【日南市への移住】住み心地はどう?暮らしの特徴・仕事・支援情報

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「宮崎県日南市」をご紹介します。

美しい海に面する日南市は、マリンスポーツの好きな方から特に人気の移住先です。また「森林セラピー基地」にも認定されている豊かな森林や、歴史文化の香るまち並みも魅力的です。

日南市はこのように“海あり・山あり・歴史あり”のまち。さらに、海の幸などおいしい食べ物が豊富なところも、食べることが好きな方、グルメな方には嬉しいポイントと言えるでしょう。

そんな日南市について、移住を検討するに役立つ情報をたっぷりとお届けします。

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日南市 移住定住相談窓口

市浦 睦美さん

日南市の暮らし、3つの特徴

日南市の暮らしの特徴

地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方には日南市がおすすめです。

  • サーフィンやスキューバダイビングなど、マリンスポーツが好き
  • 森林など、豊かな緑の中にいるとホッとする
  • 歴史に興味がある。情緒ある、落ち着いたまち並みの中で暮らしたい
  • 食べることが好き。特に、お魚が好物

なぜこのような方に日南市が向いているのか、その理由を踏まえつつ、日南市の暮らしの特徴を紹介していきます。

特徴1:海も山もすぐそこ。思う存分、自然とふれ合える

日南市全景の航空写真

豊かな自然に恵まれ、移住希望者から人気を集める日南市。

中でも、移住者が日南市を選ぶ理由として特に多いのは「サーフィンやスキューバダイビングなど、マリンスポーツを思い切り楽しみたい」ということだそうです。

日南市には「富土(ふと)海水浴場」「大堂津海水浴場」「栄松ビーチ」と3つのビーチがあります。

栄松ビーチ
▲抜群の透明度が自慢の、栄松ビーチ。キャンプ場も併設されていて、さまざまに楽しめる

そして「大堂津海水浴場」や「栄松ビーチ」なら市街地から車で15~20分、「富土海水浴場」も約30分と、いずれも“すぐそこ”の距離感。憧れの“出勤前にサーフィン”など、マリンスポーツを満喫できる環境です。

ほかにも、夕暮れの海岸を散歩をしたり、週末ごとに子どもと貝殻拾いなど、日南市では、海が身近にあるからこその彩り豊かな暮らしが叶うでしょう。

栄松ビーチ
▲時には、ビーチでワーケーションはいかがでしょう。いつもと違うアイデアが浮かぶかも

一方で、日南市には豊かな森林もあります。

市の北側、北郷町にある「猪八重(いのはえ)渓谷」は、手つかずの自然林と20ケ所以上もの滝から成る渓谷です。

猪八重渓谷を中心とするエリアでは、ストレスや心理的な緊張を和らげたり、気持ちを落ち着かせる科学的な効果が確認されました。このことから、北郷町は林野庁の定める「森林セラピー基地」にも認定されています。

猪八重渓谷
▲ハイキングコースも整備され、気軽に散策できる猪八重渓谷。貴重なコケ類の宝庫としても知られている

また、日南市の最高峰「小松山」のふもとには、「日本の棚田百選」に選定されている「坂元棚田」が広がります。

ここでは、田んぼが整然と並んだ幾何学的な美しさはもちろん、6月のアジサイや、秋の稲穂とヒガンバナの競演など、心が癒されるような四季折々の風景にも出会うことができます。

坂元棚田

日南市は、海の近くに暮らしアクティビティを楽しみたい方にも、山や緑の風景の中でリラックスする時間が好きな方にも、ピッタリと言えるまちなのです。

特徴2:歴史を感じる、まち並みと伝統行事

飫肥城大手門
▲飫肥城は日本100名城にも選定されている。大手門は、樹齢100年以上の飫肥杉を用いて復元されたもの(画像引用:日南市観光協会

日南市の中心部・飫肥(おび)地区は、飫肥藩の城下町として栄えた、歴史あるまち。江戸時代の武家屋敷や古い商家が残るまち並みは「九州の小京都」と称されており、1977年(昭和52年)には重要伝統的建造物群保存地区にも選定されました。

郷土舞踊の「泰平踊」は、飫肥藩が対立していた薩摩藩と和解したことを祝って始まった催しです。侍と町人が一緒に踊ることが許された、他の藩にはあまり見られないものでした。

「泰平踊」を踊る人々
▲泰平踊は現在、「飫肥城下まつり」や、泰平踊本町組保存会(亀組)の自主公演などで見ることができる

市内を流れる広渡川の河口から油津港を結ぶ「堀川運河」は、江戸時代初期、地元の木材「飫肥杉」の運搬を行うために作られました。そこに架かる石造りの「堀川橋」は、国登録有形文化財にも指定されています。

堀川運河
▲堀川運河にかかる堀川橋は、映画「男はつらいよ 寅次郎の青春」の舞台にもなった

このように、歴史風情の豊かな日南市。歴史のあるものや、しっとりと落ち着いたまち並みが好きな方にとって、この景色の中に暮らすことは、たまらない贅沢ではないでしょうか。

特徴3:“食”のシーンが華やぐ!多彩な地元食材

七輪の上で漬けカツオを炙っている
▲「カツオ炙り重」の漬けタレは、お店それぞれのオリジナル(画像引用:日南市観光協会

日南市はまた、地元食材が豊富なまちでもあります。

市の特産品は、地元の漁港に揚がる魚介類や、古くから飼育されてきた地頭鶏(じとっこ)、みかんやポンカンといった柑橘類、糖度の高い完熟マンゴーなど多数。

中でも魚介類は、その日の朝に水揚げされた新鮮そのものの状態で、地元のスーパーや直売所に並びます。また、2種類の漬けカツオを七輪で炙りご飯に載せる、ご当地グルメの「日南一本釣りカツオ炙り重」も、ここならではの味です。

日南市に暮らしたら、日々の食卓から一人での食べ歩き、親しい人とのお酒の席まで、“食”のシーンのワクワク感がグンとアップする気がしませんか?

日南市の暮らしに関する情報

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、日南市の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。

気候 1月:平均気温6.1°C
8月:平均気温27.0°C
※参考:気象庁ホームページ(都城地点を参照)
人口 人口:48,290人
世帯数:21,518世帯
(2023年4月現在)
近隣都市 宮崎市、串間市、都城市、北諸県郡三股町
公共交通 鉄道:JR九州日南線
バス:宮崎交通、日南市コミュニティバス
大都市へのアクセス 宮崎市へ:電車で約70分、車で約45分(高速道路利用)
福岡へ:飛行機(福岡空港~宮崎空港)で約40分+車(宮崎空港から)で約40分
病院 病院9、診療所34、歯科22、夜間急病センター1
学校 保育施設27、小学校15、中学校10、高校3
名所・レジャー 飫肥城歴史資料館、鵜戸神宮、日南ダム、サンメッセ日南
行事・イベント 飫肥城下まつり、日南かつお・まぐろ祭り、鵜戸神宮 春の縁日大祭、油津港まつり

日南市は、温暖で日照時間の長いまちです。

年間を通して基本的に過ごしやすい気候ですが、梅雨時の湿度はかなり高くなることと、海側と山間部で気温の差が大きいこと(30km圏内で5~6度の差があることも)は、特徴として覚えておきたいところです。

市内には、各エリアに中型スーパーが点在しているので、日常の買い物には困らないでしょう。大型商業施設については、近隣の宮崎市に九州最大級のイオンモールがあります。日南市~宮崎市間には無料の高速道路が整備され、45分程度で行き来することが可能です。

なお、JR九州の南郷駅(日南市)~宮崎駅(宮崎市)間には、臨時特急列車「海幸山幸(うみさちやまさち)」も運行しています。日南市に暮らしたらぜひ利用して、木のぬくもりあふれる車内と、車窓からの海・山の風景を楽しんでみてください。

川の上の線路を渡る「海幸山幸」
▲あたたかな風合いが印象的な「海幸山幸」。コンセプトは「木のおもちゃ箱のようなリゾート列車」

【仕事】IT企業誘致に注目が集まる

2023年9月現在、大手求人情報サイトで日南市の正社員求人を検索すると、約870件がヒットしました。

日南市ではIT企業の誘致に積極的に取り組んでおり、そのオフィスが集まる「油津商店街」は、地域経済活性のモデルとしても注目されています。

参考:正社員求人情報の一例(日南市内)

次に、この検索範囲を日南市から35km圏内まで広げると、宮崎市などが対象に入り、求人数は約9,400件と大幅に増加します。

前述のように、日南市~宮崎市間は無料高速道路が通っているため通勤も便利。より多い選択肢からお仕事を見つけたいに方は、近隣エリアも含めた仕事探しをおすすめします。

参考:正社員求人情報の一例(日南市から35km圏内)

【住まい】子育て世代の移住に支援金あり

2023年9月現在、大手住宅情報サイトで日南市の賃貸物件情報を検索すると、約130件がヒットしました。また、空き家バンクでは、賃貸・売買両方の住まい物件を探すことができるほか、空き地も紹介されています。

参考:賃貸物件情報の一例
参考:空き家バンク物件一覧

空き家バンクには、すぐに住める状態の物件から改修のしがいのある物件まで、さまざまな住まいが登録されています。移住スケジュールやライフスタイルに合わせて探してみてください。

転入に際し、若年世代の夫婦または子育て世代の方は、以下の補助金を利用することができます。

移住新生活応援補助金 <本人またはその配偶者のどちらかが45歳未満の方>もしくは<中学校修了前までの子どもを養育し同居している方>に対し、以下の補助金を支給
※事前に移住相談窓口へ移住相談を行っていることが条件

補助額:一世帯10万円+子育て加算(中学校修了前までの子ども一人につき5万円)
上限:20万円

詳細:移住新生活応援補助金

【育児・教育】豊かな心をはぐくむ「木育」の取り組み

日南市は、地域での子育ての取り組みとして「木育」を推進しています。

木育とは、木のぬくもりに触れたり香りを感じたりする体験を通し、子どもの豊かな心を育むことを目指すというものです。

日南市では、子育て支援センター「ことこと」に木をふんだんに使った赤ちゃん広場があり、親子でゆったりと過ごすことができます

教育面での特徴としては、特色ある教育を行う小規模校への通学区域外からの入学・転入を認める「小規模特認校制度」が挙げられます。日南市では5つの小学校が対象となっています。

詳細:日南市小規模特認校の紹介

また、サーフィンやシーカヤック体験など、海に面した日南市ならではの、地域色豊かなカリキュラムを取り入れている小学校・中学校もあります。

お子様に対し「幼いころから自然に親しみ、のびのびと育ってほしい」と考える方には、日南市の環境はピッタリと言えそうです。

日南市へ移住した人の体験談・感想

日南市へ移住した人の体験談

ここでは、実際に移住して日南市に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。

  • 自然が身近にあり、山で遊んだ後、すぐサーフィンにも行ける。レジャーにも子育てにもとても良い環境。
  • 獲れたての魚介類や、名産の地鶏・宮崎牛など、魅力的な食材がたくさんあってご飯がおいしい。
  • 生活に車は必須。反対に車があれば、宮崎市や空港にもアクセスが良く、とても便利。
  • 日南市には大らかでオープンな人が多いと思う。移住者に対してもウェルカムな雰囲気がありがたかった。

豊かな自然と、新鮮でおいしい食材に恵まれた日南市。加えて、古くから人の出入りの多い地域ということもあり、他所から訪れる人に対してオープンな雰囲気が魅力的という声が多く見つかりました。

日南市への移住に向けた行動

移住促進住宅の外観

日南市では、同市への移住を希望する方を対象とした、移住促進住宅を用意しています。

移住促進住宅が位置するのは、日南海岸を見下ろす高台。空の青・海の青を眺めながら、日南市での暮らしのイメージを膨らませてはいかがでしょうか。

使用可能期間は3日以上10日以内で、使用料は無料です。住まい探しや仕事の面接など、実際の生活のファーストステップとしての滞在の際も、経済的な負担が抑えられるのが嬉しいところですね。

移住促進住宅の室内
▲「無印良品」で知られる良品企画がリノベーションした、スタイリッシュで快適な室内。Wi-Fiも利用できる

詳細:移住促進住宅

日南市への移住に関するお問い合わせ

担当窓口 日南市移住定住相談窓口
住所 宮崎県日南市岩崎3丁目4-1-2 itten堀川ビル 2階
電話番号 090-8355-3900
対応時間 9:00~16:00(12/29~1/3を除く)
公式サイト https://nichinan-iju.jp/