二戸市移住のすすめ！温泉と美食に恵まれた岩手の魅力的なまち

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「岩手県二戸市（にのへし）」をご紹介します。

二戸市は、新幹線の停車駅を有し、首都圏へのアクセスが良好なまちです。テレワークや2拠点生活を考えている方にもおすすめの移住先となっています。

市内には、名湯として知られる「金田一温泉」があり、日帰りでも気軽に楽しむことができます。また、各種フルーツやブランド肉など、おいしい食べ物も豊富で、暮らし心地は抜群です。

そんな二戸市について、暮らしの特徴や仕事・住まいの状況など、移住を検討するうえで役立つ情報を詳しくお届けします。

二戸市の暮らし、3つの特徴

二戸市は、次のような特徴のあるまちです。

• 市内に新幹線の停車駅を有し、首都圏や東北各地へのアクセスが便利
• 歴史ある名湯「金田一温泉」を気軽に楽しめる
• 農業が盛んで、牛・豚・鶏それぞれのブランド肉の産地としても知られる

これから、これらの特徴について詳しく紹介していきます。二戸市の魅力をより深く理解していただけるでしょう。

特徴1：新幹線停車駅で便利なアクセス - テレワーク・2拠点生活に最適

二戸市にある、JR「二戸」駅は、東北新幹線の停車駅です。

このため首都圏へのアクセスは良好です。また、東北各地や北海道にも以下の所要時間で移動することができます。

東京駅へ	約2時間45分
仙台駅へ	約1時間10分
新青森駅へ	約40分
新函館北斗駅へ	約1時間40分

現在首都圏でお仕事をされている方なら、この便利な交通アクセスを活用して、テレワークや2拠点生活を検討してみてはいかがでしょうか。

例えば、＜普段は二戸市の自宅でマイペースに仕事をして、月に1～2回程度東京へ出社＞または＜平日は首都圏で働き、週末には二戸市でゆっくりリフレッシュ＞といった、メリハリのある暮らしが可能です。

また、旅行や出張にも便利で、首都圏に暮らす家族や友人との行き来がしやすいのも魅力的です。

二戸市は「都会を離れてのんびりとした環境で暮らしたいけれど、仕事やレジャーの選択肢は維持したい」という方にとって、理想的な移住先と言えるでしょう。

特徴2：歴史ある名湯「金田一温泉」が身近に - 日々の暮らしに潤いを

二戸市には、寛永3（1626）年に発見されたと伝えられる「金田一温泉」があります。

古くは盛岡南部藩の指定湯治場だったことから、「侍の湯」と呼ばれる金田一温泉。現在は4つの源泉が使用され、体の芯まで温まると評判の名湯として知られています。

周辺にはりんご畑が広がり、夏の夜にはカエルの声とホタルの輝きが楽しめる。このようなのどかな雰囲気に包まれると、心がホッと和むことでしょう。また、「出会った人には幸福が訪れる」といわれる「座敷わらし」の伝説をもつ宿もあります。

この温泉は多くの文人に愛されてきました。作家・三浦哲郎さんの、金田一温泉を舞台にした小説「ユタとふしぎな仲間たち」は劇団四季のミュージカルとしても上演され、ロングラン作品となりました。

市の中心部である二戸駅からバスで20分程度と、気軽に訪れられるのも魅力です。各旅館・入浴施設では日帰り入浴も可能です。

温泉好きの方や、風情ある温泉を日常的に楽しみたい方にとっては、この上ない贅沢な環境と言えるでしょう。

▲2022年にオープンした「カダルテラス金田一」には、大浴場のほか、食事が楽しめるラウンジもあります

特徴3：多彩なフルーツにブランド肉。“食”の楽しみがたくさん

二戸市は、岩手県内で最も降水量が少なく、日中の寒暖差が大きいまちです。

この特徴的な気候を活かし、みずみずしく糖度の高いさくらんぼや大粒のブルーベリー、ジューシーなりんごなどの果物をはじめ、米や野菜など多様な農産物が栽培されています。

さらに、二戸市は牛・豚・鶏それぞれのブランド肉の産地としても知られています。

赤身が多くヘルシーな「短角牛」、とろける味わいの「折爪三元豚　佐助」、こだわりの餌ときれいな水で育った「菜彩鶏」や「あべどり」。二戸市産の良質な肉は、県内外へ出荷され、安定した人気を誇っています。

市内には、これらの地元食材を活かしたグルメスポットが点在しています。また、地元のスーパーや産直施設では、新鮮でおいしい食材が手軽に購入できます。

食べることや料理をすることが好きな方にとっては、日々の暮らしに感じる"豊かさ"が大きく向上する環境と言えるでしょう。

産直施設では、規格外品の農産物なども販売されています。ユニークな形の野菜や小ぶりな野菜がお手頃価格で手に入ることがあり、それらを使った料理法を考えるのも、二戸市ならではの楽しみの一つです。

二戸市の生活環境 - 仕事・住まい・子育て情報

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、二戸市の暮らしに関する様々なデータをお届けします。

気候	1月：平均気温−2.3°C 8月：平均気温22.5°C ※参考：気象庁ホームページ
人口	人口：24,615人 世帯数：11,687世帯 （2024年1月時点）
近隣都市	八幡平市、九戸郡軽米町、九戸村、二戸郡一戸町 青森県：三戸郡南部町、三戸町、田子町
公共交通	鉄道：JR東日本、IGRいわて銀河鉄道 路線バス：JRバス東北、岩手県北バス、二戸市バス
大都市へのアクセス	仙台へ：新幹線で約1時間 東京へ：新幹線で約2時間30分
病院	診療所：13、病院：1、歯科：14
学校	小学校：8、中学校：3、特別支援学校：1、高校：2、専修学校：1
名所・観光	折爪岳、馬仙峡、九戸城跡、稲庭高原
行事・イベント	サイトギ（その年の農作物の出来を占う神事）、浄法寺まつり天台寺春の例大祭、福田人形まつり、金田一温泉観光リンゴ園収穫イベント

二戸市は、岩手県の北端に位置するまちです。

豪雪地帯であるため、冬場には積雪や路面の凍結が頻繁に起こります。雪のある暮らしに慣れていない方は、事前に十分な情報収集や生活のシミュレーションをしておくことが大切です。

生活環境面では、市内にスーパーやショッピングモール、ドラッグストアなど各種お店があり、日常のお買い物には不自由しない環境が整っています。

また、県立の総合病院をはじめ、医療機関も充実しています。全国的に数が減ってきている産婦人科も市内にあり、地元で出産ができる点も魅力の一つです。

二戸市は、歴史と自然の豊かなまちでもあります。市内には、週末にゆっくり巡りたくなるような名所が多数あります。

▲奈良時代に開山されたと伝わる、歴史ある天台寺。境内を彩るアジサイは、瀬戸内寂聴氏が住職時代に、人々に呼びかけて植え始めたもの

市の中心部にある「九戸城跡」は、豊臣秀吉の天下統一における最後の合戦場となった歴史的な場所です。その歴史的意義と、東北最古とみられる石垣を持つことから、昭和10（1935）年に国の史跡に指定されました。

県立自然公園である「折爪岳」の山頂からは、遠く太平洋まで見渡せる絶景が広がります。また、ヒメボタルの群生地でもあり、夏には100万匹ものホタルが幻想的な光景を作り出します。

【仕事】伝統技術「漆掻き」の後継者育成に注力 - 多様な就業機会

大手求人情報サイトで二戸市の正社員求人を検索すると、約390件がヒットしました（2024年2月時点）。さらに、検索範囲を通勤約30分（二戸市から25km圏内）まで広げると、約1,400件に増加します。このことから、二戸市周辺にも多くの就職機会があることがわかります。

参考：正社員求人情報の一例（二戸市内）
参考：正社員求人情報の一例（二戸市から25km圏内）

岩手県が運営する就職情報サイト「シゴトバクラシバIWATE」にも、二戸市の求人が多く掲載されています。このサイトを通じて紹介されている企業に就職した場合、県が実施する移住支援金の支給対象となる可能性があります。

公式：求人情報検索｜シゴトバクラシバIWATE
詳細：岩手県移住支援金

二戸市は、漆（うるし）の一大産地としても知られています。2020年には、「漆掻き（漆の収穫）技術」を含む「伝統建築工匠の技：木造建造物を受け継ぐための伝統技術」が、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。

漆掻き職人の後継者を育成するため、二戸市では地域おこし協力隊制度を活用した技術習得の研修や、補助金支給といった支援事業を行っています。この二戸市ならではの伝統産業に興味のある方は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。

詳細：漆掻き新規就業者支援事業（PDF）

【住まい】充実の移住者向け住宅支援制度 - 二戸市での新生活をサポート

大手住宅情報サイトで二戸市の賃貸物件を検索すると、約10件がヒットしました（2024年2月時点）。物件数は時期により変動する可能性があります。

参考：賃貸物件情報の一例

そのほか、住まいの選択肢としては、市営住宅（公営住宅・特定公共賃貸住宅・定住促進住宅）や、空き家バンクが利用できます。

支援面でも、下記のようにさまざまな制度があるので、ぜひ活用してください。

二戸市ふるさと移住支援補助金	【対象】 移住のため貸家に入居し、二戸市内で就業する50歳未満の方 【補助額】 ・家賃の1/2の額（上限2万円、3年間を限度。公的又は企業から家賃補助を受けていない方） ・賃貸契約に要する初期費用の1/2の額（上限6万円） ・引越し費用の1/2の額（上限10万円）
二戸市移住定住住宅リフォーム補助金	【対象】 移住、定住のため、戸建て空き家のリフォームを行う、二戸市内で就業する50歳未満の方 【補助額】 空き家リフォーム費用の2/3以内の額（持ち家：上限70万円／借家：上限30万円）
二戸市若者向け空き家住宅取得支援補助金	登録空き家を取得する、満39歳以下の方に対し、1件あたり50万円の補助金を支給
二戸市結婚新生活支援補助金	【対象】 結婚を機に、新たに二戸市内で住宅を取得または賃借する＜夫婦ともに39歳以下＞かつ＜夫婦の所得金額の合計が500万円未満＞の世帯 【補助額】 婚姻日時点で夫婦ともに29歳以下の場合： 上限60万円 婚姻日時点で夫婦ともに30歳以上39歳以下の場合：上限30万円

【教育・子育て環境】充実の公園・公共施設 - 子育て世代に優しいまち

▲地域の情報発信基地として市民に親しまれる「二戸市シビックセンター」

教育面では、小学生1人に1台タブレットを支給するなど、ICT教育に力を入れています。また中高生海外派遣事業として、毎年数名の生徒が1週間程度の海外研修を体験し、国際感覚を養う機会を提供しています。

子連れでのお出かけ先として、市内には自然豊かで広々とした公園や、充実した公共施設が多数あります。

「二戸市民の森」では、森林浴やハイキングが楽しめるほか、子ども向けのアスレチックやローラーすべり台も設置されており、家族で一日中楽しく過ごせます。

市民交流施設「二戸市シビックセンター」内には、子どもたちが実験・工作などを通じて科学を学べる「田中舘愛橘記念科学館」があり、親子で楽しみながら科学に親しむことができます。

二戸駅に隣接する観光物産センター「カシオペアメッセ・なにゃーと」には、「パーゴラデッキ」という親子のためのスペースがあります。電車待ちの時間などにも利用できる便利な施設です。

このスペースには、ハンモックやテントなどアウトドア感のあるアイテムが設置されており、室内でありながら"いつもとちょっと違う"遊びが楽しめます。

公式：二戸市シビックセンター
公式：カシオペアメッセ・なにゃーと

二戸市へ移住した人の体験談・感想

ここでは、実際に二戸市に移住して暮らしている方々の体験談や感想をご紹介します。二戸市の魅力や生活の様子がよくわかる内容となっています。

• 新幹線が停車するため交通の便が良く、東京への移動が容易です。また、東北各地への通勤も選択肢として考えられます。
• 近隣に温泉があり、日帰りでも利用可能です。仕事帰りや週末に家族と一緒に気軽に楽しむことができます。
• 人と人との距離感がちょうどよく、プライバシーを保ちながらも温かい交流のある、居心地の良いまちです。

二戸市への移住ステップ - 相談窓口と体験補助金

二戸市への移住についてより詳しく知りたい方は、市役所政策推進課へのお問い合わせをおすすめします。

オンライン会議システムを用いたオンライン相談も実施しているので、遠方の方でもお気軽に利用できます。

また、移住の検討を目的として二戸市を訪れる場合、その費用に対する補助金が交付されます。本格的な移住の前に二戸市の生活環境や雰囲気を体験したい方、仕事や住まいを探しに行きたい方は、ぜひこの制度を活用してください。

二戸市ふるさと移住体験補助金	【条件】 ・移住に伴う就業先や住居探しをすること ・移住に伴い必要となる調査や活動をすること 【補助額】 ・宿泊に要する費用の1/2以内の額（上限1日5,000円、最大10泊まで） ・レンタカー利用費用の1/2以内の額（上限3万円、最大5回まで）

二戸市への移住に関するお問い合わせ

担当課	政策推進課
住所	岩手県二戸市福岡字川又47
電話番号	0195-23-3115
対応時間	平日 8:30～17:15
公式サイト	https://ninohe.info/