大空町移住のすすめ：北海道の大自然と便利な空港アクセスを満喫
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「北海道網走郡大空町（おおぞらちょう）」での暮らしについてご紹介します。
大空町は北海道の北東部に位置する、人口7,000人ほどのまちです。オホーツクの大自然に囲まれた水と緑あふれるロケーションが魅力で、日々の暮らしの中で美しい景観や豊かな食を堪能しながら、趣味の時間やアウトドアも楽しめます。
市街地から4分の立地に「女満別空港」があるので、各地にアクセスしやすいこともおすすめポイントです。たとえば東京と大空町を行き来する二拠点生活を満喫したり、リモートワークの拠点にしたりと、新しいライフスタイルで日常を充実させたい方にもぴったりな場所ですよ。
今回は大空町で暮らす魅力や移住に関する情報について、大空町役場移住・定住支援室にお勤めの山本さんに伺った内容をもとに詳しくご紹介します。
大空町で暮らす魅力：移住前に知っておきたい4つの特徴
大空町は、2006年に「女満別町」と「東藻琴村」の合併によって誕生しました。
旧女満別町域は高台（東部に広がる台地）と低台（網走川流域の低湿地）の2つのエリアで構成されており、高台では畑作、低台では水稲を中心とした農業が盛んです。一方、旧東藻琴村域では平野・丘陵が広がり、畑作や酪農を営む農家が多く見られます。
このような大自然に囲まれたロケーションでありながら、大都市へのアクセスが容易なことも大空町の魅力です。「女満別空港」が市街地から車でわずか約4分の好立地にあるため、羽田や成田、関西空港などから直行便で行き来できます。
さらに注目すべき点は、移住者支援や子育て支援が充実していることです。多様な経済的サポートを受けながら、ゆとりある暮らしを楽しめるエリアとなっています。
このような大空町での暮らしが向いているのは、以下のような方です。
- 大自然に囲まれて仕事をしつつ、趣味のアウトドアも楽しみたい
- 子どもを育てやすい環境が整っている場所に移住したい
- リモートワークが主体で、二拠点生活の拠点としてアクセスしやすい場所を探している
なぜ上記のような方におすすめなのか、ここからは大空町で暮らす魅力について詳しく見ていきましょう！
特徴1：オホーツクの大自然に囲まれた魅力的な環境
大空町には、自然を満喫できるスポットがたくさん点在しています。
たとえば大空町と網走市にまたがる「網走湖」は、全長7kmもの遊歩道が整備されていてゆったりと散策を楽しめます。春にはミズバショウ、夏にはキャンプやしじみ採り、秋には紅葉の景観、冬にはわかさぎ釣りなど、四季折々の魅力を堪能できます。湖畔には休憩所やトイレも設置されており、快適に過ごせるよう配慮されています。
▲網走湖でのウォーターアクティビティも人気です。カヌーやSUPなどが楽しめます。
また、芝桜の名所として知られる「ひがしもこと芝桜公園」も、大空町を代表するおすすめスポットです。春になると、10ヘクタールの広大な敷地一面にピンク色の優美な芝桜が咲き誇ります。見頃は5月中旬から6月上旬で、この時期には多くの観光客で賑わいます。
▲大空町の澄みきった青空×芝桜のコントラストは圧巻の美しさです
北海道らしい風景や食の恵みに触れられるのが、女満別空港から車で10分ほどのところに位置する「メルヘンの丘」です。広大な田園地帯が広がっていてフォトジェニックな光景を満喫できるほか、近隣の道の駅「メルヘンの丘めまんべつ」では地元でとれたての新鮮な野菜や果物、加工品などの食材やお土産品を入手できます。
▲まるで童話のような癒しの風景が広がる「メルヘンの丘」
大空町にはこういった魅力あふれるスポットが豊富にあり、自然を身近に感じながら暮らしたい方にぴったりな場所です。大自然でのアウトドアレジャーも日帰りで楽しめるので、休日がより一層充実したものになるでしょう。
特徴2：女満別空港で実現する大都市へのアクセスの良さ
大空町には「女満別空港」があることから、東京や大阪といった大都市への移動が便利です。また、鉄道や道路交通網も整備されているため、電車やバス、車での通勤・買い物・通院なども快適に行えます。
主要都市への交通アクセスは以下の通りです。
【飛行機を利用する場合】
| 東京（羽田）⇔女満別 | 約1時間50分 |
|---|---|
| 名古屋（中部）⇔女満別 ※7月から9月までの約75日間運航 |
約2時間 |
| 札幌（新千歳）⇔女満別 | 約50分 |
| 札幌（丘珠）⇔女満別 | 約50分 |
| 大阪（関西）⇔女満別 | 約2時間30分 |
| 大阪（伊丹）⇔女満別 ※7月から8月までの約40日間運航 |
約2時間10分 |
※縁結び大学独自調べ（2022年11月）
【電車（JR）を利用する場合】
| 石北本線（札幌駅～女満別駅） | 特急オホーツク：約5時間30分 |
|---|---|
| 石北本線（旭川駅～女満別駅） | 特急大雪：約3時間30分 |
| 石北本線（札幌駅～旭川駅〈乗換〉～女満別駅） | 特急大雪（女満別～旭川）＋特急ライラック（旭川～札幌）：約5時間30分 |
| 釧網線（釧路駅～網走駅～女満別駅） | 各駅・快速列車：約4時間（釧路⇔網走間） |
※縁結び大学独自調べ（2022年11月）
【都市間長距離バス（要予約）を利用する場合】
| ドリーミントオホーツク号（札幌⇔大空（女満別）） | 約5時間30分 |
|---|---|
| イーグルライナー（札幌⇔大空（東藻琴）） | 約5時間30分 |
※縁結び大学独自調べ（2022年11月）
特徴3：充実した移住者支援制度で新生活をサポート
大空町は人口増加に向けた取り組みに熱心で、移住者を支援する制度が充実しています。新生活に必要な住まいや仕事に関する助成制度はもちろん、マイカーの購入や運転免許の取得をサポートする独自の制度まであり、多様な支援を受けながら大空町での新たな生活をスタートできます。
以下に、主な移住支援制度をご紹介します。
【大空町の移住者支援】
- 新築住宅助成金：大空町内に新築住宅を建てた方を対象に、最大150万円を助成
- 継続就業支援助成金：大空町無料職業紹介所「おおぞらワーク」から紹介された雇用先に就業し、同一雇用先に継続して1年以上雇用されている方に最大30万円を助成
- 住宅準備助成金：町外から大空町内の賃貸住宅に引っ越しした方を対象に、最大20万円を助成
- 自動車取得助成金：町外から大空町内に転入した普通自動車等を持っていない世帯の方に、自動車取得費用として最大10万円を助成
- 普通自動車運転免許取得助成金：町外から大空町内に転入した普通自動車運転免許を持っていない世帯の方に、免許取得費用として最大10万円を助成
特徴4：手厚い子育て支援と特色ある教育環境
大空町は妊娠や子育てに関する経済的負担を軽減することを目的として、様々な助成制度を実施しています。支援事業の詳細については、以下をご確認ください。
【妊娠関連の助成制度】
- 不妊治療費助成：治療費の一部を助成
- 不育症治療助成：治療費の一部を助成
【子育て関連の助成制度】
- 子ども医療費助成：0歳から中学3年生までの子どもの医療費を助成
- 小児ワクチンの任意接種が一部無料：おたふくかぜワクチンと季節性インフルエンザの予防接種が無料
- ごみ袋支給事業：紙おむつを使用する子育て世帯に、使用済み紙おむつの処理用ゴミ袋の一部を支給
- 学校給食無償提供：小学校・中学校に通う児童生徒へ学校給食を無償で提供
- 高校・大学への進学支援：経済的な理由などで就学が困難な方を対象に、無利子の奨学金を貸付
また、大空町には保育施設2か所・小学校2校・中学校2校・高校1校があり、充実した教育環境の提供に力を入れています。
特に注目したい学校は、「定期テストなし」「不要な校則の排除」「独自の修学旅行」といった特色あるコンセプトを持つ大空高校です。「学校づくりと地域づくりを融合させて『未来を創る人』を育てる」という教育方針のもと、生徒たちは自由な雰囲気の中で学校生活を送っています。
▲デジタルホワイトボードや1人1台のタブレットPCを導入するなど、ICTを活用した教育が盛んに行われている「大空高校」
大空高校には寮が設けられており、高校生の単身移住も受け入れています。学校生活や日常生活をサポートするハウスマスターがいるため、安心して大空町での暮らしを楽しめるでしょう。
さらに、大空高校では町の未来を創るプロジェクト「PROTO OZORA」の一環として、生徒たちが大空町に政策を提案するプロジェクトを実施中です。地域と学校が一体となって取り組むこのような活動を通じて、生徒たちの豊かな感性が育まれていくことでしょう。
▲移住プロモーションの一環として、大空町の魅力を発信するために実施されている「PROTO OZORA」
大空町での生活：気候、医療、教育など暮らしに関する具体的情報
続いては、気候や病院、学校など、大空町での暮らしに関連するお役立ち情報をまとめました。
| 気候 | ・年間平均気温：6.4℃（8月の平均気温は25.3℃、1月の平均気温は-14.4℃） ※気象庁HPデータ（1991年〜2020年）より、最寄りの観測地点である女満別を参照 ・低温少雨の気候 |
|---|---|
| 人口 | 約7,000人 ※令和4年9月末日時点 |
| 病院 | 総合病院、診療所、歯科クリニックあり |
| 学校 | 保育施設2か所・小学校2校・中学校2校・高校1校 |
| 文化・芸術 | 【文化財】 ・女満別湿生植物群落（天然記念物） ・女満別石刃鏃遺跡出土の遺物（北海道指定有形文化財） など 【お祭り】 ・ひがしもこと芝桜まつり：東藻琴芝桜公園にて、5月上旬から6月上旬に開催 ・めまんべつ観光夏まつり：ドラゴンボート競技会が行われる ・ノンキーランドふるさとまつり：牧草ロール転がし競技が行われる |
| 食べ物 | 【特産品】 わかさぎ・しじみ・チーズ・アイスクリーム・長芋・アスパラガス など 【名物料理】 長いも料理・豚丼・しじみラーメン など |
| 交通 | 【空港】 女満別空港 【鉄道】 ○北海道旅客鉄道（JR北海道） 石北本線：西女満別駅-女満別駅 【バス】 ○旧女満別町域 網走バス：札幌市方面高速バス、新千歳空港方面高速バス、網走市方面路線バス（女満別空港連絡バス）、斜里町・ウトロ温泉方面路線バス（季節運行） 北海道北見バス：北見市方面路線バス（女満別空港連絡バス） ○旧東藻琴村域 網走観光交通：網走市方面路線バス 斜里バス：札幌市方面高速バス 【高速道路】 北海道横断自動車道網走線（美幌バイパス）：女満別空港IC |
| 娯楽 | 有名スポット：網走湖女満別湖畔・メルヘンの丘・朝日ヶ丘公園・ひがしもこと乳酪館・ひがしもこと芝桜公園 など そのほか、キャンプ場やフルーツ狩りスポット、温泉も多数あり |
| 近隣都市 | 網走市 北見市 網走郡美幌町 斜里郡小清水町 |
大空町は、年間を通して晴天が多い穏やかな気候です。梅雨がなく、夏も涼しく過ごせます。
冬の寒さを心配する方もいるかもしれませんが、移住者の多くは「家の中は暖かいのでそれほど気にならない」と話しています。積雪で外出できなくなることはありませんが、雪かきの準備は必要です。
生活の利便性も問題ありません。生活必需品は町内のスーパーやコンビニ、ドラッグストアで購入できます。その他の買い物は、車で1時間圏内の網走市や北見市、またはネットショッピングを利用する人が多いようです。
移動手段は電車やバスもありますが、車があると大変便利です。大空町には車の購入や運転免許取得時に利用できる助成制度があるので、車を持っていない方はこの制度を活用してマイカーを購入することをおすすめします。
仕事情報：空港関連や製造業を中心に多様な求人機会
大手の求人サイトで大空町内、および大空町から30分圏内で通える地域での「正社員の求人数」を検索したところ、約500件の求人がありました。主な職種・業種としては、空港内スタッフ、工場での製造・梱包スタッフ、農業関連などが多く見られます。
また、大空町には人手不足に悩む町内事業者と町内で働きたい方をつなぐ「無料職業紹介所（おおぞらワーク）」があります。ハローワークでも町内の求人情報を確認できます。さらに、大空町の移住支援サイト「OZORA Life」では町内事業者の求人情報が掲載されているので、ぜひ参考にしてください。
大空町には『農業女子』を応援する助成制度もあります。農業に興味のある独身女性の方は、ぜひ確認してみてください。家具家電付きの施設が完備されているため、ほぼ手ぶらで利用できます。さらに、施設利用に伴う家賃や光熱水費の支援も受けられます。
なお、大空町内で勤務する正社員の年収相場は452万円です。高待遇の仕事を希望される方は、この相場を参考にしながら仕事探しを進めてみてください。
※縁結び大学独自調べ（2022年11月）
住まい情報：空き家バンクと充実の住宅支援制度
大空町で住まい探しをする際は、「空き家バンク」の活用がおすすめです。移住支援サイト「OZORA Life」には定期的に複数の空き家情報が掲載されており、中には家賃2万円程度の手頃な賃貸物件も見つかります。
売買物件は200万円から2,300万円までの幅広い価格帯で提供されており、賃貸物件よりも選択肢が豊富です。物件情報や空き状況は頻繁に更新されるため、最新情報は以下のリンクでご確認ください。
※縁結び大学独自調べ（2022年11月）
さらに、大空町では移住者向けの住宅支援が充実しています。ご自身の状況に適した支援制度を見つけて活用することをおすすめします。
- 【フラット35】地域連携型：固定金利住宅ローン【フラット35】の借入金利を一定期間引き下げる制度
- 空き家利活用助成金：「空き家等情報台帳」登録物件を「空き家等利用希望登録者」が購入・賃貸した場合に助成金を交付
- 住宅新築助成金：町内に住宅を新築する方を対象に、最大150万円の助成金を交付
- 住宅準備助成金：大空町内に定住目的で転入し、賃貸住宅に居住した方を対象に、家賃2ヶ月分と引っ越し費用の実費相当額として最大20万円を助成
- 住宅リフォーム支援：住宅リフォーム費用として最大30万円を助成 など
また、大空町には低家賃で利用可能な町営住宅も用意されています。町営住宅には詳細な利用条件が設定されているため、ご自身が条件に該当するかどうか事前に確認することをお勧めします。
大空町移住者の声：実際の暮らしぶりと感想を紹介
ここでは、実際に大空町へ移住した方々の声をご紹介します。
- 空港までのアクセスの良さを活かし、大空町と東京の二拠点生活をしながらセカンドライフを満喫している
- 四季折々に表情を変える美しい景観を楽しみ、趣味のドライブやアウトドアレジャーがより充実した
- 手厚い子育て支援制度や地域の方々の温かさに支えられ、精神的にも経済的にもゆとりを持って子育てを楽しんでいる
大空町での暮らしについて、「自然に囲まれながらも利便性が高い」「のびのびと子育てできる」といった満足の声が多く聞かれました。さらに、移住者をサポートする窓口や制度が充実しているため、「仕事や住まいを探しやすい」「移住生活をスムーズにスタートできた」という意見も数多く寄せられています。
そのため、大空町は豊かな自然環境に移住したい方、ゆとりある子育てライフを送りたい方に特におすすめの地域です。
大空町への移住ステップ：相談から体験移住まで
大空町への移住に興味のある方は、以下のステップに沿ってプランを立ててみてください。
STEP1：大空町役場の移住相談窓口を活用
まずは、大空町での暮らしが自分に合っているかどうかをしっかりと見極めることが大切です。大空町役場の移住・定住支援室が移住相談窓口となっていますので、ぜひ相談してみてください。具体的な生活環境や支援制度についても詳しく聞くことができます。
相談する際は、以下の「お問い合わせフォーム」からコンタクトを取るのが便利です。担当者から丁寧な回答が得られます。
＞＞大空町の移住について相談できる「お問い合わせフォーム」はこちら
STEP2：お試し暮らしで大空町の生活を体験
次に、大空町が実施している「お試し暮らし」を利用することをおすすめします。町内には家具や家電製品、調理器具などを完備したお試し暮らし専用住宅があり、大空町での実際の生活を体験できます。
▲1か月あたり2～3回、農業研修の一環として農作業のお手伝いをしながら生活できる「お試し暮らし」
▲室内には家具や家電が完備されているほか、インターネット環境も整っており快適に過ごせます
さらに、大空町では人気スポットを巡る「まち巡りツアー」が開催されることもあります。こういったイベントに参加することで、町の魅力をより深く知ることができます。移住者向けイベントの最新情報は以下のリンクからご確認いただけます。
大空町移住の問い合わせ先：役場の連絡先と対応時間
| 担当課 | 大空町役場 移住・定住支援室 |
|---|---|
| 住所 | 〒099-2392 北海道網走郡大空町女満別西3条4丁目1番1号 |
| 電話番号 | 0152-74-2111 |
| 対応時間 | 8:45～17:30 （土日祝日および12月31日から1月5日までを除く） |
| 公式サイト | https://ozoralife.com/ |