ベッドタウンとして人気の福島県大玉村へ移住しよう!仕事・住宅など暮らしの情報

この記事では、地方への移住を考えている方に向けて「福島県大玉村(おおたまむら)」をご紹介します。

大玉村は、安達太良山(あだたらやま)のふもとに広がる自然豊かな村です。のどかな田園風景が広がっており、自然を満喫できるレジャースポットもあります。

周辺の都市部へのアクセスが良く、ベッドタウンとしての人気が高いことから、長期にわたって人口が増加しています。また子供の割合が県内で最も高い(※)など、子育て世帯から特に注目されています。
※令和5年4月1日時点。参考:福島県(福島県のこどもの数

今回は大玉村役場の辻本さんへ取材した内容を元に、大玉村の特徴や仕事・住宅・子育て環境など、移住に役立つ情報をご紹介します。

本日お話を伺った方
大玉村観光協会のキャラクター・たまちゃん

大玉村役場 政策推進課 企画係
主任主事

辻本 友也さん

福島県大玉村の暮らしの特徴

福島県大玉村の暮らしの特徴のタイトル画像

大玉村は、将来像として「小さくても輝く大いなる田舎」を目指すことを掲げており、地域の自然や人を大切にしながら、活力のある村づくりを進めています。

移住者に人気の大玉村の特徴としては、以下のような点が挙げられます。

  • 田園風景が美しく、空気や水、食べ物が美味しい
  • 県内の都市部へ約30分で通勤できる
  • 子育て支援制度が充実している
  • 四季の自然を感じながらレジャーを楽しめる

それでは各特徴について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

特徴1:田園風景が美しい「大いなる田舎」

福島県大玉村の秋の田園風景

大玉村の一番の特徴は、安達太良山のふもとに広がる豊かな田園風景です。民家の周りを囲むように立つスギやケヤキなどの屋敷林は「いぐね」と呼ばれ、大玉村の特有の景観を生み出しています。

実際に移住した人からも「水や空気の美しさに魅力を感じている」という声が寄せられています。

また、伝統ある米作地帯として知られており、収穫量は県内でもトップクラスを誇ります。食味にこだわった独自ブランド「おおたまの米」や、各種の酒造好適米を使った地酒「田植おどり」「十二神楽(かぐら)」なども生産されています。

福島県大玉村でたわわに実った稲穂
▲福島県内でもトップクラスの米の収穫量を誇る

さらに、推定樹齢1,000年の「馬場ザクラ」や、相応寺の枝垂れ桜など、四季折々の見どころも豊富です。

福島県大玉村にある推定樹齢1,000年の馬場ザクラ
▲推定樹齢1,000年の「馬場ザクラ」

福島県大玉村にある相応寺の枝垂れ桜
▲見事に咲き誇る相応寺の枝垂れ桜

特徴2:充実の支援制度!子育て世帯に人気のベッドタウン

福島県大玉村にあるポケットパーク

大玉村は郡山市まで30分、福島市まで40分と都市部へのアクセスが良いことから、ベッドタウンとして人気があり、人口の増加が続いています。

さらに辻本さんによると、その中には子育て世帯が多いのだそうです。理由の一つとして挙げられるのが、充実した子育て支援制度です。

まず特筆すべきは、保育所の利用料金が第一子から無料となっていることです。開所時間は、午前7時から午後7時まで(午後6時以降は延長料金)で、村外の保育所を利用する際の助成制度もあります。

さらに、各種の祝金や奨励金、小中学校の給食費助成(半額)、18歳まで医療費無料など、金銭面での支援制度が手厚いのが特徴です。

子育てに関するその他の支援制度については、以下の表、または公式サイトをご確認ください。

支援制度 概要
子育て支援医療費助成事業 大玉村に住所を有する子(18歳の年度まで)の保護者に、保険診療の一部負担金と入院時の食事代を助成
結婚新生活支援金 新婚世帯(夫婦の所得額の合計が500万円未満、夫婦共に39歳以下であること等の要件あり)に対して、大玉村内に住宅を取得した際の費用、住宅物件を賃貸する際に要した費用、婚姻に伴う引越しに要した費用・リフォーム費用について、夫婦ともに29歳以下の場合は一世帯当たり60万円、39歳以下の場合は一世帯当たり30万円を上限に支援金を交付
すこやか祝金 出産前引き続き3ヶ月以上大玉村に住所を有する親で、出生児が同一世帯の第3子以降の新生児であり、2人以上の子どもを現に扶養している場合、出生児1人につき30万円を支給
妊産婦健診・歯科健診・新生児聴覚検査の助成 妊婦健診15回分、歯科健診1回及び産後2週間健診・産後1ケ月健診を公費負担。新生児聴覚検査の全額を公費負担
在宅子育て応援奨励金 大玉村に住所を有し、産後6か月を経過した日から満1歳に到達するまでの子どもを在宅で養育している保護者に対して、子ども一人につき、月額1万円を支給
保育所保育料の減免 第1子から児童の保育料が無料(減免)。ただし、保護者及び児童が大玉村に住所を有していること(延長保育も同様)
村外保育施設利用者交付金 待機児童が見込まれる場合又は就労上やむを得ない理由がある場合において、村外保育施設へ通所している児童の保護者に対し、保育施設に支払った月額利用料から大玉村保育所へ入所した場合に支払うべき保育料の差額を支給する(上限5万円)
子育てサポートセンター
おおたま(子育て世代包括支援センター)
妊娠・出産・子育てのワンストップ相談窓口。
妊活相談、不妊治療費助成、健康相談・子育て相談、母子健康手帳の発行、赤ちゃん・妊産婦さんへの全戸訪問、産後ケア事業等

公式:大玉村(移住・定住ガイド
公式:大玉村(子育ての行政支援

大玉村観光協会のキャラクター・たまちゃん
辻本さん

「子育て日本一の村」を目指して、地域ぐるみの子育て支援を行っています。

特徴3:自然を生かしたレジャー施設やイベントも

福島県大玉村にある三日月の滝
▲大玉村の杉田川渓谷にある48滝の一つ「三日月の滝」

大玉村には、ゴルフ場やキャンプ場、トレッキングコースなど自然を満喫できるレジャー施設が充実しており、さまざまな形で四季を感じることができます。

また、滑らかな泉質が人気の温泉施設「アットホームおおたま」や、地元の朝採れ野菜が並ぶ直売所「あだたらの里直売所」など、日常生活にも便利な施設もあります。

福島県大玉村にある「あだたらの里直売所」
▲新鮮な地場野菜などが並ぶ「あだたらの里直売所」

さらに、ヘリコプター遊覧や花火大会もある「おおたま夏まつり」や、大玉村産の黒毛和牛や豚肉、特産品などを味わえる「うまいもの祭り」など、大きなイベントも開催されています。

福島県大玉村で例年開催されている「おおたま夏まつり」の花火大会の様子
▲花火大会が行われる「おおたま夏まつり」など、大型のイベントも

福島県大玉村の暮らしに関する情報

福島県大玉村の田園風景

ここからは、大玉村の暮らしに関する情報について、具体的なデータを見ていきましょう。

気候 1月:平均気温-0.5°C
8月:平均気温23.1°C
※参考:気象庁
人口 8,737人
(2023年8月末時点)
学校 保育所1、幼稚園2、小学校2、中学校1
交通 【鉄道】
JR東北本線「本宮駅」から車で約10分
【車】
東北自動車道「本宮IC」から約8キロ、「二本松IC」から約9キロ
イベント おおたま夏まつり(8月)、うまいもの祭り(10月)など
近隣都市 郡山市、二本松市、本宮市

大玉村には、大型のショッピングセンターやコンビニエンスストア、小売店、レストラン、カフェなど、生活に必要なお店がひと通りそろっています。また近隣の市町村にもスーパー、衣料品店、飲食店などが多数あり、買い物に大きな不便を感じることはないようです。

福島県大玉村で生産された新鮮な野菜
▲採れたての新鮮な野菜が手に入りやすいのは、うれしいポイント

また、郡山市と福島市の中間あたりに位置していることから、車で郡山市まで約30分、福島市まで約40分でアクセス可能です。大型の医療機関も含めて、車で30分圏内で、大体の用事を済ませることができるようです。

大玉村は、基本的には自家用車が必須の環境だと言えるでしょう。一方で、車を持てないような高齢者などに向けてはデマンドタクシーが用意されており、生活をサポートしています。

仕事:通勤30分圏内の都市部に求人多数

大手求人サイトで大玉村の正社員求人を検索したところ、約100件の求人情報が見つかりました。また、車で約30分程度の通勤圏(25キロ圏内)まで広げると、約13,000件の求人情報がありました(2023年9月時点)。
※参考:求人情報の一例(大玉村のみ
※参考:求人情報の一例(大玉村から25km以内

村内で希望の職種や条件での就職先を探すことは難しいかもしれませんが、車で約30分の通勤圏まで広げれば、郡山市、福島市といった大きな都市を選択肢に含めることが可能です。

なお、大玉村の主要な産業は米作りです。辻本さんによると、新規就農を目指す人は少ないようですが、Uターンなどを含めて、家業の農業を継ぐケースは比較的多いようです。

また、移住者向けの就業支援としては、以下のようなものがあります。

支援制度 概要
起業・創業支援 大玉村内で創業を希望する方に対し、窓口相談、個別相談、創業塾等により支援
空き店舗活用補助 大玉村内居住者で空き店舗を賃借し新しく事業を始める方を対象に、店舗賃借料の1/2を補助。(限度額3万円、期間1年間、審査要)
新規就農支援 農業経営に必要な知識や技術を身につける研修や資金面での不安を解消するため、就農支援資金などで、新規就農希望者の「はじめの一歩と就農後の相談等(解決策)」を応援
移住支援金事業 東京23区に10年間のうち、通算5年以上在住の方または、東京圏在住で23区に連続して1年以上通勤の方が本村に移住をし、対象企業に就職・起業をされた方に対して支援金を交付。(転入時、単身世帯:60万円、2人以上の世帯:100万円、18歳未満の子ども1人につき100万円加算)

公式:大玉村(移住・定住ガイド

住まい:人口増加中のため物件あり

大手住宅情報サイトで大玉村の賃貸物件を探したところ、約200件が見つかりました(2023年9月時点)。車を使った生活を前提としながら、ある程度は希望に沿った物件を選べるのではないでしょうか。
※参考:物件情報の一例

また、大玉村は周辺地域と比較して地価が安いエリアであることから、戸建て住宅などを取得する子育て世帯も多いのだと言います。

さらに県外から移住して住宅を取得する場合ならば、最大で110万円の補助などが受けられる「住宅取得支援事業補助金」なども利用できる可能性があります。

このほか、大玉村の移住者向けの住宅支援には、以下のようなものがあります。

支援制度 概要
空き家バンク 大玉村内にある空き家を村ホームページ及び全国版空き家バンクに掲載し、住宅を購入・賃借を希望している方に対して情報提供の支援
空き家改修等支援事業 大玉村内の空き家を購入・賃借した場合、改修・ハウスクリーニング等に対し、補助する。補助率1/2。改修:上限100万円、家財処分等(ハウスクリーニング):上限10万円
水道新規加入金減免事業 個人住宅及び集合住宅の新規加入料金が半額となる
住宅取得支援事業 村内に住宅を取得した場合、世帯を対象に一部を補助する。
・県外の方:最大110万円(県補助含む)
・県内の子育て世帯、新たに同居・近居(三世帯以上):最大50万円
・村内の方(新築、建て替え可):最大20万円
木造住宅耐震支援事業 昭和56年5月31日以前に着工された戸建て木造住宅で、所有者自ら居住する住宅に、耐震診断者を派遣する。(個人負担:6,250円~7,300円)
耐震診断を実施した結果、基準を満たさないと判断された住宅の改修工事費の一部を助成する。補助率4/5。上限100万円(内容により60万円)

公式:大玉村(移住・定住ガイド

大玉村観光協会のキャラクター・たまちゃん
辻本さん

人口が増加していることもあり、団地などが建てられた場合、すぐに埋まっていくような状況です。

福島県大玉村へ移住した人の声

福島県大玉村への移住者の声のタイトル画像

ここからは、実際に大玉村へ移住した方々のリアルな声をご紹介します。

まずは、移住の決め手となったポイントや、移住後に満足している点については、次のような声がありました。

  • 空気や水、食べ物が美味しい
  • 田園風景が美しく、四季を感じられる
  • 安達太良山からの風景がお気に入り
  • 土いじりや猫とのふれあいなどで心が安らぐ

一方で、都会の暮らしとのギャップについては、次のような声がありました。

  • 買い物や外食などの内容によっては、車で近隣の都市部まで移動する必要がある
  • 病院や消防署がない一方で、消防団などを結成して、自分たちの地域を守る・良くするという意識が高い

※参考:大玉村(移住者インタビュー

総合的に、移住者の多くは、大玉村の豊かな自然環境に満足しているようでした。

買い物の内容によっては、車で都市部まで出向く必要があるものの、交通のアクセスが良いことから、大きな不満にはなっていないようです。

大玉村長からのメッセージ

大玉村の押山利一村長
▲大玉村 押山利一村長

大玉村は日本百名山の一つ安達太良山麓に広がる自然豊かな小さな村です。利便性が高い位置にありながら、地代が手頃であるという魅力があります。

保育所保育料の無料化や、小中学生の給食費を半額補助する等の子育て支援を実施しており、そのほか定住者支援にも取り組んでいます。

これらの取り組みの成果もあって、大玉村は45年連続で人口が増加いたしました。5年前と比較した人口増加率、14歳以下の年少人口の比率は県内トップと高い状況です。(令和2年実施「国勢調査」)

今後も小規模自治体のメリットを最大限に生かして、「村民に日本一近い村政」及び「小さくても輝く “大いなる田舎” 美しい村・大玉村」の実現を図りたいと考えております。

移住をご検討の方はぜひこの記事を参考にしていただき、来村いただきますことを心よりお願い申し上げます。

福島県大玉村への移住(各種相談)

冬に雪を冠した安達太良山

ここからは、大玉村への移住を進めるうえで、具体的な行動につながる情報をご紹介します。

なお大玉村では、各種の支援制度等がまとめられた、移住の参考になるパンフレット「福島県大玉村移住・定住ガイド」が用意されています。

公式:大玉村(移住・定住ガイド

大玉村観光協会のキャラクター・たまちゃん
辻本さん

9月、10月ごろに入ると、稲穂が黄金色に輝き、大玉村ならではの美しい景色をご覧いただけます。下見にいらっしゃる場合には、おすすめの時期です。

オンライン移住相談

大玉村では、インターネットを活用した移住希望者向けのオンライン移住相談窓口を開設しています。ビデオ通話が可能なインターネット環境があれば、誰でも予約・利用可能です。

なお、相談できる時間帯は平日の10:00から16:00まで(12:00から13:00を除く)となっており、1回30分の目安です。

公式:大玉村(移住相談

福島くらし&しごとフェア2023(10月1日開催予定)

大玉村は、2023年10月1日、東京を会場に福島県が主催する恒例のイベント「福島くらし&しごとフェア2023」にも参加予定です。

2023年は、過去最大の60団体が参加を表明しており、大玉村はもちろん、福島県内の周辺エリアの魅力を知る機会にもなるため、特に関東圏にお住まいの方は、ぜひ参加を検討してみてください。

詳しい情報は、下記の公式サイトからご確認いただけます。

公式:福島県(福島くらし&しごとフェア

大玉村への移住に関するお問い合わせ

福島県大玉村の田園風景

大玉村への移住については、大玉村役場・政策推進課企画係までお問い合わせください。

担当課 大玉村役場 政策推進課 企画係
住所 〒969-1392
福島県安達郡大玉村玉井字星内70番地
電話番号 0243-24-8136
公式サイト https://www.vill.otama.fukushima.jp/