宮城県大崎市への移住!自然と都会の魅力を兼ね備えたアクセス抜群のまち

この記事では、地方移住を検討している方に向けて、宮城県大崎市での暮らしを紹介します。

大崎市には世界農業遺産にも認定された「大崎耕土」が育むおいしいお米と、懐かしさを感じる自然風景があります。それでいて生活機能は充実しており、新幹線で都会にもアクセス良好という、多面的な魅力があるまちです。

大崎市での生活をイメージできるよう、大崎市の特徴や魅力、生活情報、仕事や住まいなどについて詳しく解説していきます。

本日お話を伺った方
女性スタッフのアイコン

おおさき移住支援センター

石﨑 まゆみさん

大崎市への移住を考える方へ:3つの魅力的な暮らしの特徴

大崎市の暮らしの特徴

大崎市は宮城県の北西部に位置している、東西方向に長い市域が特徴のまちです。1市6町の市町合併により誕生しているため面積が大きく、総面積は県土の約10%を占めています。江合川と鳴瀬川の2つの大きな河川が市内を流れ、その支流に沿って世界農業遺産に認定された「大崎耕土」が広がっています。

西に広大な奥羽山脈を望みつつ、新幹線の駅がある古川地域を中心として、買い物施設や飲食店など都市機能も充実しています。地域ごとにそれぞれ異なる個性や見どころを有しているという魅力もあります。

そんな大崎市での暮らしをおすすめしたいのは次のような人です。

  • おいしいお米を毎日楽しみたい
  • 温泉や自然風景に癒されたい
  • いろいろなサポートを受けながら農業移住をしてみたい
  • 自然の中で子どもや家族とのお出かけを楽しみたい

なぜ、これらに当てはまる方におすすめしたいのか、大崎市の生活ぶりについて、特徴を3つ解説していきます。

特徴1:田園風景と都市アクセスの両立!自然豊かで便利な暮らし

大崎市には、どこか懐かしさを感じる自然の風景が広がっています。広大な田園風景や、季節になると飛来するマガンの群れなど、四季折々の美しさを感じながら生活できるという魅力があります。

大崎市に集うマガンの群れ
▲ラムサール条約湿地に登録された化女沼や蕪栗沼に舞うマガンの群れ

しかし大崎市の魅力はそれだけではありません。東北新幹線を使えば仙台市までは約15分、東京までは何と最短2時間弱というそのアクセスの良さは、田舎暮らしをする中でも生活に多くの選択肢を持つためにとても重要なポイントとなります。実際に月1程度で東京に出社し、普段は大崎市で暮らすリモートワーカーも増えてきているそうです。

とは言え、都市機能をすべて外のまちに頼っているわけではありません。大崎市内にも病院や買い物施設、飲食店などが充実しており、不便なく生活することができます

移住して田舎暮らしをしたいけれど、仕事やレジャーの選択肢を狭めることに抵抗がある方も多いかもしれません。大崎市にはそんな悩みを解決してくれる贅沢な環境があると言えるのではないでしょうか。

特徴2:充実の就農支援と名産品!大崎自慢の銘柄米と発酵文化

世界農業遺産に登録されている程の肥沃で広大な「大崎耕土」は、銘柄米である「ササニシキ」や「ささ結」を生み出しています。毎日食べてもおいしいと感じられる程のお米を楽しめるのは嬉しいポイントです。

お米以外にも、おいしいお米と水によってつくられる日本酒も有名。その発酵技術を活かしてつくられた醤油やみそ、麹なども楽しむことができます。鳴子のそばや鹿島台のデリシャストマトなど、各地域の特産品も豊富です。

歴史ある酒蔵を改造した「食の蔵醸室(かむろ)」ではおいしい食事と特産品を楽しむことができるお店が集まっていますので、ぜひお出かけしてみてはいかがでしょうか。

大崎市食の蔵醸室
▲個性あるお店が立ち並ぶ醸室(かむろ)。一部の母屋は登録有形文化財にも登録されている

全国に誇れるおいしい特産品を収穫する喜びは、大崎市に住んでいるからこそ味わえるもの。その喜びを求めて農業移住をする人も少なくありません。大崎地域の全域に広がる屋敷林「居久根(いぐね)」に惹かれて移住を決めたという人もいる程、大崎市での暮らしと農業は結びついています。

大崎市の田園風景
▲大崎市を代表する田園風景

先人たちの知識を農業の先輩たちに教わることもできます。移住して農業を始めたい人への段階に応じたサポート体制も充実していますので、一歩踏み出すための後押しになるのではないでしょうか。

就農相談・情報提供 ・大崎市産業経済部農政企画課にて就農相談を随時受付。
・市HP上で農業者に対する支援や補助事業を公開。
就農準備への支援 ・大崎市農業委員会にて農地に関する相談を受付
・就農計画作成のサポート
営農定着支援 ・販路確保・販路開拓に向けた相談支援
・農地取得の支援
・青年就農者を対象とした「大崎市青年就農ミーティング」による学びと交流の場の提供
就農支援 ・認定新規就農者が農業機械の導入や国内外での研修を実施する際に、対象経費の一部を補助
(上限:農業機械導入経費の1/2以内。国内研修5万円・国外研修25万円(研修についてはともに対象経費の2/3以内))

・農産加工施設の改修や整備及び加工品販売促進事業を実施する際に、対象経費の1/2以内を補助
(上限:施設整備・機械導入50万円、販売促進事業20万円)

特徴3:四季折々の絶景スポット!鳴子温泉郷や化女沼で自然を満喫

日本には泉質が11種類があるとされていますが、そのうち9種類が存在するのが鳴子温泉郷です。市民では赤ちゃんの頃から入っている人が多く、温泉好きの人にはたまらない環境といえます。

大崎市鳴子温泉
▲9種類の泉質が存在する鳴子温泉郷

大崎市鳴子温泉郷の外風景
▲鳴子温泉郷では、名物の「鳴子こけし」がお出迎え

四季折々のお花を愛でることができるのも大崎市の特徴。春には田尻地域の加護坊山や化女沼で桜を楽しむことできます。加護坊山は県内でも人気のお花見スポットとしても知られています。

大崎市化女沼の桜風景
▲化女沼の桜風景

大崎市加護坊山の桜風景
▲加護坊山の桜風景

秋には松山地域のコスモス園で満開のコスモスの花たちを見ることができます。また、鳴子峡の紅葉は県内有数の紅葉スポットとして人気。鳴子峡の紅葉で目を癒した後に、鳴子温泉で体を癒すという黄金ルートも楽しめます

大崎市鳴子峡の紅葉

桜の名所でもある「化女沼古代の里」は、遊具が整備されているため、子どもの遊び場としても最適です。市内も広く、それぞれの地域の特徴があるので、季節ごとに違いを楽しみたくなってしまうのではないでしょうか。子どもや家族と出かける楽しみがあるまちです。

大崎市移住の実践知識:暮らしに関する重要情報まとめ

ここでは豪雪地帯もある大崎市の気候や、交通事情など、実際に大崎市に住むなら知っておいた方が良い情報をまとめています。

気候 1月:平均気温0.0°C
8月:平均気温23.7°C
※参考:気象庁ホームページ
人口 人口:123,083人
世帯数:53,018世帯
(2024年4月1日時点)
病院 病院・診療所:76か所
歯科医院:47か所
学校 保育施設等:47か所
小学校:18校
中学校:11校
高等学校:9校
大学・短期大学:1校(専修学校、研究センター除く)
食べ物 ・お米:ササニシキやひとめぼれ、ささ結など
・日本酒
・醤油、みそ、麹など
・鳴子のそば、鹿島台のデリシャストマト、山菜
交通 【自動車】
東北自動車道、国道4号、東西に国道47号、108号、347号

【公共交通】
・新幹線:
・電車:JR東北本線(4駅)・陸羽東線(13駅)
・バス:JR古川駅起点で路線バス7路線、事業者路線1路線、古川地域中心部の循環便3路線
・その他:市内5地域でデマンド型乗合タクシーを運行

新幹線で東京には2時間弱、仙台には約15分でアクセス可能
在来線でも仙台には1時間弱で行くことができる。
近隣都市 市域が広いため、東は遠田郡、登米市に、西は山形県、秋田県に接し、南は黒川郡、加美郡、北は栗原市に接している

暮らしについての大きな特徴には、やはり地域差が大きいことが挙げられるのではないでしょうか。気温の地域差も大きく、鳴子地域は豪雪地帯ですが鹿島台ではあまり積雪はありません。また、市内でも東側ではあまり雪は降らないようです。逆に山岳地帯では積雪が2~3mとなるため、雪が苦手な人は住む地域を検討すると良いでしょう。

公共交通は古川町を中心に整備されてはいますが、それ以外の地域ですとやはり車があった方が便利です。大崎市内の移動でも遠いところであれば1時間程度かかるため、移住にあたり地域ごとの交通状況をよく把握しておくことが必要になりそうです

なお、2023年5月から大崎市役所の新庁舎が開庁されました。中央公民館は2022年に新しくなっており、市役所周辺の地域はさらに活気が出てくるかもしれません。

子育て支援が充実:18歳までの医療費無料と相談窓口の活用法

大崎市では子どもが遊べる自然のフィールドがあり、のびのびと子どもを育てることができます。また公的支援も充実しており、特に子ども医療費は所得制限を撤廃、対象年齢は高校生にまで引き上げられるなど内容が拡充されています

大崎市子育て支援拠点施設「わいわいキッズ大崎」があることも、子育て世帯には嬉しいポイントです。わいわいキッズ大崎は、就学前と就学後の子どもが一緒に利用できる施設。子どもの一時預かりや放課後児童クラブ、子育てに関する相談窓口など保護者にとってありがたい機能も持っています

仕事探しのポイント:充実の相談窓口と人脈づくり、支援金制度も

大崎市の正社員の求人数を大手求人サイトで調べると、約3,000件の正社員の求人がヒットしました。(2024年6月時点)
※参考:求人情報の一例

近隣も含めると、正社員の求人数は約8,100件に増えました。(2024年6月時点)
※参考:求人情報の一例

市内の仕事も少なくはないですし、車通勤を前提にして近隣市まで広げれば選択肢は多いといえます。

「みやぎ大崎企業ナビ」でも大崎エリアを中心とした企業情報を紹介しています。どのような企業があるかだけではなく、企業独自の取り組みもわかるため、参考にしてみてはいかがでしょうか。
参考:みやぎ大崎企業ナビ

また大崎市では創業支援に関する支援も充実しています。「おおさきコワーキングスペースalata」には常駐の創業相談員がいて、創業についての相談をすることができます。また創業について基礎から学ぶ創業セミナーや創業者応援セミナー、専門家による個別相談会なども実施しているため、相談の場としても人とのつながりづくりの場としても活用できそうです。

起業のための支援金制度もありますので、移住を機に起業を考えている方は参考にしてみてください。

おおさきチャレンジ創業応援補助金 対象:市内で創業される方
内容:店舗改修費、備品購入費などの経費の一部の補助(上限100万円)
みやぎUIJターン起業支援補助金 対象:東京圏から宮城県へ移住して社会事業を起業する方
内容:最大200万円の補助金と事業立ち上げ支援
※募集期間あり

住まい探しのコツ:豊富な住宅購入・リフォーム支援制度を活用

大手の賃貸情報サイトを調べた結果、大崎市の賃貸物件は約450件でした。(2024年6月時点)
※参考:賃貸物件の一例

おおさき移住支援センターサイト内の空き家登録状況をみると、登録数は21件(2024年6月時点)。成約済み一覧をみると多様な物件で実績があることがわかります。情報の更新をこまめにチェックすることで良い物件に巡り合えることもありそうです。
※参考:大崎市空き家バンク

物件によっては、リフォームが必要なものも多いそう。大崎市ではリフォームに対する補助金の他、住宅取得に関する補助制度が豊富なため、活用するのがおすすめです

大崎市空家活用定住支援事業 ・登録助成金:賃貸住宅として空き家バンクに登録した空き家所有者等への助成金(1件1万円)
・契約助成金:賃貸借契約を仲介する登録事業者への助成金(1件3万円)
・家賃助成金:要件を満たす入居者への家賃助成(入居者は月額最大2万円、所有者等は月額最大4万円)
・改修助成金:入居募集中(最大50万円)あるいは賃貸借契約締結後(最大100万円)に改修を行う場合の所有者等への助成金
大崎市三世代リフォーム支援事業 対象:大崎市内に移住して三世代同居をする世帯※諸条件あり
内容:リフォーム工事費の3分の1(限度額75万円)
大崎市住宅購入に伴うリフォーム移住支援事業 対象:大崎市内に移住して住宅を購入しリフォームをする人
※諸条件あり内容:一戸建ての住宅リフォーム工事費の3分の1(限度額50万円)
マンションのリフォーム工事費の3分の1(限度額40万円)
大崎市住宅購入移住支援事業 対象:大崎市内にて住宅を購入する人※諸条件あり
内容:対象経費のうち住宅ローンの借入金を充当する額の10%(限度額100万円
大崎市住宅新築移住支援事業 対象:大崎市内にて新築物件を建設する人※諸条件あり
内容:対象工事費のうち住宅ローンの借入金を充当する額の10%(限度額100万円・三世代の場合は150万円

大崎市移住者の声:実際の暮らしぶりと感想を紹介

大崎市移住者の声
実際に大崎市に移住した方たちの声を紹介します。

  • 買い物をする場所や飲食店も十分にあるため不便と感じたことはない。
  • 新幹線の駅もあって交通の便も良い。
  • 服を買いたいと思ったときは仙台に行く。気軽に行ける距離なのが良い。
  • 四季の変化を色で感じられるところが魅力。
  • 少し歩けば山や川があり、校庭や園庭も広いため、子どもをのびのびと遊ばせられる。
  • 子どもの数は少ないが、その分みんなに覚えてもらえて見守ってもらえる感じがある。
  • 少しシャイな感じの方も多いものの、親切な方が多い。仲良くなれば野菜を持ってきてくれたりしてもらえる。

まちの中でも不便することなく、都会にも近いため、都会で暮らしていたときのライフスタイルを変えることなく移住後の生活を楽しめることが魅力なようです。

また、子どもをのびのびと育てられたり、地域ぐるみで子どもを見守ってくれるようなあたたかい雰囲気もあるようです

大崎市の移住支援制度:新生活をサポートする充実のサービス

実際に大崎市への移住を検討される際に役立つ相談窓口や制度を紹介します。ぜひ移住の検討に役立ててみてください。

ワンストップ相談窓口:おおさき移住支援センターCU:RUSの活用法

「おおさき移住支援センターCU:RUS(くーらす)」では、移住に関する相談や住まい探し、仕事情報の提供、移住後の交流会の実施など、移住に関するサポートをワンストップで担ってくれます

オンライン相談窓口も常時開設されているので、少しでも移住したい気持ちがあれば、まずは話を聞いてみると良いかもしれません。

大崎市のおおさき移住支援センター
▲おおさき移住支援センターCU:RUS(くーらす)

ワーケーションで大崎市を体験:移住前の下見にもおすすめ

いきなり移住するのはハードルが高いと思います。そんなときはワーケーションを利用してみてはいかがでしょうか。

大崎市の宿泊施設では、ワーケーション環境が整っているところがあります。旅行とも少し違う「ワーケーション」で仕事をしながら大崎市を楽しむことで、暮らしたときのイメージができます

移住者向け支援金:最大100万円の助成金制度を確認しよう

上で紹介した就農支援や起業支援、住まいへの支援の他に、移住に対する支援金もあります。自分が補助要件に当てはまるかどうかを確認して、補助金をうまく活用して移住しましょう。

【対象者】
東京圏からの移住者のうち、宮城県が対象として登録した法人に就業した方など

【支給額】
最大100万円の大崎市地方生活移住助成金を交付
※加算要件あり

※令和6年度の申請(交付申請)の受付は、予算の上限に達したため終了しました。

大崎市移住の相談窓口:詳細な問い合わせ先情報

問い合わせ先 宮城おおさき移住支援センターcu:rus(くーらす)
住所 〒989-6162
宮城県大崎市古川駅前大通1丁目5-18(大崎市ふるさとプラザ内)
電話番号 0229-25-4493
対応時間 10:00〜18:00(定休日:水曜日・年末年始)
公式サイト おおさき移住支援センター:https://osaki-ijyu-support.jp/
市公式:https://www.city.osaki.miyagi.jp/