那須塩原市移住のすすめ:非日常が日常になる魅力的な生活

この記事では、地方移住を検討している方に向けて「栃木県那須塩原市」をご紹介します。那須塩原市は、自然豊かなスポットから感度の高いおしゃれなお店、おいしい食べ物に温泉まで、旅先で味わうような魅力をたくさん持つまち

移住をしたら、そんな“非日常”が“日常”になるでしょう。

また、新幹線停車駅を有し東京への通勤が可能なことや、市内に移住者が多いためオープンで新しいことにチャレンジしやすい雰囲気も特徴的です。

そんな那須塩原市について、暮らしの特徴や仕事・住まいの状況など、移住を検討するために役立つ情報をたっぷりとお届けします。

本日お話を伺った方
那須塩原市企画部の波多腰さん

企画部 企画政策課 那須塩原市移住促進センター 副主幹

波多腰 香澄さん

那須塩原市移住促進センターの相馬さん

那須塩原市移住促進センター 移住定住コーディネーター

相馬 祐香さん

那須塩原市の暮らしを彩る3つの魅力

那須塩原市の暮らしの特徴

那須塩原市は、次のような特徴のあるまちです。

  • “非日常的”な魅力が“日常”になるまち
  • 東京まで70分!快適な新幹線通勤も叶えられる
  • 移住者に寛容。新しいチャレンジができる風土

ここからは、これらの特徴について詳しく紹介していきます。

夏の千本松牧場

特徴1:“非日常的”な魅力が“日常”になるまち

那須塩原市の特徴「非日常が日常になるまち」

栃木県の北部に位置する那須塩原市。

市内には山岳地帯の豊かな自然、そして「那須塩原駅」「西那須野駅」「黒磯駅」という3つの駅を中心にそれぞれに特徴あるまちが広がっています。

市街地から30分程度で行ける山岳部には数々の滝や渓谷など、四季折々の自然が楽しめる絶景スポットが多数あります。

那須塩原市の乙女の滝
▲沢名川の美しい乙女の滝

また、キャンプやスキーに加え、林道を駆け抜けるファットバイク、那須の雄大な自然を眼下に眺めるパラグライダー、透明感あふれるブルーグリーンの清流で行うカヌー、SUPなど、アクティビティもよりどりみどり。温泉まであるので、体を動かした後はゆったりリラックスもおすすめです。

鴫内一本杉公園

三斗小屋温泉「大黒屋」

箒川で遊ぶ子ども達

高原山

板室温泉・こいのぼりと桜

市内の雪景色

スクロールで写真がご覧いただけます→

体を動かした後は温泉でゆったりリラックス。市内には50か所以上の入浴施設があり、好みや気分に合わせて日替わりで選ぶのもおすすめです。特に6種類7色温泉「塩原温泉郷」と下野の薬湯「板室温泉」は多くの観光客が訪れる名湯。こんな温泉も身近に手軽に日常の中にあります。

那須塩原市にある露天風呂

山岳部まで足をのばさなくても自然を身近に感じることもできます。市街地には各エリアに整備された大型公園が配置されており、季節ごとの花や緑が迎えてくれます。桜並木や美しい紅葉の中での散歩、河原でBBQや水遊び、釣り。これらが市街地で体験できるのは、那須塩原市ならではの魅力です。

那須塩原市の鳥野目河川公園
▲広い敷地で大自然を感じることができる鳥野目河川公園

また市街地には、個性的でおしゃれな施設やお店が立ち並びます。中でも、黒磯駅前のモダンな建築の図書館「みるる」、「クロイソストリート」の古いアパートをリノベーションしたカフェや個性豊かで感度の高いショップなどは大人気。

周辺には普段使いできるアウトレットモールもあり、週末は都心部からも多くの人が訪れ、街歩きやショッピングを楽しんでいます。

那須塩原市図書館 みるるの外観
▲モダンでおしゃれな「みるる」の外観

那須塩原市図書館 みるるの内観
▲「みるる」内部。洗練されたおしゃれな空間に、いっぱいの光が差し込む

那須塩原市は農業・畜産業が盛んで、食べ物がおいしいことでも知られるまちです。

道の駅や直売所では、寒暖差のある気候を活かした高原野菜や米、産出額全国2位を誇る生乳を活かしたフレッシュなチーズなどの加工品、またブランド肉や那須塩原産のワインなど、おいしい地元食材を手軽に購入することができます。

道の駅「アグリパル塩原」の入り口
▲道の駅「アグリパル塩原」には、直売所やレストランのほか、季節ごとのイベントも楽しめる

このように、雄大な自然から感度の高いショップ、おいしい食べ物までさまざまな面を持ち、観光や旅の目的地としての魅力も十分の那須塩原市。

このまちに暮らすということは、こんな“非日常感”が“日常”になるということなのです。

特徴2:東京まで70分の快適新幹線通勤、都市部とのアクセス良好

那須塩原市の特徴「新幹線で東京まで70分」

那須塩原駅は新幹線の停車駅であり、東京まで約70分でアクセスできます。東京の会社にお勤めの方なら、転職をせずに通勤することも、十分可能ではないでしょうか。

さらに大きなメリットと言えるのは、朝夕の通勤時間帯の「なすの」であれば那須塩原駅が始発・終着であるということ。朝からゆったりと座って快適に出社でき、帰りは乗り過ごす心配が不要です。

東京駅から那須塩原駅への終電が22時台とかなり遅いことも、嬉しいポイントです。飲み会に参加しても慌てて帰る必要はありませんし、仕事後に映画を観に行くこともできるでしょう。那須塩原市は、東京とのつながりを保ったまま住環境だけを変えたい方にも、ピッタリと言えそうです。

特徴3:移住者に寛容な風土、新しいチャレンジを応援する地域性

那須塩原市の特徴「移住者に寛容」

那須塩原市は“若いまち”です。

もともとは水資源に乏しい荒地であった那須塩原の地。明治時代に那須疏水が整備されたのち、当時の華族を中心に移住された方々によって開拓が進み、発展してきた歴史を持ちます。

青木周蔵那須別邸
▲菜の花の絶景スポットでもある旧青木家那須別邸は、明治の開拓期に建造された国指定の重要文化財です。

こういった背景から“何代かさかのぼればみんな移住者!”なのが那須塩原市です。そのため新しく入ってくる人に対しても理解があり、文化の違いに寛容な風土があります。また、歴史が浅いからこそ、新しいことに何でもチャレンジでき、それを応援する雰囲気があるのも魅力的です。

特に那須塩原駅周辺エリアは、まさに今、令和9年度の那須塩原市役所移転に伴う駅周辺整備が進んでいる最中で、移住を機にカフェやショップを開きたい方、仕事の独立を考えている方にとっては絶好のチャンスかもしれません。

もちろんお仕事だけでなく、趣味やライフスタイルの面でも新しいことを始めたい方、また那須塩原市の一員としてまちを盛り上げていきたい方にもおすすめです。

那須塩原市では毎週末どこかで様々なイベントが開催されており、趣味を広げたり、新しい人たちと交流する場も活発に開かれています。

移住者交流会のぶどう収穫体験の様子
▲移住者交流会のぶどう収穫体験の様子

また、毎年、移住促進センターが趣向を凝らした移住者交流会を開催しており、地域になじんだり、移住者同士でつながるきっかけ作りの場も設けられています。

このような背景も後押ししてか、6年連続で転出者が転入者を上回る「転入超過」が続いており、「移住者に選ばれているまち」と言えるでしょう。

那須塩原市の暮らし:仕事・住まい・教育環境の詳細

ここでは、移住を検討するうえで重要となる、那須塩原市の暮らしに関してのさまざまなデータをお届けします。

気候 1月:平均気温0.9°C
8月:平均気温23.8°C
※参考:気象庁ホームページ
人口 人口:113,967人
世帯数:49,319世帯
(2024年2月1日時点)
近隣都市 大田原市、矢板市、日光市、那須郡那須町、塩谷郡塩谷町
福島県:南会津郡南会津町、下郷町、西白河郡西郷村
公共交通 鉄道:JR東日本
バス路線:那須塩原市地域バス(ゆーバス、ゆータク)、関東自動車、JRバス関東、大田原市営バス、那須町民バス
大都市へのアクセス 【新幹線】
東京駅~那須塩原駅 70分
【東北自動車道】
浦和I.C~西那須野塩原I.C 2時間20分
浦和I.C~黒磯板室I.C 2時間30分
病院 診療所:52、病院:6、歯科:39 (※暮らしのガイド PDF)
学校 小学校:17、中学校:8、義務教育学校:2、高校:4、専修学校:2
特産・名産 【那須塩原ブランド】
自然耕米、塩原かぶ、高原ほうれんそう、那須野ヶ原和牛、千本松牧場牛乳、ナチュラルチーズ、NASU WINE、クラフトビールなど

那須塩原ブランドのお酒や食材
▲那須塩原ブランドのお酒や食材

那須塩原市は、平野部でも標高が200〜250mあり、夏場の最高気温は都心部とほぼ変わりませんが、最低気温は都心部と比べ、平均で5℃低く、朝晩は比較的過ごしやすいのが特徴です。

冬場は、雪かきが必要になるような積雪はほとんどありませんが、道路が凍結することがあるため、市街地でもスタッドレスタイヤは必須です。

市内には、スーパーやホームセンター、ドラッグストア、その他各種量販店などが揃い、日常の買い物には困りません。地元の特産物や新鮮食材が手に入る、道の駅や直売所も点在しています。市内の交通手段としては、鉄道やバスが利用できますが、本数が限られているため、市民のほとんどがマイカーを所有しています。

【仕事】新幹線通勤支援制度あり、多様な就業機会

2024年2月現在、大手求人情報サイトで那須塩原市の正社員求人を検索すると、約2,800件がヒットしました。

参考:正社員求人情報の一例

求人数は豊富ですが、職種面では農業や医療・介護、サービス業などが多く、事務職などは少な目です。

現在東京でお仕事をされている方は、そのまま通勤、もしくはテレワークを検討するのも1つの選択肢となるでしょう。

那須塩原市では、新幹線通勤の方に対し、定期券購入費用を月額最大1万円、最大5年間補助する「新幹線定期券購入補助金」制度を設けているので、あわせてチェックしてみてください。

詳細:那須塩原市(新幹線定期券購入補助金)

【住まい】個性豊かなエリア別住環境、自由度の高い選択肢

2024年2月現在、大手住宅情報サイトで那須塩原市の賃貸物件を検索すると、約560件がヒットしました。

参考:賃貸物件情報の一例

市内は、各駅を中心としたエリアそれぞれに特色があるので、住まい選びの参考にしてみてください。

西那須駅周辺エリア

利便性が高いことからファミリー層に人気があり、ファミリー向け賃貸物件が多いエリア。駅から徒歩圏内に市役所西那須野庁舎、図書館、24時間営業の大型スーパー、様々な飲食店などが集まり、コンパクトに生活ができる。隣接する大田原市の市街地へもアクセスしやすく、お買い物に便利。

市役所西那須野庁舎
▲市役所の西那須野庁舎

那須塩原駅周辺エリア

新幹線の始発・終着駅であり、東京圏へ新幹線で通勤する方から特に人気のエリア。近年住宅地が拡大しつつあり、一戸建ても増えている。エリア内には、大型スーパー、ドラッグストア、見晴らしのいい公園などがそろう。西那須野、黒磯、大田原市の各市街地まで車で15分程度で移動でき、どこに行くにも便利。

那須塩原駅から望む山並み
▲那須塩原駅から望む山並み

黒磯駅周辺エリア

若い世代から人気が高く、単身の方も暮らしやすいエリア。神社や蔵など歴史的建造物や老舗商店の趣を維持しながら、空き店舗などをリノベーションした新しいお店が続々とオープンしている。駅前から続くクロイソストリートには、移住者が始めたお店なども多い。また近年、図書館「みるる」、まちなか交流センター「くるる」が整備され、にぎわいを増している。

那須塩原市の黒磯駅前
▲黒磯駅前の様子

移住者の賃貸住宅の利用に関しては、以下の支援も利用できます。

移住応援補助金 栃木県外から那須塩原市に移住し、市内の賃貸住宅に入居した43歳未満の方を対象に、家賃の一部を補助(申請にはいくつか要件があり、事前の相談で確認が必要です。)

【交付額】
○<賃貸住宅家賃(補助対象額)の3分の1(千円未満切り捨て)>または<1ヶ月あたり2万円>の、いずれか低い方の額

○子ども加算
世帯内に16歳未満の子どもがいる場合、子ども1人につき1ヶ月あたり5,000円加算

○居住地区加算
那須塩原市立地適正化計画の居住誘導地区内に転入した場合、1ヶ月あたり1,000円加算

【補助期間】
12ヶ月間

また、那須塩原市には「住宅含む建物の建設を禁止されている区域(市街化調整区域)がない」という、大きな特徴があります。

一戸建てを希望している方にとっては、好きな風景の中や憧れの場所に家を建てるチャンスとなるでしょう。一旦賃貸物件で暮らしつつ、じっくりマイホームをもつ場所を探すのもおすすめです。

【教育環境】多様な学校選択と那須塩原市独自の教育プログラム

馬とふれ合う子ども達

那須塩原市内の小学校事情としては、1学年が100人以上の大規模校がある一方で、全校児童数が100人前後の小規模校、また小中一貫教育の義務教育学校もあります。

それぞれに特色と魅力があるので、子育て世帯の方であれば、お子様の学校を軸に居住エリアを選ぶのも1つの方法と言えそうです。

小中学校では、学校の内外において、特徴的な取り組みも多数行われています。ICT活用(GIGAスクール構想)やALT(外国語指導助手)の全校配置は早い段階から開始。

ICTを活用した授業の様子
▲小学校ではICTを活用した授業が行われる

小学校では、米や野菜づくりなどを通し、農業への理解を深めるなどの食育の実践や、市営のホースガーデン(屋内乗馬施設)で、引き馬や乗馬体験を通じた情操教育も。

また、ART369というプロジェクトを展開し、アート関連の展示やワークショップなどを積極的に開催。

ART369プロジェクト

子どものころから文化的なものに触れる機会も多く用意されています。那須塩原市ならではのこれらの取り組みは、子ども達が成長する過程での貴重な経験となるでしょう。

ワークショップで落ち葉やどんぐりを集める子ども
▲自然の素材も生かした、秋のワークショップ。黒磯駅周辺から根室温泉までの県道369号付近で行われるプロジェクト「ART369」の一環

高校も市内に4校、隣の大田原市に2校あり、進学校のほか、機械や工学、農業系などの専門性の高い分野も学べます。電車で宇都宮市などの他市町へ通学するケースも珍しくなく、進学先はバリエーション豊かに選択でき、子供たちの可能性を広げることができます。また、隣の大田原市には薬学部をはじめとした医療福祉系の大学もあります。

那須塩原市移住者の声:実体験から見る暮らしの魅力

那須塩原市へ移住した人の体験談

ここでは、実際に移住して那須塩原市に暮らしている方の体験談や感想をご紹介します。

  • 自然の中を散策したり、おしゃれなカフェでゆったり過ごしたり、旅先のような雰囲気を感じられる。都内など他地域から訪れた友達にも喜ばれている
  • アクセスが良いので、通勤にも便利だし、子どもの進学先にも選択肢が多くて助かる
  • まちが完成しきっていないポテンシャルの高さに魅力を感じて、移住を決めた
  • 他地域から引っ越してくる人が多いので、オープンな雰囲気があり、みんな温かく迎えてくれる

那須塩原市らしい“非日常的な雰囲気”“新幹線が使える交通利便性”“まちのポテンシャルとオープンな雰囲気”を楽しみながら暮らしているという声が、多く見つかりました。

那須塩原市への移住ステップ:情報収集から現地案内まで

那須塩原市移住促進センター

ここでは、那須塩原市への移住に向けて、実際に起こせる行動をご案内します。

那須塩原駅近くの「那須塩原市市民活動センター」内「那須塩原市移住促進センター」では、移住定住コーディネーターが市内のさまざまな情報を用意。那須塩原市に移住をお考えの方から、移住・定住をされた方まで切れ目なくサポートするワンストップ窓口です。

移住イベントで那須塩原市の魅力を体感

那須塩原市移住促進センターでは、移住・定住関連のさまざまなイベントを企画・出展しています。東京都内での出張相談やセミナー開催に加え、移住後のサポートとして移住者同士のつながりを作る交流会の開催にも力を入れています。

イベント情報は、那須塩原市のサイトに随時アップされるので、ぜひ気軽に参加してみてください。

詳細:移住検討者・定住者向け イベント情報

以下に、移住相談会のブースや移住者交流会(ぶどう収穫体験)の様子の一部をスライドでご紹介します。充実した内容と和気あいあいとした雰囲気が伝わってくるのではないでしょうか。

移住相談会のブース

移住者交流会のぶどう収穫体験の様子

移住者交流会の集合写真

ぶどう畑のテーブルに置かれたワイン

スクロールで写真がご覧いただけます→

オンライン移住相談で効率的に情報収集

「まずは話を聞いてみたい」という方は、オンライン相談を利用してみてはいかがでしょうか。(予約制)

画面を通して資料や写真なども共有してもらえるので、メールや電話では分かりづらい那須塩原市の雰囲気も、たっぷりと感じることができそうです。

オーダーメイド現地案内で那須塩原の暮らしを体験

那須塩原市のオーダーメイド現地案内

「実際に那須塩原市を訪れてみたい」「とはいえ土地勘がなく、どこをどう回ったらいいのか分からない」という方は、ぜひ、移住促進センターに相談をしてみてください。

センターでは、1日2組(午前の部、午後の部)限定で、オーダーメイドの現地案内を実施。暮らすエリアや生活圏の様子、交通の便など、気になることを相談しながら、移住定住コーディネーターのガイドのもと、公用車で市内をめぐります。移住後の生活を具体的にイメージするための、心強い味方となるでしょう。

なお、オンライン移住相談・現地案内は予約制です。下記の電話番号へお問い合わせの上、ご利用ください。

那須塩原市移住相談窓口:詳細な問い合わせ先

担当課 企画政策課 那須塩原市移住促進センター
住所 栃木県那須塩原市大原間西1-11-10
電話番号 0287-73-5742
対応時間 9:00~17:00(水曜日と12/29~1/3を除く)
公式サイト https://www.city.nasushiobara.tochigi.jp/soshikikarasagasu/kikakuseisakuka/citypromotion/3/ijusokushinsentashoukai/4513.html