埼玉県坂戸市への移住はどう?暮らし・仕事・住居・支援内容を解説|縁結び大学
この記事では、地方への移住を検討している方へ向けて、埼玉県坂戸市(さかどし)の魅力を紹介します。
坂戸市は埼玉県の中央に位置する、自然環境と利便性のバランスに優れたまちです。
市内は高麗川など6つの河川が流れ、郊外には田園風景が広がります。一方で、都心へ電車で約40分で行けるアクセスの良さから、都心で働き生活拠点として坂戸市に家を建てる方も少なくありません。
また、「子は地域の宝」という考えのもと子育て支援に注力しており、ファミリー層の移住も増えています。
そんな魅力ある坂戸市について、暮らしの特徴や仕事・住まい選びのコツなど移住に役立つ情報をまとめました。
坂戸市の4つの特徴
坂戸市への移住を検討する上で、チェックしておくべき特徴は以下の通りです。
- 東京都心のベッドタウン。池袋まで電車で約40分
- 6つの河川と田園地帯を有する水と緑が溢れるまち
- 学校給食費無償化など経済的な子育て支援が充実
- 子どもの学力と安全をサポート。不登校解消事業を実施
それぞれ詳しく解説します。
特徴1:東京都心のベッドタウン。池袋まで電車で約40分
▲住宅が建ち並ぶ市街地は、都心のベッドタウンとして人気のエリア
坂戸市は都心や周辺地域へのアクセスが良好です。主要駅の「坂戸駅」は、東武東上線と東武越生線の結節点で、通勤・通学に利用されています。
坂戸駅から池袋駅まで東武東上線の急行で40分程度しかかからず、乗り継ぎも必要ありません。そのため、都心から移住する場合は、仕事を変えずに生活拠点だけ移すライフスタイルが叶います。
また、関越自動車道「坂戸西SIC」、「鶴ヶ島IC」、圏央道「坂戸IC」と3つのICがあり、市内どこからでもお出かけにとても便利です。
このようなアクセスの良さに加え、医療・商業・娯楽の各施設が集積している高い利便性から、都心のベッドタウンとして選ばれています。
特徴2:6つの河川と田園地帯を有する水と緑が溢れるまち
▲埼玉県南西部から中部を流れる清流、一級河川「高麗川」
坂戸市は都市機能を持ちながらも、豊かな自然を感じられる環境です。
全長40kmの清流・高麗川(こまがわ)をはじめ、越辺川(おっぺがわ)や葛川など6つの河川が市内を流れます。さらに、郊外には水田や畑が広がり、米作りや野菜の栽培が行われています。
アウトドアスポットも数多く、高麗川に接する「浅羽ビオトープ」では、カワセミなどのバードウォッチングが人気です。
▲浅羽ビオトープは野鳥スポットとしても人気。70種以上も野鳥が生息する
散策路のある「城山の森」では、野うさぎやギボウシなどの動植物に出会えるかも。
▲城山の森の散策路。木漏れ日と爽やかな風が心地良い
移住後は、都心では体験できないアクティビティを楽しんでみてはいかがでしょうか。
川が多いため、河川敷で水遊びやバーベキューが気軽に楽しめます。また、浅羽ビオトープではタイミングが良ければたぬきやいたちを見ることができます。
特徴3:学校給食費無償化など経済的な子育て支援が充実
▲坂戸市では全校給食室を完備。作りたてのおいしい給食は子どもたちのパワーの源
坂戸市では「子は地域の宝」という考えのもと、子育て世帯の支援に力を入れています。
▼坂戸市の子育て支援一例
学校給食費の無償化 | 市内の全小・中学校対象 |
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自転車乗車用ヘルメット配布及び購入費補助金 | ・中学校1年生に無償配布 ・ヘルメット購入2,000円割引(全年齢) |
インフルエンザ予防接種費用助成 | 生後満6か月〜中学生まで全額助成 |
2023年から始まった給食費無償化は、埼玉県内の市で初めて実現しました。私立学校や特別支援学校等も対象で学校給食費相当額を補助しています。調理は全校自校調理方式のため、給食室で作った温かい給食が食べられ、大変好評です。
▲給食室の調理風景。大鍋を使って大人数の給食を作っている
また、2022年から環境対策と子育て支援を併せ持つ「子育て世帯支援リユース(再利用)事業」を開始しました。不要になったベビーカーや三輪車、チャイルドシートなどを市が点検、清掃を行い、欲しい方に無料で提供しています。
▲坂戸市西清掃センター2階に展示しているリユース品。きれいな状態の物が揃っている
他にも子育てに関する支援が充実しています。詳しくは以下よりご確認ください。
※公式:坂戸市「子育て支援」
坂戸市では2013年から全国初の自治体によるミツバチの飼育に取り組んでいて、給食では収穫したハチミツや地元農家のお米や野菜を使用したメニューを提供しています。
特徴4:子どもの学力と安全をサポート。不登校解消事業を実施
坂戸市は子育て環境の整備として、教育面でも様々な取り組みを行っています。
▼教育の取り組み一例
- 英語指導推進事業
- 田植え体験学習
- 不登校解消事業
英語指導推進事業とは、中学生の英検費用を市が全額補助する教育支援です。市内の全中学生が年に1回英検を受ける機会を設け、卒業までに3級取得を目指しています。
郊外の小学校は、食農教育の一環として田植えや野菜作りなどの自然環境を生かした体験学習も盛んです。自分たちで育てた農作物は学校給食で味わえます。
2022年5月には、いじめ・不登校防止策として「学校法律相談等業務委託」をスタートしました。生徒や保護者が市が委託する弁護士へ相談できる施策で、相談は無料です。
市長が毎朝小学校の校門前で行っていた声かけ運動で対話する中、直接的な相談窓口の必要性を感じて設置に踏み切りました。設置後に利用した事例もあり、子どもたちが安心して通える環境作りに役立っています。
坂戸市では「何世代にも渡り住み続けてほしい」という思いをコンセプトに掲げ、この地に縁があり育った方々から子育て環境に選ばれるようなまちづくりを目指しています。
坂戸市の暮らしに関する情報
▲坂戸駅北口の駅舎。多くの市民の移動手段に利用されている
ここでは坂戸市の基本情報に加え、仕事や住まいなど移住生活に関する情報を紹介します。
※2024年1月現在
気候 | 1月平均気温:2.6 ℃ 8月平均気温:26.3℃ ※参考:気象庁(市内に観測地点がないため、近隣の「鳩山」地点のデータを参照) |
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人口 | 人口:99,527人 世帯数:48,105世帯 (2024年1月1日時点) |
医療機関 | 111院 (病院・総合病院・大学病院:5院) |
学校 | ・保育施設:40園 (保育園14園・幼稚園6園・その他こども園など20園) ・小学校:12校 ・中学校:7校(うち、施設一体型小中一貫教育校:1校) ・高校:4校 ・大学・短大・専門:6校 |
イベント | 1月:永源寺のだるま市 3月:坂戸にっさい桜まつり 5月:釈尊降誕祭 7月:坂戸八坂祭 8月:坂戸夏よさこい 10月:坂戸竹灯の夕べ、坂戸よさこい 11月:市民マラソン など |
交通 | 【電車】 東武鉄道 ・東武東上線:坂戸駅、北坂戸駅、若葉駅 ・東武越生線:坂戸駅、西大家駅 【バス】 ・川越観光バス・東武バスウエスト ・市民バス「さかっちバス・さかっちワゴン」 【車】 国道:407号 高速道路: ・関越自動車道「坂戸西SIC」 ・首都圏中央連絡自動車道「坂戸IC」 |
近隣都市 | 川越市、東松山市、鶴ヶ島市 |
坂戸市の市街地は車がなくても生活できますが、郊外は車があると便利です。
医療機関はクリニックの他、総合病院があり、夜間・休日の救急外来に対応しています。産婦人科が2院、小児科は各地区にあるため、妊婦さんや小さな子どもがいる世帯も安心感を持って暮らせるでしょう。
車で約25分の毛呂山町には埼玉医科大学病院もあるので、病状に応じて使い分けて受診することも可能です。
【イベント】老若男女が楽しめる地域行事が多彩
▲坂戸市を代表する祭り「坂戸よさこい」。市内外から参加したチームが華やかな踊りを披露する
坂戸市は季節ごとのイベントが多彩です。市を代表する「坂戸よさこい」は県内有数の祭りとして有名で、独創的で華やかな演舞を見に市内外から多くの観客が訪れます。
また、3月上旬から中旬に開花する早咲きの安行寒桜も坂戸市の特徴です。ソメイヨシノやシダレザクラもあるので、長い期間桜を楽しむことができます。
▲約1.2kmにわたる桜並木。約200本の桜がピンク色のトンネルを作り出す
3月には、北浅羽桜堤公園の1.2kmに渡る安行寒桜が美しい「坂戸にっさい桜まつり」が開催され、慈眼寺では、坂戸市の天然記念物に指定された樹齢約260年のしだれ桜を見に多くの人が訪れます。ぜひ足を運んでみましょう。
【遊び場】市内4カ所に児童センターを設置。プラネタリウムも併設
▲坂戸児童センター内にあるプラネタリウム「MEGASTAR」。超高画質で幻想的な星空を演出
坂戸市内には子ども向けの遊び場が多数あります。児童センターは各地区にあり、子どもや保護者のコミュニケーションの場として利用されています。
坂戸児童センターはプラネタリウムが併設されていて、それを目当てに市外から訪れる人も少なくありません。プラネタリウムシステム「MEGASTAR」を開発する大平技研の研究拠点として提供しているため、高解像度の美しい星空の映像を鑑賞できます。
その他、北坂戸駅より徒歩約5分の芦山公園は、コンパクトな遊具や芝生スペースがあり小さな子どもに人気です。スポーツを楽しみたい場合は、サッカー場やテニスコートなどの設備がそろう市民総合運動公園を利用しましょう。
坂戸児童センターのプラネタリウムは、市内在住の方は1回100円・市外の方でも200円で鑑賞できます。
【仕事】アクセス良好で市外通勤者多数。創業支援は最大110万円
坂戸市は都市部へのアクセスが良いことから、川越市や都心など市外へ通勤する方も少なくありません。もちろん、市内にも正社員求人は豊富にあります。
▼大手求人サイトに掲載されている坂戸市の正社員求人
坂戸市 | 約3,300件 ※求人一例 |
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※縁結び大学調べ(2024年1月現在)
市外を含め勤務地や求人の選択肢が広いため、移住後もキャリアを生かせる仕事が見つけやすいでしょう。
また、起業を目指す方向けの支援もそろっています。
創業支援事業助成金 | 空き店舗を利用した創業費用を助成 ・月額賃借料:経費の1/2(上限5万円/月)※最大12か月 ・店舗改修費:経費の1/2(上限50万円) |
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助成金給付の条件などは下記よりご確認ください。
公式:坂戸市「創業支援事業助成金」
助成金支援の他、商工会主催で創業に向けた実践的な経営ノウハウが学べる「創業塾」も開催しています。移住を機に新たな事業に挑戦したい方はぜひ利用しましょう。(※開催期間についてはお問合せください。)
生活拠点は自然豊かで広い家を持てる坂戸市に構え、通勤は都心という生活スタイルを選ぶ方が多い印象です。
【住まい】最大50万円の空き家改修補助あり。賃貸物件も豊富
坂戸市は戸建て購入に賃貸まで、希望に応じた住まいを見つけられます。近隣都市と比較して土地や物件価格が安く、広い戸建てを購入する目的で移住する方も珍しくありません。
▼2023年住宅・戸建て価格相場(坪単価)
坂戸市 | 47.6万円/坪 |
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川越市 | 81.4万円/坪 |
※参考:アセットロケット 不動産価格相場
中古物件を探す際は、空き家バンクをチェックしてみましょう。空き家改修補助金制度を利用すれば経済的負担を抑えられます。そのほかにも、住まいに関する補助金制度がありますので、チェックしてみましょう。
▼坂戸市の住まいに関する補助金制度
空き家改修工事等補助金 | 改修にかかる費用の1/2を補助 ・改修費補助:上限40万円 ・家財処分費補助:上限10万円 |
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多世代近居住宅取得補助金 | 住宅取得にかかる費用の一部を補助(最大80万円) ・住宅取得費用:経費の1/2(上限20万円) ・転入加算:20万円 ・扶養加算:20万円 ・新築加算:10万円 ・市内業者加算:10万円 ※親世代が市内に所有する住宅に居住していることが条件 |
結婚新生活住宅購入費等補助金 | 新居取得にかかる費用の一部を補助 ・39歳以下の夫婦:上限30万円 ・夫婦ともに29歳以下:上限60万円 ※賃貸物件も適用対象 |
賃貸物件はアパート以外にマンションや戸建てもあります。間取りも単身用からファミリー向けまでレパートリーが豊富です。
▼大手不動産サイトに掲載されている坂戸市の賃貸情報
賃貸物件数 | ・アパート:約1,370件 ・マンション:約330件 ・戸建て:約20件 ※物件一例 |
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家賃相場 | 4.7万円〜7.4万円(1K〜3DK) |
購入・賃貸ともに物件を探しやすく、住まい選びに困る心配はないでしょう。
中古物件をお探しになる際に空き家バンクを利用する方も多く、今まで28件のご成約がありました。
坂戸市へ移住した人の体験談
ここでは、実際に坂戸市へ移住した方の感想を一部紹介します。
- 都内に通勤しやすい。東京へ通える距離感なので移住後も仕事を継続できる。
- 経済的支援だけでなくいじめ問題解消にも取り組むなど、子どもを安心して育てられる環境が整っている。
- 大都市が近くにありながら自然もあって住みやすい。
- 都心と比較して家が安く買えるので、庭付きの広い家を持ちたい人にもおすすめ。
都内まで1時間で行ける利便性が魅力的という声が多く聞かれました。川や田園地帯あり自然を楽しめる点も住みやすさのポイントのようです。
また、大都市より安く広い家が建てられるため、マイホームの購入を考えているファミリーにも向いているまちと言えるでしょう。
坂戸市への移住に関するお問い合わせ
▲石川さんをはじめ、担当者が親切丁寧に相談に乗ってくれます
坂戸市への移住について疑問・質問がある場合は、下記相談窓口を利用しましょう。
担当課 | 政策企画課 |
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住所 | 〒350-0292 埼玉県坂戸市千代田1-1-1 |
電話番号 | 049-283-1331 |
対応時間 | 08:30〜17:15 ※土・日曜、祝日、年末年始を除く |
公式サイト | https://www.city.sakado.lg.jp/ |