福井県大野市で暮らす良さとは?移住に役立つ仕事・住まい・支援の情報|縁結び大学

この記事では福井県大野市への移住の参考になるような、地域の魅力や仕事、住宅などの情報をまとめています。

大野市は美しい水が特徴で、7割の家庭では汲み上げた水を飲料用として利用しています。また子育て支援が充実していることもあって、近年は移住者が増加傾向だと言います。

今回は大野市・地域づくり部地域文化課の担当の方に、地域の魅力や移住に関する制度・支援について伺いました。

大野市・地域づくり部地域文化課の担当の方

大野市の暮らしの特徴、3つ

大野市の暮らしの特徴

大野市は四方を山に囲まれた、緑あふれる街です。美しい水が品質の高い農作物を育むことから、自然に根ざした豊かな生活が息づいています。

また越前大野城の城下町として碁盤目状の構造になっており、いまも当時の風情が残ることから「北陸の小京都」とも呼ばれています。

近年は福井県内はもとより、東京や愛知といった都市部からの移住者も多いと言います。20〜40代の子育て世帯からも注目されているそうですよ。

それでは、大野市のどのような特徴や魅力が人々を惹きつけているのか、具体的に見ていきましょう。

特徴1:20歳まで医療費無料。行き届いた保育・子育て支援も

大野市の子育て支援センターでのイベントの様子
▲子育て支援センターでのイベントの様子

大野市では、子育てに関する各種支援が充実しています。

例えば「子ども医療費助成制度」では、0歳〜18歳の子どもに加え、大野市に居住し福井県内の大学に通う20歳までの学生も医療費が無料です。大学生にまで助成するのは、全国でもトップクラスの手厚さですよ

また待機児童がゼロなので、計画的に復職を進めることができたり、保育料が第2子以降は無料だったりと、充実した保育環境が整っていますよ。延長保育や一時預かり、休日保育も行なってくれます。

さらに保護者が就職活動や病気、冠婚葬祭などの理由で子育てが困難な場合に、一時預かりや生活支援(家事援助等)を受けられる「すみずみ子育てサポート事業」もあります。

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担当者さん

「県内で一番子育てがしやすいまち」を目指しています。支援内容にも力を入れているほか、全天候型の子どもの遊び場の整備も進めています(※2023年1月現在)

このほか、地域のショッピングモール内に設けられた「子育て交流ひろば」など、利用しやすいコミュニケーションの場も用意されています。

詳しくは大野市公式の移住定住応援サイト「大野へかえろう」をご覧ください。

>>公式:大野へかえろう(子育て・医療)

特徴2:自然に恵まれた盆地。良質な水は満足度高し

紅葉が美しい大野市の刈込池

大野市の大きな魅力は、水と自然です。

大野盆地は日本百名山「荒島岳」を代表とする山々に囲まれており、澄んだ湧き水が豊富に得られるエリアです。地元では「清水(しょうず)」と呼ばれており、生活に深く関わっていると言います。

なんと今でも約7割の家庭がホームポンプを設置しており、汲み上げた地下水を飲料水や生活用水として使っているのだそうです。

名水百選に選ばれた大野市の「御清水(おしょうず)」
▲名水百選にも選ばれている大野市の「御清水(おしょうず)」

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担当者さん

移住された方からも「水が素晴らしい」と好評です。自然環境については、雪が多く降ることから「四季がはっきりしていて良い」という声も頂きます。

大野市は近隣の都市から切り離された盆地にあるので、星空が美しいのも魅力です。落ち着いた里山の風景を求めている人にぴったりの土地だと言えるでしょう

大野市の星空
▲盆地になっている大野市では、満天の星を眺めることができる

特徴3:「結」が象徴する、人のつながりを大切にする風土

大野市内の大麦畑と荒島岳

大野市は「結(ゆい)の故郷(くに)越前おおの」をキャッチコピーとして掲げています。これは地域でお互い助け合い、絆が詰まった「故郷」と位置付け表現したものです。

「結」とは、田植えや稲刈りといった農作業、山仕事、冠婚葬祭などの際、住民たちが協力し合ってきた習慣を意味しています。

今でもおすそ分けの文化や、人と人とのつながりを大切にする風土が根付いており、実際に移住した人からも「人情味のある人が多い」などの声が聞かれます

地域の人々と豊かな人間関係を築いていきたい人には、特におすすめできる土地だと言えます。

大野市の暮らしに関する情報

大野市の九頭竜湖と紅葉

ここからは、大野市での具体的な暮らしをイメージするために、生活に関わる情報について詳しく見ていきましょう。まずは次の表をご覧ください。

気候 8月平均気温:26.2度
1月平均気温:1.1度
※参考:気象庁
人口 人口:30,964人
世帯:11,548世帯
(令和5年1月1日現在)
病院 病院・クリニック:17か所
歯科:11か所
学校 保育所:5所
認定こども園:8園
幼稚園:1園
小学校:9校
中学校:5校
高等学校:2校
文化 主な城郭:越前大野城(県指定史跡)
主な神社:篠座神社
主な寺院:宝慶寺(曹洞宗の古刹)
食べ物 米、大野在来そば、醤油カツ丼、とんちゃん(ホルモン)、でっちようかん、けんけら(※きなこ、水あめなどを混ぜて作る菓子)
交通 【鉄道】
中心となる駅:越前大野駅
JR西日本越美北線(九頭竜線):牛ケ原駅〜北大野駅〜越前大野駅〜越前田野駅〜越前富田駅〜下唯野駅〜柿ケ島駅〜勝原駅〜越前下山駅〜九頭竜湖駅

【路線バス】
・京福バス
・コミュニティバス「まちなか循環バス(ゆう・ゆうバス)」
・大野市営バス
※このほか乗合タクシーも運行

【高速道路(市外)】
・福井市の北陸自動車道福井IC・福井北IC
・岐阜県郡上市の東海北陸自動車道白鳥IC
レジャー

【まちなかエリア】
亀山公園(越前大野城)、七間朝市、寺町通り、COCONOアートプレイス、武家屋敷旧田村家・内山家、東湯、亀山湯

【郊外エリア】
白山国立公園、六呂師高原、道の駅「越前おおの 荒島の郷」、道の駅「九頭竜」、化石発掘体験センター「HOROSSA」、ミルク工房奥越前、福井和泉スキー場、九頭竜スキー場、麻那姫湖青少年旅行村、前坂キャンプ場ほかキャンプ場多数

近隣都市 ・福井県福井市、勝山市、池田町
・石川県白山市
・岐阜県郡上市、関市、本巣市、揖斐川町

大野市の冬は寒く、雪もかなり降るため、慣れていない人は住環境についてよく下調べをしておく必要があるでしょう。一方で小学校でスキー教室が開かれるなど、子どもは雪を喜ぶケースが多いようです。

大野市の真名川と霧氷
▲大野市内を流れる真名川の周辺に広がる霧氷。美しい雪景色に息をのむ

移住者に人気があるのは大野地区(市街地エリア)と上庄地区・富田地区(田園エリア)だと言います。いずれにせよ、買い物などの日常生活において車が必須の地域です。

観光スポットとしては、越前大野城が有名です。特に秋から冬にかけて雲海が観測された日には、天守閣の下に雲が広がることから「天空の城」と呼ばれています。

雲海の上に浮かんだように見える越前大野城
▲雲海の上に浮かんだように見える越前大野城は、まさに「天空の城」

その他、大野市内の観光・レジャースポットについては「越前おおの観光ガイド」をチェックしてみてください。

>>公式:越前おおの観光ガイド

また主要な都市への所要時間は、東京まで飛行機で約3時間20分、電車で約4時間40分です。このほか大阪まで車で約3時間20分、名古屋まで車で約2時間40分となっています。

何か必要なタイミングでのみアクセスすると考えれば、十分に便利な距離感だと言えるのではないでしょうか。

仕事:製造業を中心に正社員求人あり。U・Iターンへの補助金も

大野市内を走る越美北線の電車とハナモモ

大手の求人情報サイトで大野市の正社員求人を検索したところ、約1,400件が見つかりました。製造関連の仕事が多いようです。
※参考:求人情報の一例

男性スタッフのアイコン
担当者さん

市内で働き方改革や子育てしやすい職場づくりに取り組む企業を独自に認定する制度を設けており、すでに30社以上が登録。働きやすい職場環境が広がっています。

また、市内会社の概要から実際の仕事の流れ、働く人のインタビューなどを写真付きで紹介する冊子「SEED Professional 越前おおの」が発刊されているので、興味のある人は目を通してみてください。

>>公式:大野商工会議所(SEED Professional 越前おおの 2024年版)

なお市外へ通勤するケースでは、福井市(40分)、勝山市(20分)などを選ぶ人もいるようです。

このほか、大野市へのUIターンや起業、就農をサポートするさまざまな制度が用意されています。東京圏から家族で移住すれば、最大で100万円(子育て世帯の場合はさらに加算あり)の補助を受けられるケースもあります。

さらに大野市では県外からの移住者に対して支援する制度も充実。「移住支援金(全国型)」では、単身世帯はもちろん、複数世帯や子育て世帯であれば手厚い支援が受けられます。

各条件に該当しそうな人は、ぜひ公式ページをチェックしてみてください。

>>公式:大野へかえろう(仕事)

住まい:賃貸・空き家とも物件に限りあり。定住促進住宅も検討を

大野市の短期滞在施設の内観

大手の賃貸情報サイトで大野市内の賃貸物件を探したところ、約30件がヒットしました。決して多いとは言えませんが、ある程度の希望に沿った物件は見つかりそうです。
※参考:賃貸情報の一例

市の担当者によると現在、愛知県方面へのアクセスを向上する大規模な道路工事が行われているほか、大手の進出企業のスタッフが賃貸住宅を利用しているため不足気味になっているとのこと。道路工事は令和8年に県内区間の全線開通が予定されているそうです。

また大野市公式の空き家バンクには、約10件が登録されていました。年間20件以上を登録するなど行政も力を入れており、着実に利用されているようです。

>>公式:大野へかえろう(越前おおの空き家情報バンク)

さらに空き家の購入費用やリフォーム費用の3分の1(最大60万円)を補助する制度などもあります。その他の助成を含めた詳細については、下記リンクからご確認ください。

>>公式:大野へかえろう(住む)

このほか、3万円台から借りることのできる「定住促進住宅」(家具・家電付き)なども用意されているので、興味のある人はぜひ検討してみてください。

>>公式:大野に「来て・見て・住んで」応援パッケージ

大野市へ移住した人の声・感想

大野市へ移住した人の声

それではここで、実際に大野市へ移住した人たちの声を見てみましょう。

  • 都会で保育園探しに苦労したのが、移住のきっかけのひとつでした。自然の多い大野市は子育てにぴったりの場所で、いまは家族の団らんを味わうことができています。
  • 「田舎の人は警戒心が強い」と聞いていたのですが、無用な心配でした。皆さんフレンドリーで、いきいきと暮らしておられます。私自身も自然体で生活できています。
  • 地域の子どもたちは、草を川に流したりとか、自分たちの考えた遊びに夢中になっています。こうやって自然の中で遊べるのっていいなと思います。
  • 雪が多いのですが、きちんと除雪してもらえるので、そこまで不便は感じません。食べ物が美味しいのが何よりもうれしくて、気になる飲食店もたくさんあります。
  • 東京の会社で働きながら、在宅勤務の拠点を大野市に移しました。古民家を住みながら改装したり、畑仕事をしたりしながら、充実した生活を送っています。

移住のきっかけはさまざまですが、皆さん大野市の自然に囲まれた生活を満喫しているようです。子育てが快適だという声も多いですね。

またご近所さんとの人間関係や家族の団らんなど、人の温もりを感じながら生活している印象でした。

大野市への移住を進めるための具体的なステップ

大野市への移住に関しては、行政とも連携している「奥越前まんまるサイト」がさまざまなプランを用意しています

現地で納得いくまで下見をしたい人に「あなた仕立ての移住相談」

大野市内の寺町通りを走る人力車

「あなた仕立ての移住相談」は、1〜3日間の日程で依頼できる、オーダーメード型の移住体験です。

大野市内の保育園や小中学校、スーパーの見学はもちろん、市や県の助成制度の紹介、空き家探し、移住者との交流など、希望に応じたプランを組むことが可能です。

大野市までの交通費や宿泊費、食費は実費となりますが、交通費の一部を補助する制度があるほか、相談に関する料金は無料ですので、ぜひ利用してみてください。

なおオンラインでの移住相談も、随時行なってくれます。各詳細や申し込みについては下記のリンクをご参照ください。

>>公式:奥越前まんまるサイト(あなた仕立ての移住相談)

農業体験や自然体験に特化したプランもあり

移住者交流会の中で行われたサイクリング体験を楽しむ人々

観光や下見からさらに踏み込んで、実際に人や仕事と触れ合ってみたい人には、農家での「ワークステイ」がおすすめです。

>>公式:奥越前まんまるサイト(越前おおのでワークステイ)

また大野市の自然を体験できる、さまざまな「エコ・グリーンツアー」も実施されています。ラフティングやカヌーなどの川遊び、自転車散策、スノートレッキングなどを通して、大人も子どもも楽しめますよ。

>>公式:奥越前まんまるサイト(エコ・グリーンツアー)

大野市への移住に関するお問い合わせ

大野市への移住については、地域づくり部地域文化課までお問い合わせください。

担当課 地域づくり部地域文化課
住所 〒912-8666
福井県大野市天神町1-1
電話番号 0779-64-4834
対応時間 8:30~17:15
※土日祝、12/29~1/3を除く
公式サイト https://onogurashi.jp/