者を対象にすることが多いですが、桜川市では0歳から75歳以上の方まで、全住民を対象にした支援内容を展開しています。桜川市が住民の方々を大切にしていることがわかりますね。
この他にも、子育て世帯への支援として、出産育児一時金で50万円を支給したり、高校3年生までの医療費を助成したりする制度などもあります。英語検定料の一部助成なども行っており、子育て世帯へのサポートも手厚く行っていますよ。
桜川市の暮らしに関する情報
▲江戸時代に完成したと言われている真壁の町並みは趣があり、歩いているだけでも楽しい
ここからは桜川市での生活に関する基本情報を、データとともに紹介します。
気候 | ・夏(8月):平均気温25.6℃ ・冬(1月):平均気温3.3℃ ※参考:気象庁ホームページ(水戸地点) |
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人口 | 約37,000人(約13,000世帯) ※令和5年10月1日時点 |
病院 | 病院・クリニック18軒、歯科医院20軒 |
学校 | 認定こども園6園、小規模保育施設1所、小学校8校、中学校4校、義務教育学校1校、高校3校 |
食べ物 | 米、小玉スイカ、トマト、キュウリ、赤肉メロン、オリンピア(ぶどう)、常陸秋そば、酒寄みかん、地酒 |
交通 | 【鉄道】 ・JR水戸線:大和駅、岩瀬駅、羽黒駅 【バス】 ・広域連携バス(桜川市バス)「ヤマザクラGO」 ※イベントがある際には臨時バスが出ることもあり 【タクシー】 ・桜川市デマンド型乗合タクシー |
近隣都市 | ・茨城県:笠間市、石岡市、筑西市、つくば市 ・栃木県:真岡市、益子町、茂木町 |
大都市からのアクセス | 【電車:岩瀬駅まで】 ・東京方面:上野駅または新宿駅から約2時間10~15分 ・大宮方面:大宮駅から約1時間25分 ・宇都宮方面:宇都宮駅から約1時間20分 ・いわき方面:いわき駅から約2時間40分 ・仙台方面:仙台駅から約2時間10分 ・水戸方面:水戸駅から約40分 【車】 ・東京方面:三郷ICから桜川筑西ICまで約1時間30分 ・宇都宮方面:宇都宮上三川ICから桜川筑西ICまで約20分 ・いわき方面:いわき中央ICから国道50号線を経由し約2時間10分 ・水戸方面:偕楽園から国道50号線を経由し約50分 |
基本的には車社会ですが、スーパーや病院などは、市内を東西に走る国道50号線沿いにあるため、生活に必要なことは市内で完結することができます。市外に出る場合は、水戸市やつくば市、もしくは宇都宮市まで足を延ばす人が多いです。
都内や近隣都市へのアクセスも良いので、桜川市を拠点として自然豊かで穏やかな生活をしながら、たまに映画やショッピングへ行きたい時も、便利なまちだと思います。
【仕事】近隣都市を含め、職を選ぶ上で選択の幅は広い
大手求人サイトで「桜川市×正社員」で検索したところ、約800件の求人情報が見つかりました。市内から25km以内の近隣都市圏も含めて検索すると、求人情報は約20,000件まで広がりました。※2024年1月現在
※参考:求人情報の一例(桜川市のみ)
※参考:求人情報の一例(桜川市から25km以内)
市内に限っても求人の選択肢はそこそこあり、なおかつ、隣接する市町を含めると選択の幅は大きいので、新たに仕事を探す場合でも困ることはないでしょう。
また、桜川市に住所を置きながら、つくば市や水戸市、筑西市まで働きに行く方も多いようです。いずれの市も桜川市の3倍以上の人口規模を誇る大規模都市なので、そこまで人口が多くない方が良い方には、桜川市はベッドタウンとしても丁度良い規模感として捉えられています。
【住まい】空家バンク活用時には住宅取得助成金も利用しよう
大手住宅情報サイトで桜川市の物件を探したところ、賃貸が可能なアパート・マンションは約70件見つかりました。広さは1Kから3DKまでで、家賃平均は5.1万円と広さによる差はさほどないようです。
参考:物件情報の一例
なお、一戸建てを取得したいとお考えの方におすすめなのが「桜川市空家バンク」です。庭や駐車場付きも多く、「空き家」と一口に言っても、物件によっては修繕なくそのまま住める場合もあります。
「さくらがわ人生応援住宅取得助成金」を活用すれば最大200万円の住宅取得助成金が支給されるので、上手く合わせて活用して下さい。
公式:桜川市(空家バンク)
桜川市に暮らす先輩移住者の声
実際に桜川市で暮らし始めた移住者の皆さんは、その暮らしをどのように感じているのでしょうか。ここではそんな先輩移住者たちのリアルな声を紹介します。
- 都会に住んでいた時とは全く違う生活を送っていて、農業三昧の日々。自然栽培で野菜を育てているが、土がいいので収穫してそのまま食べられることに驚いた
- 空や山などの風景が季節どころか時間帯によっても全然違う。自然が作り出す美しさが素晴らしくて、その一瞬でしか見ることのできない景色を日々楽しんでいる
- 本当に野菜のおすそ分けとかがあるんだとびっくりした。気さくに話しかけてもらえるが、人付き合いの距離感は思ったより適度で、心地よい
- 国道沿いに大きなスーパーがあるので買い物等にも便利である傍ら、思い立ったらすぐに山登りができるような自然が身近にある
自然に囲まれた環境下で、移住者の皆さんがそれぞれのスタイルを確立して、豊かな生活を送っていることがわかりますね。「桜川市での生活は時間がゆったり流れている気がする」といった声もあり、のびのびと暮らせることが大きな魅力のようです。
桜川市への移住STEP
桜川市への移住を考えた時に、何をすれば良いでしょうか。お金のことや、実際に町がどういった雰囲気なのかといったことも気になるポイントです。
そこでおすすめしたいのが、「助成制度シミュレーターの活用」と「実際に桜川市に行ってみる」の2点です。
助成制度シミュレーターを試してみる
▲対象となる助成制度がわかる「助成制度シミュレーター」(引用:桜川市移住定住促進サイト)
移住する際にもらえる助成金や、移住後に活用できる制度についてのシミュレーションができるのがこの「助成制度シミュレーター」です。
自分のライフスタイルに合わせて選択していくと、対象の助成制度が表示されます。スマホからでも利用できるので、まずは気軽にシミュレーションしてみると、移住に関してのイメージが掴めそうです。
制度によって適応条件は異なりますので、活用できそうな助成金があったら各担当課に問い合わせて下さい。
まずは一度桜川市に行ってみる
▲11月中旬ごろになると、曜光山月山寺(ようこうざんがっさんじ)では鮮やかな紅葉と渦巻状に砂紋が描かれた美しい庭園を見ることができる(引用:桜川市観光協会)
桜川市には東京から電車で約2時間弱、車では約1時間半で行くことができるので、まずは一度行ってみるのも手です。
移住をした際の雰囲気が掴めるのはもちろん、歴史ある観光名所を巡ってみたり、市内を南北に連なる山で登山をしてみたり、雄大な自然に囲まれたキャンプ場でキャンプをしてみたりと、滞在そのものを楽しむことができるスポットがたくさんあります。
また、季節ごとに行われるイベントも多いので、何度も足を運んでみるのもいいでしょう。
桜川市への移住に関するお問い合わせ
桜川市に興味を持った方は、まずは総合戦略部 ヤマザクラ課に問い合わせてみてくださいね。移住について親身に相談に乗ってくれますよ。
担当 | 桜川市 総合戦略部 ヤマザクラ課 |
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住所 | 〒309-1293 茨城県桜川市羽田1023番地 大和庁舎3階 |
電話 | 0296-58-5111(代表) |
公式サイト | https://www.city.sakuragawa.lg.jp/ |
移住定住促進サイト | https://www.city.sakuragawa.lg.jp/ijyu_teijyu/ |
くらしのガイドブック | https://ebooks.wagamachi-apps.com/actibook-file/index/000/002/822/HTML5/pc.html/ |