北海道名寄市での暮らしはどう?移住に役立つまちの魅力・仕事・住まい情報|縁結び大学
この記事では、地方移住を検討している方に向けて「北海道名寄市(なよろし)」をご紹介します。
北海道北部に位置する名寄市は、豊かな自然や寒さがもたらす絶景が魅力のまち。一方で、「都市データパック」の「住みよさランキング」では北海道内5位以内にランクインし続ける、生活の利便性もあわせ持っています。
また、子育て世帯や、就業・就農する方への手厚い支援があることから、移住を検討する幅広い層の方におすすめできるまちです。
そんな名寄市の特徴や、移住に役立つ暮らし情報、実際に移住した方の体験談などをお届けしていきます。
名寄市の暮らしの特徴3つ
地方移住を検討している方の中でも、特に次のような方が名寄市に向いています。
- 冬と雪が好き。ウィンタースポーツや雪景色を堪能したい
- 美しい星空を日々眺めたい
- 子どもを育てるための環境や制度が充実したまちに暮らしたい
- クリエイティブな仕事をしている
なぜこのような方に名寄市がおすすめなのか、まちの3つの特徴を通して解説していきます。
特徴1:極寒がもたらす絶景と、ランキング上位の住みよさが自慢
名寄市は、北海道北部に位置するまちです。冬場には月の平均気温がマイナス10℃以下になるなど冷え込みの厳しい地域ですが、その気候がもたらす数々の美しい風景に出合うことができます。
たとえば、市内の「ピヤシリ山」では、空気中の水蒸気が氷の結晶となった「ダイヤモンドダスト」や、そのダイヤモンドダストに太陽の光が反射して柱のように見える「サンピラー」といった、神秘的な自然現象が発生します。
また、空気が澄んでいるために、星空の美しさも国内屈指といわれています。「なよろ市立天文台きたすばる」には、公開天文台としては国内2番目の大きさの「ピリカ望遠鏡」が設置されており、週末の夜には一般にも開放されていますよ。
このように、名寄市は「人生で一度は見たい」と思うような絶景がすぐ近くにあるまちです。「雄大な自然を眺めたい」と思っている方は、きっとその想像を上回る、圧倒的な自然美に出合えるはずですよ。
その一方で名寄市は、生活の利便性も兼ね備えています。
東洋経済新報社が発行する「都市データパック」の「住みよさランキング」では、10年以上連続で北海道内5位以内にランクイン。駅から車で5分以内の距離に病院や商業施設、役所などが集まっていることから、評価項目の中でも特に「利便度」で高い順位を獲得しています。
大自然と便利さという、対極にあるような2つの魅力をあわせ持った名寄市は、一時の観光でなく長く暮らすことを考えても、バランスのよい移住先と言えるでしょう。
特徴2:子育て世帯に優しい支援と環境
名寄市は、「ここで子育てをしたい!」と思える、多彩な制度や特徴があるまちです。
まず制度面では、以下のようなものがあります。
制度名 | 対象となる方 | 内容 |
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お祝い用誕生もち助成事業 | 1歳の誕生日を迎える子どもの保護者 | 誕生もちの引換券を交付 詳しくはこちら |
乳幼児紙おむつ用ごみ袋支給事業 | 2歳誕生月までの乳幼児を養育する保護者 | 紙おむつ処理に要するごみ袋を無償で支給 詳しくはこちら |
遠距離通園(所)費助成 | 片道3km以上離れた幼稚園、保育所(認可)へ子どもを送迎する保護者 | 園までの距離に応じた補助金を交付 3km以上4km未満:1万円(年間) 以後1kmごとに1万円を上乗せ(20km上限) |
どさんこ・子育て特典制度 | ・妊娠中の方 ・小学生までの子どもがいる世帯 |
買い物や施設を利用する際にカードを提示することで、道内外の協賛店舗からさまざまなサービスを受けることができる 詳しくはこちら |
「お祝い用誕生もち」は、生産量日本一を誇る地元・名寄産のもち米を原料に、地域の取引店舗で作られます。子どもの健やかな成長を地域全体で願う姿勢に、心が温まりますね。
自宅から離れた保育施設へ子どもを通わせたい方に嬉しいのが「遠距離通園(所)費助成」です。交通費の負担が軽減されるため保育施設選びの選択肢が増え、保育・教育方針や子どもを預けられる時間帯など、より個々の家庭に合った園を選べることにつながりそうです。
環境面では、北海道立の「サンピラーパーク」や桜の名所としても知られる「名寄公園」など広々とした公園があり、豊かな自然の中で子どもをたっぷりと遊ばせることができます。
また道北地方の基幹病院である「名寄市立総合病院」を有し、中でも小児科は24時間体制、全国的に減少している産婦人科も同院には設けられています。
このように名寄市は、子どもを産み育てる家庭に優しい体制が整ったまちだといえます。
特徴3:クリエイターの移住を支援
名寄市には、移住者向けの仕事や住まいの支援が色々とありますが、中でもユニークなのが2022年からスタートした「名寄市クリエイティブ人材移住推進補助金」です。これは、名寄市に移住し、まちの魅力を発信するクリエイターの方を応援するため、20万円の補助金が支給されるという制度です。
さまざまな職種でテレワーク等が導入されている中でも、特にクリエイティブな仕事をしている方では、出社の必要がないという方やフリーランスの方も多いですよね。通勤の便を考慮する必要がなければ、住まい選びの幅も広がります。
自然のあふれる名寄市の暮らしからは、仕事に役立つアイデアやインスピレーションを得られることもあるかもしれません。また「名寄市の魅力を内から発信する」というミッションを通して、地域をより深く知ったり人々との交流が生まれたりすると、さらに町に愛着が湧きそうですね。
対象者 | ・名寄市に転入してから、3年以上定住する意思がある方 ・名寄市の魅力を積極的に発信する方 そのほか条件あり ※「名寄市移住支援金(後述の【仕事】章で紹介)」の支給を受けた方は対象外 |
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対象業種 | ○情報通信 ソフトウェア、情報サービス、インターネットサービス など ○映像・コンテンツ制作 映像・音声・文字情報政策、広告制作、ゲーム・アプリ開発 など ○デザイン グラフィックデザイン、Webデザイン、インテリアデザイン など ○芸術 美術、音楽、演劇、イラストレーター など |
名寄市の暮らしに関する情報
気候 | 平均気温:5.8℃ 月最高平均気温:8月(25.7℃) 月最低平均気温:1月(-14.7℃) 平均合計降雪量:829cm 最深積雪:109cm ※1991~2020年平均データ |
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人口 | 人口:26,190人 世帯数:14,265戸 ※2022年09月 |
近隣都市 | 士別市、上川郡下川町、中川郡美深町、雨竜郡幌加内町 |
市内公共交通 | 電車:JR北海道宗谷本線 バス:名士バス、道北バス、士別軌道、ジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス、宗谷バス |
大都市へのアクセス | ○札幌へ 車で約3時間 ○東京まで 旭川空港まで電車(特急)とバスで約1時間半、旭川空港から羽田空港まで約1時間45分 |
病院 | 名寄市立総合病院、吉田病院、名寄東病院、名寄三愛病院 |
学校 | 大学1、高校2、中学校4、小学校7、幼稚園2、認定こども園3 保育園(公立保育園:3、認可外:1、その他:4) |
観光 | なよろひまわり畑、なよろ市立天文台「きたすばる」、なよろ温泉サンピラー、名寄ピヤシリスキー場 |
特産品 | もち米、アスパラガス、じゃがいも、スイートコーン、地粉そば |
名寄市は、市街地に都市機能が集まる、利便性の高いまちです。市内だけであれば車なしで生活している方もいらっしゃいますが、基本的には車があった方が便利でしょう。
自然の豊かな名寄市では、近場でさまざまなアウトドアを楽しむことができます。例えば、パウダースノーが自慢の「ピヤシリスキー場」までは、市街地から車で約15分。キャンプ場も車で30分程度の距離に数か所あり、植物や鳥を観察したり星空を眺めたりと、大人も子どもも夢中になって遊べそうです。
▲極上のパウダースノーと絶景が満喫できる、ピヤシリスキー場
同じく市街地から車で15分程度のところには、日本で4番目に長い川「天塩川」が流れ、釣りやカヌーが楽しめます。
▲森林がすぐそばにある天塩川では、カヌーのうえからも樹々の風景が眺められる
名寄市では「たまのお出かけ」ではなく、日々の暮らしのすぐそばで、自然に親しむアクティビティを満喫することができます。
カメラが趣味の方なら、名寄の夏は絶好の季節かもしれません。というのも、市内にはひまわり畑があり、総本数600万本にものぼるひまわりが植えられているからです。広大な大地が一面、鮮やかなイエローに染まった風景は、目を奪われる美しさですよ。
▲どこまでも広がるひまわり畑はSNS映えも抜群。観光客も多く訪れる
【仕事】就業・起業・就農の支援制度が充実
大手求人サイトで名寄市の正社員求人を検索すると、約900件がヒットしました(※縁結び大学調べ 2022年11月現在)。求人の内容は多種多様ですが、製造業や配送ドライバーが特に多く見つかります。
名寄市では、就業や就農に関する支援制度も充実しています。名寄市で就業・起業する方、就農を希望する方、移住前の職場に所属したままテレワークを行う方と、色々なケースに向けた支援が見つかるので、ぜひチェックしてみてください。
移住支援金(2022年11月現在は受付停止中)
東京圏から名寄市へ移住し、所定の条件を満たす方に「名寄市移住支援金」を支給しています。名寄市で就業・起業する方のほか、移住前の職場での仕事を引き続きテレワークで行う場合も対象になりますよ。
個人事業主・中小企業向け支援
名寄市では、個人事業主や中小企業を対象とした支援メニューが数多く用意されています。移住を機に新しいチャレンジをしたい方には、心強い追い風となりそうですね。
制度名 | 対象者 | 内容 |
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創業支援事業 | 開業から1年以内の方 | オフィス新築や設備導入を、地元企業に依頼する場合の費用を補助 補助率:30%(上限100万円 ※加算あり) 奨励金:30万円 |
ホームページ制作支援事業 | 中小企業者など | 自社PRのためのホームページ作成費用を補助 補助率:50%(上限30万円/年間) |
事業所賃貸支援事業 | 個人・団体・グループなど | オフィスや店舗の家賃を補助 補助率(限度) 1年目:25%(30万円) 2年目:15%(20万円) 3年目:10%(15万円) |
就農支援
農業を基幹産業とする名寄市では、新規就農者の育成に積極的に取り組んでいます。
農業にチャレンジするのが初めてという方も「新規就農者支援チーム」によるサポートが受けられますので、お気軽に相談してみてください。
募集対象者 | ・原則20歳以上45歳以下の既婚者で、夫婦で研修を希望する方 ・一定の自己資金を有する方 ほか条件あり |
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住居対応 | 市営住宅を基本に住宅を確保 |
研修期間・内容 | ○最低2年間の研修を実施 1年目:研修生として名寄市内の農家で研修 2年目:受入農家での研修を継続するほか、希望があれば、実習農場ハウスを使用した実践的な研修も可能 |
【住まい】賃貸物件が豊富で、こだわり条件もマッチしやすい
住宅情報サイトで名寄市の賃貸物件を探すと、100件以上がヒットしました(※縁結び大学調べ 2022年11月現在)。物件数が豊富なので「駅やバス停から近いところがいい」「築浅の物件がいい」など、さまざまな希望にもマッチしやすそうです。
家賃相場は大まかに以下の通りです。
1R~1LDK | 約4.5~6万円 |
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2DK~3DK | 約6~8万円 |
3LDK~ | 7万円~ |
また、同じく住宅情報サイトで、中古一戸建て物件は2件見つかりました。住宅を購入・改修する方に向けた支援「名寄市ずっと住まいる応援事業」もあるので、こちらもチェックしてみてください(令和4年度は受付)。
対象者 | 名寄市内の住宅を購入・改修工事等のうえ、名寄市に転入する方 ほか、条件あり |
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対象となる工事 | ・住宅の増築および改築工事 ・建築設備工事(電気、ガス、暖房、煙突など) ・雪対策工事 など |
補助金額 | 補助対象経費が「50万円以上100万円未満」の場合:10万円 補助対象経費が「100万円以上」の場合:20万円 ほか、加算要件あり |
名寄市へ移住した人の体験談・感想
ここでは、実際に名寄市へ移住した人の、体験談や感想をご紹介します。
- 自然に恵まれていて、季節ごとに表情が変わる風景は毎日見ていても飽きない
- 周囲には共働きの家庭が多く、子育て家庭に優しい職場も多いように感じる
- 人との距離感がちょうどいい。自分からコミュニティに入っていけば歓迎してもらえるし、少し距離を置いてお付き合いしたければ、それも尊重してもらえる
- ネットでの買い物などは到着が少し遅いこともあるけれど、その感覚にもすぐに慣れた
- 都会の生活とはうって変わって、農作業をしている時間がホッとする
子育てやご近所づきあいを通して実感できる、地域のサポートや、人と人との心地よい距離感が気に入っているという方が多いようです。
名寄市には、北海道庁の出先機関や自衛隊があり、人の入れ替わりが多いという特徴もあります。そのため新しく来た方の受け入れには慣れていることも、ほどよい距離感の理由なのかもしれませんね。
地理的な条件から、ネット注文した物の到着が都会に比べて遅いこともあるようですが、そういったことも含めた「名寄ならではの時間の流れ」に親しんでいくことも、移住の醍醐味だと言えるのではないでしょうか。
名寄市への移住に向けた具体的な行動
ここでは、名寄市に移住するために具体的に起こせる行動について解説します。
移住後の生活にかかるお金をシミュレーション
移住を考えるにあたって「生活費」の問題は、大きな関心事の1つですよね。
「都会と比べて家賃は安くなる?」「車の維持費はどれくらい?」「寒冷地の名寄では、暖房代などの光熱費が心配」など、気になるポイントが色々とあることでしょう。
名寄市の公式サイトには、現在住んでいるエリアや世帯構成を入力するだけで、移住後の生活費をシミュレーションのうえ、現在とどれくらい変わるかを算出してくれるコンテンツが用意されています。
移住後の生活をイメージするのにとても役立つので、ぜひ利用してみてください。
希望に合わせてカスタマイズできる「移住体験ツアー」
名寄市では、移住を検討している方を対象にした移住体験ツアーを実施しています。
このツアーの魅力は、「暮らし」「仕事」「住まい」などのモデルコースの中から、希望に合わせて組み立てることのできる「カスタマイズツアー」であるということ。自分に必要な情報収集や体験が行えるので、移住後の生活をイメージしながら計画したいですね。
実施期間 | 5月から2月まで随時 |
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対象者 | 名寄市への移住に関心があり「移住ワンストップ窓口」を通して相談した方など |
体験内容 | 以下のモデルコースから2つを選択 暮らし/住まい/起業/農業/仕事/子育て・教育/地域交流 |
申し込み締め切り | 利用希望日の1か月前 |
お申込み・お問い合せ先 | 名寄市移住促進協議会(移住ワンストップ窓口) 電話:01654-3-5771 メール:info@nayoroiju.dom |
名寄市への移住に関するお問い合わせ先
移住に関するお問い合わせ先は、上記の移住体験ツアーと同じく「名寄市移住促進協議会」となります。分からないことや気になることは、まずは気軽に相談してみましょう。
担当課 | 名寄市移住促進協議会(事務局:名寄市秘書広報課) |
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住所 | 北海道名寄市大通南1丁目1番地 |
電話番号 | 01654-3-5771(直通) |
対応時間 | 9:00~17:00(土日・祝日は定休日) |
公式サイト | https://nayoroiju.com/ |